足立武志の「中長期投資家のための“超・実践的”ヒント集」
個人投資家のネット証券口座開設急増
11月01日
私たちが一生に一度しか経験できないくらいに株式市場が激動を見せた10月がやっとおわりました。私自身も、心底疲れ果てた1ヶ月でした。
さて、記録的な株価下落のなか、株式投資をしたことのない個人投資家が、続々と株式市場への参入を目指しているというニュースが連日のように流れています。
あるネット証券では、新規口座開設の申込が前の月の2倍に膨らんでいるとのことです。個人的には、ここ最近、ネット証券は業績が低迷しており、新規口座開設自体がかなり少ない数でしたから、その2倍になったところで大した増加ではないと思いますが、それは気にしないことにしましょう。
ただし、私は株式市場は個人投資家が簡単に稼げるほど易しいところではないと身をもって実感しています。今回新規参入する個人投資家も、よほど勉強しないと財産を大幅に減らして退場することになると思っています。
でも、失敗するならなるべく早い方が良いですね。投資資金が少ないうちに失敗し、反省し、次につなげれば、少ない損失で学習することができます。ところが、何年も上昇相場が続くと、失敗につながる危険な投資行動をしていても儲かってしまいます。それに気をよくして多額の資金を投入したところで急落、という憂き目にあえば、取り返しのつかないほどの損失を被ってしまいますから。
とはいえ、新しい市場参加者が増えるのはよいことです。株価は、買い手がいなければ上昇しませんからね。
信用評価損率マイナス40%でも投げ売りがでない理由?
10月13日
先週の株式市場は、歴史に残る大暴落となりました。
今回の暴落局面では、通常の相場であれば通用する、テクニカル面での過去の経験則(例えば10年に1回の下落程度になら十分通用するもの)がことごとく覆される、まさに未体験ゾーン突入といった感覚でした。
こんなときは、「そろそろ底だろう」と思って買うと、次の日にあっという間に10%以上もの含み損が発生する危険性が高いですから、よほど腕に自信のある人以外は、おとなしく相場が落ち着くのを待つのも一法です。
おそらく、近々大きく戻す局面はあるでしょうが、下がるときも朝から大幅下落スタート、逆に上昇するときも朝から大幅高スタートと、買いのタイミングが非常につかみにくい相場になりそうです。
今回の暴落のリバウンドは、うまくいけばかなりの利益を出すことができそうですが、それは思いのほか難しいでしょう。失敗してさらに傷を深めないためにも、リバウンドを狙うにしても無理の範囲内にとどめることが、生き残る秘訣です。利益を目指すより損失拡大を防ぐ、これが最も重要なことです。
さて、あるネット証券では、信用取引で買い建てをしている投資家の評価損が、なんと40%にも達しているとのことです。これは、はっきりいって異常です。
しかし、不思議なのは、普通なら、信用取引で評価損が20%にまで拡大したら、損切りして手仕舞うのが普通です。ですから、逆の見方をすれば、評価損40%になってもまだ資金的に耐えられる個人投資家が多いということなのでしょう。
個人的には、個人投資家があきらめて持ち株を投げ売りした後に、上昇相場がスタートすることが多いと思っています。ですから、目先のリバウンドは当然あるにしろ、資金に余力のある個人投資家が買い下がっても買い下がっても株価下落が続き、最後に総投げする、こんな局面がくるまでは大底はこないのかも知れません。
この思いが杞憂に終わればよいですが、過去の経験則では語れない今の株式市場、何が起こってもよいように対応しておくことが必要です。
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