訳者まえがき 序文 はじめに 第5章 マーケットの読み方 <その2> 訳者まえがき 1 謝辞 13 序文 スティーブ・ナイソン 15 はじめに 17 アメリカが恋のとりこに 17 ロマンスはこうして始まった 18 インターネットがキューピット役 18 デイトレーダーの台頭 19 株式市場とのかかわり 20 本書を書いた理由 21 戦略の概要 22 成功するために必要なもの 23 短期トレーディング――まずはグッドニュースから 23 次にバッドニュース 24 旅路…… 26 さあ腹を決めよう! 26 ジェシー・リバモアを紹介します…… 28 第1章 ウォール街――地上最大のゲーム 29 すべてここから始まった 29 混沌から秩序へ――1929年の大暴落 32 1987年の大暴落――さらなる混乱と秩序 33 ニューヨーク証券取引所――その仕組み 34 ナスダック証券市場――その仕組み 37 アメリカン証券取引所――その仕組み 38 指数を解剖する 39 ウォール街は動物園――雄牛と熊に羊や豚まで 41 市場(にかぎらず、この世の中のほとんど)を支配する2つの感情 42 需要と供給 45 理解度チェック 50 「センターポイント」とは? 52 センターポイント 53 あなたは……黄金の仏陀 53 第2章 スタートを切る前に――態勢を整えよう 55 ビジネスプランを立てる 55 充てられる時間は? 56 最も重要な決断――資金 57 簡単な資産配分プラン 59 オフィス機器の選択と買い替え 59 ブローカーを選択する 61 手数料の迷路 69 スリッページ――とは何か 71 信用取引口座――その仕組み 72 ゴールを持つことが必要 73 理解度チェック 77 センターポイント 79 夢をゴールに変える決意 79 第3章 成功をもたらす発想を身につける 81 マーケットは機械ではない 82 マーケットは常に正しい 83 自分の感情と向き合う――深く、集中して 86 成功をもたらす発想――脳みそを鍛える 87 最終成果――どんなものか 93 責任感と敬意――出かけるときは忘れずに 94 自尊心と正当性 95 理解度チェック 97 センターポイント 98 自分の環をもっと大きくする 98 第4章 マーケットの読み方 <その1>――エネルギーを生み出す原動力 101 最終責任は自分が取る 101 ファンダメンタル分析とテクニカル分析――綱引き 102 ファンダメンタル分析――手っ取り早くしかも充実した情報源 104 IBD独自の企業格付け 105 その他の情報源――CNBC、CNN、ブルームバーグ 106 ぜひアクセスしたいウエブサイト 108 雑誌 112 理解度チェック 114 センターポイント 115 人生に衝動を招き入れる 115 第5章 マーケットの読み方 <その2>――儲けをもたらす基本的なチャートテクニック 117 サイクル――世界のオペレーティングシステム 117 ステージ分析を始めよう 119 ステージごとに異なる対応が必要 123 サイクルを構成するその他の要素 125 サポートとレジスタンス、あるいは作用と反作用 129 クイズ 138 解答 139 センターポイント 140 成功をもたらす発想を育む 140 第6章 チャート分析入門 143 チャートの基本――ラインチャートとバーチャート 145 ローソク足チャートの基本 147 クイズ 166 解答 167 センターポイント 168 自分の可能性を最大限に引き出す 168 第7章 チャート分析の詳細――パズルの断片 171 あなたのフレンド、上昇トレンドの構造 171 買いシグナル――何に着目するか 175 上昇トレンドラインの描き方 180 レンジ内取引、コンジェスチョン、コンソリデーション 182 下降トレンドの構造 192 売りシグナルの概要――何に着目するか 193 下降トレンドラインの描き方 198 クイズ 200 解答 201 センターポイント 202 共時性の力 202 第8章 パズルの断片をつなぎ合わせる 205 出来高――きわめて重要な指標 206 移動平均――とは何で、どう使うか 214 クイズ 223 解答 224 センターポイント 225 思いが「もの」になる 225 第9章 ベルとホイッスル――指標とオシレーター 227 オシレーター――とは何か 227 RSI――とは何で、どう使うか 228 ストキャスティックオシレーター――とは何で、どう使うか 232 MACD――とは何で、どう機能するか 234 OBV――とは何で、どう読むか 237 ボリンジャーバンド――とは何で、どう読むか 240 フィボナッチリトレイスメント――とは何で、どう読むか 242 ギャップ――トレーダーのブラックホール 244 クイズ 253 解答 255 センターポイント 257 あなたはすでに完璧だ! 257 第10章 いよいよショータイムだ! 259 継続パターンと反転パターン――とは何か 260 反転パターン――その形状 264 トレンドのない相場では、反転パターンで仕掛ける 279 いよいよ勝負だ! 281 大局的なダイナミックス 281 先行産業の先行株を選ぶ 282 ファンダメンタルズを調べる 284 現在、産業セクターが強気 285 各種指標――すべての条件がゴーサイン! 286 例外はあり? 287 トリガーを引く準備をしよう――買い場 287 買いトリガーリスト 288 クイズ 290 解答 291 センターポイント 293 許すことに目覚める 293 第11章 真価が問われる場――マネーマネジメント・テクニック 295 トレードのプランを立て、そのプランに従ってトレードする 296 パイを切り分ける 298 リスクリターン・レシオ――その意味と計算方法 299 ストップロスを設定する場所 302 それからどうするか? 306 日中の反転タイム――とは何で、どういう意味があるか 309 マーケットオーダー、リミットオーダー、その他 311 危機に際しては 314 結論 315 クイズ 316 解答 317 センターポイント 318 与えることの循環 318 第12章 勝利をもたらす空売り戦略 321 空売りに対する抵抗感を克服する 323 空売り――そのルール 325 手順はこうなる 326 空売りがうまくいく条件 327 ファンダメンタルズ――何に着目するか 327 チャートのパターンとセットアップ――何に着目するか 329 空売りの指標――ブサイクなのがグッド! 331 注文のタイミング 335 空売り戦略――行き過ぎの株 336 空売り戦略――行き過ぎのダブルトップ 339 空売りトリガーリスト 343 空売りの秘訣――FAQ(よくある質問) 344 クイズ 347 解答 348 センターポイント 350 恐怖心を払いのけ、自分の光を輝かせよう 350 第13章 トレードの構造 353 ターゲットにする産業セクターを見つける 354 準備 355 旅の日誌 358 その後のストーリー…… 370 日中チャートを見てみる 373 センターポイント 376 執着しないことが新しい可能性をもたらす 376 第14章 あなたはオッズの魔法使い 379 後ろに下がって大局を見る 379 「もし、なら/たら」発想法 380 ブロードマーケットを分析する 382 トレーディング環境を評価する 383 騰落ライン――マーケットを要約して伝えてくれるナレーター 385 経済や決算に要注意 386 オプション行使期限日――はい、それまでよ〜! 389 FOMCレポート 389 母なるマーケットのコントラリアン指標 390 コンディションの変化に注目しておく 392 損失について一言 393 自分に与える最高の贈り物――トレード日誌 394 レベル�競肇譟璽妊�ング――あなた向き? 395 クイズ 399 解答 400 センターポイント 401 センターに戻る 401 トレード金融用語の解説 403 オススメの本 427
2003年芳春
古河みつる
スティーブ・ナイソン(CANDLECHARTS.COMの社長)
アメリカは、株式市場との恋のとりこになっています。それも、とてつもなく熱々の恋に! もちろん、この恋にも盛衰があります。こちらの気持ちもバラ色の期待から先行きに対する不安まで、大きく揺れ動きます。でも恋は恋なので、純粋で単純です!
ロマンスはこうして始まった
アメリカが株式市場に夢中になったのは、この10年間にわたる「大強気相場」の始まりと時を同じくしています。この期間中、株式市場におけるリターン(収益率)は、債券や不動産など、ほかのほとんどの金融商品を上回っていました。
ボラティリティの増大、つまり値動きの幅が大きいことが今日の特徴です。90年代の初頭から中ごろに、ダウ工業平均が100ポイント以上動いたら、私たちは仰天したでしょう。今日では、この伝統を誇る指数が100ポイント動くのは普通のことになっています。
インターネットがキューピット役
インターネットの普及が、私たちを株式市場に夢中にさせることに大きく貢献しました。私たちアメリカ人は、あっという間に、テレビよりもパソコンの前で過ごす時間のほうが長くなりました。
デイトレーダーの台頭
90年代の終わりにかけて、小さなスプレッド(株の買値と売値の差額)、「株のフリーマーケット」のようなECN(電子取引ネットワーク)、取引所へダイレクトアクセスできる高度な発注システムに引かれ、マーケットに大量のデイトレーダーが現れました。なかには大儲けしたトレーダーもいましたが、丸裸にされたトレーダーもいました。そういう野望を抱いた人たちは、一夜にして金持ちになれると確信し、知識も、規律も、経験もなしに、地球上で最も困難な闘技場に向こう見ずに飛び込んだのです。
株式市場とのかかわり
私が投資を始めたのは30年以上前のことです。投資で生計を立てていくなら、株式ブローカーと同じぐらいの知識を身につけることが必要だとすぐに心に決めました。ほとんどのブローカーには、私たちがやるほど、あるいはやるべきほど、私たちのポートフォリオの面倒を見ている時間がないのです。
本書を書いた理由
本書でスイングトレーディングとポジショントレーディングと定義している短期トレーディングの諸原則を学べば、あなたも最小の時間とリスクで最大の利益をあげることができるようになります。
戦略の概要
戦略はこうです。この惑星上の森羅万象と同様、株価の動きにはサイクル(周期)があります。後ほどさらに詳しく説明しますが、ここでは、ひとつのサイクルが4つのステージから構成されていることを覚えてください。
頭のなかでイメージしてください。谷間があって、そこから斜面を登ると山の頂上に着き、さらにその山を下ると、また別の谷間に降ります。次に、そのイメージに株価のパターンを重ねてください。株価は谷間でベーシングを形成し、それからブレイクして数週間から数カ月続く可能性のある上昇トレンド(山の斜面)を登っていきます。上昇トレンドの勢いが尽きると、短期間、株価は横ばい(山頂)に推移します。買い手がそれ以上の上値で買うことを拒むと、株価は「ロールオーバー」し、下降トレンドに移ります(山の反対側の斜面)。下降トレンドが終わると、前の谷間価格の近辺でそのサイクルが完了し、新しいサイクルが始まります。
比較的短期なトレーダーである私たちの狙いは、株価の上昇トレンド(または下降トレンド)の真ん中、つまり「スイートスポット」をとらえることにあります。いつ買いに入り、いつ手仕舞いし、いつ手控えるかを学びます。これら原則はどんなトレーディングスタイルにも適用できるので、あなたがどんな時間枠でプレイするにしても役立つ大切な知識になります。
成功するために必要なもの
トレーディングのために用意する必要があるものといっても、特別なものはありません。皆さんはおそらくすでにほとんど持っているでしょう。最新型のパソコン(信頼性の高い高速インターネット接続を含む)とテレビを、オフィスか静かな部屋の一角に置きましょう。
おそらく、最も必要なことは、あなたの最も貴重な資源である「時間」を割かなければならないことです。世界で最もタフな「闘技場」でコンスタントに利益をあげ続ける方法を学ぶには、熱意と粘りが必要です。でも、それだけの価値はあります!
短期トレーディング――まずはグッドニュースから
あなたは何かの分野のプロであったり、企業家、退職者、学生、それとも主婦であるかもしれません。おそらく、株式市場を観察して、現在のようなボラティリティなら相当な利益を稼げられると踏んでいることでしょう。フルタイムとパートタイムのどちらでトレードするつもりであっても、トレーディングは途方もない利益をもたらしてくれます。
トレーディングをフルタイムの仕事にすれば、働く時間、働く場所、働くかどうかを選ぶことができます。パソコンがインターネットに接続されてさえいれば、どこからでもトレードできます。オフィス内の人間関係? そんなものはありません。気難しい上司? あなたが上司です! バニーちゃんスリッパを履いて仕事がしたい? どうぞ! 風邪をひいた? 毛布を頭までかぶって、好きなだけベッドで眠ってください。お金の余裕ができたので1週間休みたい? 思い存分楽しんでください!
パートタイムでトレードしたければ、本業にしわ寄せがないように努めながら、ゴージャスなお小遣いを稼いでください。
慎重かつ賢明にトレードする方法を学べば、稼いだお金で夢を現実に変えることができるかもしれません。例えば、ずっと欲しかったヨット、山の別荘、お子さんの大学教育などです。
一部の人たちには考えつかない利点もあります。適切に実践すれば、短期トレーディングのリスクは長期投資より低いのです。多くの伝統的なバイ・アンド・ホールダーたちは、弱気相場でも投資をそのままにしておき、資金がしぼんでいくのを歯ぎしりしながら見ているだけなのです。
あなたは「フラット」にするとき、つまりポジションをすべて閉じるタイミングについて学ぶことになります。調整局面や弱気相場になったら、落ち着いてポジションを現金にするのです。そうすれば、再び強気の雄牛が支配し始めたとき、豊富な資金を持って買いに入ることができるのです。
次にバッドニュース
株式市場は地球上で最も激烈な「闘技場」です。負ければ、捕虜にされずに殺されます。食うか食われるかの世界であり、適者だけが生存できます。適切な知識や規律なしに飛び込む人は、たちまち餌食になってしまうのが常です。
このフィールドで戦うには、粘り強く一生懸命に勉強したいと思うことが必要です。爆弾の起爆装置並みの神経を身につけ、海兵隊の教練指導官並みの規律を養わなければなりません。
短期トレーディングは、国債やマネーマーケットファンドなどの固定利付き商品に投資するよりリスクは高くなります。正直言えば、あなたは損をすることもあるでしょう。特に最初のころは。ただし、損する額はあなたがコントロールできます。あなたは極端なリスク回避型ですか? 損をすると考えだけで、胃薬が必要になりますか? もしそうなら、別の投資法を選んだほうがいいでしょう。
あなたは生まれながら規律のある人間ですか? 自分の感情をコントロールできますか? あるいは、衝動のままに行動してしまうタチですか? 大儲けしているマーケットプレーヤーたちは、感情に流されず、冷たく鋭い目つきで、ロボットのようにトレードします。あなたはそういう態度を貫けますか?
トレーディングの最初の一歩を踏み出すとき、「そのスピードが死を招く」という標語を思い出してください。亀のペースでマーケットに入り、小さな利益を稼ぎながら、ゲームのやり方を学びたいと思いますか? 賢明なトレーダーのように、観察し、自分の知識を適用し、次のステップを計画し、それからそのプランを忠実に守りながらそのステップを実行することができますか? それがプロたちの財布を太らせている方法です。あなたもその足跡をたどれば、同じように儲けることができるのです。
短期トレーディングは、すべての人に適しているわけではありません。ですから、実際にお金を注ぎ込む前に、前述した各質問をよく考えてください。自己分析は必ずしも簡単なことではありませんが、自分自身のニーズに最も適した道を指し示してくれます。
旅路……
本書では、地球上で最もエキサイティングな街、ウォール街の概要について説明します。それから、あなたのトレーディングビジネスの立ち上げ方についてお話しし、成功するための市場心理について掘り下げ、ファンダメンタルとテクニカルの両分析方法について説明します。株価パターンの読み方、銘柄の選択法、プレイのやり方について学ぶことになります。また、マネーマネジメント・テクニックについても学ぶことになります。株を買うことは簡単ですが、難しいのは売り時です。ニュースやマーケットで繰り返し起こる出来事、それらの解釈方法についても説明します。何より重要なことですが、楽しみながら学んでいきましょう。
私は友人同士のような話し方で話していきます。コーヒーを飲みながらおしゃべりする仲良しのように。あなたに保証します。本書の文章のひとつひとつが、私の心から発したものです。私は、このビジネスを学ぶために試練の道を歩んできました。あなたは私の過ちから学ぶことによって、同じ過ちを避けることができます。以降の部分で、マーケットの落とし穴を避け、知恵とコモンセンスを駆使して儲ける方法を学ぶことになります。本当です。私にできることなら、あなたにもできます。
さあ腹を決めよう!
さて、紳士淑女の皆さん。ここが正念場です。あなたが短期トレーディングに適しているかどうか決断するときです。この決断を下せるのはあなただけです。
繰り返しになりますが、時間とお金に関して、あなた自身による、あなた自身のための固い決意が必要になります。あなたが私と一緒にこの旅に出ることを決意したら、さあ出発しましょう。あなたの人生で最もエキサイティングな旅になりますから、しっかりとついて来てくださいね。
ジェシー・リバモアを紹介します……
この業界で「バイブル」と目されている本があるとすれば、
■序文
トニと初めて会ったのは、僕がオンライン取引セミナーで講師を務めたときだ。彼女のほうから話しかけてくれた。トニは、ローソク足チャートが彼女にとっていかに大切であるかを話してくれた。僕は、瞬時に、彼女が知性が高く、知覚が鋭く、心が広く、おまけに趣味が素晴らしく良い女性であることが理解できた。いや、ひょっとしたら、ひいき目に見てしまったかもしれない。
冗談はさておき、正直に打ち明けると、僕が彼女に初めて会ったとき(それまでの僕のセミナーは金融機関だけを対象にしていたので)、一般向けのセミナーの世界について何も知らなかったのだ。彼女がどういう人で、どれだけ人気があるということも知らなかった。
だが、なぜだか、彼女の名前には聞き覚えがあった。その理由はすぐに分かった。僕は彼女の『ビギナーズ・ガイド・トゥ・デイ・トレーディング・オンライン(A Beginner's Guide to Day Trading Online)』というオンライントレーディングに関する本をその数カ月前に購入していたのだ。トニは、僕に本書の序文を依頼してくれた。彼女と知り合う前、あちこちの書店を回ってオンライントレーディングに関する良い本を探していたときに、結局たくさんの本のなかから選んだのが彼女の本のだったことをお伝えするのが、何よりもの推薦の言葉になると思う。
僕がその本を選んだ理由は、本書を推薦するのと同じ理由だ。毎日のトレーディングにおける戦いを勝ち抜くために必要なツールや心理的な要素が完璧にブレンドされているからだ。
トニは本書で「私は、このビジネスを学ぶために試練の道を歩んできました。あなたは私の過ちから学ぶことによって、同じ過ちを避けることができます」と書いている。この言葉は、「道を求むれば、先人に聞け」という日本の格言をほうふつさせる。オンライントレーディングで成功するための道先案内人として、トニに勝るガイドを推奨することはできない。
『ジャパニーズ・キャンドルスティック・チャーティング・テクニック(Japanese Candlestick Charting Techniques)』と『ビヨンド・キャンドルスティック(Beyond Candlesticks)』の著者
■はじめに
アメリカが恋のとりこに
それにしても、私たちを誘惑するこの恋人は、なんと荒っぽく気まぐれな恋人でしょうか。この相手は、あるときは優しく思慮深く、あるときは意地悪で怒りっぽい。好材料をあたかも毒であるかのように扱ったり、悪材料を材料がまったくなかったかのように一蹴したります。「インフレ」という言葉ひとつだけで、この恋人は絶望の底へ落ち込み、戦争のうわさだけで有頂天になります。乱暴で、横柄で、しとやかで、愛らしい。この恋人のご気分は、利己と寛大、敵意と慈悲、悲観と至福の間で目まぐるしく揺れ動きます。
この恋人はあなたにプレゼントを贈ったでしょうか? あるいは、あなたが与えようと思っていたより多くのものを奪い取ったでしょうか? あなたの感謝も、ののしりも、同様に無視されます。この恋人は、あなたが泣くときに笑い、あなたが幸せそうにしていると薄ら笑いを浮かべています。
あなたがついに怒って立ち去ろうとすると、この恋人はそのタイミングを待っていたとばかりに、あなたが拒絶できないような甘い言葉をささやき、恋人の腕のなかに戻るように誘惑するのです。
21世紀に入ってからも、幅の大きい値動きを利用することを学んだ人たちは、がっちり儲けています。1日に何ポイントも上昇・急落する株もあるので、機転の利くプレーヤーたちは、押しで買い、戻しで売ることによって、上昇下降の両局面で儲ける方法に習熟しています。
偉大なるウエブがグローバルコミュニケーションを一変させました。そのおかげで、自分自身で投資について検討し、行動できるようになりました。企業に関するアナリストレポートを郵送してもらうなど、ファイナンシャルアドバイザーに依存する必要はもうなくなりました。ノドから手が出るほど欲しかったあらゆる投資データが、指先ひとつの操作で手に入るのです。株式の調査レポート、詳細なニュース、ファンダメンタル情報、機関投資家の保有株、各種のランキングなどが、マウスクリックだけで自分のものになるのです。
自分のポートフォリオを自分でコントロールしようとする人が増えたことに対応し、証券会社は株式のオンライン取引サービスの提供を開始しました。私たちは自力で調査をするので、トレードするために多額の手数料を支払う気はありません。低額の手数料のディスカウントブローカーが登場し、多くの大手証券会社も追随しました。それでもフルサービスブローカーに気前よく払おうというトレーダーや投資家たちもいることはいますが、3桁の手数料はなくなりました。1996年に48ドルだった取引1回当たりの手数料は、今では平均で12ドルにまで下がっています。
本書執筆中の現在、オンラインブローカーは1800万件の口座を管理し、インターネットを介して毎日106万件の取引が処理されています。2003年にはオンライン口座の総数が倍増すると予測されています。電話経由ではなく、オンライン経由で注文されたリテール取引の割合は、1997年の17%から1999年には43%に伸びました。2000年末には50%を超えています。
その人たちは、「高値で買い、安値で売れ」と言い終わるよりも速く資金を失っているのです。
株式市場にとって、その人たちは飛んで火に入る夏の虫ようなものでした。マーケットは待ってましたとばかり、ニンマリと微笑みながら、その人たちを朝食としてのみ込んでしまったのです。おまけに、のみ込んだとたん、お金と自尊心だけを胃袋に残して、それ以外を吐き出してしまったのです。
幸いなことに、株式取引をもっと本格的にやろうと決意した私は、もう少しの慎重さと、はるかに多くの勉強をしながら取り組みました。私は訓練期間を生き延び、マーケットでコンスタントに儲けることができる、自立したトレーダーになることができたのです。
5年前、私は本格的にトレーディングに入りました。それから1年半、私は過ちを山ほど犯しました。マーケットは私を手荒く扱いました。徹底的に!
損をし続け、不安でいっぱいでしたが、あきらめませんでした。目がしょぼしょぼになるまでCNBCを見続けました。夜には、うとうとして椅子から転げ落ちるまでチャート類をチェックしました。手に入るかぎりのトレーディングに関する本を読みました。ニューヨークを訪れ、私の師となったトップトレーダーの下で勉強し、周囲の人たちを苛立たせるほどたくさんの質問をしました。いつしか、学習曲線をはい上がり、目標を達成しました。マーケットでコンスタントに儲け続ける方法を見つけたのです。
友人たちは、私が「火の試練」を乗り越えたことに安堵し、トレーディングを学びたい人たちに教えたらどうかと提案してくれました。私もそう思い、私のライターとしての経歴(14年間プロのライターをやっていました)と私のトレーディングのスキルを合体させて、『ビギナーズ・ガイド・トゥ・デイ・トレーディング・オンライン(A Beginner's Guide to Day Trading Online)』を書き上げました。2000年3月にアダムス・メディア社から出版されたこの本は、デイトレーディングの分野でベストセラーになりました。
現在、講演で聴衆に対して、私は株を「2分間から2年間」保有していると話しています。実際にそのようにしています。でも、私が気に入っている時間枠は、本書のテーマであるスイングトレーディングとポジショントレーディングをターゲットとしたものです。これら2つのトレーディングスタイルを適切に実践すれば、良いときにだけトレードし、調整局面には手を引いていることができます。
では、グッドラック。そして、グッドトレーディング!
『欲望と幻想の市場』(東洋経済新報社)です。1923年に出版されたこの本は、世紀の節目に活躍した伝説のトレーダー、ジェシー・リバモアの古典的な伝記です。
著者のエドウィン・ルフェーブルは、数週間にわたってリバモアをインタビューしました。それから、リバモアをラリー・リビングストンという名前に変えて(訳者注 邦訳ではジェシー・リバモアのまま)、リバモアの考え方やトレードに関する回想をまとめた傑作を著しました。
リバモアが騒々しいもぐりのブローカーでコモディティーと株式のトレードで財を成しかつ失ってから70年以上経った今日でも、彼のものの見方には真実と正確さがあるように思えます。各章の先頭に彼の言葉を掲げました。それらをかみしめ、よく考え、それらをあなたのトレーディングの参考にしてください。■第5章 マーケットの読み方 <その2>――儲けをもたらす基本的なチャートテクニック
クイズ
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