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[オーディオブック] 増田丞美編
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著者 増田丞美
定価 本体2,800円+税
2006年11月10日発売
ISBN4-7759-9041-1 C0033
―― もしイエスとお答えなら、これから先は読む必要はありません。
株式投資でがんばってください。
―― では「儲かっていない。イヤそれどころか損失を抱えている」と答えた皆さん!
これからオプションの優位性についてお教えしましょう。
本書でもっともお伝えしたいことは、さまざまな資産運用手段がある中で「オプション取引がいかに優れているか」そして「オプション取引でも株式投資でも成功するために必要なことは何か」。 この2点に絞って構成してあります。ぜひ最後までお読みになって継続して利益を上げられる堅実な投資家を目指してください。
オプション取引で成功するためには、まずオプションの本質を理解する必要があります。世界中の著名なトレーダーや投資家たちが自分の専門外であるオプションについて、さも何もかも知り尽くしているかのように色々と語ってくれています。その中には『マーケットの魔術師』に登場するウィリアム・オニール氏、ジム・ロジャース氏もいます。さらに米国運用会社フィデリティ社の元大物ファンドマネジャーであるピーター・リンチ氏、そして言わずと知れた米国が生んだ偉大なる投資家、ウォーレン・バフェット氏、ヘッジファンドの帝王ジョージ・ソロス氏さえも、なぜかオプションについて語ったことがあります。
プロとして長い間オプションに関わってきた私に言わせてもらえば、彼らがオプションについて語った内容の90%以上は誤りです。この場を借りて次の2点について述べさせていただきたいと思います。
一つはなぜ彼らはご親切にも、自分の専門外のオプション取引について語るのでしょうか。そしてもう一つは、彼らが語るオプション取引の内容は、なぜこれほどまでに誤解に満ちているのでしょうか。
もし時間があれば、finance.yahoo.comで米国の株式オプションやETF(上場投信)オプション、株価指数オプションを調べてみてください。上場している銘柄のほとんどにオプションがあり活発に取引されています。株式の世界とオプションは切っても切り離せないほどポピュラーなものなのです。個人投資家の間にもすっかり浸透していますし、無視できない市場となっています。日本における株式市場参加者の想像をはるかに超えています。
つまりオプション取引の専門家ではなくても、株式市場に関わっている者なら誰でもオプション取引について語りたくなっても不思議ではない状況があるのです。ですから百歩譲って、専門外の投資家がオプション取引に言及することへの異議は取り下げましょう。
しかし問題は次です。「なぜ彼らが語るオプション取引の内容は誤解に満ちているのか」という点です。これこそが皆さんに、本書の全てを通じて理解していただきたい点なのです。そしてこれを知ることこそが“オプション取引で成功するための近道である”と強調したいのです。
なぜ著名な投資家たちが、これほどまでに誤った認識をもっているのか。それは彼らが自分の専門である株式相場と同じ土俵の上でオプションを論じようとするからです。そこにすでにムリが生じます。つまり誤解が生じるのです。
オプション取引は株式投資などの「ゲーム」とは全くルールが異なります。例えて言うならベースボールとクリケットを同じスポーツだと理解しているようなものなのです。
(注)クリケット (cricket) は、半径100メートルほどの広大なフィールド(クリケットではオヴァール:ovalと呼ばれる)で行われる野球に似た球技。野球の原型ではないかという説もある。イギリスで発祥したスポーツなので、英連邦諸国やイギリスを旧宗主国とする国々などで絶大な人気を誇る。またサッカーに次いで世界で2番目に競技人口の多いスポーツである。
オプション取引で成功するには、当然ながらオプションについて詳しく知らなければなりません。しかしほとんどの投資家は上述の大物投資家も含めて、このきわめて当たり前のことを無視または軽視しています。オプションは「相場(原市場・銘柄)を調査・分析して、“将来上がると予測してコールを買う”“下がると予測してプットを買う”」といった単純なゲームではないのです。「大物投資家」はさすがにこれには気づいているようです。しかし彼らは非常に短絡的に「オプションはリスクが大きすぎる、やるべきではない」と自著で述べておりオプション取引に対して批判的です。
そうでしょうか。本当にオプション取引はリスクが大きすぎるでしょうか。
オプションを少しかじると「売り戦略」に興味をもつ投資家が増えます。しかし彼らの多くが「売り戦略」について理解しているかと言えば、かなり怪しいと思われます。その中には何とあの大物トレーダー、ジム・ロジャース氏も含まれているのには驚かされます。彼が『マーケットの魔術獅』(パンローリング刊)の中で語ったことを引用しましょう。
「私はオプションを買わないんだ。オプションの買いも宿無しへの近道だ。SECの調査によれば90%以上のオプションが損で満期を迎えている。つまりオプションのロング・ポジションが90%以上損をするなら、ショート・ポジションは90%以上儲かるはずだ」
何と単純なのでしょう。これは全くのウソです。 詳細は本書の中で述べていますが、オプション売り戦略はそんなに単純ではありませんし、買い戦略が絶対不利ということも断じてないのです。もう一例挙げてみましょう。米国大手運用会社の元大物ファンドマネジャー、ピーター・リンチ氏です。氏の著書『ピーター・リンチの株で勝つ』から引用します。
「早く儲けたい多くの小口投資家にとっては、オプションの潜在利益は大きくて魅力的に見えるだろう。ところが実際は思い通りにはならず、アっという間に損をしてしまいがちなのだ。オプション契約は1、2ヶ月の勝負、つまり期限が来ると無価値になるのである。そしてまた別のオプションを買い、100%の損をするというような結果になってしまう。こういった一連の動きは、あなたをさらに泥沼へと落ち込ませることだろう。」
オプションのプロである私が尋ねたいです。「本当ですか?」と。これについても本書を読めば分かります。彼もまたオプションについて語る十分な資格はないのです。取引の仕方によっては氏の専門である“株式投資の方がずっと難しい、いや場合によっては投機的でさえある”ということに気づくでしょう。
最後に投資家である皆さんに以下のことを述べておきたいと思います。日本市場においてオプション取引を行おうとすれば、十分に取引可能な市場は実際には「日経225オプション」しかありません。米国には数多くのオプションがあるのにも拘わらず日本には日経225だけです。さらに仕組みが米国と比べて未熟なことから、個人投資家が参加しにくい市場となっておりマイナーなイメージがあるようです。
しかしもう一度米国の株式オプションを思い出してください。S&P500といった株価指数オプション、S&P500やナスダック100に連動したETF(上場投信)オプション、マイクロソフトやアマゾンドットコムあるいはヤフーといった個別株のオプション、さらにはこれらの個別株のLEAPS(長期オプション)など、かなりの種類とかなりの取引量があります。最近では電子取引市場が主流になってきており、さらに取引量は増加しています。そうなのです。オプション取引は決して“マイナー”ではないのです。株式投資やトレードと並ぶ“メジャー”な資産運用の手法なのです。
末筆ながら本書の出版にあたって尽力してくださった以下の方々に感謝したいと思います。まず編集者兼ライターの中村千砂子さん。今や最もよくオプションを知る数少ない編集者の一人と言えるでしょう。彼女のオプションの知識と理解、著者の考えに対する理解なしでは、ここまですばらしい編集はできなかったでしょう。大いに助かりました。ありがとうございます。井坂和剛さん、組版ご苦労さまでした。そして竹内吾郎さん。
装丁にまで口を挟んで失礼しました。すばらしい出来栄えです。感謝にたえません。
そして本書を手にされた読者の皆さんに感謝すると同時に、ご幸運を祈ります。
平成18年11月1日
増田 丞美
増田丞美 (ますだ・すけみ)
日本におけるオプション取引の第一人者。
『最新版オプション売買入門』、『最新版オプション売買の実践』、『オプション売買の実践<日経225編>』、
『オプション倶楽部の投資法』(以上、パンローリング刊)、
『日経225オプション取引 基本と実践』、『日経225先物取引 基本と実践』
(以上、日本実業出版社)等、著書多数。他に、オプションに関するセミナー
のDVD多数。オプション倶楽部の監修を初め、オプションの一般投資家へ
の啓蒙活動等、幅広く活躍している。自身のオプショントレーディングの
経験は、1980年代後半のロンドン在住時代から長く、多くの実績を残している。
オプションに関しては株式、株価指数、ETF、債券、通貨、商品と幅広く多く
の市場で取引してきた。1985年コロンビア大学卒(MIA/MBA)。
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第1章 オプションの本質
オプション取引の真髄 |
第5章 株式市場と株式オプション
第6章 アノマリーを利用したオプション取引の実例
第7章 先物市場と先物オプション
先物やオプションの魅力
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