目次

訳者まえがき                                                    1
序文                                                            7
はじめに                                                        9
 チャートについてひと言                                       21

ステップ1 市場全体の方向性を見きわめる方法(PDFファイル)          27
ステップ2 利益と損失を3対1に想定する方法(PDFファイル)            47
ステップ3 最高の銘柄を最適なタイミングで買う方法              71
ステップ4 利益を確定する最適なタイミングで売る方法           117
ステップ5 ポートフォリオ管理――損を抑えて利益を伸ばす方法   145

付録A CAN SLIMによる成長株発掘法                             201
付録B CAN SLIMのすべて                                       218
付録C マーケットメモ                                         225
付録D “ザ・サクセスフル・インベスター”たちの声             227
付録E ベア相場には気をつけろ!                               240

■訳者まえがき

 本書は『マーケットの魔術師』に取り上げられたトップトレーダーであり、インベスターズ・ビジネス・デイリー紙の発行者でもある、ウィリアム・J・オニールによる『The Successful Investor』の翻訳です。  独自の銘柄選別法であるCAN SLIM(キャン・スリム)法の最新版を中心に、オニールの投資哲学のエキスが、口述ならではのテンポでコンパクトにまとめられています。  本書を読んでいると、オニールの基本的なスタンスとして繰り返し思い浮かんでくる言葉があります。  それは、ドイツ帝国宰相ビスマルクの「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」という言葉です。  浅学が露見するのをおそれずに換言すれば「賢者は歴史から学びとることができるが、愚者は自ら経験して−−痛い目にでも合わなければ−−学ぶことができない」ということでしょうか。自らの経験も、客観的にとらえて「歴史化」できてこそ本当に学んだことになるということかもしれません。  その前提にあるのは、映画「カサブランカ」でおなじみの名曲「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」の詞にもあるように、相場においても、「いくら時がすぎても、キスはキス、ため息はため息」で、「基本的なことは変わらない」という発想でしょう。  ちなみに、この曲の邦題は「時のすぎゆくままに」という訳が定着していますが、歌詞の内容から考えても「時がすぎても」と解釈しなければつじつまが合わないようです。

 いずれにしても、歴史は単一でもなく、固定してもいません。選ばれた事実から構成され、常に更新され続けていくものです。  歴史のどこに光をあて、どう組み立て、どう修正していくかによって、現在と未来にどれだけ役立つかが左右されます。  オニールは、1953年以降の米国市場における成長株に光をあて、急騰と急落を演じ出す前−−つまり、買い時と売り時−−にそれらの銘柄が−−ファンダメンタルズ的およびテクニカル的に−−共通して持っていた特徴を徹底的に研究することによって、過去の相場という歴史から「変わらないこと」を学び取り、戦略を組み立てています。  昔から「変わらないこと」であれば、万人が百も承知していてもいいはずですが、必ずしもそうでないのはなぜでしょうか。  その理由のひとつは、人情−−主に、願望と恐怖心−−が事実を受け入れることを難しくさせているからでしょう。例えば、高すぎる株がさらに上がり、安すぎる株がさらに下がると判断することは、人情としてなかなかできないことです。  事実とデータに基づき人情を排して分析・構築されているオニールの投資法は、並はずれた投資実績によって裏付けられています。  拙訳が、賢者オニールがひもとく「歴史」から学ぶ、賢者の皆様のお役に立つことができれば幸いです。

2004年早春

古河みつる

■序文

 2000年3月に始まったきわめて困難な株式相場では、ほとんどの投資家が必要以上の痛手を被った。この3年間でわたしが痛感したことは――初心者、経験者を問わず――投資に関する知識と実効力のある支援が、いかに不足しているかということだった。  そういうわけで、過去の例にならえば必ずまた来るであろう相場の回復と、混乱はあるとはいえ将来性のある市場おいて、たくさんの投資家の皆様を支援するために、本書をできるだけ早く世に出すことを決意した。投資家として大成功したいと思うなら学んでおかなければならない、重要な事項、役に立つ手法とテクニック、カギとなるポイントについてすべて説明した。

 まず、インベスターズ・ビジネス・デイリー(IBD)紙の敏腕編集者であり、自身卓越した投資家でもあるウェス・マン氏に協力を求めた。同氏のテープレコーダーで録音しながら、本書に網羅される内容をポイントごとに話していった。ウェスはもっと分かりやすくしたほうが良いと思われるところを指摘してくれた。録音内容は一言一句タイプされた。わたしが手を入れたあと、ウェスが意味を変えないように気を配りながら、わたしのぎこちない文章に片っ端から磨きをかけてくれた。それから、わたしがチャートを選び、すべての投資家がチャートを読むうえで理解していなければならない重要な要素に印を付けた。チャートは、銘柄を選別するためにも、売買のタイミングを見きわめるためにも、市場全体の方向性を見きわめるためにも役に立つ(売りに関するルールもなければ、銘柄の価格と出来高と市場指数から大きな売り指標を見きわめる能力もなかったことが、たくさんの人たちが必要以上の損を被った大きな原因のひとつだ)。

 また、本書『ザ・サクセスフル・インベスター』の完成のために時間と労力を提供してくれた、マグローヒル社のフィリップ・ルッペル、そして専門スタッフのジャスティン・ニールセン、デルドレ・アボット、シャロン・ブルックス、ゲリ・フラム、アンジェラ・ハン、ギル・モラレス、ウェンディ・リード、マイク・ウエブスターの皆さんにも大いに感謝したい。

■はじめに

 今このような本を出すのはなぜか? あなたが株式やミューチュアルファンドに投資しているなら、おそらくその答えはすでにお分かりだろう。あなたはひょっとしたら2000年春に始まった下げ相場で大切な蓄えの50〜80%を失った8000万人のアメリカ人のうちのひとりかもしれない。それで、そんなことはもう二度と繰り返したくないと思っているかもしれない。だが、あなたに何が起こったのか――何がどう間違っていたのか――を明らかにしないかぎり、その歴史が繰り返されないという保証はないのだ。

 本書の目的は、あなたが過去に犯し、しかも投資判断の指針となるしっかりしたルールと原則を採用しないかぎり再び犯しかねない、いくつかの過ちについて理解することをお手伝いすることだ。それら過ちを理解してこそ、暮らし向きを向上させることができるような投資成果が得られる道を歩み出すことができるのだ。あなたがもし投資の初心者なら、投資家として成功するために何をすべきであるかと同時に、何をしてはいけないかを知っておくことが絶対に必要だ。
 だが「最近のような下げ相場は一生に一度ぐらいしかお目にかかることがないのでは?」とあなたは思うかもしれない。それはイエスでもあり、ノーでもある。ナンデモありの1990年代に始まり、2000年代初頭に崩壊したバブル相場は確かに異常だった。過去70年間にそんな状況は見られなかった。だが違いは程度の差にしかすぎない。急騰を演じたほとんどのハイテク株の上場先であるナスダックの指数で測れば、1990年代の相場は狂騒の20年代(ロアリング・ツウェンティーズ)の超加熱上昇相場よりも上げが激しかったのだ。その上げに続く下げも、大恐慌につながった1929年の大暴落に匹敵する激しさだった。
 1990年代の相場は、1636年のチューリップの球根に対する投機熱にも匹敵するほど異常だった。1636年当時、だれもがオランダのチューリップの球根を是が非でも買わなければならないと思い込んでいた。そのため、やがては急落したものの、オランダの株式取引所でチューリップの球根が天文学的な高値で取引された。社名に「ドットコム」と付いてさえいれば投機の対象になった1990年代のインターネットバブルもほぼ同じようなものだった。
 細かい点を除けば、この最近の相場サイクルは以前のあらゆるバブルの再現だったと言える。わたしには分かっている。わたしは個人投資家として、そして米国の多数の有力投資マネジャーに対するアドバイザーとして、この45年間、あらゆる上昇・下降サイクルを毎日体験しながら市場で過ごしてきた。また、一流のデータベース調査会社のトップとして、市場と主要銘柄に関して決定版といえるほどの徹底した研究も行った。
 1998〜2002年のような激動の時期を過ごしたあとでさえ、わたしが最も痛感していることは、ものごとはほとんど変わらないということだ。最近の下げ相場で人々が被った損失は並はずれたものだったかもしれないが、その損失に導いた過ちは並はずれたものではなかった。それらはあらゆるサイクルにおいて投資家たちが犯してきた過ちそのものだった。
 考えてみれば、その理由は自ずと明らかになる。市場は、人間的な感情と個人的な意見にほぼ100%基づいて行動する、たくさんの人たちで構成されている。市場を動かしているのは群集心理だ。そして――特に非常に多くの投資判断を左右している願望と恐怖心とプライドとエゴについていえば――人間の本性は1929年や1636年と現在で変わった様子はほとんどないのだ。
 あなたがとにかく理解していなければならないことは、投資で大成功することと、あなたの感情や個人的な意見とはなんの関係もないということだ。株式市場は、わたしたちがどんな人間で、どんなことを考え、どんなふうに感じているかなどまったくお構いなしだ。市場はなににもまして野獣だ。人の願いなどに関心はなく、常識など眼中になく、強烈なあまのじゃくであり、事あるごとに大多数を裏切ることに情熱を燃やしているように見える。市場が従うのは需要と供給の法則だけだ。あなたが投資家としてこの現実を把握し、市場に逆らわず、市場に沿って行動することを学ばないかぎり、よくても並程度の成果に甘んじることになるだろう。
 アメリカ人が資産運用をますます自己責任で行わなければならなくなっている現状を考えると、これは残念なことだ。例えば、社会保障制度が少なくとも部分的に民営化されるようになるのはそう遠い話ではない。民営化されれば、政府があなたの老後のために取っておいてくれている(そして投資でわずかなリターンを稼いでいる)お金の一部を引き出して、自分で投資することができるようになる。
 自分自身の意見ではなく、市場の意見に従うことは簡単にはできないだろう。あなたが賢ければ賢いほど難しいかもしれない。あなたは高学歴、高収入のエリートかもしれない。専門とする分野においてエキスパートであり、あなたが発する意見が反論を受けることなど通常では考えられないかもしれない。だが、そういうことが、あなたが時間と思考とエゴを注いで到達した投資判断が間違っていたと認めることを難しくさせるのだ。市場では、あなたが何者で何を考えているかなど何の意味もない。もう一度言おう。ナンニモだ。市場はやりたいことをやる。市場に逆らっても損をするだけだ。

 1998〜2000年の市場においてわたしが見たなかで最大の過ちを犯したのは、わたしの知り合いのなかでも最も賢い人たちだった。博士号を持つ某企業のかなりのお偉いさんが、わたしにこう言ったのを覚えている。超優良企業のシスコシステムズが50ドルまで下がったので買ったというのだ。その銘柄は1990年代のトップクラスの成長株だった。彼が自分の意見というプライドを捨て、その超優良銘柄が8ドルまで下がってしまう前に手放したことを願うばかりだ。
 プロの投資家といえども素人っぽい過ちを犯さないわけではない。知り合いの債券ファンドのマネジャーはワールドコムを1.50ドルで買った。もともと64ドルもしたのだからそれ以上下がるわけがないという判断からだ。ところが、そんなわけなどお構いなしに下がったのだ。わたしが最後に目にしたときは17セントで取引されていた。
 投資家でも、アドバイザーでも、しっかりした投資ルールと投資原則を学ぶために時間を割こうとしなかったために、ほとんどの人が2000〜2002年の下げ相場で痛手を被った。その人たちは90年代にたいした勉強もせずに金儲けができる方法を見つけたと思いこんでいたが、耳よりな情報や宣伝文句やほら話に踊らされていただけなのだ。
 市場リスクの現実や大きな損失に対する防御策など、分かっていなかった。市場が上に向かっているのか下に向かっているのかを知るすべも持っていなかった。何より悪いことは、売りに関するルールを持っていなかったことだ!
 だからどうってことはなかった。何をやってもうまくいくので、世の中を甘く見るようになった。人は警戒心を失い、我を忘れた。一部の企業のトップたちは、ウソをついても、だましても、誇張しても構わないとまで考えるようになった。揚げ句の果てに国のトップまでがそういうことをやるようになったが、それが彼の致命傷になることもなかった。

 株式市場では、ハイテク銘柄がちょっと下がるたびに買っていれば十分だった。なぜなら、必ず戻し、値を上げるからだ。そんな単細胞な発想がまん延していた。ほとんどの専門家たちもそうだった。連日のようにテレビの投資番組に登場しては推奨銘柄を並べ立てた。友人、ご近所、アドバイザー、セールス――こっちの気持ちにお構いなしにだれもがアドバイスをしたくてウズウズしていた。どんな浅薄な話であっても、まともな投資理論に裏付けられているかのように見えた。
 多くの人にとって株式投資というものは、そういうものだった。つまり、ほとんどすべての人が参加するスポーツや国民的娯楽のようなものだったのだ。わたしが入っているスポーツクラブで、インターネット検索エンジンのヤフーのことを鼻で笑っていたカップルを覚えている。ヤフーがまだ100倍への道を歩み始めたばかりの時だった。それから数年後、別の2人がウエートトレーニングをしながら話しているのを小耳にはさんだ。ヤフーが値を引き戻すたびに買っているだけで大金を稼げるというのだ。その2人が1990年代後期にヤフーが猛烈な勢いで高騰した好機を逸したことは間違いない。今ではそのスポーツクラブの連中にとっても明白な事実になっている。同銘柄は2000年1月の1株250ドルから2001年9月には8ドルまで下落した。スポーツクラブにいる連中が株式市場について話題にすることはもうあまりなくなった。

 2000年3月にバブルがはじけたとき(1984年にわたしたちが創立した投資家向け全国紙である『インベスターズ・ビジネス・デイリー(IBD)』を除いて)一貫性のある売りアドバイスを提示し、投資を減らして現金化するよう繰り返し警告したところはほとんどなかった。投資家たちは市場の基本的な真実を身を削って学ぶしかなかったのだ。つまり株式市場に関する個人的な意見、感情、願望、通念はおおむね間違っていて、往々にして危険であるということだ。一方、事実と市場が間違っていることはほとんどない。需要と供給の法則はウォール街内外のあらゆるのアナリストのどんな意見よりも優れているのだ。

 ほとんどの投資家は今では、大切な資金を投資するときに自分が何をやっているのかもっと良く理解しなくてはいけないことを認識している。大きな損失を出さないようにしながら実際に利益を手にするには、しっかりとした経験に裏付けられたルールと手順が必要であることを知っている。そろそろ自分の資金と投資に真剣に取り組み、読み、学び、見直し、手法を改めるべきではないだろうか?
 わたしも投資を始めたころは、あなたがおそらくやったのとほとんど同じ過ちを犯していた。わたしは悪い習慣がどのように形成され、それら習慣を捨てることがいかに難しいかを知っている。だが、悪い習慣を捨てれば、市場の実際の姿に合っている新しい習慣を身につけることができる。最初のうちは新しい習慣に違和感を感じるかもしれない。新しい習慣は、あなたを含むほとんどの人たちがやりたくないこと、やってこなかったこと、やるべきだと思ってもいなかったことを強制するからだ。だが、正しく行っていれば、あなたの投資成果に劇的な効果をもたらすことになる。以下に例を示そう。

 また、チャートになじむことが必要だ。素人は面倒だとか当てにならないととかく軽視しがちだが、チャートはほとんどの専門家が重視するとてつもなく強力なツールだ。  投資成果を大幅に向上させるために、わたしは3つのことを行った。ひとつ目は、最高の実績を有する最高の人たちが投資判断を行うためにやっていたことだけを勉強したことだ。1950年代後期ではその名前を冠した投資信託会社があるジャック・ドレフュス、1960年代初頭ではフィデリティー・インベストメントのネッド・ジョンソンとジェリー・ツァイ、1920年代から1960年代にかけて活躍した株式ブローカーで『ザ・バトル・フォー・インベストメント・サバイバル(The Battle for Investment Survival)』の著者でもあるジェラルド・ローブ、そしてエドウィン・ルフェーブルが1923年に著した古典『欲望と幻想の市場――伝説の投機王リバモア』(東洋経済新報社)にその投資業績と方法が記されているジェシー・リバモアなどだ。これら専門家たちは、そのキャリアの特定の期間に並はずれた運用成果を上げている。
 2つ目は、わたしが過ちを犯し、お金を失ったというか、儲けのほとんどを吐き出してしまった場合、週足チャート上に売買したところを逐一記入したことだ。お金を失ったというか、大きな儲けをパアにしたときに、自分がどんな間違いをしたのかを分析した。それから、新しいルールを考え、書き出し、同じ過ちを二度としないように注意深く守ることにした。それらルールを、市場が開いている日はいつも携帯している、ファスナー付きの小さなノートの先頭の1、2ページに書き込んだ。
 3つ目は、過去数年間における値上がり上位50銘柄のチャートを収集したことだ。それらの株価が2倍や3倍に跳ね上がる前に、ファンダメンタルズ的(収益の伸びなど)、テクニカル的(値と出来高の動き)にどのような状態だったのかを知りたかったのだ。それから、先を見きわめるにはどんな要素を見たらいいのかを知るために、それらすべてに共通する主な特徴を見つけだした。
 この方法がどの程度うまく行ったか? 実際にどんな成果が得られたか? 1998年から2002年にかけて、米国個人投資家協会(AAII)は、わたしたちがCAN SLIM(キャンスリム)投資リサーチツールと呼んでいるわたしたちのシステムに関して、リアルタイムでの月単位の調査と分析を実施した(付録Bを参照)。シカゴに本拠を置くAAIIは、わたしの前著『オニールの成長株発掘法』(パンローリング刊)で定義し、説明した、わたしたちのシステムとルールの成果を、ピーター・リンチやウォーレン・バフェットのものを含む52種類の著名な投資システムによる運用成果と比較評価した。
 AAII誌2003年4号のジョン・バジコウスキーの記事によるとこうだ(付録Aを参照)。

 ……AAIIはこの5年間にわたりさまざまなスクリーニングシステムの能力をテストしてきたが、CAN SLIM法が、ブル相場でも、ベア相場でも、最も一貫して優れた運用成績を出す選別法のひとつであるという認識に至った。

 AAII独自の調査によると、CAN SLIMによる運用成果は次のとおりだった。1998年が+28.2%、1999年が+36.6%、2000年が+38.0%、2001年が+54.4%、2002年が+20.7%で、2年間の上げ相場と3年間のきわめて難しい下げ相場を通じた5年間の複利型リターンは+350.3%だった。同じ5年間でS&P500は8.3%下がっている。2003年3月14日にわたしたちのルールに従ってAAIIによってスクリーニングされた約1万銘柄のなかで合格したのはわずか4銘柄だった。それらは6月30日に$61.80で引けた$47.84のアポロ(APOL)、6月を$24.97で引けた$28.30のFTIコンサルティング(FCN)、6月を$102.33で引けた$78.01のインターナショナル・ゲーム・テクノロジー(IGT)、そして6月を$56.90で引けた$38.10のテバ製薬(TEVA)だった。平均値上がり率は24.5%だった。
 1980年代から1990年代にかけて、多数の熱心なIBD紙の購読者たちは、わたしたちのすべてのルールと手法を勉強し、適用することによって、数百から1000%以上の純益を稼ぎ出した。多くは億万長者の仲間入りをした。もちろん、だれもがわたしたちが繰り返し説いたように、すべてのロスをすぐにカットしたり、それなりの利益を確定するために売り時に関するわたしたちのルールに従うことが簡単にできたわけではない。わたしたちの資料を斜め読みするだけだったり、ほんとうの規律と決意をもって実践していなかったり、天井を見きわめるルールを理解できなかった人たちは、もっと残念な結果に終わっているはずだ。
 わたしたちのデータアナリシス持株会社で運営されている内部資金管理グループは、2003年までの5年間で1356%の純リターンを達成した。
 IBD紙の「ビッグピクチャー」コラムに掲載される市場全体の動向に関する日々の事実分析と「インベスターズコーナー」の多数の教育的記事を理解し忠実に従っていた読者は、2000年3月と4月に株を売って現金化している。
 CAN SLIM法をかなり前から運用に利用しているのが、1977年からわたしたちの兄弟会社であるウィリアム・オニール+カンパニーによって機関投資家向けに毎週発行されている「ニューストックマーケット・アイデアス」(NSMI)だ。開始時から2002年末まででNSMIサービスは合計で26173%のリターンを達成している。毎年の成果を複利で運用していくことでこのような信じられない成果が可能になるのだ。ちなみに、同期間中のS&P500のパフォーマンスは909%であり、バリューラインの最高値上がりランクの銘柄の6倍以上の成果だった。

 CAN SLIM法が多数の真剣でひたむきな投資家たちにとってこれほどうまく機能したその真のカギは、個人的な見解や信条や意見に基づいていないことだ。CAN SLIMは100%、この半世紀にわたる毎年の超成長株を総合的に調査して得られたデータに基づいている。それら銘柄が最高の値上がりを演じる前に共通して持っていた特徴が、買いルールになった。そして、それら成長銘柄が天井に達したときに各種変数がどのように変わったかが、売りルールになった。
 だから、本書でわたしたちが明らかにするルールと原則を守らなければ、おそらくそれだけ多くの不要な過ちを犯すことになるだろう。長年にわたり株式市場を現実に支配してきた法則に逆らうことになるからだ。
 過去の経験に基づくモデルに対する細心な分析に加えて、米国でも最高クラスの多数の機関投資家たちへ調査結果を提供してきたという長年の実績がわたしたちにはある。1963年に初の日足履歴株式市場データベースを構築し、今日、ウィリアム・オニール+カンパニーは全世界の600を超える大手機関投資家をコンピュータ化されたリサーチサービスの正規クライアントとして持っている。サービスの一例が、データベースとの強力なインタフェースであるWONDA(r)サービスだ。
 わたしたちのビジネスはウォール街の企業とは完全に異なり、独立しているため、2002年に一部のウォール街の企業が直面した問題とは完全に無縁だ。わたしたちはファンダメンタルズアナリストによる調査レポートの発行や推奨の発表を行わない、投資銀行業務を行わない、証券の仲介を行わない、一般大衆相手のリテール営業やリテール支店を持たない、そして債券、コモディティー、通貨を扱わない。わたしたちは、洗練された、高度なコンピュータ化された履歴データベースを活用した、高度に専門的な機関投資家向けのビジネスだけを行っている。
 この薄い本では、あなたが“ザ・サクセスフル・インベスター”になるために心得ておくべき、長年培われてきた秘訣をたっち5つの簡単なステップに要約して紹介している。これら各ステップの内容を理解し、うまく実践できるようになるまで何度でも読み返す意欲と決意さえあれば、あなたの投資成果はより良い生活とより多くの望むものを手に入れることができるほどにまで向上するに違いない。資金もさほど必要なければ、名門大学を卒業している必要もない。だれにでもできる。あなたにもできる。だから頑張ってみよう。すべてあなた次第だ。

 チャートについてひと言

 一見は百聞に匹敵すると言われる。だが、“ザ・サクセスフル・インベスター”にとって株式チャートの価値はそれ以上のものだ。しかも単なる百聞にとどまらない。医者が使うレントゲン写真のように、見る人が見れば、チャートは個別銘柄や株式市場全体が健康か病気かをひと目で教えてくれる。つまり、チャートはその銘柄や市場に手を出すべきか、手を引くべきかを教えてくれる。いずれ分かるだろうが、それが大きな違いをもたらすのだ。
 いままでチャートをじっくり見たことがなくても、取っつきにくいと感じていても、ご心配は無用だ。初めてプールに連れて行かれたとき、おそらく水に入るのが怖かっただろう。だが、少したてば――たぶん水泳のレッスンを何回か受けたら――今度はプールから出るのがいやになるものだ。チャートはプールほど楽しくてたまらないとはいかないかもしれない。だが、少し努力してチャートが描き出すパターンを理解できるようになれば、投資成果を劇的に改善できることが分かるはずだ。
 チャートと長く接していれば接しているほど、あなたのスキルはそれだけ上達する。株価が大きく上昇する前兆となるパターンを見きわめることができるようになるだけでなく、手を出してはいけない、問題のあるパターンを見抜くこともできるようになる。問題のあるパターンを見抜ければ、高くつく過ちを大幅に減らすことができるようになる。
 知識不足から、チャートを読むなんて茶葉で占うのと変わりないとバカにしている人もたくさんいる。だが、そういう人たちは、ほとんどのすべての分野の専門家たちが、より良い判断を下すためにチャートを使っていることに気がついていない。例えば、レントゲンやEKGやMRIなしに健康状態を自信をもって診断できる医者はいないだろう。
 投資の世界における専門家たちも同じ意味でチャートを使用している。成功している投資家たちは、医者が画像を見ずに治療することがない以上に、チャートを見ずに株を売買することはない。
 以下の図は、投資家たちが最も一般的に使用しているバー形式のチャートだ。この図は価格と時間の2つの軸からなる。価格軸は右側の下から上に伸び、時間軸は下側の左から右へ伸びている。このチャートの場合、時間は1週間刻みだ。つまり、各バーは3種類のデータによって1週間の値動きを表している。バーの上端はその銘柄のその週の最高値を示す。バーの下端はその期間内の最安値を示す。水平のチェックマークであるクロスハッチは、その銘柄の終値、つまりその週の最後の価格を示す。
 チャートの最下部にあるのは、その銘柄の週単位の出来高を表す、温度計のような役割を果たすバーだ。このチャートでは、例えば、右端の最終週の高値が約64ドル、安値が約60ドルで、終値がその週の高値近くの63 1/2ドルだったことが示されている。総出来高は1000万株を軽く超えている。その前の週は、高値が約63ドル、安値が56 1/2の少し上、週の終値が60ドルの少し下だった。その5日間の出来高は2000万株を超えるまでに膨らんでいる。
 違いがよく分かるように、値上がり週(終値が前週よりも高い場合)は黒い色で、値下がり週(終値が前週よりも低い場合)は赤い色で表記されている。いずれ分かるが、これがとても役に立つ。
 価格軸がどこか妙なことに気づかれたかもしれない。アコーディオンのように、間延びしているところがあれば、縮まっているところもある。その理由は、このチャートが整数ではなく対数的にプロットされているからだ。対数チャートは株式や市場の動きを正しい比率で表すので、わたしは気に入っている。つまり、同じ40ポイントの上昇でも、40〜80への100%の値上がりはチャート上では80〜120への50%の値上がりの2の傾斜で表示される。
 本書では、ここに記したような印の付いたチャートをたくさん目にすることになる。先に進むにしたがって、さらに多くの情報を伝えるために、さらに多くの線が追加されることになる。最終的には、それらの線を使って、あなた以外の投資家の99%が判断の材料にするどころか、目にすることさえ絶対にないようなことを読み取ることができるようになる。つまり、あなたもプロのように投資できるようになるのだ。
 いったん説明を聞いてしまえば、この基本的なチャートがとてもシンプルに見えてきたはずだ。このチャートで何か分かるのだろうか? もちろんだ。これらの何本かの線から、この銘柄は長いこと順調であり、保有する価値があったことを読み取ることができる。だが、もうトラブルに陥りそうである――つまり、長い間値を押し上げてきた多数の買い手が売り手に押され気味になっている――ことが読み取れる。過去にどれほど順調であったとしても、この企業の業績が現在どんなに好調でも、株価が値下がりしてどんなに割安になっていても、この株を買うことはわたしには考えられない。もしわたしがこの株を保有していたら、売ることを考えるだろう。
 実をいえば、このチャートは2001年4月のエンロン社の株価を示している。この直後に99%下落し、結局倒産してしまい、多数の従業員と株主にはかりしれない苦痛を与え、米国の経済制度にいまだに癒されることのない信用低下をもたらした。チャートの読み方を知っていて、目前で繰りひろげられようとしていたその悲劇を見きわめることができたら、どれほど救われたことか!
 この本のページ数は確かに少ないが、ひとつひとつの図に1000語の価値があると考えれば、この本は100万ページにも匹敵することになる。

■付録B CAN SLIMのすべて

 ここでは、『オニールの成長株発掘法』の3つ版と何万人という熱心な投資家が参加してくれたIBDの多数の全日有料コースで教えられているCAN SLIMの要約を示す。

 C=当四半期の1株当たり利益(Current Quarterly Earnings per Share)

 最低18〜20%上昇していて、四半期ごとの増加率が最近加速していること。過去50年間におけるすべての大勝ち銘柄の当四半期利益の平均増加率は70%だった。トップクラスの銘柄は100から200%増加していた。株価収益率(PER)は、卓越したパフォーマンスの原因というよりも、卓越した収益と売上高の増加の終端効果、つまり最終結果であることが分かっている。この半世紀における各年の最高クラスの成長銘柄のPERは、市場平均よりも高く、それら優良企業が利益と売り上げを伸ばし続けていたためにPERも著しく高くなった。4〜7四半期連続で大幅に利益を増やしていることが最も信頼できる指標だった。勝ち銘柄のあらゆる変数に関するわたしたちの50年間の科学的研究から得られた発見と結論は、長年ウォール街で行われてきたほぼすべてのファンダメンタルズ調査の前提となっていた考え方や、ほかの全国ビジネス紙が過去において信じていたこととはまったく逆だった。

 (平均よりも高いPERは一般的に高すぎとみなされ、PERが高くなるとその銘柄は格下げされ、買いの見送りや売りが推奨された。その後、天井を付けてからPERが下がると、保有継続や買いが推奨されることが多い。テレビの投資番組、調査レポート、あるいは特定の高級全国ビジネス紙の意見記事や攻撃記事で見かけるどこかのアナリストの推奨に従っていると大損することがよくあるのは、そのためでもある。攻撃記事は、特定の企業を激しく非難し、PERが高すぎるという見解を載せるだけで、その株の売りを誘い、株価をたたき落とすことを目的としている)。

 A=年間の1株当たり利益(Annual Earning per Share)

 過去3年間の各年に伸びを示していなければならない。年間伸び率は25%から、大きいときは250%以上になることがある。年間税引き前売上利益率または年間株主資本利益率のいずれかが拡大していなければならない。株主資本利益率(ROE)は17%以上でなければならない。優良企業は一般的に20〜50%以上のROEを示す。翌年の利益に関するコンセンサス予想も妥当な額だけ増加していなければならない。

 注――IBD独自のEPSレーティングは、各企業の3年間の利益の伸び率と最後の数四半期の利益の伸びを組み合わせて算出されている。IBDのデイリー・ストック・テーブルとデイリー・グラフ・チャートで見ることができる。

 N=優れた新製品、新サービス、新経営陣、または産業に大きな変化が見られる銘柄を買う(Buy Stocks with Superior New Products,New Services,or New Management or Major New Improvements in Industry Conditions)

 多くが最近、つまり過去10年以内に新規株式発行を行った比較的新しいベンチャー的な企業になるかもしれない。チャートを見て、7週間以上のしっかりしたベースパターンから上放れし始めた銘柄を、正しい買いポイントで買うことだ。正しい買いポイントは、年初来の新高値かその10〜15%以内だ。買いポイントでの出来高は、その株の1日の平均出来高よりも50%以上多くなければならない。株価が1回目の買値から2〜3%上昇したら、1回目よりも少ない株数を追加購入する。すべての買いは、1回目の買いポイントから5%上方までに限定しなければならない。一方、買値よりも7%下がったら、どんな銘柄でも損失が小さいうちに(例外なく)売却し、あなたのポートフォリオにその何倍も大きな打撃を与えるほど損失が膨らむのを防がなければならない(大きな損失を出す投資家は、早めに損切りするという、実績に裏付けられた重要なCAN SLIMの防御ルールに従ってないからだ)。

 S=需要と供給(Supply and Demand)

 これには発行済み株式数と大量の需要が関係する。CAN SLIM法では、あらゆる規模の時価総額の銘柄を買うことができる。小型株のほうがパフォーマンスは良いかもしれないが、変動が大きく、上がるのも速いが下がるのもそれだけ速い。公開市場で自社株を買い戻している企業や役員が株式を保有をしている企業が望ましい。IBDのストックテーブルで保有株の出来高のパーセンテージ変化を、そしてデイリーグラフの日足チャートで日々の価格や出来高の変化をチェックすることで各銘柄に対する需要を監視できる。

 L=主導株か、出遅れ株か(Leaders or Laggards)

 197ある産業グループのなかの上位10〜15からひとつの産業を選び、その産業内の上位2〜3つに入る銘柄だけを買うこと。レラティブストレングス・レーティングが70未満の銘柄は避け、レーティングが80以上でチャート上でしっかりしたベースパターンを描いている銘柄だけに絞ること。その企業は、年間利益の伸び、売り上げの伸び、税引き前および税引き後の売上利益率、株主資本利益率、製品の品質に関して、特定の分野または属する産業内でナンバーワンでなければならない。ファンダメンタルズ的にも、市場価格と出来高の動きでも、すべてがそろって最高のほんとうに優良な企業を見つけることだ。出遅れている、パフォーマンスの悪い株は売ってしまおう。

 I=機関投資家による保有(Institutional Sponsorship)

 買う銘柄は必ず有力な機関投資家のバックアップがのあるものに限定することだ。少なくとも25社以上の機関投資家が保有していることが必要だ。なぜなら、ミューチュアルファンドは購入株数が半端でないので、株価の動きに大きな影響力を持っているからだ。あなたの保有株を保有しているミューチュアルファンドの数が、過去数四半期にわたって四半期ごとに増えていなければならない。このデータはIBDとデイリーグラフで入手できる。

 目先の利く、パフォーマンスの優れている一部のミューチュアルファンドなら、前の四半期でその銘柄をもう購入してしまっているはずだ。たとえ入手できるのが、ファンドによる公表時期の何週間もあとであっても、そういうデータには価値がある。ファンドによる保有は重要なファンダメンタルズ要因だ。なぜなら、ほとんどのファンドは、詳しく調べ上げ、素性やファンダメンタルズがしっかりしていることを確信できるまで買わないからだ。バックアップの少ない、市場性の劣る、実績の乏しい、低位の不良銘柄を買うことはめったにない。
 とはいえ、ファンドが購入しているというだけで買ってはいけない。なぜなら、あなたがおそらく過去にやっていたように、ファンドも間違いを犯すし、並みのパフォーマンスしか出さない銘柄を買うこともあるからだ。長年の実績のあるCAN SLIMルールをひとつ残らずクリアしていて、しかもファンドが保有している最高の銘柄だけを買うことだ。  大きな成功を収めるためには、日足チャートと週足チャートで値と出来高の動きを分析することが不可欠なのはそのためだ。なぜなら、ある程度の勉強をしてチャートを読むスキルを身につければ、あなたの保有株をプロや機関投資家たちがアキュムレーション(買い集め)しているかどうか、いつ買い始めれば良いかが分かるようになるからだ。ほとんどのアマチュア投資家、評論家、チャート軽視論者、そして多くの大学教授たちは、このことをまるっきり理解していない。そういう人たちのなかで、株式投資で実際に大成功する人がめったにいないのはそのためだ。NとIとMは、全投資家の95%によって最も過小評価され、最も理解されていないCAN SLIM法の要素だ。

 M=市場の方向性(Market Direction)

 新しい大きな上昇トレンドが始まったり、相場が天井を付けて深刻な調整や新しい大きなベア相場に入りそうなタイミングを知りたければ、主要な株式市場指数の日足価格出来高チャートを毎日見て、正しく解釈することを学ばなければならない。そういうスキルや知識がなかったことが、98%の投資家が2000〜2002年の相場で痛手を被った理由だ。  市場指数がなぜそれほど重要なのか? なぜかといえば、主要な市場指数が天井を付けて下降に転じたとき、あなたの保有株の4つに3つは遅かれ速かれ同じ道をたどり、多くがパーセンテージ的に市場指数よりもはるかに大きく下落する可能性があるからだ。  IBDの「ジェネラルマーケット」ページとIBDの「ビッグピクチャー」コラムで市場全体の方向性を見きわめる勉強を毎日することだ。市場全体の状況にきちんと注意を払っていた人たちは、2000年3月に保有株を売って現金化して投資資金を守ることができたはずだ。主要指数によって、相場の底の場合はフォロースルー日を、相場の天井の場合はディストリビューション日を見きわめることを学ぶことだ。また、これは市場全体の天井を見きわめるもうひとつの方法であるため、主導株が天井を付けるタイミングを教えてくれる売りルールを理解することがきわめて重要だ。他人の意見や気持ちを聞いても価値はないし、ここぞという相場ポイントでそんなことをするとひどい目に遭う可能性がある。  CAN SLIMの7つの要素をすべて取り入れ、注意深く従えば成功するのは、過去50年間にわたるすべての相場サイクルで市場がどのように動いたかを細かく調査した結果だけに基づいているからだ。つまり、CAN SLIMは、わたしの頭のなかで生まれた投資法でもなく、ほとんどの人が考えている市場の動きとも関係なく、市場が実際にどのように動いてきたかを示す歴史だ。CAN SLIM要素のひとつでも無視すると運用成績に悪影響が出る。ほんとうの成功をもたらすのは、7つすべての要素が組み合わされたときだ。それはテニスと似ている。フォアヘンドが得意なだけではゲームに勝つことはできない。バックハンドも、ロブも、オーバヘッドも、ボレーも、エースを狙えるファーストサーブと確実に入れられるセカンドサーブもうまくなければ勝つことはできないのだ。


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