発行書籍一覧 > 現代の錬金術師シリーズ一覧 > ← / →
『対TOPIX業種指数チャートの動きに乗る 個人投資家のための「市況株」短期トレード』
著者 浜本学泰 定価 2,000円+税 A5判 312頁 2018年6月発売 ISBN 978-4-7759-9155-8
パンローリングチャンネル「浜本学泰の株式市場テクニカル分析」にて、浜本先生の株式市況とセクター分析を放映中
>> 番組を見る
ここで、問題です。個人投資家のレベルで、果たして、機関投資家と同じような分析ができるのでしょうか。結論から言うと、それは不可能です。個人投資家がどんなに頑張っても、機関投資家にはかないません。機関投資家と個人投資家の間には“情報格差”という大きな壁が存在するのです。
では、個人投資家はどうすべきなのでしょうか? 答えは簡単です。機関投資家が苦手な分野で勝負すればいいのです。機関投資家が得意とする業績予想のできない業種で、かつ、ファンダメンタルズ分析ではないやり方を採用すればよいのです。それこそが、市況株の短期でのテクニカルトレードなのです。
東証33業種のうち、13業種ほど(※)が「市況株」と定義づけられています。これらの業種に分類される企業は、外部要因(原油価格の変動など)によって業績が変わるため、ファンダメンタルズ分析の根幹をなす「業績予想」をしようと思っても難しいのです。
「機関投資家と個人投資家の間に情報格差がない」という点は大きなメリットと言えます。
※金融株(銀行、証券、保険、その他金融)と素材株(石油・石炭製品、繊維製品、パルプ・紙、ガラス・土石製品、鉄鋼、非鉄金属、金属製品)、資源株(鉱業、卸売)。なお、括弧内はセクター名
実は、とても簡単です。まずは、TOPIXの方向を確認します(5日移動平均線が上方向か、下方向か)。仮に、TOPIXが上方向だとしたら目線は買いです。
次に、オリジナルの対TOPIX業種指数チャートを見ます。これは、TOPIXと比較して、その業種が強いか、弱いかを表示したものです。
ここで大事なのは、TOPIXが上方向(=買い狙い)ならば、対TOPIX業種指数チャートも上方向の業種を選ぶことです。一言でいえば、TOPIXと対TOPIX業種指数チャートが同じ方向を向いている業種を選べばいいのです。ここで選ばれた業種が「短期的に最も上昇する可能性が高い業種」ということになります。
例えば、証券セクターであれば、銘柄は(8604)野村ホールディングスと(8601)大和証券グループ本社だけです。
鉱業セクターであれば、(1605)国際石油開発帝石と(1662)石油資源開発だけです。 鉄鋼セクターであれば、(5401)新日鐵住金、(5411)ジェイエフイーホールディングス、(5406)神戸製鋼所、(5413)日新製鋼、(5423)東京製鐵、(5449)大阪製鐵、(5541)大平洋金属、(5480)日本冶金工業です。
セクターの中から時価総額の大きい順番にチャートをチェックし、上昇基調(抵抗線を超えていたり、まだ上昇余地があるなど)の銘柄を絞り込みます。
決済は、TOPIXと対TOPIX業種指数チャートのどちらかの方向が変わるまでです。
当てにいかずに、ただ、「動いた」という事実に乗るだけ。だから、結果として当たりやすくなります。それが市況株の短期トレードの醍醐味です。その有効性を、ぜひ試して、実感してみてください。
コラム:機関投資家の運用スタンス(ベンチマーク運用) コラム:株式投資に必要なバリュエーション指標
コラム:参考市況リスト
重要コラム 銘柄選択のコツ 〜より動きの良さそうなものを選ぶ〜 コラム:関連市況の動きに合った対TOPIX業種指数の方向が必須 コラム:ダマシに遭いにくくするには
巻末付録 できることから始めましょう 〜トップダウン方式基本パターンの“コレ”だけ行動手順〜
あとがき
アーニングアカデミー公式ホームページ http://earning-academy.com/
ページのトップへ
トレーダーズショップから送料無料でお届け