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著者 増田丞美
A5判 384頁
定価 本体5,800円+税
2006年04月発売
オプションのプロトレーダー・増田丞美による「オプション売買」の実践編最新版。
すべて実際の取引に基づき、オプション売買のノウハウやオプション成功するための
秘訣をわかりやすく解説した一冊。
収録データは最新のものを使用し、より現実味のあるトレード方法を公開しています。
『最新版 オプション売買入門』の読者が次に手に取りたい、オプション売買の
“実践”的な内容が満載されています。
はじめに
『オプション売買入門』の改訂版(『最新版 オプション売買入門』)に引き続き、『オプション売買の実践』もこの度改定することになりました。同書が世に出たのが2001年9月ですから、すでに4年半の歳月が流れました。
この「実践編」とも呼ぶべき『オプション売買の実践』は、当時、「入門編」と呼ぶべき『オプション売買入門』の読者の要望に応えて急遽著したものですが、その性急さもあって、「入門編」と比べると系統立てた説明が不十分でした。
そこで、今回の改定にあたっては、旧版の内容をかなり細部にわたって変えています。一章分すべて変えてしまったものもあります。
例えば、第3章「オプションを買う戦略」では、旧版ではまったく触れなかった新しい売買戦略を紹介しました。第4章「オプションを売る戦略」においても、より詳細な売買の実例を挙げています。さらに、第8章「日経225オプションで資産を築く」においては、日経225オプションを売買する個人投資家向けに、より具体的で詳細な説明を加えました。
本書はオプションの基礎をすでに理解している方を対象にしているため、オプションの基本的なしくみについては一切触れていません。オプションについての理解が十分ではなく、本書の内容が難しすぎると感じる読者は、拙著『最新版 オプション売買入門』の第1章を繰り返しお読みください。
本書はオプション売買の「実践編」で、いわば「入門編」の続編にあたりますので、どうか「入門編」に書かれた内容を十分に理解した上で本書をお読みください。
また、本書の出版元であるパンローリング社では、オプションの実践家向けに「オプション倶楽部」を主宰しています。同倶楽部は、その会員のオプション取引に関する知識と取引技能を向上させ、会員自らの力によって利益が上げられるようサポートすることを目的として活動を行っています。
私もスーパーバイザー(監修者)として、その活動の一部に携わっています。なお、本書の付録として、同倶楽部が発行しているニュースレターを掲載しました。活動の一部を覗いてみてください。(「はじめに」より)
目次
第1章 オプション売買に適した市場とは
日本と世界のオプション市場
◇オプションには“現物”と“先物”がある
◇OSE(大証)日経225オプション取引には“知恵”が必要
◇SGX(シンガポール上場)日経225オプションとは
◇世界で最も発達している米国と欧州のオプション市場
◇海外オプションの取引会社を選ぶ
第2章 オプション売買の実例
1.株価指数オプション
2. ETFオプション
3.株式オプション
4.債券先物オプション
5.通貨先物オプション
6.商品先物オプション
◇ボラティリティを売る戦略
第3章 オプションを買う戦略
1.キャッシュフロー・マネジメント
◇オプションは奥の深い戦略的なゲーム
2.ゼロコスト・オプション
・トレード例:原油先物オプション、通貨先物オプション
3.OPS(オプション・パーチャス・スプレッド)
◇株式サヤ取り―2つの銘柄のサヤで利益を得る
◇リスク最小限のOPSの原理
◇ストラングルの買いとOPSの違い
◇ストラングル買いの欠点を補うOPS戦略
・実践 OPSを仕掛ける
4.ボラティリティを買う戦略
・戦略①単純な買い戦略
・戦略②バックスプレッド
第4章 オプションを売る戦略
ネイキッド売りの基本
◇リスク無限大でも勝率は80~90%
◇ネイキッド売りのリスク管理
ネイキッド売りの戦略
・戦略①コールを売る
・戦略②プットを売る
・戦略③コールとプットの両方を売る
ネイキッド売りの実践
◇ネイキッド売りの優位性
◇ネイキッド売りに適した銘柄
◇ネイキッド売りの注意点
・実践①ネイキッド売りを仕掛ける
・実践②OTMコールとプットの両方を仕掛ける
株式オプションを用いてコールとプットの両方を売る手法
◇デルタ中立のポジションを取る
◇売買の基本コンセプト
市場が急変動したときの対処法
◇オプション売りの悲劇
◇安易なオプション売りは致命傷に
◇急変動時の戦略
・ケース①通貨市場
・ケース②株価指数オプション
・ケース③個別株オプション
第5章 NOPSの売買戦略
NOPSの基本
◇NOPSの生命線はマネー・マネジメント
◇NOPSを仕掛ける銘柄(市場)を選ぶ
◇NOPSの売買に必要なアイテム
NOPSの実践
◇NOPSのポジショニングとポジション調整
・実践:QQQQ(キューズ)(ナスダック100連動型ETF)
◇仕掛け前のチェック項目
◇デルタに合わせてポジションを調整する
◇建てたポジションのデルタを計算する
◇NOPSのポジション調整の仕方
◇ポジション調整のタイミング
◇原市場の変動に合わせたポジションを組む
◇プットのIVが急上昇する理由
第6章 オプションの保守的売買戦略
保守的売買としてのクレジット・スプレッドの実践
◇クレジット・スプレッドの特徴
◇クレジット・スプレッドの仕掛け方
◇クレジット・スプレッドのマネー・マネジメント
保守的売買としてのカバード・コールの実践
◇カバード・コールを仕掛ける際の注意点
◇カバード・コールの仕掛け方
保守的売買としてのプットのネイキッド売りの実践
◇損益曲線はカバード・コールと同じ
◇プットのネイキッド売りを実践する
◇プットのネイキッド売りの注意点
◇権利行使されたときの対処方法
保守的売買としてのオプション買いの実践
◇lTMオプション買いの基本
◇ITMのオプション買いの優位性
◇一般のトレーダーがlTM買いを避ける理由
◇原資産買付けの代替ならITMのオプションを選ぶ
保守的売買としてのデビット・スプレッドの実践
◇デビット・スプレッドが有効な銘柄
保守的売買としてのITMデビット・スプレッドの実践
◇ITMデビット・スプレッドとは
◇ITMデビット・スプレッドの仕掛け方
第7章 LEAPSで資産を築く
LEAPSの基本
◇LEAPSはごく限られた知識でできるオプション売買
◇小さい資金で大きく儲ける手法
◇覚えるのは「プット売り」だけ
◇LEAPSはゆったり売買したい週末投資家向け
◇成功率が高い「LEAPSプット売り」とは
◇「LEAPSプット売り」は利回りが有利
◇米国の株式市場を理解しよう
◇LEAPSの銘柄と特徴
LEAPSの売買戦略
1.LEAPSプット売りの基本
◇銘柄選びの基本
◇必要なアイテム
◇時間を最大の味方につける
◇LEAPSのプット売りVSコール売り
◇無限大のリスクを内包する「コール売り」
◇LEAPSプット売りのリスク
2.LEAPSプット売りの実践
・実践①戦略を練り、仕掛ける
・実践②銘柄を選ぶ
◇低位株銘柄のLEAPSは失敗率が低い
◇満期時にITMになった場合の対処法
・実践③カバード・コールを仕掛ける
◇プット売りとカバード・コールの組み合わせは強力な戦略
◇株価暴落時の銘柄選択方法
・実践④同銘柄のコールを売るカバード・コールを仕掛ける
・実践⑤プット売りをカバーするカバード・コールを仕掛ける
◇株価下落時でもLEAPSプット売りは有効
第8章 日経225オプションで資産を築く
日経225オプションの基本
◇日経225の構成銘柄と取引概要
◇日経225オプションと米国株価指数オプションの違い
◇日経225オプションの証拠金
◇日経225オプションの税金
◇日経225オプション売買のための準備
◇日経225オプションの価格表とメカニズム
日経225オプションの買い戦略
◇単純だが難しい「買い」戦略
◇オプション買いを成功させるための重要なポイント
◇オプション買いの仕掛け例
◇オプション買いの成功を阻むプレッシャーに勝つ方法
◇オプション買い戦略の注意点
◇オプション買いで利益を上げるためのルール
勝率を上げる日経225オプションの保守的戦略
・保守的戦略①カレンダー・スプレッド
・保守的戦略②リバース・カレンダー・スプレッド
・保守的戦略③ストラングル・スワップ
日経225オプションの売り戦略
◇余裕資金で始めよう
◇数多くの優位性がある「売り戦略」
・実践①「ネイキッド売り」戦略を仕掛ける
・実践②チャートを見て「売り」を仕掛ける
◇ポジション調整のテクニック
◇想定範囲の算出方法とポジション調整
◇株価下落時のポジション調整方法
第9章 株式オプションで資産を築く
株式オプションの魅力
◇流動性に富む米国の株式市場
◇米国株式と米国株式オプションとの違い
米国株式市場の特徴
◇米国株の代表銘柄
◇取引に必要な基礎知識
米国株式オプションの基本
◇取引に必要な基礎知識
株式オプションの売買戦略
・戦略①株式の代替物としてのオプション買い
◇単純だが難しいオプション買い戦略
◇ITMオプションを買う
◇プット買いは空売りよりも有利
・戦略②プットのネイキッド売り
◇プットの売りとカバード・コールは類似の戦略
◇権利行使に備える
株式オプションの実践
◇レバレッジ性が高い株式オプション
利益を稼ぐ4つの売買戦略
・戦略①プットのネイキッド売り
・戦略②カバード・コール
・戦略③コールの買い
・戦略④プットの買い
第10章 株価指数オプションで資産を築く
株価指数オプションで資産を築く
◇株価指数の基礎知識
日経225とS&P500
第11章 ETFオプションで資産を築く
ETFオプションの実践
◇非常に発達している米国のETF
第12章 商品先物オプションで資産を築く
商品先物オプションの実践
◇米国の商品先物オプション
◇商品先物オプションでは「買い戦略」が有効
◇天然ガス先物オプションの実例
◇コーヒー先物オプションの実例
◇原油先物のブレーク失敗の事例
付録:オプション投資倶楽部
◇会員へのメッセージ
◇株価指数オプション
◇OPS
◇LEAPS
◇商品先物オプション
著者プロフィール
増田丞美 (ますだ・すけみ)
1985年米国コロンビア大学大学院(MIA/MBA)を卒業後、野村證券(東京・ロンドン)、モルガン・スタンレー投資銀行(ロンドン)を経て、海外ヘッジファンド・グループにてデリバティブポートフォリオの運用に携わる。
現在、アストマックス(国内投資顧問)チーフアナリスト兼アストマックスUSA(米国投資顧問)エグゼクティブ・バイスプレジデントとして資産運用業務に従事。また、『オプション倶楽部』アドバイザーとしてオプション取引戦略等を寄稿中。
著著および訳書に『最新版 オプション売買入門』『最新版 オプション売買の実践』『カプランのオプション売買戦略』『マンガ オプション売買入門の入門』等がある。
パンローリング主催セミナーの講師を務める。
メディアに掲載されました
- 日経金融新聞 (2005年8月1日) に増田氏の記事が掲載されました。(記事全文)
- 「Yen SPA!」(扶桑社、2005年11月25日号)にインタビュー記事が掲載されました。(記事全文)
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