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角山智の銘柄分析力“強化”トレーニング

角山智の銘柄分析力“強化”トレーニング
決算短信表紙、セグメント情報、損益計算書編


貸借対照表、キャッシュ・フロー計算書編

著者 角山智
定価 本体1,500円+税
2009年7月11日発売
A5判 ソフトカバー 208頁
ISBN 978-4-7759-9086-5 C2033

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目次 | 著者紹介 | まえがき | あとがき | 関連書籍 | 読者のご意見

5分で決算書を読み解く技術が身につく!
あなたの銘柄分析力を確実にアップさせる「25」の問題に挑戦!

◆なぜ、決算書が読めないのか

 「投資家として、決算書くらいは読めたほうがいい」。そう思い、入門書を買ってきて読んではみたものの、実際に決算書を見たときに立ち往生してしまった経験、少なからずあるのではないでしょうか?  なぜ、立ち往生してしまうのか? 原因はいくつかあるでしょうが、よく見られる事例として、莫大な情報量に右往左往されて“分析自体”に疲れてしまったということが挙げられるかと思います。確かに、細かな数字のひとつひとつを見ていたのでは、果てしない作業をしているかのような錯覚に陥っても無理はありません。そして、こういう状況に“はまった人”がたどる道は、おそらく次のようなものでしょう。

決算書を読むのが少し面倒になった → 挫折 → ネットや雑誌の情報を鵜呑みにして失敗
           or
決算書を読むのが少し面倒になった → でも、自分で投資判断したい気持ちに変わりはない → もう一度、入門書に立ち戻ってみたものの、自分がつまづいている箇所がどこに書いてあったのかを探すだけで一苦労 → やっぱり挫折 → ネットや雑誌の情報を鵜呑みにして失敗

 これでは、いつまでたっても決算書は読めません。ここで必要なのは、決算書において見るべき箇所は限られていることを知ることと、見るべき箇所をチェックした後に「どういう投資判断を下すべきか」を知ることです。それも実戦形式に近い形で理解することなのです。

◆見るべき箇所は決まっている

 例えば、決算短信表紙の場合、ベテランの投資家であれば、ものの数秒で投資判断を下すことができます。なぜなのでしょうか?
 それは、どこを見るべきなのか、あらかじめ決めているからです。ここで例に挙げた決算短信表紙から「経営成績」ついて知りたいのであれば、

1.当期の業績
2.配当の状況
3.来期の業績予想

の3つだけを見ればよいということがわかっているのです。だから、決算短信をパッと見ただけで自分なりの投資判断を下すことができるのです。
 この話は、決算短信表紙に限ったことではありません。損益計算書についても当てはまります。要するに、見るべき箇所は決まっているのです。
 本書では、「決算書のどこをどう見るべきか」に絞って、余計なことは一切省いて説明しています。

◆自分の頭を使うことで「読み解き方」をしっかりマスター

 本書の特徴は、知識を“学んだつもり”で終わらせないところにもあります。どういうことかというと、本書の中で学んだ知識を生かして演習問題を解いていく紙面構成になっているのです。知識として学んだことが本当にわかっているかどうか。それを確認するための「演習問題」を自分の頭を使って、自分の手を動かして考えることで、銘柄分析力を確実に向上させることが可能なのです。

【本書の特徴】
◎決算書の“どこ”を“どう”見ればよいのかがわかる
◎余計なことは一切省き、必要最低限の知識だけに留めた紙面構成
◎本書の内容に沿った「演習問題」を解くことで、銘柄分析力を確実に向上させることが可能
◎詳しい説明が必要なところは「ワンポイント解説」で補足

【本書を読んでほしい人】
◎雑誌やネットの情報を鵜呑みにして失敗したことのある人
◎決算書を読んで自分で投資判断を下したいと考えている人
◎決算書を読むコツが知りたいと考えている人
◎知識としてだけでなく、実戦形式で決算書の読み方を学びたい人



■目次

まえがき

第1章 決算短信表紙 〜経営成績〜

 ■決算短信表紙は「決算書の顔」
 ■決算短信の入手方法
 ■決算短信表紙には3つのことしか書かれていない
 ◆演習問題
  その1 オリンパス
  その2 日本写真印刷
  その3 日本写真印刷
      …………ワンポイント解説:株価の動きにも注目しよう
  その4 ベルク
      …………ワンポイント解説:売上高営業利益率は業種によって異なる
  その5 オーデリック
      …………ワンポイント解説:高配当銘柄の注意点

第2章 決算短信表紙 〜財政状態〜

 ■実は大切な「財政状態」
 ■財務の基本(総資産、負債、純資産の関係とは)
 ■財務の安全性は高いか
 ■資産を効率的に活用できているか
 ■資産価値に対して株価は割安か
 ◆演習問題
  その1 三井物産
      …………ワンポイント解説:最適な自己資本比率とは
  その2 オリンパス
  その3 ニコン
  その4 ファーストリテイリング
  その5 フジックス

第3章 決算短信表紙 〜キャッシュ・フローの状況〜

 ■キャッシュ・フローに注目しよう
 ■実際に儲かっているか
 ■自由に使える現金はどの程度か
 ■資産はキャッシュを生んでいるか
 ◆演習問題
  その1 フルヤ金属
  その2 プロトコーポレーション
  その3 オリンパス
  その4 ニコン

第4章 セグメント情報

 ■連結決算と単独決算
 ■収益の源泉(セグメント情報)をチェック
 ■セグメント情報とは
 ■どの事業で稼いでいるか
 ■どの地域で稼いでいるか
 ◆演習問題
  その1 オリンパス
  その2 オリンパス
  その3 創通
  その4 商船三井
      …………ワンポイント解説:景気循環株
  その5 SHOEI
      …………ワンポイント解説:為替レートと株価

第5章 損益計算書

 ■損益計算書とは
 ■売上総利益とは
 ■営業利益とは
 ■経常利益とは
 ■税引前利益とは
 ■当期純利益とは
 ◆演習問題
  その1 オリンパス
  その2 ホンダ、キヤノン、任天堂
      …………ワンポイント解説:米国会計基準
  その3 アステラス製薬、資生堂、イオン
  その4 オリエンタルランド、ヤフー、ヤマダ電機
  その5 ナガホリ
  その6 アルプス電気
      …………ワンポイント解説:減損損失

あとがき

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著者紹介

■角山智(かどやま・さとる)
個人投資家。建築資材メーカーのシステム部門にてSE(システム・エンジニア)として17年間のサラリーマン生活を送る。週末を利用したバリュー投資により、ここ3年間で資産を4倍に増やした。2005年11月より独立。

著書『資産運用の強化書』『バリュー投資の強化書』(パンローリング)、『超特価バリュー株「福袋銘柄」で儲ける週末投資術』(秀和システム刊)はブルベア大賞2005を受賞。他にも『株価4倍「割安成長株」で儲ける収益バリュー投資術』(秀和システム刊)が多大な支持を集める。日経マネー、ダイヤモンドZaiなど、掲載誌多数。



■まえがき

決算書は難しい?

 今、本書を手に取られている皆さんは、おそらく次のような悩みをお持ちではないでしょうか。

 入門書は読んだものの、実際に決算書を目の前にしたとき、“何”を“どう分析”すればよいのかがわからない。

 株式投資では、決算書の分析ができるようになって、はじめてスタートラインに立つことができます。なぜなら、決算書を読めなければ、自分なりの投資判断を行うことができないからです。
 世の中には、いいかげんな投資情報があふれています。中には、決算書を曲解しているものも見受けられます。そんなものをつまみ食いして儲かるほど、株式投資の世界は甘くありません。

 では、決算書をマスターするには、いったいどうすればよいのでしょうか?
 入門書を読んでいるだけでは眠くなってしまいますね。もっと良い方法は、実戦に近い形で「自分で考え、手を動かしてみる」ことです。

 本書『角山智の銘柄分析力“強化”トレーニング 決算短信表紙、セグメント情報、損益計算書編』の狙いは、演習問題にチャレンジしながら決算書の理解を深めていくことにあります。
 決算書の「基本中の基本」である決算短信表紙、セグメント情報、損益計算書について、基本的な説明は最低限にとどめ、皆さんに多くの問題を解いてもらうことにしました。

 あくまで、投資家の目線にて「このケースでは、どういった見方をすればよいのか」を考えることにより、決算書を分析したうえで、自ら投資判断を下すことのできる投資家へのレベルアップを目指していただきたい、そう願っています。

本書の構成

 本書の構成については、次ページの表にまとめました。

 第1章から第3章までは、決算短信表紙の見方についてです。
ベテランの投資家であれば、表紙を見ただけで、ものの数秒で投資判断を下せるものです。
 ここでは、経営成績5問、財政状態5問、キャッシュ・フローの状況4問の問題を解くことにより、そのエッセンスを学べるようにしました。

 第4章では、セグメント情報を取り上げました。上場企業は複数の事業部門を抱えており、海外展開を行っていることも珍しくありません。
 こういったケースでは「どの事業が、どの地域で」収益を上げているかについて把握しておくことが大切です。5問の問題にチャレンジしてみてください。

 第5章では、損益計算書を見ていきます。損益計算書では、売上原価や販管費の比率、営業利益の水準について、業種や企業による違いを認識しておくことが大切です。また、営業外収支や特別損益に問題点が含まれていることもあります。
 仕上げとして、6問の問題を通じて、損益計算書に対する経験値を高めていきましょう。

 なお、いわゆる財務3表のうち「損益計算書」と「キャッシュ・フロー計算書」については、続編での解説を予定しています。

自己紹介

 最後に、簡単な自己紹介をさせてください。

 私は、ある建築資材メーカーの情報システム部門に勤めていました。17年間にわたり、SE(システム・エンジニア)としてサラリーマン生活を送ってきました。今は「角山オフィス」として独立開業しています。

 将来の生活への不安からはじめた株式投資も、もう14年目に入ります。平均株価ベースでは、元本が半分近くまで減ってしまう厳しいマーケットの中を、個人投資家として生き残ってきました。
 何とかやってこれた理由は、次の3つであると自負しています。いずれも「決算書が読める」ことが前提条件となっています。

●大企業、有名企業だから安全と考えなかったこと
●決算書をしっかり読み、好業績で財務の優れた企業に投資を行ったこと
●雑誌やネットの情報に頼らず、自ら銘柄を発掘したこと

 ただし、私も最初から決算書を理解していたわけではありません。初心者時代は、新聞・雑誌などの安易な情報に飛びつき、損をしたものです。
 何度も痛い目にあったあげく「決算書をじっくりと分析して、自分で投資判断を行うことが、遠回りのようでも実は近道である」という結論に達したのです。

 株式市場では、その場の雰囲気や流行に左右されず、自分自身で投資判断を下せる投資家のみが成果を上げることができます。 そのためには、決算書を理解していることがベースとなります。 皆さんも、本書に取り組むことにより「賢明なる投資家」への一歩を踏み出していただければ、著者として幸いです。



◆あとがき

 昨今の世界的な株価下落により「ファンダメンタル分析など、もう役に立たないのではないか」という意見も聞かれます。  しかし、歴史を振り返れば、企業業績と株価は中長期的に連動していることも事実です。
 そうであれば、今はチャンスといえます。決算書を分析したうえで、自分なりの投資判断を下すことができれば、高いリターンを得られるかもしれないのです。

 問題は「決算書の内容を、いかに自分の投資行動と結びつけるか」でしょう。ここが、初心者と中上級者の分かれ目であり、意外と「深い溝」になっているようです。
 少なからずの個人投資家は、その溝を飛び越えることができず、まっとうな投資をあきらめてしまいます。
 ただ、まえがきでもふれましたように、他人頼みの投資情報だけで利益を上げられるほど、株式投資の世界は甘くありません。

 本書は、初心者と中上級者の間にある深い溝の「橋渡し役」を目指してみました。
 決算短信表紙、セグメント情報、損益計算書について、自分なりに考えてみる手助けになればと思っています。
 目的をどこまで達成できたかは、皆さんの判断にゆだねるしかありませんが、もしご意見やご感想があれば、寄せていただけると幸いです。

 続編として『角山智の銘柄分析力“強化”トレーニング 貸借対照表、キャッシュ・フロー計算書編』を予定しています。決算書分析の中で、やや敷居が高いとされる貸借対照表、キャッシュ・フロー計算書については、本書をマスターしたうえで取り組まれると効果も倍増します。ちょうど、そのような時期に出せればいいなと思っています。

 最後になりましたが、このような市況の低迷している時期であっても、出版を快く引き受けていただいたパンローリング(株)の後藤社長にお礼を申し上げます。
 そして、もうお一方、本書の企画立案からお世話になった編集の磯崎さんに感謝します。磯崎さんの「株式投資についてまじめに取り組んでいる投資家が報われるような書籍を作りたい」との一言で、私も書いてみる気になりました。
 また「新刊を楽しみにしています」といっていただいた多くの声に、いつも励まされています。本書を書き終えることができたのは、皆さんのおかげです。

           2009年6月                                  角山 智


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