統計学の7原則
著 者:スティーブン・M・スティグラー
訳 者:森谷博之、熊谷善彰、山田隆志
定 価:本体2,800円+税
体 裁:A5判/192ページ
発売日:2016年12月
ISBNコード:978-4-7759-4168-3
本書は統計学の普遍の原理を明らかにしようとしている。原著の題目はアラビアのロレンスの『知恵の7柱』から取られた。その原理とは「集計、情報、尤度、相互比較、回帰、計画、残差」のことだ。
それぞれの原理はどれもが長い歴史を持ち、統計学のみならずそれ以外の分野にも影響を与えている。それは、本書で紹介している、古代メソポタミア文明から、ダーウィン、ヒューム、ナイチンゲールに至るまで数多くの具体例が表している。さらにそれは、ビッグデータ・ディープラーニングへとつながっている。
統計学の本と言えば、数式を使ったものであるか、「統計学を使うとこんなことが分かる」や「統計学の適用例をまとめたもの」を想像するだろう。ここでは、統計学を支えるそれぞれの原理がなぜ必要なのか、どのようにして成り立っていったのか、そこにはどんな考えと紆余曲折があったのかを余すところなく扱っている。しかも、それぞれの原理がどのように関連しているかも折に触れて記述している。
しばしば統計学史は編年体で時間順に並べられていたり、ある一つの手法についての歴史であったりした。この本では統計学の全体をカバーしながら、編年体ではなく、7本の柱の概念に基づいてその発展過程を整理している。それぞれの原理を与えて決してテクニカルに走ることなく読者に分かりやすく伝えるよう努めている。
これからデータサイエンティストを目指す若者や、データ分析で30年以上のベテランなどを区別することなく、また、統計学に限らず、科学について考える全ての人、客観的にものごとを捉えようとする全ての人に読んで欲しい内容となっている。
目次
序論
第1章 集計:表と平均から最小二乗法まで
第2章 情報:その測定と変化の割合
第3章 尤度:確率尺度のキャリブレーション
第4章 相互比較:基準としての標本内変動
第5章 回帰:多変量解析、ベイズ推定、因果推定
第6章 計画:実験計画と無作為化の法則
第7章 残差:科学的論理、モデルの比較、そして診断の方法
結論
謝辞
訳者あとがき
参考文献
著者紹介
スティーブン・M・スティグラー(Stephen M. Stigler)
アメリカの統計学者。米国シカゴ大学統計学部アーネスト・デウィット・バートン特別栄誉教授(Ernest DeWitt Burton Distinguished Service Professor)。科学的な発見に対して最初に発見した者の名がつくことはないとしたスティグラーの法則で有名。ノーベル経済学者のジョージ・スティグラーを父にもつ。主な著書に『The History of Statistics: The Measurement of Uncertainty before 1900』がある。
森谷博之(もりや・ひろゆき)
Quasars22 Private Limited(Singapore), Director, MBA, MBA, MSc,中央大学商学研究科兼任講師、中央大学企業研究所客員研究員。主な著書に『Python3ではじめるシステムトレード』(パンローリング)、主な訳書に『シュワッガーのテクニカル分析』『デマークのチャート分析テクニック』『為替オーバーレイ』(パンローリング)、『物理学者、ウォール街を往く』(東洋経済新報社)、『入門 経済物理学』(PHP研究所)がある。
熊谷善彰(くまがい・よしあき)
早稲田大学教育・総合科学学術院教授、商学修士、理学修士。主な著書に『金融時系列データのフラクタル分析』(多賀出版)、『コンパクト金融論』(新世社)、主な訳書に『実践的ペアトレーディングの理論』(パンローリング)がある。
山田隆志(やまだ・たかし)
山口大学国際総合科学部准教授、博士(学術)。エクス=マルセイユ大学客員研究員。主な論文に「社会シミュレーション手法による金融市場制度研究」がある。
メディア情報
■2017年1月13日
ジェフリー・A・ハーシュ著「Stock Trader's Almanac 2017」で、年間最優秀投資本のひとつに、本書が選ばれました。
■2016年3月26日
ヘッジファンドマネジャーのビクター・ニーダホッファー氏のブログにて、本書の原書(英語版)が推薦されています。(Book Review: The Seven Pillars of Statistical Wisdom, from Victor Niederhoffer)
“スティグラーは、啓蒙的で面白い統計学の基本を教えてくれる。 どのページにも有益で魅了する何かが含まれている。 冒険物語であり、歴史の教訓であり、統計学の基礎を学べる教科書であり、 独創的な研究の傑作だ。初級者も熟練者も得るものがあるだろう”





