「A銘柄が良いかな、B銘柄が良いかな」と、
個別銘柄に振り回されているうちは真の資産運用をしているとはいえない。
資産が増えてこその資産運用だから、
利益に直結する「アセット・アロケーション」の確立が最優先になる。

〜今すぐ、誰にでもアセット・アロケーションが組めるように
実際に運用可能なETFやインデックスファンドも紹介〜
資産運用と聞いて、何を思い浮かべますか?
もしも、「“どの銘柄をいつ買うべきか”に資産運用の意味がある」と思ったならば、残念ながら、それは正解とは言えません。
なぜなら、「資産運用は上流部分(アセット・アロケーション)と下流部分(個別銘柄選び)に分かれており、 リターンのほとんどは上流部分で決まるといわれている」からです。
確かに、「個別銘柄をいつ買うか」に目を向けていても資産は作れるかもしれません。 しかし、利益の源泉がアセット・アロケーションにある以上、 予想以上の時間が掛かるであろうことは容易に想像できるでしょう。
資産運用である以上、資産が増えないのであれば実行する意味がありません。
そして、資産を増やす源泉がアセット・アロケーションにあるとわかったならば、最優先してすべきことはただひとつ、アセット・アロケーションの構築だとわかると思います。
本書は、米国の敏腕機関投資家「カルパース」の運用例を参考に、資産運用について詳しく解説しています。
“資産運用”という言葉を扱うにあたって、まずはその基礎となる考え方〔先述したように、資産運用には大きく分けて上流部分(アセット・アロケーション)と下流部分(個別銘柄選び)の2つがあること、投資の成功の鍵を握っているのは上流部分にあることなど〕を解説し、次に実際にどうやってアセット・アロケーションを組んでいくか〔例えば、国別・地域別に分ける場合、どういうインデックスファンドやETFがあるか、不動産(REIT)に投資するにはどういうインデックスファンドやETFがあるかなど)を説明しました。
さらに、国別・地域別に分けるオーソドックスな分散投資以外のもうひとつの考え方であるグローバル・セクター別の分散投資の話や、投資に向いていない時期を判断するための“炭鉱のカナリア” 的な指標の見方の話、安定運用していくべきコア戦略と積極運用をすべきサテライト戦略に分けた資産運用の仕方など、新しい要素も盛り込み、株式投資をトータルで考えられるような内容になっています。
この機会にもう一度、資産運用を考えてみてはいかがでしょうか?
アセット・アローケーションの構築が、あなたへの提案です。
【本書の主な内容】
- アセット・アロケーションの考え方について、米国の敏腕機関投資家「カルパース」の運用を参考に詳しく解説
- オーソドックスな国・地域別に分ける方法については、今すぐ、誰にでもできるように、実際に運用可能なETF(指数連動型上場投資信託)などを紹介
- 国際分散投資の新しい考え方であるグローバル・セクター戦略を解説
- 株式投資だけでなく、REIT(不動産)や商品(コモディティ)、債券などについても、今すぐに運用可能なETFやインデックスファンドなどを紹介
- 少しでも高いリターンを狙いたい方向けに、バリュー株効果や小型株効果といったアノマリー(市場の変則性)の活用方法も紹介
- FF金利や不動産市況より、投資に向いていない時期を判断するための“炭鉱のカナリア”的な指標の見方を解説
- 年金基金などの機関投資家が取り入れている、インデックス運用とアクティブ運用を組み合わせたコア・サテライト戦略についても解説
編集サイドがおススメする興味深いテーマ
パフォーマンスはアセット・アロケーションで決まること
パフォーマンスの90%以上(91.5%)はアセット・アロケーションで決まります。ちなみに、個人投資家が重視する個別銘柄の選択の割合は4.6%にすぎません。
アセット・アロケーションになじみがなくてもすぐに実行可能
アセット・アロケーションが大事という話を聞いても、実際に行動に移そうとしたときに「えっ、どうするの? どうやってアセット・アロケーションを組むの?」と思われる方もいるかと思います。まず手始めに何をすればいいのかわからない方は、本書で紹介しているインデックスファンドやETFを機械的に組み入れてみてください。簡単にアセット・アロケーションが組めます。慣れたころに、自分主導で動くのもひとつの方法だと思います。
グローバル・セクター別の分散投資
オーソドックスな分散投資は、国・地域別に分けて投資する方法になります。しかし、著者の場合、個別銘柄を国・地域別に分けて投資していたところ、少しばかり痛い目に遭ったそうです。その結果として生まれたのが「グローバル・セクター別の分散投資(エネルギー分野から何銘柄、金融分野から何銘柄、生活必需品分野から何銘柄というように、セクター別で分ける投資)」という考え方です。国・地域別に分けて投資する方法を分散投資の縦軸とするなら、グローバル・セクター別に分ける方法は分散投資の横軸となります。個別銘柄で分散投資を考えた場合、縦軸と横軸を組み合わせて実行すれば穴のない投資ができます(注意:これはあくまでも個別銘柄の場合です。インデックスファンドなどで国別・地域別にアセット・アロケーションを構築している場合は、普通、セクターの分散も自然にされています)。
コア・サテライト戦略
1300%超えのリターン軍団である米国の機関投資家「カルパース」を見習った、安定運用と積極運用を併用した戦略です。安定運用とは、低コストのインデックスファンドによる分散投資で、本書では「コア」と呼んでいます。積極運用とは、個別銘柄へのアクティブな投資のことで、本書では「サテライト」と呼んでいます。コアとサテライト、この2つを組み合わせることで、市況が悪くても大打撃を受けない投資(コアの部分で安定運用できるため)が可能になります。
投資時期を判断する「6羽のカナリア」
投資には「投資に向いている時期とそうでない時期がある」ことについては、読者の皆さんはもうご存知でしょう。問題は“それ”を見抜く方法があるかどうかです。結論から言うと、FF金利や不動産市況を見れば、投資に向いているか、あるいは向いていないかを判断することが可能になります。本書では、目を配るべき6つの指標を紹介し、さらに、その指標の見方についても解説しています。
目次
まえがき
第1章 アセット・アロケーションの重要性
(運が悪かったで済まされますか?)
1-1 「運が悪かった」だけですまされますか?
1 日本株だけの悲劇
2 損したのは個人投資家だけ
3 投資対象が偏ることの危険性
1-2 米国の凄腕機関投資家はこうしている
1 「資産運用のプロ」とは
2 カルパースのお手並み拝見
3 秘訣はアセット・アロケーションにあり
4 パフォーマンスはアセット・アロケーションで決まる
第2章 リスクとリターン
2-1 リスクとリターンを理解しよう
1 リスクとリターン
2 ボウリングにたとえてみると
3 実際のリスクとリターン
4 「想定内」はどこまでなのか
5 長期投資が有利な理由
2-2 ノーベル賞を取った「ポートフォリオ理論」
1 2つの投資対象を組み合わせてみると
2 外国株のリスク分散効果
3 企業年金連合会での実例
第3章 アセット・アロケーションを組んでみよう
3-1 期待リターンを考える
3-2 3つのアセット・アロケーション
1 安定型
2 標準型
3 積極型
3-3 リバランスとリアロケーション
1 リバランス効果
2 リバランスの実践
3 リアロケーション
第4章 【株式】インデックス投資と個別銘柄
4-1 株式市場の歩き方
1 株式市場の特異性
2 異なる2つのマーケット
3 個人投資家の問題点
4 どう戦うかを考える
4-2 アマチュアがプロに勝つ方法
1 「株価は適正である」という考え方
2 プロはインデックスに負けている
3 アマチュアがプロに勝つ方法
4-3 ETFという選択肢
1 ETFとは
2 TOPIX ETFを活用しよう
4-4 それでも個別銘柄で勝負したいなら
1 売買ルールを決めておく
2 ホットな銘柄を避ける
3 銘柄分析手法をマスターする
4 時間軸を長く取る
5 「潮の流れ」を把握する
6 投資家心理を観察する
第5章 【株式】国際分散投資
5-1 国際分散投資の考え方
1 私の失敗談
2 国・地域、セクターとも分散投資が必要
5-2 世界市場の株式シェアに準じた投資を
1 世界の中の10%
2 世界には有望な投資先がたくさんある
5-3 外国株への投資方法
5-4 外国株インデックスファンド
5-5 外国株ETF
1 米国への投資
2 欧州・アジアの先進国への投資
3 もっと便利なETFはないのか?
第6章 【株式】エマージング市場
6-1 BRICsブーム
1 Dreaming with BRICs
2 BRICsブーム
6-2 「アジアの4匹の虎」はどうなった
1 東アジアの奇跡
2 「アジアの4匹の虎」はどうなった
6-3 エマージング市場と通貨危機
1 繰り返される通貨危機
2 メキシコ通貨危機
3 アジア通貨危機
6-4 タイとベトナム
1 タイ
2 ベトナム
6-5 エマージング市場のまとめ
1 FFレートの動向に注意する
2 ひとつの国・地域に集中しない
3 多くの国・地域をフォローしたインデックスファンドが最適
第7章 【株式】グローバル・セクター
7-1 セクターで分けるというもうひとつの考え方
1 トヨタは日本企業か?
7-2 国と業種
1 日本企業のセクター構成
7-3 グローバル企業とローカル企業
1 グローバル企業
2 ローカル企業
7-4 国際分散投資とグローバル・セクター
1 国別配分だけでなく、セクター比率もチェックする
2 グローバル・セクターをベースに考える
第8章 REIT(不動産)
8-1 REITとは
8-2 REITのメリット・デメリット
1 REITのメリット
2 REITのデメリット
8-3 株式とREITの相関性
1 株式とREITの相関性
2 日米REITの値動き
3 J‐REITと不動産事業会社
8-4 REITの選び方
1 REITのETFに投資する
2 投資信託(インデックスファンド)に投資する
3 日本ビルファンドで代用する
8-5 不動産事業会社とJ‐REIT
1 J‐REITと親会社の関係
2 ケーススタディ:ダイビルとオフィス系J‐REITの比較
第9章 商品(コモディティ)
9-1 商品とは
1 商品(コモディティ)とは
2 上昇する商品価格
9-2 商品への投資方法
1 関連企業への株式投資
2 資源国への株式投資
3 商品指数への投資
9-3 年金基金と商品投資
1 商品投資を行う3つの理由
2 インフレヘッジ
3 分散投資効果
4 長期期待リターン
第10章 債券とインフレ
10-1 債券とインフレ
10-2 日本債券
1 個人向け国債がおすすめ
2 個人向け国債の注意点
10-3 外国債券
1 アセット・クラスとしての外国債券
2 インデックスファンドを活用しよう
3 外国債券への直接投資
4 真のリスクは円安
第11章 アノマリーの活用(バリュー株、小型株)
11-1 株式市場のアノマリー
11-2 バリュー株効果
1 グロース株とバリュー株
2 バリュー株のリターンが高い理由
11-3 バリュー株効果の活用
1 バリュー株ETFへの投資
2 バリューファンドへの投資
3 バリュー株(個別銘柄)への投資
11-4 小型株効果
11-5 小型株効果の活用
1 小型株ETFへの投資
2 小型株(個別銘柄)への投資
11-6 バリュー株効果と小型株効果の統合
第12章 炭鉱のカナリア(注意すべき指標)
12-1 炭鉱のカナリア
12-2 Fedと戦うな
1 FFレートはFedの意思表示
2 FFレートとインフレ
3 商品市況
4 マーケットの死に神「逆イールド」
5 FFレートと日本株との関係
12-3 不動産市況
1 イールドスプレッド
2 金利はマーケットの体温計
12-4 信用収縮のバロメータ
1 銀行株指数
2 クレジットスプレッド
12-5 セリングクライマックスの恐怖
12-6 日本株でのシミュレーション
12-7 「6羽のカナリア」のまとめ
1 6つの指標の位置関係
2 米国ヤフーでの一覧表示
第13章 コア・サテライト戦略
13-1 株式投資における2つの考え方
1 インデックス運用(効率市場仮説)
2 アクティブ運用(バリュー投資など)
3 株式投資に最適解はない
13-2 コア・サテライト戦略
1 カルパースの答え
2 コア・サテライト戦略
第14章 アセット・アロケーションの実践
14-1 投資を始めるタイミング
1 少額の資金で始める場合
2 まとまった資金を振り向ける場合
3 投資の見直しを考えている場合
14-2 アセット・アロケーションに関係する事項
1 人的資本
2 持株会、自社株
3 持ち家
14-3 3つのケーススタディ
1 ケーススタディ:A子さん
2 ケーススタディ:B夫妻
3 ケーススタディ:C男君
付録:参考書籍
1 インデックス投資
2 個別銘柄投資
3 相場の見方
4 名著
あとがき
著者紹介
角山智(かどやま・さとる)
個人投資家。建築資材メーカーのシステム部門にてSE(システム・エンジニア)として17年間のサラリーマン生活を送る。週末を利用したバリュー投資により、ここ3年間で資産を4倍に増やした。2005年11月より独立。
著書『超特価バリュー株「福袋銘柄」で儲ける週末投資術』(秀和システム刊)はブルベア大賞2005を受賞。
他にも『株価4倍「割安成長株」で儲ける収益バリュー投資術』(秀和システム刊)が多大な支持を集める。日経マネー、ダイヤモンドZaiなど、掲載誌多数。
読者の声
株式投資の初心者にとって解りやすい入門書である。(S.T様 59歳)
本書の副題は「銘柄選びよりも大切な投資の基本」である。内容は、アセットアロケーション(運用における資産の配分)について、わかりやすい平易な文章で書かれた入門書的なものとなっている。
実は現在の私自身の資産運用についての最大の課題はこのアセットアロケーションのあり方だと考えている。そのため、本書の内容は、とりたてて目新しい中味があったとは感じられなかったが、あらためてこの課題について考え直すためのよい契機となった。
簡単に言ってしまうと、自分の課題はディフェンシブ色が強すぎ、現金及びそれに準ずるポジジョンが大きすぎるため、これをどんなアセットクラスにどの程度、どのような配分したらいいのかというものである。
本書は記述が平易であり非常にわかりやすい。図表も見やすく、行間など編集もゆったりとしていて見やすい。個別銘柄への投資に一生懸命になり、なかなか安定した利益が出ない個人投資家にとっては有益な中味になっていると思う。
一方、個人投資家の投資は機関投資家の投資とは大きく異なる面がある。単純化して言うと、無論資金面などでの制約はあるものの、個人投資家は「自分のやりたいようにやれる」という強みがある。株式でアクティブ運用する投資信託は、いくらこの先、市場が厳しい状況に陥ると予想していても、資金を一斉に引きあげて株式を売却してしまうようなことはできない。また、機関投資家がマイナーな小型株を運用対象としないのは、それをしても実質的には意味が薄いからである。個人投資家は各種の指標であるベンチマークに勝とうが負けようが、関係ない(もちろん、勝つにこしたことはない)。
本書は全体としてアセットアロケーションについての解説が多く、個人投資家にとるべき戦略のあり方についての記述が(ないことはないのだが)薄い。
自分自身のこれまでの運用をふりかえってみると、その損益の相当の部分は特定の個別銘柄への売買に依存している。で、この特定の銘柄の売買で得た利益で、日本株のポートフォリオを構成し保有を継続するような形となっている。
日本株のポートフォリオについては、市場や業種、投資額や売買タイミングなど、全般に分散することを心がけていることもあって、その値動きの傾向は全体として見れば、指数が上昇する場合はこれについていけず、下落する場合は下げ渋る傾向が強い。つまりは主要指数と比較すると、値動きの方向性は同じだが、値動きの比率は小さくなっていることが多い。結果、全体としてリスクが低いポートフォリオとなっている。別にインデックスファンドやETFを利用せずとも、このようなポートフォリオを運用することはそんなに難しくない。昨今は貸株(これ自体のリスクはある)などもあるため、全体としてこのポートフォリオの保有コストは低くなっていると思われる。
こうした、個別銘柄で構成するポートフォリオのあり方とその売買などについても述べてほしかったと思う。
私自身のとっている戦略は、本書に示されている「コア・サテライト戦略」に近い。日本株については今の運用の形を継続しつつ、本書の内容も参考にしながら、他のアセットクラスへの投資のあり方について検討し、実践していきたいと思っている。(ふしみん様 40代)
著者の角山さんといえば、バリュー投資に関する本をたくさん書かれているので、バリュー投資家としてみてしまいますが、この本はアセットアロケーションの本です。角山さんは2006年からアセットアロケーションを意識した投資をなされ、成果をあげているようです。内容的には、かなり充実しているので、買って損はないと思います。
角山さんは、アセットアロケーションの例として、3つをあげています。安定型と標準型と積極型です。特徴としては、いずれも外国債券が10%であるということです。これは利回りが為替変動に負けてしまうのと、インフレに負けてしまうという理由があります。この点は私も同意します。外国債券へは配分しなくていいかなとも思っています。ただ、これからのねらい目は豪ドル円とNZドル円でしょう。金利が上昇し始めたときがチャンスとみます。
また、リートは多くて10%、商品は多くて5%となっています。リートについては、株式より成績がよいようなので、もう少し多くてもいいかもしれないと思います。そして、株式への投資については、特に外国株はETFをすすめています。やはり手数料は安いほうがいいですから。そして広い地域に分散されますし。
ただ、これから日本へ投資するのはどうかと思います。人口の減少、労働人口の減少などいいことがありません。投資するなら、トヨタのような国際的な企業がいいと思います。2008年現在、トヨタは赤字ですが、必ず復活すると思います。GMはもうだめでしょう。アメリカへの投資もどうなのでしょうか。かつてイギリスが20世紀になるときに没落していったのですが、アメリカも同じ運命をたどるのでしょうか?そのときのイギリスの株価と不動産は下がり続けたのでしょうか?もし、そうならこれからのアメリカは投資できないということになりますし、そうでなければ投資できるということになります。真実を知りたいです。
あと、4匹のトラといわれた香港、台湾、韓国、シンガポールが1993年から10年間株価が低迷していたのはショックでした。今でいえば、これから10年間ブリックスが低迷するということです。この結果、私のアセットアロケーションは、新興国全部から、先進国:新興国=1:2となりました。もちろん全部株式です。(笑)よいこは真似しないでください。(笑)
そのほか、小型株やバリュー株は儲かるとか、逆イールドは株価によくないとか内容は盛りだくさんなので、ぜひ買って読んでください。(bblue様 30代)


![角山智の銘柄分析力“強化”トレーニング
[決算短信表紙、セグメント情報、損益計算書編]](gr79.jpg)
![角山智の銘柄分析力“強化”トレーニング
[貸借対照表、キャッシュ・フロー計算書編]](gr85.jpg)






