ある日いきなり強烈な恐怖心や不安に襲われ、心臓が激しく鼓動し、手足のしびれが起こり、現実が崩れるような感覚を味わったとしたら?
パニック障害とは、ある日突然現れる原因不明の恐怖の発作――いわゆる「パニック発作」を特徴とする病気で、近年著名人などが発信することで広く知られるようになりました。ですが、けっして稀な病気ではありません。年齢や性別、生活環境に関わらず、あなたやあなたの大切な人にも起こり得るのです。
しかし、認知度が上がった一方、数多くの誤解もされています。パニック障害は完治しない病ではありません。向き合い方次第で、完治させることが可能なのです。そう、重要なのは「向き合い方」。症状の強く出ている時期や落ち着いてきた時期など、患者それぞれの段階に応じて実践すべきことや心掛けることが違ってくるのです。
本書では、ヒプノセラピスト(催眠療法士)や心理カウンセラーとして医療機関で働いてきた著者が、心の悩みを抱えた多くの人たちと関わってきたからこそ知る、患者の症状や心理状態、周囲とのかかわり方など、パニック障害への正しい向き合い方を日常生活レベルの具体例で提示します。
心の病は原因が違えば、そのアプローチの仕方も違ってきます。また、複合的に原因や症状が出てしまうことも少なくありません。そのため、パニック障害の診断は専門医による慎重な評価が必要です。とはいえ、現状、不安を抱えている方が、自分がどの状態にいるのかをある程度把握しておくことも大切です。本書では、不安障害のクライアントに対して用いられる、心の状態を確認する「GAD-7」と体の状態を確認する「BAI」というスクリーニング・テストも紹介します。
著者が伝えたいテーマは2つ。「“パニック障害を患っている方”を対象とした正しい対処法」。そして、「“セラピスト”に向けた、パニック障害のメカニズムとクライアントに対するアプローチの方法」です。
心の病気は上辺だけの症状をみるだけではなく、その病気を引き起こした原因によって、対処法を大きく変えなくてはなりません。ですが、セラピストの誤った認識や根拠のない民間療法なども世の中に数多く存在しています。第一線で患者と接してきた著者だからこそ、逆効果だったり、長引かせる原因となる認識を変えていきたいと考えているのです。
本書は3章までの構成ですが、パニック障害に苦しんでいる方々は第2章で読み終えても大丈夫です。本書は、つらい時期を医師や家族とともに乗り越え、不安に襲われる日々から解放されるためのヒントがつまった1冊です。
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