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統計学を使って永続的に成長する優良企業を探す
クオリティ・グロース投資入門

著者 山本潤
定価 2,300円+税
A5判 頁
2024年2月発売
ISBN 978-4-7759-9189-3

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目次読者特典(Excelデータ)

「良い企業」に長期で投資するための勝利の方程式

「自分のため」はもちろん、「家族のため」にもなる点が長期投資のメリット。
そんな長期投資に向いている銘柄とはいかなるものか?

クオリティ・グロース銘柄でつくった“自分用のNISA”で
値上がり益と配当の両方を手にする

1)長期投資の「長期」の意味、噛みしめてみませんか?

長期投資(※ここでは、長期目線の株式投資のこと)の「長期」というと、何年くらいをイメージしているでしょうか? 10年? 20年? 30年? それとも……。 どのくらいを「長期」と思うのかは人それぞれだと思いますが、ここで「長期」の捉え方について、ひとつ、提案したいことがあります。

今、20代や30代、40代の人たちにとっての「長期」とは、現実的に見て、10年、20年、30年という話だと思います。この限りある時間を将来の自分の資産形成のために有効に活用するうえでも、若い世代の方々には「すぐに投資を始めてほしい」と思います。なぜなら、長期投資の上手なコツは「早く始めて、長く保有する」ことにあるからです。少しでも自分にとって有利に働くように、少しでも早く始めてください。

次に50代以上の方々へ。この年代の方々にとっては、「長期」投資という言葉はあまり響かないかもしれません。実際、「長期投資と言われても、自分の寿命のほうが先に尽きたら意味がないだろう」という話はよく聞きます。

確かに、自分のための長期投資だとしたら、その通りだと思います。でも、ここで少し視点を変えてみてほしいのです。子どもや孫など、自分にとって大事な人たちに資産を遺すための長期投資と考えたら、「長期」という言葉にも「意味」が生まれてくるのではないでしょうか?

自分が長期投資を始めたことによって築いた資産が、次世代の家族を支えることになる。「子々孫々まで見据えたものだ」という捉え方で長期投資を考えれば、これからでも長期投資を始めることができるのではないでしょうか?

2)なぜ、長期投資なのか?

ここで、「資産を築くなら、長期投資でなくてもいいだろう」と考える方もいることでしょう。その考えは間違っていません。細かい話になるので割愛しますが、別に、長期投資にこだわらなくても、資産は築けます。

でも、できれば長期投資を勧めます。なぜなら、ひとつ、明確な答えがあるからです。その答えとは、長く保有すればするほど、リスクとリターンの関係は良化する、というものです。リターンは時間に比例し、リスクは時間の平方根に比例することがわかっているからです(以下、参照)。

例)
9年保有した場合、リターンは9倍、リスクは3倍(ルート9=3)
16年保有した場合、リターンは16倍、リスクは4倍(ルート16=4)

加えて、配当も狙えます。値上がり益と配当、この両方を手にすることができるのは、長期目線の株式投資の大きなメリットです。

3)永続性があって、成長性もある企業(銘柄)を選ぶ必要がある

配当(インカムゲイン)をずっともらえて、値上がり益(キャピタルゲイン)も手にするためには、永続性があって、かつ、高い確率で成長性も期待できる企業に投資する必要があります。極端な例ですが、買った後にすぐに倒産してしまうような会社ではいけないわけです。

このように、高い確度で、長期にわたって業績業績(売上・利益・配当等)が拡大する企業を、本書では、クオリティ・グロース銘柄と呼んでいます。クオリティ・グロース銘柄のクオリティとは「リスクが低い」ことを意味し、グロースとは「成長性が高い」ことを意味します。

4)高度な統計学を使って、クオリティ・グロース銘柄を選ぶ

クオリティ・グロース銘柄を保有している限り、資産は着実に増えていきます(ただし、前提条件が変わらない限り)。

ここでの問題は、「どうやってクオリティ・グロース銘柄を選ぶのか」でしょう。 結論から言うと、高度な統計学を使って導き出します。将来のことは、神様にしかわかりません。その神の領域の話を、統計学を使って覗き見するのです。

その過程は難解で複雑ですが、本書では内容を理解できなくても大丈夫なように、表計算ソフト(エクセル)を配布しています。これを使えば、誰にでも簡単に「クオリティ・グロース銘柄かどうか」を判別できるのです。

例えば、クオリティ・グロース銘柄を複数選んでポートフォリオを組み、“自分専用のNISA”のごとく、配当を再投資してずっと持ち続けていけば、長期投資の醍醐味を思う存分、味わうことができるでしょう。


著者紹介/山本 潤

1963年生まれ。 1990年和光証券に入社。初配属はインベストメントバンキング部門であった。同年中に、新人ながら日本興業銀行へ出向。同行の資本市場部にてカスタマーディーラーを担当。1992年に和光証券へ復帰し、国際本部にて海外機関投資家向けの調査兼営業に従事する。調査を担当した海外機関投資家のほとんどから転職の誘いを受けた。

1997年に、顧客の一社であった米国の年金運用機関であるクレイフィンレイ社(当時の運用総額8000億円)に転職。クレイフィンレイでは、日本株とアジア株のテクノロジーセクターを担当し、ファンドマネジャーとしてクオリティ・グロース投資の研鑽に励んだ。コンサルタントであるフランクラッセル社の年金運用部門の評価では1997年から2000年までの3年間でパフォーマンス上位1%を達成した。

2004年より日本株のロング戦略に加えて、ショート戦略も同時に担当。2017年までの13年間、ヘッジファンドマネジャーを続けた。その間、GCIアセット、英系のニュースミス投資顧問、マングループにおいて、ファンドマネジャーを歴任した。個人投資家の時代が来ることを予感し、2018年にダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチにて月額1万円の定額運用サービスと投資サロンを個人投資家向けに始めた。2021年、積み立て王子こと、中野晴啓氏から、公募投信業界の運用の高度化への要請を受けて、セゾン投信へファンドマネジャーとして移籍。セゾン共創日本ファンドを立ち上げ、運用を担当するも、中野氏の突然の退任と新会社設立を受けて、2024年年初に、なかのアセットマネジメントに移籍。現在、同社の運用部長兼チーフポートフォリオマネジャーである。

1988年島根大学 法文学部法学科卒(政治哲学専攻)
1990年島根大学 大学院法学修士(法哲学専攻)
2002年東京理科大学 第二工学部卒(電気工学専攻)
2006年コロンビア大学大学院工学修士(電気工学専攻)
2013年中央大学 大学院理学修士。(数学専攻)
2024年現在、社会人学生として中央大学数学科の博士課程に在籍

主な著書は、以下の通り。

  • インベストメント(イーフロンティア 2001年)
  • 投資家から「自立する投資家」へ(パンローリング 2003年)
  • 1%の人が知っている99%勝てる株が見つかる本(共著 かんき出版 2019年)
  • 初心者でも勝率99%の株ポートフォリオ戦略(かんき出版 2020年)

目次

序章 〜なかのアセットといえば、クオリティ・グロース投資〜
長期投資の意味 〜自分のための長期投資。家族のための長期投資〜

第1章 成長企業への長期投資は、株式投資の王道スタイル

第1節 株式投資のリターンとは 〜「売買益(キャピタルゲイン)」と「配当(インカムゲイン)」〜
1)資産形成は長期で考える
2)株式とは何か 〜インカムゲインとキャピタルゲイン〜
3)キャピタルゲインは「何」の影響を受けるのか
4)インカムゲインは「何」の影響を受けるのか
5)長期投資の醍醐味は、インカムゲインが積み上がること

第2節 インデックスの配当について考えてみる
1)インデックス(日経225)の配当について
2)受取配当を再投資し、余裕資金を定期的に追加投資する
3)インデックスにおける配当の3つの特長
4)インデックス投資がなぜ有効だったか

第3節 個別企業(上場企業)の配当について考えてみる
1)上場企業の永続性について
2)変化に対応できる 〜永続性と成長性に注目〜
3)なぜ企業の業績は長期的に維持されるのか 〜複利効果〜
4)個別企業の事業の成長の軌跡の一例

第4節 投資すべきは、永続性と成長性を兼ね備えた企業=拡大再生産を実現できる企業
1)長期の成長は足元の短期利益の再投資の積み上げ
2)企業の永続的成長には、良い経営者と良い社員が欠かせない
3)収益性(利益)を確保するために必要なこと
4)配当の成長率 ?ROEと配当性向との関係?
5)拡大再生産のパターンについて

第5節 永続的に成長する企業には「スケールメリット」がある
〜ピケティが示した資本の成長率の高さ〜

第6節 クオリティ・グロース投資とは

第7節 なぜ、長期での成長株投資なのか

第8節 まとめ

コラム 資本の成長のほうが所得の伸びよりも高い
【章末コラム】日本企業の株価のアップサイドの大きさ

第2章 クオリティ・グロースとは

第1節 クオリティ・グロースの要件 〜商品に対する需要と供給について〜
1)既存事業の深化と新規事業の創出
2)クオリティ・グロース銘柄のグロース(成長)要件 〜需要について〜
3)クオリティ・グロース銘柄のクオリティ要件 〜供給について〜
4)大きな需要があるのに供給がわずかなとき、業績を想定しやすい
5)代替リスクについて

第2節 クオリティ・グロース銘柄が存在するブルーオーシャン市場について
1)ブルーオーシャン市場とは
2)ブルーオーシャン市場に属するクオリティ・グロース銘柄の特性
3)クオリティ・グロース銘柄の再定義
4)クオリティ・グロース銘柄の業績想定における2つの時代のギフト
5)優れた人材と良い経営の見分け方

第3節 理想社会と潜在需要と、基準高き経営の組み合わせ
1)企業理念が素晴らしく、事業の社会的意義が高い
2)理想を追い求め、ブルーオーシャンを絶えず創出する経営
3)良い経営は理想を掲げ、少数の優秀な人材を長期で育成・維持
4)良い経営の元には、当事者意識の高い社員がいる

第4節 良い経営を行っているかどうかのチェックポイント
1)チェックポイント1:不況時に社員数増加&設備投資
2)チェックポイント2:売上高利益率の高い企業

第5節 クオリティ・グロース銘柄選定のための条件
1)市場の拡大
2)シェアの拡大
3)商品の価格の上昇・限界利益率の向上

第6節 クオリティ・グロース銘柄の選定条件を満たすためには
1)勝利の方程式を満たす銘柄群は存在する
2)単位当たりの売上
3)費用対効果の改善 〜表面積と体積〜
4)サプライチェーンの中でもっともシェアが高い部分に注目
5)「良いトレンド」が微増収でも大幅増益をもたらす場合もある

第7節 「良い経営」を行っている企業かどうか、自分で調べてみる
1)チェック項目
2)具体例紹介 〜村田製作所〜
3)次章に向けて

コラム 長期の業績の想定の基本パターン
コラム:筆者の日本株ポートフォリオの成績について

第3章 クオリティ・グロース判別式(バリュエーション)について

第1節 バリュエーションの話を始める前に
1)変化率を求めるために時系列データを集める
2)どの時系列データを使うべきか
3)時系列データの平均と標準偏差を調べる

第2節 統計学を使ってクオリティ・グロース銘柄のグロースリターンを推定する
1)平均について(連続複利ベース)
2)標準偏差について
3)ここまでのまとめ
4)時系列のデータの変化率の特徴付けについて
5)神の目を知る(将来のリターンとリスクの推定について)

第3節 将来の売上を想定するときの手順のおさらい
1)手順 その1
2)手順 その2
3)手順 その3
4)手順 その4

第4節 資本コストの話
1)資本コストについて
2)なぜ、割り引くのか?
3)リスクプレミアムを割り引く(第1段階)
4)リスクフリーレートを割り引く(第2段階)

第5節 これまでのまとめ
1)グロースリターンファクターの推定
2)クオリティリスクファクターの推定
3)結論

第6節 本章の結論 〜投資初心者のクオリティ・グロース判別法〜
1)判別式 その1:グロースリターン判別式
2)判別式 その2:クオリティ・グロース判別式

第7節 アナリストの実際

第8節 事例紹介 〜エクセルを使って自分で調べてみる〜
1)マイクロソフトの例
2)エクソンモービルの例
3)時系列データの注意点

コラム:母平均や母標準偏差を将来の想定に使う理由
コラム:どの期待値を使うべきか
コラム:標本数と母平均と母標準偏差との関係
コラム:CAPMとの決別
コラム:資本コストは、株価からも配当からも計算できる
【章末コラム その1】時系列モデルについて
【章末コラム その2】特典の使い方について(おさらい)

巻末コラム 〜その1〜 投資プロセスについて
巻末コラム 〜その2〜 分散投資について
巻末コラム 〜その3〜 大企業の増収率の分布およびインデックス株価の分布の特徴
巻末コラム 〜その4〜 PERとROE
巻末コラム 〜その5〜
成長のパラドックスと2段階の割引配当モデル(あるいは配当割引モデル)
巻末コラム 〜その6〜 なぜ標準偏差は時間比例しないのか?
巻末コラム 〜その7〜 事例 村田製作所のコンデンサ事業
巻末コラム 〜その8〜 企業は有望事業をどう見出しているのか?
巻末コラム 〜その9〜
“超”初心者がクオリティ・グロース投資をするには

あとがき

本書の特典について



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