著 者 アンドリュー・ハラム
監修者 長岡半太郎
訳 者 藤原玄
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多くのファイナンシャルアドバイザーやウォール街が知られたくないと思っている秘密がある。それは、ファイナンスの学術論文によれば、シンプルな戦略を用いれば、多くの投資のプロを打ち負かすことができるというものだ。人気の銘柄や勝てる投資信託を探す必要はない。投資に関するニュースや経済のトレンドや市場の騰落に注意を払う必要もない。ノーベル経済学賞を受賞した者たちが長年にわたって、そう言ってきた。ウォーレン・バフェットも同じ意見である。そのすべてをアンドリュー・ハラムが本書で生き生きと描き出している。
ハラムは、忍耐力のあるミドルクラスの賃金労働者がどうすれば100万ドルの投資ポートフォリオを築けるかを明快かつユーモラスに、投資知識がない人にも分かるように説明している。適度で責任のある支出をし、効果的に投資をすることで、引退後も心配のない財力を築くことができる。そのことを、本書は明確に示してくれている。
アンドリュー・ハラムは40歳を前にして、ミドルクラスの給料なのに無借金の100万ドルの投資ポートフォリオを築き上げた。彼は、CNBCやマネーセンス誌やザ・グローブ・アンド・メールやカナディアン・ビジネス誌で、根拠に基づいたシンプルな投資戦略を発信している。また、アメリカのオンラインの運用会社であるアセットビルダーでコラムを担当している。彼と妻は、世界中を旅をし、探検をしながら、世界中で語り合い、人々に効果的な資産運用の方法を伝えている。
アンドリュー・ハラム(Andrew Hallam)
高校で個人金融と英語の教師を務めていた。ザ・グローブ・アンド・メールとアメリカの投資会社アセットビルダー向けに投資に関するコラムを書き、カナディアン・ビジネス誌のコラムニストでもある。記事は、マネーセンス、リーダーズ・ダイジェスト、パーソナル・マネー、マレーシアのサン・デイリーやラゥチュアリテなどでも読むことができる。ハラムと妻ペレはデジタルノマドである。彼は世界中でお金や投資に関する講演を行っている。彼らは地球上の秘境を探検することが大好きだが、寒い冬は避けている。https://andrewhallam.com/
「本書は投資初心者にとって完璧な1冊である。彼は適切な投資商品を推奨している。また人の感情が、よく練られた計画をすぐに台無しにしてしまうこともよく知っている。インデックスファンドのポートフォリオを構築するために、自分自身で投資するか、アドバイザリー会社を雇い入れるかにかかわらず、このワナを回避する方法を見事に示してくれている」――ラリー・スウェドロー(『ファクター投資入門』『インデックスファンドを推奨する42の理由』[パンローリング]著者)
「超億万長者先生のウォーレン・バフェットと億万長者先生のハラムのアドバイスと指針は同じである。生涯を通じて定期的に低コストのインデックスファンドに投資せよ、そうすれば財政的に独立でき、引退後の生活に苦労はしない」――ロバート・P・マイルズ(『最高経営責任者バフェット』[パンローリング]、『バフェット投資の王道』の著者)
「投資が宗教ならば、本書は聖杯だ。生ける者は皆本書を読むべきだ。その時間と労力は必ず報われる」――ソニー・ワデラ(ケルソン・ファイナンシャル財務アドバイザー)
「すべての投資初心者は必読の1冊だ。ハラムは本当の財産を築きたいと思う者たちが枠組みを構築する手助けをしている。『若いうちに始めろ、支出を減らせ、下調べをせよ、そしてコストを低く抑えろ』というハラムのシンプルかつ強力な教訓は重要である」――ライアン・A・ヒューズ(ブル・オーク・キャピタル創業者兼ファンドマネジャー)
「ハラムが情熱と確信を持って記した本書の初版はたくさんの読者を得た。今回の新版はそれ以上の読者を得るに値する。ハラムは長年培った知恵をもって、賢い貯蓄、シンプルかつ低コストの投資について詳述している。この教師のアドバイスに従う読者は主席で引退することだろう」――ダン・ボルトロッティ(CFP、CIM、PWLキャピタルのアソシエート・ポートフォリオ・マネジャー、カナディアン・カウチポテト・ブログ創設者)
「本書にはユーモアと明確な証拠とアドバイスがたくさん盛り込まれている。これまでで最も明快かつ魅力的な投資本かもしれない」――サム・インストン(AESインターナショナル創業者兼CEO)
「アメリカ人向けのパッシブ運用の良書はたくさんある。だが、ハラムが登場するまでは、アメリカ以外の投資家たちは、ジョン・デリンジャーが銀行に対して行ったのと同じ方法で顧客に仕える地元のブローカーやアドバイザーや運用会社にされるがままになっていた。そのような悩みを抱え、今本書に出合ったのなら、自分は幸運だと思うべきだ。本書を読み、楽しみ、ポートフォリオを膨らませよう」――ウィリアム・J・バーンスタイン(『交易の世界史』の著者)
「本書は、財産を築き守ろうと真剣に考えている人々に、シンプルで素晴らしい指針を示している。本書で示される原則は財政的な安全性と心の平静に至る素晴らしいロードマップである」――リチャード・E・ライ(ファイナンシャルクオーターバック、ウェルス・アンド・ビジネス・プランニング・グループLLC)
「本書は投資初心者にも、経験豊富な投資家にも必読の1冊だ。経験とユーモアを通じて、筆者は投資家の最良の利害に合致する方法論を見いだし、それを裏付ける証拠を示している。自分が何に支出しているか理解せよ。貯金をして、毎月広範に分散されたインデックスファンドのポートフォリオに投資せよ。投資業界の『雑音』は無視し、自らの感情を管理せよ。本書は読者に繁栄への道筋を示してくれる」――クリス・ターンブル(インデックス・ハウス・ファンドマネジャー)
「お金の管理にロケットサイエンスは必要ない。われわれはこの方法が一般的になるはるか以前から身の丈に合った暮らしをし、シンプルに投資をしてきた。引退して30年になるが、われわれは世界中を旅し、素晴らしい気候や食べ物や文化やライフスタイルを享受している。ハラムはお金持ちになるための分かりやすく、基本的な要点を取り上げ、見かけばかりの専門用語ではなく、分かりやすい言葉でメッセージを伝えている」――ビリー・カデルリ(アカイシャ・カデルリ RetireEarlyLifestyle.com)
「この業界に20年以上いる私も金融サービス業界がどのように人々を搾取するかを十分に承知している。だが、このハラムの面白い本を読み、彼のまっすぐな提言に従えば、自らの人生を簡潔にし、自分と家族のために驚くほどのお金を蓄えることができるだろう」――マーク・ゾリル(AIF、プランビジョン創業者)
「ハラム氏は学校で教わらなかったことを教えている。つまり、お金持ちになる方法だ。彼は40歳になる前に100万ドルのポートフォリオを築き上げた。財産の9つのルールで、皆さんもお金持ちになれることを証明している。本書はお薦めだ。さぁ、授業を聞こう」――ロビン・スピッチアーレ(『マーケット・マスターズ』著者
「本書は、すべての投資家が学ぶべき賢明かつシンプルな投資のアドバイスをもたらしてくれる。確かなデータにたとえ話とユーモアを交えて、ハラムは大多数のプロのファンドマネジャーをアウトパフォームする投資戦略を説明している。しかも、ポートフォリオの管理に年に1時間もかからないのだ。なんて素晴らしいことか」――ジョー・スナイダー(タンジェリン・インベストメンツ・プロダクト・アナリスト)
ルール1 お金持ちになるようにお金を使え
財産に関するヒポクラテスのルール
運転しているときに道路が見えているか
私が今まで会った最も抜け目ない人物の自動車購入観
慎重に住宅を購入する
億万長者の贈り物
私はどのようにして億万長者になったのか
将来に目を向ける
ルール2 投資の最も偉大な味方を利用する
複利――世界で最も強力な金融のコンセプト
ボヘミアの億万長者――歴史に基づく最高のフィクション
自分自身にお金を与える
絶対に投資すべきではないとき
株式の価値はなぜ、どのように増えるのか
ルール3 少額の手数料の積み重ねが大きな打撃となる
訓練すれば、小学5年生でもウォール街と戦える
反論できないことを金融の専門家が裏付けている
専門家たちが首を横に振る原因は何だろうか
最良の投資信託が最悪に変わるとき
リアリティーチェック
最高の投資信託のリストに丸裸にされるとき
インデックスファンドの中身はどうなっているのか
キャプテンアメリカは政府の行動を求める
インデックスファンドに反対しているのはだれだ
ルール4 鏡のなかの敵(あなた自身)を制圧せよ
10%の利益が10%の利益にならないとき
インデックスファンドの投資家のほうが賢いのか
重要なのは市場のタイミングを計ることではなく、市場にいる時間
株式について……学校で教えられるべきこと
インターネット騒ぎとそれが引き起こしたダメージ
恐怖と強欲を利用する
若者たちは株価が暴落したら喜ぶべきである
混沌後のチャンス
ルール5 信頼できるポートフォリオでお金の山を築く
債券とは何か
パニックから利益を得る――リーマンショック
外国株に二股をかける
カウチポテトポートフォリオの紹介
株式と債券の組み合わせで力強いリターンが得られる
ルール6 インデックス運用の「世界一周旅行券」のサンプル
インデックスファンドとETFの違いは何か
アメリカのインデックス運用――アメリカ人の3つ子の父親
カナダのインデックス運用
カナダのカウチポテトは費用を剥ぎ取る
イギリスのインデックス運用
オーストラリアのインデックス運用――アメリカの武器を使って勝つ
シンガポールのインデックス運用
次のステップ
ルール7 独力で投資する必要はない
ブッダのように興奮しているか
どうして平均的なインデックス投資家は指数にアンダーパフォームするのだろうか
アメリカ人のための賢明な投資会社
カナダ人のための賢明な投資会社
イギリス人投資家のための賢明な投資会社
オーストラリア人のための賢明な投資会社
シンガポールの賢明な投資会社
恋人に気になった女性のことを聞いてはならない
ルール8 コソ泥の作戦をのぞき見る
多くの財務アドバイザーはどのように皆さんと戦うのか
トーテムポールで考える
政府の行動は必要か
ルール9 誘惑を払いのけろ
告白の時間
私が下した今までで最もお粗末な投資判断
投資ニューズレターとそのトラックレコード
「ジャンクボンド」と呼ばれる高利回り債
高成長の市場への投資はひどいものになる
金(ゴールド)は投資ではない
金融雑誌について知っておくべきこと
ヘッジファンド――金持ちから盗みを働く金持ち
為替ヘッジ付き株式ETFを買ってはならない
スマートベータのお題目にはご用心
小型株に大きく掛けてはならない
結論
※「注」はここからダウンロードしてください。
本書は、投資教育の実践者であるアンドリュー・ハラムによる『Millionaire Teacher : The Nine Rules of Wealth You Should Have Learned in School』の日本語訳である。低コストのインデックスファンドを活用した堅実な資産運用の基本原則を、明快かつ実践的に解き明かした本書は、長期的な資産形成を志すすべての人にとって、信頼に足る導きの書となるだろう。
いまや、経済的な安心を国家や企業に委ねることが難しくなり、各人が自らの手で個々の財務基盤を築かねばならない時代を迎えている。それはけっして安寧な道ではないが、たとえ現在、経済的に困難な状況にある人であっても、堅実なポートフォリオに対して少しずつ資本を投じることによって、だれしもが将来の安定に近づくことができる。本書は、その実行可能な方法を明確に提示する一書である。
もうかなり以前のことになるが、定年退職の時期が迫っていたある日、私はそれまでほとんど顧みることのなかった「ねんきん定期便」に目を通し、年金額を確認した。その数字を一瞥し、「意外に多いな」「これなら年金だけで暮らせそうだ」と最初は安堵しかけたが、よく見直して愕然とした。私が月額と思ったその金額は、実は年額だったのである。そのときの驚きと恐怖は、いまでも言葉に尽くしがたい。
当時、私は世間一般の平均的な収入を得ていたと思うが、そのほとんどを消費し、資産運用の仕事に長年携わっていながら、自らの将来設計には無頓着であった。手元に残る貯金はわずか数百万円。このままでは、経済的な破綻は不可避であった。
その段階で残された時間的猶予は非常に限られていたが、私は運命に抗うことにした。移動手段には飛行機や新幹線ではなく長距離バスを利用し、自家用車ではなくカーシェアを使って倹約に励んだ。そしてなけなしの資金を元手に、インカムの安定性と価値の保全が見込まれる資産を選び、自分のための投資を始めた。焦燥と時間の制約のなかで幾多の失敗を重ねつつも、少しずつポートフォリオを構築していった。
そして5年後、なんとか将来の経済的破綻の懸念から解放されたとの確信を得て、私はカーシェアの会員を退会し、節税を考慮して減価償却年数の短いメルセデスを購入した。これは迂闊な1人の人間が土壇場で危機を脱した恥ずかしい体験談にすぎない。だが、自分で経験して言えるのは、資産形成はたとえ50代後半からでもけっして遅くはない、ということである。むしろ、切迫した状況にある人ほど迷いなく行動することができる。現在の困窮は未来を変えるための契機でもある。「貧しい人々は幸いである」という言葉はここでもまた確かな事実なのである。
本書の刊行に際し、翻訳を精緻かつ誠実にご担当いただいた藤原玄氏、丁寧な編集と校正を施してくださった阿部達郎氏に深く感謝申し上げる。また、本書を世に送り出してくださったパンローリング社の後藤康徳社長に、心より御礼を申し上げる。
2024年4月
長岡半太郎
「学校にはいるな(Don't Stay In School)」。これはYouTubeで紹介されているラップのタイトルである。視聴回数は1100万回を超えている。これを作曲したのは長い髪を赤く染めた、20代くらいの若きラッパーのデビッド・ブラウンだ。彼は森を歩きながら、教育制度に関する不平をぶちまけている。挑発的な曲のタイトルにもかかわらず、彼は学校に反対しているのではない。
初めてこの動画を見たとき、私はフェイスブック(現メタ)に投稿した。私は自分が食べた食事の写真を投稿するようなことはしない。だが、ハンバーガーの写真を投稿すれば、十数人の友人くらいは「いいね」をクリックしてくれるだろう。では、「学校にはいるな」を投稿したときどうなっただろうか。友人たちに人気投票をさせたら、ハンバーガーが圧勝だっただろう。
ご存知のとおり、私は学校の教師だ。友人のほとんども教師である。「学校にはいるな」というタイトルはワイングラスに入ったハエだった。だが、動画を見た者たちはこの英明なメッセージを理解した。
若きラッパーは現実世界に関する教育が欠けていることに不満を抱えている。例えば、高度な数学はほとんどの学校で必須科目となっている。また、だれもがシェークスピアを学ぶ。だが、法律や人権、選挙の手続き、住宅ローン、就職の仕方や投資の方法に関する教育は必須ではない。
ほとんどの学校にガッカリさせられるのではないかと思う。私が最初にお金について学んだのは裕福なメンターからだった。それ以降、35歳になるまで個人金融に関する本を400冊以上読んだ。そして、私が学んだことを、学校で教えられるべきだった財産に関する9つのルールにまとめた。それを実践することで、私は30代後半には無借金の億万長者になった。
私は財産を相続したわけでも、大きなリスクをとったわけでもない。
私は高校の個人金融の教師となった。そしてこの問題が重要であると考えている学校で働いてきた。
子供たちはお金について知りたがる。それは彼らの両親も同じである。だが、ほとんどの人々は財産を築くことについては典型的な中学生と変わらない知識しか持たずに大人になってしまう。お金はタブーなのだ。
もちろん、マチルダおばさんのお小言は知っている。「お金の話をするなんて本当に行儀悪い」。だが、このような考えが巨額の個人債務や金融の搾取、そして危険と隣り合わせの借金に頼ったライフスタイルにつながる。これらの問題は爪白癬のようなものだ。容易に片づかない。ジョーンズ夫妻はそのようなことは求めていなかった。
だが、ジョーンズ夫妻は収入のほとんどすべてを使ってしまう。彼らは投資の仕方を知らないのだ。彼らはお金を巻き上げるばかりの誤った類のファイナンシャルプランナーを雇っている。彼らは巨額の住宅ローンやクレジットカード会社や消費のトレッドミルに振り回されている。彼らがそのような大きな過ちを犯しているのは、学校でそうならない方法を教わらなかったからだ。これが、私が初版を記した理由だ。そこで示したルールは不朽である。
では、どうして第2版を書いたのだろうか。
取り上げた例を更新したかった。また、投資の世界は良いほうに変わってもいる。かつては、事実上すべての財務アドバイザーは顧客のポートフォリオをアクティブ運用の投資信託に投じていた。それらの商品はアドバイザーと彼らの会社の懐を温かくするばかりで、投資家にとってはひどいものだ。幸運にも、人々はもっと良いものを求めるようになっている。
多くの者たちがロボアドバイザーと呼ぶ企業に目を向けてみよう。これら企業は「さぁ、二度とだまされることはない。もっと良い商品を提供しよう」と言ってきた。彼らは、私が本書で説明するルールに従っている。これらの企業を知っておく価値はある。ほとんどの銀行や運用会社とは異なり、彼らは顧客をだますようなことはしない。
また、DIY投資家にとって優れた投資商品が市場に出回るようになっている。これらの商品は手続きを簡素化する。アメリカの素晴らしい運用会社であるバンガードも活動の幅を広げている。今日、世界中の人々が彼らの商品を利用できる。本書ではその方法を説明する。
では、同じようなテーマの本が何百冊もあるのに、私の本を読んでほしい理由は何だろうか。それを説明するためには、そもそもどうして本書の初版を書いたのかを伝える必要がある。私はかつて私立学校の教師だった。われわれはだれも確定給付型年金を利用できなかった。そのため、われわれのお金は鼻歌を歌っているしかなかった。
私が最初に学校に着任したとき、同僚の多くは私が個人金融の本を書いていることを知っていた。彼らは投資について尋ねてきたので、私は放課後にボランティアでセミナーを開いた。それが想像以上に人気を博した。
だが、数回のセミナーでは物足りなかった。そこでできるかぎり分かりやすい投資本を見つけて同僚たちに配ろうと考え、そして実行した。12種類の投資本を計80冊購入した。
翌日、「全校向け」にeメールを送り、「私の教室に無料の投資本があります。自由にお取りください」と書いた。すると、職員室のクッキーよりも早くなくなってしまった。その後、私は英語のクラスの生徒たちに教えているかのように、少数の読者たちと会合を開き、彼らが学んだことについて議論した。
だが、問題があった。金融本の著者たちが用いる専門用語の多くは、私の同僚たちにとってはエジプトのヒエログリフと同じだった。自分たちが書いたことの多くは一般的な人々には理解不能であることを理解していない金融本の著者が多すぎた。
私はイアン・マクギューアンと話をした。当時、彼はマネーセンス誌で私を担当する編集者だった。「自分で本を書けばいい」と彼は言った。だが、1人ではできないので、助力を求めた。100人を超える友人や同僚が協力してくれた。無料の金融セミナーを続けるなかで、一般的な人々がお金についてどのような理解をしているかを知るために、私は説明よりも質問をたくさんしたと思う。それで、できできるかぎりたくさんの人々を理解することができた。
まず書いた原稿を金融に疎い友人に読んでもらった。彼らはみなフィードバックをくれ、そのおかげで専門用語を除外し、分かりやすくすることができた。
その結果が本書だ。つまり、自らの生徒たちの言葉に耳を傾けた億万長者の先生が書いた本である。本書で、学校で学ぶべきだった財産に関する9つのルールを共有している。皆さんは、億万長者のようにお金を使う方法、そして、恐怖と強欲のワナや皆さんが懸命に稼いだお金に手をつけようとする者たちの計略を回避しながら、最良の投資を行う方法を学ぶことだろう。
私はそれらの不朽の原則に従うことで、30代にして無借金の億万長者になった。さぁ、その原則を皆さんに伝えよう。