浜口です。バリュー株相場が続きますね!まずは定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2022年2月7日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、上は株価が2月4日時点、下はその2週間後、株価が今年2月18日時点のデータです。
この表を比較してみると、これは驚くべき事に2週間前と全く同じ状況なのですが、トヨタ自動車以外のすべての銘柄が上昇していることがわかります。まさにバリュー株相場到来と考えます。ここ2週間でこの表の中の銘柄に関し私が行った売買は、日本郵船と商船三井を買ったこと。従い、これら銘柄群の中では、日本航空以外は保有しています。
これもまた2週間前と同じ状況なのですが、日本製鉄や日本航空などサテライト銘柄にも増して、コア銘柄である三菱商事と三井住友フィナンシャルグループの株価上昇が大きい点が注目されます。総合商社については、後述します。繰り返しますが、本来、主に高い配当をいただくことを目指すコア銘柄が、値上がり益もあわせて獲得できている状況は、何とも喜ばしいと考えます。
背景についても同様、3月の配当権利取りの動きが出つつあること、不安定なマーケットの中、配当利回りが高く安心感のある銘柄が選好されたことなどがあると考えます。 またこのような動きとなっているファンダメンタルズ要因として、米国の景気回復とインフレ懸念、それに伴うFRBの利上げ開始があるのはもちろんです。
一方で、 前回の当ブログで空売りを開始したと書いた6857アドバンテストについては、売り建玉を持続中、下落の再開待ちです。
日本株の相場観については、前回ブログで書いた内容と変化なしです。これまで、当ブログで一貫して書いている投資環境見通し。「景気敏感バリュー株は、徐々に上昇に転じる銘柄が多くなろう」との動きが鮮明化しつつある状況と考えます。 グロース株が売られる一方で、景気敏感バリュー株が買われる。それは米国の金利上昇懸念が背景、この状況は時間の問題で訪れる。当ブログで書いてきた通りこのことは、かねてより想定していましたが、ようやくその時が訪れたと感じています。
次に8801三井不動産買いと8802三菱地所売りのさや取りについて。 グラフをご覧ください。
上のグラフは2月4日時点の8801三井不動産と8802三菱地所の比較チャート。下はその2週間後、株価が2月18日時点の両銘柄の過去六ヶ月の比較チャート・相対株価を示したものです。
縮小したさやが拡大している状況が見て取れます。相対株価としては三井不が上昇・地所が下落していた(=さやが縮小)ものが、2月8日を前後して逆の動きに転じている。地所が上昇・三井不が下落した(=さやが拡大)わけです。
前回のブログで、私は「三井不を買って地所を空売り」するポジションを2月3日引け成り、つまり三井不の決算発表一日前に手仕舞いし、若干の利益となったと書きました。
そして、今回は前回とは逆のポジション、すなわち「三井不売り・地所買い」を仕掛けました。そのタイミングははからずも、旧ポジションの手仕舞い2日後の2月9日にやってきました。
両銘柄の2022年3月期第三四半期決算発表について。2月4日引け後に、三井不の決算発表がありました。内容は概ねポジティブ。そして2月9日には、地所の決算発表があります。
三井不が好決算を発表しているのだから、地所もまた、ワンテンポ遅れて好決算ではないのか。であれば、決算発表以降は、すでに縮小したさやは拡大に転じるのではないか。 そう考えた私は「三井不を2000株売り・地所を3000株買い」のポジションを取りました。2月10日の地所の決算もポジティブな内容で、 地所の株価は三井不にワンテンポ遅れて、上昇に転じました。
今回の手仕舞いは変則的なものでした。大手不動産二銘柄とも業績見通しはポジティブ。であれば両銘柄と上昇していくだろうから、わざわざ三井不を空売りしている意味に乏しい。そう考えた私は三井不を先行して手仕舞い、地所は2日ほど玉を寝かせ手仕舞いしました。 この戦略はまずまず成功し、利益率にして約3%、金額にして15万円前後の利食いとなりました。 このように鞘取りの手仕舞いは同時出合いだけではなく、トレンドに合わせて、片方だけ先に手仕舞うやり方もあるわけです。 まあ結果論ですが、今回はそれが首尾よく行ったということです。
さて、今回のテーマ、「商社株はまだ買いか。そして海運株は配当落ちにかけ、佳境を迎えるのか?」について説明します。まずは総合商社。
フリップはテレビ東京・モーニングサテライトで、大和証券の総合商社アナリスト永野さんがコメントされていた時に使われいたものです。曰く。
一言で言えば各社とも業績は好調、伊藤忠と三菱商事以外はこのタイミングで増配を発表しているが、この両銘柄については、2022年3月期決算のタイミングで増配を発表する可能性が残されている。そして商事・物産・伊藤忠の株価は、史上最高値を更新している。特にウォーレン・バフェット氏が買い始めて以降のパフォーマンスが際立つとのこと。
「商社株はまだ買いか?」の問いについては、今後も利益成長が期待できるので、「イエス」とのこと。 まあ、納得がいく見解ですよね。
次に海運株です。海運株は糸が切れた凧。 コメントはしたくないと再三言っているんですが、 複数の方からコメントが求められている状況です。やはり触れないわけにはいかないな。そう考えました。
結論からいうと、とてもリスクが高い銘柄ですが。 3月の配当落ちにかけて上昇する、というか佳境を迎えると現状、考えています。 コンテナ運賃は概ね高止まりしている一方、バイデン政権は米国、特に西海岸におけるコンテナ輸送の混乱を収束させようとしている。率直に申し上げて、こんな中で海運株を買うのは、かなりリスクの高い行為と言わざるを得ない。私はこう考えており、皆さんはそのことは充分踏まえてください。
私は「927事件」と言っているのですが、昨年、 海運株が天井打ちしたのは9月27日、 赤丸を付けた部分、中間期の配当権利落ち最終日だったわけです。 今回も同じことが起きるとすると、権利最終日の3月29日が危ないということになる。 ただしこれはあくまでメドで、投資家は皆、昨年の9月27日のことを知っているから、それには引っかからないようにしようとする。そうすると前倒しで逃げる。 そうなると暴落がもしあるとすると少し早いタイミングになる可能性も高いわけです。 もちろん、その前に何かのアクシデントがあって、現在続いている上昇トレンドが突然暴落に転じる可能性も、はっきり言ってあります。 繰り返しますが、現在の海運株に投資をすることはとてもリスクの高い行為です。
それでも……という方は、相場が下落に転じそうになったら成り行きで売却する、そんな高度な行動力がある方のみ参加すべきと考えます。相場が下げる時のスピードは、上げる時の3倍速。このことは充分踏まえてください。決して万人にお勧めするものではありません。
でも当面は、上昇相場だろうな。なぜそう考えるか? 私はデイトレもしているんですが、とにかく、売りから入ってとれなくなった。このことすなわち、足元の株価上昇力が強いということ。
ということで私は、火中の栗をほんの少し拾っていますが、何か異変があったら、速攻成り行き売りの覚悟はしています。
以上です。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。
なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。
浜口です。バリュー株相場になってきましたね!まずは定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2022年1月24日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、上は株価が1月21日時点、下はその2週間後、株価が今年2月4日時点のデータです。
この表を比較してみると、驚くべき事にトヨタ自動車以外のすべての銘柄が上昇していることがわかります。バリュー株相場到来と考えます。ここ2週間、この表の中の銘柄に関し、私が行った売買はありません。これら銘柄群の中では、海運株と日本航空以外は継続保有しています。
日本製鉄や日本航空などサテライト銘柄にも増して、コア銘柄である三菱商事と三井住友フィナンシャルグループの株価上昇が大きい点が注目されます。本来、 主に高い配当をいただくことを目指すコア銘柄が、値上がり益もあわせて獲得できている状況は、何とも喜ばしいと考えます。
この背景ですが、3月の配当権利取りの動きが出つつあること、不安定なマーケットの中、配当利回りが高く安心感のある銘柄が選好されたことなどがあると考えます。 またこのような動きとなっているファンダメンタルズ要因として、米国の景気回復とインフレ懸念、それに伴うFRBの利上げ開始があるのはもちろんです。
一方で、 前回の当ブログで空売りを開始したと書いた6857アドバンテストについては、大幅下げの後の戻りで売り乗せを行いました。この売り建玉は順調、当分持続する予定です。
日本株の相場観については、前回ブログで書いた内容と変化なしです。これまで、当ブログで一貫して書いている投資環境見通し。「景気敏感バリュー株は、徐々に上昇に転じる銘柄が多くなろう」との動きが鮮明化しつつある状況と考えます。 グロース株が売られる一方で、景気敏感バリュー株が買われる。それは米国の金利上昇懸念が背景、この状況は時間の問題で訪れる。当ブログで書いてきた通りこのことは、かねてより想定していましたが、ようやくその時が訪れたと感じています。
私は当面、現在のポートフォリオは持続しますし、アドバンテストのカラ売りも持続します。
次に8801三井不動産買いと8802三菱地所売りのさや取りについて。 グラフをご覧ください。
ここでも定点観測を。上のグラフは1月21日時点の8801三井不動産と8802三菱地所の比較チャート。下はその2週間後、株価が2月4日時点の両銘柄の過去六ヶ月の比較チャート、相対株価を示したものです。
さやが縮小している状況が見て取れます。 相対株価としては、三井不動産が上昇、三菱地所が下落ということです。
前回のブログで、私は。現在は「三井不動産を買って三菱地所を空売り」する、つまり両銘柄のさやの縮小を取りに行く、そんなタイミングにあると考え、私もこの方向で試し玉を入れています」と書きました。この試し玉を入れたタイミングから、さやはすぐに縮小を始めたため、 私はこの建玉を2月3日引け成りで。つまり後述しますが、三井不動産の決算発表一日前に手仕舞いしました。 若干の利益になりました。 今後はどうするか。
引き続き、両銘柄のさやを見て行きます。当面は、相対株価で見れば三井不動産が上昇、三菱地所が下落する傾向が続く可能性が高いのでしょうが、どこかでそれも逆転すると考えます。そのタイミングを探りながら、次回は今回とは逆のポジション、すなわち「三井不動産売り・三菱地所買い」を仕掛けようと思っています。
このタイミングをどう判断するかはみなさんの腕の見せ所ですが、両銘柄のさやの方向が反対方向に動き出したタイミングで、ワンテンポ遅れて順張りでの仕掛けが上手くいくように思われます。 前回のブログでも書いた通りです。ただし、次の点は重要です。両銘柄の、2022年3月期第三四半期決算発表です。
2月4日引け後に、三井不動産の決算発表がありました。内容は概ねポジティブ。会社は22.3期通期の業績計画を上方修正し、既に実施済みの自社株買い150億円に加え、2月7日から9月30日を期日とし上限150億円とする新たな自社株買いも公表しました。
そして今週2月10日には、三菱地所の決算発表があります。
良くも悪しくも、さやの動きは、決算発表内容に影響される可能性がありますので、その点には十分注意してください。このさや取りの新規建玉は、2月10日の三菱地所の決算発表以降にした方が無難であると考えます。
なお、2月4日時点の三井不動産の株価は2,432円、三菱地所の株価は1,651円。両銘柄の株価は三井不動産を1とすると三菱地所は0.68という比率になりますので、実際に建玉する際は、この比率に準じて行うと良いと考えます。これに基づき、私のさきの建玉は、三井不動産を2000株買い、三菱地所を3000株売り建ちだったことを報告しておきます。
以上です。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。
なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。