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優利加

2003年8月から個人投資家に株式トレード技術の指導をする「優利加塾」を開講。2007年4月から准教授として大学及び大学院にて「数理ファイナンス」、「金融工学」、「ファイナンス概論」、「経営財務」などの科目を講義する一方、学部生及び大学院生の「演習(ゼミ)」の指導も行っている。モットーは「自他共楽」と生涯現役の株式トレード。著書の『 生涯現役の株式トレード技術』は、2006年2月出版以来、続々と感動の声が殺到。 ブルベア大賞2006 大賞を受賞。

「生涯現役のトレード日記」

まだ株価サイクル��には戻っていないが・・・

08月29日
昨日の米国株式相場は小幅続伸した(DJIA +71.67 @45,636.90, NASDAQ +115.02 @21,705.16, S&P500 +20.46 @6,501.86)。ドル円為替レートは147円台前半の前日比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が632に対して、下落銘柄数は926となった。騰落レシオは127.96%。東証プライムの売買代金は4兆4068億円。

TOPIX -15 @3,075
日経平均 -110円 @42,712円

米国では、4〜6月期国内総生産(GDP)改定値が速報値の+3.0%から+3.3%(>予想+3.1%)へ上方修正された。エヌビディアはデータセンター向けの売り上げが予想に届かなかったことを理由に売り優勢だったが、この日の下げは-0.7%とわずかだった。エヌビディアの売りが限定的だったことが相場全体に安心感を与えた。主要3株価指数は揃って続伸し、ダウ工業株30種平均は史上最高値を更新した。

本日8月29日の東京市場では、8月に入ってから大きく上昇していたトヨタ自動車やソニーグループをはじめとして、月末を控えて利益確定売りが優勢となった。また、機関投資家のポートフォリオのリバランス(株価の上昇により変化した株・債券などの資産配分の比率を当初の計画通りに戻すように調整する)目的の株売り・債券買いも出たと見られる。そのため日経平均の下げ幅は一時200円を超えた。

バークシャーハザウェイが三菱商事株を買い増したことで、同社株は今日も続伸しているだけでなく、伊藤忠や三井物産など他の総合商社も買われた。エヌビディアの業績拡大の波及効果を狙い、ソフトバンクグループ、アドバンテスト、フジクラなども買われて上昇した。

米国が利下げ再開・日銀は利上げ再開という観測が高まっており、円相場は早晩円高・ドル安が進行しそうなため、輸出関連銘柄には売り圧力が高まりそうである。

本日の目立った動きはゼンショーホールディングスが11年ぶりの牛丼の値下げを発表したことだった。この1年でコメの小売価格が2倍となった今のタイミングで値下げをするのかと驚いた(たまるか!)と同時に、競合他社は値下げ競争に引きずり込まれるので気の毒に思った。案の定、吉野家ホールディングス、松屋フーズホールディングスは当然のことながら、ハイデイ日高やくら寿司までも値下げに追い込まれて減収減益になるとの見立てから外食株全体に売りが波及した。

日経平均の日足チャートを見ると、短陰線で小幅安となった。10日移動平均線の上にまだ再浮上していないため、株価サイクル��(着実な上昇相場)には戻っていないが、7月14日、8月5日頃のチャートの動きに似ているが、どうだろうか。

33業種中28業種が下げた。下落率トップ5は、不動産(1位)、保険(2位)、輸送用機器(3位)、小売り(4位)、電気・ガス(5位)となった。
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上向きの25日移動平均線が下値支持線として強く意識された

08月28日
昨日の米国株式相場は小幅上昇した(DJIA +147.16 @45,565.23, NASDAQ +45.87 @21,590.14, S&P500 15.46 @6,481.40)。ドル円為替レートは147円台前半の前日比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄の方が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が916に対して、下落銘柄数は631となった。騰落レシオは137.9%。東証プライムの売買代金は4兆6545億円。

TOPIX +20 @3,090
日経平均 +309円 @42,829円

米国では、引け後のエヌビディアの決算発表を控えて売買は低調となったが、早期利下げ観測が強く意識される中、出遅れ感のある割安株を中心に買われた。主要3株価指数は揃って小幅上昇した。

本日8月28日の東京市場では、日本時間の今朝未明に2025年5〜7月期決算を発表した(売り上げ利益ともに市場予想を上回ったが、データセンター向け売り上げ見通しが若干市場予想に届かなかった)エヌビディアの株価が時間外取引で下落したことを受けて、日本株全般はは安く始まった。しかし、売りが一巡すると買いが優勢となり切り返し始めた。ウォレン・バフェット率いるバークシャーハザウェイが三菱商事株を買い増して議決権が10.23%となったと報道されると、丸紅や伊藤忠などの他の商社株買いも顕著になり日本株買いの勢いが付き、日経平均は高く終えた。ただ、小売り銘柄は売られる銘柄が多かったが、それには理由があった。本日は8月期決算企業の配当権利落ち日だったからだ。したがって、ファーストリテイリング、良品計画、セブン&アイなど2月期、8月期決算の小売り企業は配当権利落ち分だけ計算上は株価が落ちることが自然だった。

日経平均の日足チャートは上向きの25日移動平均線に上向きに弾き返されるように陽線で反発した。明日以降、25日移動平均線の上に再浮上して株価サイクル��に戻るかどうかに注目している。

33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、非鉄金属(2位)、証券(3位)、保険(4位)、石油・石炭(5位)となった。
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上向きの25日移動平均線xはらみ寄せ線=上に行きやすい

08月27日
昨日の米国株式相場は小幅反発した(DJIA +135.60 @45,418.07, NASDAQ +94.98 @21,544.27, S&P500 +26.62 @6,465.94)。ドル円為替レートは147円台後半での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が741に対して、下落銘柄数は793となった。騰落レシオは144.25%。東証プライムの売買代金は4兆1890億円。

TOPIX -2 @3,070
日経平均 +126円 @42,520円

米国では、トランプ大統領がクック米連邦準備制度理事会(FRB)理事を解任したと自身のSNSに投稿したため、FRBの独立性を巡る懸念が高まり相場全体の重しとなった。しかし、クック理事は辞任しないと明言してトランプ大統領を提訴する構えを示したため、株式相場への影響は限定的だった。7月耐久財受注は-28%(>予想-4.0%)と予想ほど悪化しなかった。8月消費者信頼感指数も97.4(>予想96.2)と予想を上回った。米10年債利回りは前日の4.275%から一時は4.312%まで上昇したが、結局4.265%で終えた。

本日8月27日の東京市場では、根強い日本株の先高観がある中、前日の米国株の反発を受けて、海外短期筋が断続的に先物で買いを入れた。日経平均の上げ幅は一時200円を超えた。ただ、エヌビディアの決算発表を目前に控え、一部の半導体銘柄に先回り買いが入った。アドバンテストは大きく上昇し、この1銘柄だけで日経平均を約130円押し上げた。逆に言うと、アドバンテストが上昇していなければ、本日は日経平均も上昇していなかったということである。ソフトバンクグループが上昇し、肥満治療薬の治験結果が良好だった中外製薬も大幅高となった。しかし、日本株全体としては利益確定売りも多く出て、日経平均の上値は重かった。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日の陰線が本日の十字線をはらむような形となり、「はらみ寄せ線」となった。株価が上向きの25日平均線の上で推移しており、且つ、本日は「はらみ寄せ線」が示現した。エヌビディアの決算発表内容(50%以上の増益見通し)次第だが、上方向の期待は大きい。

33業種中19業種が上げた。上昇率トップ5は、電気・ガス(1位)、空運(2位)、非鉄金属(3位)、陸運(4位)、水産・農林(5位)となった。
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FRBの独立性がまた揺るがされたため・・・

08月26日
昨日の米国株式相場は反落した(DJIA -349.27 @45,282.47, NASDAQ -47.24 @21,449.29, S&P500 -27.59 @6,438.32)。ドル円為替レートは147円台後半の前日比円安ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が386に対して、下落銘柄数は1,180となった。騰落レシオは143.16%。東証プライムの売買代金は5兆6237億円。

TOPIX -34 @3,072
日経平均 -413円 @42,394円

米国では、先週金曜日のジャクソンホール会議の講演でパウエルFRB議長が利下げ再開を示唆したことで月曜日の米国株式相場は大幅高となったが、8月27日のエヌビディアの決算発表を控えて利益確定売りが優勢となった。また、高関税政策によるインフレ効果が出てくるまでには時差があるので、これから本格的に経済統計に反映される可能性が高いとマーケットは警戒したようだ。主要3株価指数は揃って下落した。

本日8月26日の東京市場では、前日の米国株安を受けて、売りが優勢となった。かねてよりFRBに利下げを迫っているトランプ米大統領が、今度はパウエル議長からターゲットを変更し、米連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事の解任を発表したため、FRBの独立性が再び揺らいだ。これによりドルが売られて円高ドル安が進行し、一時は1ドル=146円台まで円が上昇した。日経平均の下げ幅は一時600円を超えた。その後、クック理事は辞任しないと表明し、円相場は147円台に戻した。

FRBが設立された1913年以来で、7人で構成される理事会のメンバーが大統領による解任の対象となったことは過去に一度もない。相当重大な違法行為など「正当な理由」があれば可能という見方もあるが、大統領に本当にそのようなことができる法的権限があるかどうかについては専門家の間でも意見が一致していない。クック理事は「彼にそのような権限はない」と主張し、辞任しないと宣言した。解任理由は、2021年に離れた場所の2つの住宅を購入した際、投資用ではなくどちらも居住用として優遇ローンを組んだことが不正に当たるとされた。トランプ大統領の真の狙いは、FRBのメンバーを自分の息のかかった者が過半数になるように入れ替えて、あからさまに金融政策も意のままにしようという意図であることは明白である。

日経平均の日足チャートを見ると、下ひげを引いた陰線で下落した。下値支持線として意識されるのは上向きの25日移動平均線と7月24日のザラバ高値@42,066円だろう。

33業種中32業種が下げた。下落率トップ5は、医薬品(1位)、電気・ガス(2位)、サービス(3位)、陸運(4位)、その他製品(5位)となった。
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日本株が米国株高の流れに乗り切れない3つの理由

08月25日
先週金曜日の米国株式相場は大幅上昇した(DJIA +846.24 @45,631.74, NASDAQ +396.22 @21,496.54, S&P500 +96.74 @6,466.91)。ドル円為替レートは147円台前半の先週末比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が780に対して、下落銘柄数は775となった。騰落レシオは145.53%。東証プライムの売買代金は4兆1406億円。

TOPIX +5 @3,105
日経平均 +175円 @42,808円

米国では、パウエルFRB議長がジャクソンホール会議で講演を行い、9月米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを再開する可能性を示唆したことを好感して、株式相場は大幅高となった。ダウ工業株30種平均の上げ幅は一時972ドルまで拡大した。この日の上げ幅は5月12日(1,160ドル)以来の大きさとなった。パウエル議長は、労働の供給と需要の双方が減速する形で需給が均衡しているように見えると指摘した。他方、関税については、関税の影響が顕在化しているものの、関税による押し上げは短期的に留まるのが合理的な見立てであるとも強調した。労働市場に下振れリスクはあるが、賃金上昇を伴ったインフレの可能性は低いし、長期のインフレ率も安定しているとも指摘した。全体として、市場が想定していたよりもかなり(金融緩和に積極的)ハト的な発言内容だったことが好感された。ただ、2026年度の利下げ余地がもうそれほど残っていないような気もする。それでも強いて利下げができる理由を挙げるなら、トランプ政権の移民政策(不法移民の強制追放)である。米国内の労働者が減少し、さらに新な移民も今までよりも減少するため米国の潜在生産能力が下がる、つまり、米国経済の潜在成長率をが下がる。その結果、景気をふかしも冷やしもしない「中立金利」も下がると見れば、2026年中の利下げ余地も追加で生まれてくるだろう。

本日8月25日の東京市場では、先週末の米国株の大幅株高を好感して、東京エクトロンやアドバンテストなど値がさ半導体関連銘柄を中心に買い入り、日経平均は高く始まった。しかし、その後は伸び悩み次第に売り圧力に押されて陰線で引けた。

日本株相場が米国株高の流れに乗れないのは、今日現在、以下の3つの理由が考えられる。

(1)一つ目の理由は円高ドル安の進行だが、米国金利が下がることがほぼ確実となった今、日本の金利も下げない限り、ドルの相対的な魅力が低下するためドル売り円買いが起こることは当たり前である。したがって、米国の利下げとそれを好感する米国株高までは良いが、その先を考えておかないといけない。米国の利下げはドル安円高進行を意味する。トランプ大統領は大喜びするだろうが、日本株相場全体にとっては必ずも諸手を挙げて喜ぶようなことではない。
(2)2つ目の理由は高値警戒感が漂っていることである。日経平均はこの1か月ほどで2,000円超上昇した。日経平均の予想PERは17.78倍(8月25日)まで高くなっており、2024年のピーク時も超えた水準である。日経平均採用225銘柄の加重平均した株主資本をコストを8%(「伊藤レポート」の目標ROE8%と同じ)と仮定すると、予想PER17.78倍は2.4%の経済成長率が遠い未来まで続くと株式相場が織り込んでいることを意味する。個人的にはこれは楽観的過ぎるだろうと思うが、他にもそう感じている人がたくさんいるようである。
(3)8月27日に発表される米画像処理半導体(GPU)製造大手エヌビディアの決算発表がどんな数字を発表してくるかが気になっている。過去の数字だけでなく、今後の見通しが特に重要である。

日経平均の日足チャートを見ると、反発して始まり、一時はザラバで10日移動平均線を回復したが、終値ではまたその下に沈み込んだ。

33業種中15業種が上げた。上昇率トップ5は、非鉄金属(1位)、卸売り(2位)、機械(3位)、サービス(4位)、鉄鋼(5位)となった。
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新発10年債利回りが一時1.615%と17年ぶりの高水準となったので・・・

08月23日
昨日の米国株式相場は下落した(DJIA -152.81 @44,785.50, NASDAQ -72.54 @21,100.31, S&P500 -25.61 @6,370.17)。ドル円為替レートは148円台半ばの前日比円安ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は上昇する銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,013に対して、下落銘柄数は547となった。騰落レシオは151.70%。東証プライムの売買代金は3兆9537億円。

TOPIX +18 @3,101
日経平均 +23円 @42,633円

米国では、金曜日のジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を目前に控えている中、米10年債利回りが上昇した。ウォルマートの2025年4-7月期決算が市場予想を下回り、株価は4%超下げて株式相場の重しとなった。トランプ関税により輸入価格が上昇しているが、EDLPという低価格戦略を維持するためにその一部を自社で吸収したためであり、関税政策が企業の収益を圧迫しているとして、嫌気された。新規失業保険申請件数が23.5万件(>予想22.5万件)、8月のS&Pグローバル製造業PMI速報値は53.3(>前月49.8)へ、同サービス業PMIは55.4(>予想54.2)となった。全体的には強めの経済指標となり、米10年債利回りが前日の4.296%から4.329%へ上昇し、外為市場ではドル高円安となった。

本日8月22日の東京市場では、パルエルFRB議長の講演を控えて、様子見ムードが支配的だったため、相場の方向性がなかった。ただ、外為市場において円安ドル高となったため、トヨタ自動車やマツダなど自動車株など輸出関連銘柄は買われて底堅い動きだった。また、米長期金利が上昇しただけでなく、国内の7月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったため、日銀の早期利上げ観測が強まった。その結果、新発10年債利回りは一時1.615%と17年ぶりの高水準となった。利ザヤ拡大期待から三菱UFJなどの銀行株や東京海上などの保険株が買われた。

日経平均の日足チャートを見ると、長い下ひげを引いた十字線となり、強い下げ渋りを見せた。安くなれば強い押し目買いが入り、上に戻りやすいこと示唆している。

33業種中25業種が上げた。上昇率トップ5は、保険(1位)、証券(2位)、銀行(3位)、鉱業(4位)、電気・ガス(5位)となった。
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8月7日から続いてきた株価サイクル��(着実な上昇局面)は途切れた

08月21日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +16.04 @44,938.31, NASDAQ -142.10 @21,172.86, S&P500 -15.59 @6,395.78)。ドル円為替レートは147円台前半での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄の方がやや多くなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が673に対して、下落銘柄数は879となった。騰落レシオは154.68%。東証プライムの売買代金は4兆87億円。

TOPIX -16 @3,083
日経平均 -278円 @42,610円

米国では、今週金曜日のジャクソンホール会議を目前に控えており、今年4月中旬以降上昇基調を続けていたハイテク株を中心に利益確定売りが前日に続き優勢となった。7月29〜30日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表され、多くのメンバーがインフレ懸念を理由に政策金利の据え置き支持したことが確認された。他方、投票権を持つウォーラー理事とボウマンFRB副議長は労働市場の下振れリスクを理由に利下げを唱えたが、全体として9月の利下げ再開に対する期待がやや後退した。このような状況なので、金曜日のパルエルFRB議長の講演のトーン次第で株価は上にも下にも大きく動きそうである。

MIT(米マサチューセッツ工科大学)が発表した調査では、「95%の組織が生成AIへの投資からリターンを得ることができていない」と指摘しており、人口知能(AI)関連への投資が過剰との見方が浮上している。オープンAIのサム・アルトマンCEOも先週、「AIはバブル期に入っている」と警告を発した。8月27日には画像処理半導体最大手のエヌビディアの決算発表がある。もしこの決算内容・業績見通しに陰りが出るようだと、生成AI関連が総崩れになるかもしれないので要注意である。

個人的には生成AIの流れは中長期的には不変だと思っているが、だからといって個別企業が今までのような高い利益率をいつまでも維持できるわけではない。19世紀に英国が世界に先駆けて産業革命を成し遂げてから大英帝国の最隆盛期を謳歌したが、次第にその隆盛は陰り始め、遂にはアメリカ合衆国に完全に追い抜かれた。どんな発展でも人間の営みは「限界効用逓減の法則」・「限界生産力逓減の法則」により、必ずその発展はやがて陰る運命にある。

また、トランプ政権が、インテルに続き、マイクロンテクノロジーや台湾積滞電路製造(TSMC)の株を取得することを検討していると報道された。これらの企業は2022年に成立したCHIPS科学法に基づいて米国政府から補助金を受けて取っている。トランプ政権は経営には干渉しないと伝わっているが、法律で明確に独立が保証されているFRBへ露骨な干渉をしている事実を目の当たりにすると、誰も信用しないだろう。民間企業が政権の都合により露骨に経営に干渉され、その必然的な結果として経営の最良化ができないリスクを嫌気して関連銘柄に売り圧力が高まっていると見ることもできる。

本日8月21日の東京市場では、米国でのハイテク株安の流れを受けて、東京エレクトロンやレーザーテック、ソフトバンク・グループなどを中心に売りが優勢となった。外為市場で円高円安が進行したことを反映して輸出関連銘柄が軟調となり、第一三共や中外製薬など医薬品株も目立って売られた。日経平均の下げ幅は一時300円を超えたが、押し目買い意欲も強く、下げ渋った。他に目立った動きとして注目を集めたのが、宝HLDだった。米投資ファンドのバリューアクト・キャピタルが宝HLD株の9.84%を取得したことが8月20日に判明し、本日は買いが殺到して21%上昇してストップ高となった。

日経平均の日足チャートを見ると、短陰線で続落し、これで3日連続下落となった。上向きの10日移動平均線を終値で割り込み、これにより8月7日から始まった今回の株価サイクル��(着実な上昇局面)は一応途切れた。信用売り残が1兆円超も積み上がっているため、需給面から考えると調整はそれほど深くならないと見てはいるが、ジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の発言内容次第では、需給要因など吹き飛びかねない。

33業種中23業種が下げた。下落率トップ5は、医薬品(1位)、輸送用機器(2位)、建設(3位)、陸運(4位)、食料品(5位)となった。
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目先の最大の警戒要因は金曜日のジャクソンホール会議

08月20日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +10.45 @44,922.27, NASDAQ -314.82 @21,314.95, S&P500 -37.78 @6,411.37)。ドル円為替レートは147円台前半の前日比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が708に対して、下落銘柄数は846となった。 騰落レシオは143.91%。東証プライムの売買代金は4兆8849億円。

TOPIX -18 @3,099
日経平均 -658円 @42,889円

米国では、7月住宅着工件数が142.8万件(>予想129.0万件)と予想を大幅に上回り、6月分も132.1万件から135.8万件へ上方修正された。9月の利下げ再開期待も続いており、好決算によりホーム・デポは上り、ダウ工業株30種平均の上げ幅は一時200ドルを超える場面があった。ただ、金曜日にはジャクソンホール会議を控えており、パウエルFRB議長が講演で何をどのように語るかを見極めたいとして様子見が支配的となった。エヌビディアやマクロソフトのように上昇が続いていたハイテク株は利益確定売りが優勢となり、ナスダックは下落した。米株式相場は9月の利下げをほぼ確実と織り込んで上昇してきたため、万が一、パルエル議長がハト派ではない発言をした場合、その反動は相当大きくなると身構えているようだ。

本日8月20日の東京市場では、米国市場でエヌビディアが大幅安となった流れを受けて、東京エレクトロンやアドバンテストなど主力半導体関連銘柄が売られた。さらに、上昇基調が際立っていたソフトバンクグループ、フジクラ、三井金属など人工知能(AI)関連株も目立って売られた。日経平均の下げ幅は一時800円を超えた。終値ではソフトバンク・グループの1銘柄だけで日経平均を231円押し下げた。任天堂やコナミGなどゲーム関連銘柄も売られた。他方、循環物色で食料品、陸運、不動産などは買われ、トヨタ自動車や三菱UFJなどの大型株も底堅い動きで相場全体を下支えした。

日経平均の日足チャートを見ると、株価サイクル��(着実は上昇局面)は継続中であるが、株価の「定石」通り、昨日の「被せ線」の翌日である本日は明確な下げとなった。

ただ、需給だけで考えると、信用売り残が大きくなっているため、たとえ調整が起こったとしても深く調整する前に買い戻しが急増するため下げ幅は相対的に小さくなると見ている。8月15日申し込み時点の信用売り残は1兆1051億円もあり、これは6年ぶりの高水準である。目先の最大の警戒要因はジャクソンホール会議でパウエルFRB議長が何を語るかということである。

33業種中18業種が上昇した。上昇率トップ5は、水産・農林(1位)、食料品(2位)、陸運(3位)、鉱業(4位)、倉庫・運輸(5位)となった。
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日経平均は「被せ線」だが・・・

08月19日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -34.30 @44,911.82, NASDAQ +6.80 @21,629.77, S&P500 -0.65 @6,449.15)。ドル円為替レートは147円台後半の前日比円安ドル高水準での動きだった。株価指数は下げたが、本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,055に対して、下落銘柄数は511となった。騰落レシオは146.95%。

TOPIX -4 @3,117
日経平均 -168円 @43,546円

米国市場では、9月の利下げ再開期待は続いているものの、株価は史上最高値を連日で更新して最高値圏にあるため高値警戒感がある。今週金曜日のジャクソンホール会議でパルエルFRB議長の講演を控えており、投資家は様子見姿勢を強めた。

本日8月19日の東京市場では、前日の米国でのハイテク株高を更新して、朝方は上昇して始まったが、高値警戒感(日経平均は、昨日、買われすぎの分水嶺とされる70%を超えてRSI(14日ベース)が71.86%まで上昇していた)から主力株は利食い売りが優勢となった。日経平均は一時300円を超す下げ幅となった。但し、株価指数のウェイトが相対的に小さい銘柄は上昇して、上昇銘柄数の方が遥かに多かった。米インテルに20億ドル(=約3000億円)出資すると18日に発表したソフトバンク・グループは上場来高値を連日で更新していたが、反落して、一時5%安まで下げた。終値ベースではこの1銘柄だけで日経平均を135円下押しした。

現在の相場観測では、日米の金融政策がほぼ同じタイミング(2025年9月〜2026年1月)で正反対になりそうである。米国では利下げ、日本では利上げ。もし、この観測通りになれば、かなりの円高ドル安が進行するだろう。それは日本株相場全体を下押しすることになる。米国では、年末までに3回(年8回の内)の米連邦公開市場委員会(FOMC)が残っている。マーケットの予想では、年内に合計0.50%、或いは0.75%の利下げがあると見ている。他方、日銀は9月には利上げできないとマーケットは見ているが、12〜1月なら十分ありうると見ているようだ。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日の陽線よりも高く始まり、その後陰線で下げる「被せ線」で終えた。「被せ線」の直後は下げやすい。

33業種中23業種が上げた。上昇率トップ5は、医薬品(1位)、不動産(2位)、倉庫・運輸(3位)、電気・ガス(4位)、金属製品(5位)となった。
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株価サイクル��(着実な上昇局面)が続いているが、早晩必ず当面の天井がやってくるので・・・

08月18日
先週金曜日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +34.86 @44,946.12, NASDAQ -87.69 @21,622.98, S&P500 -18.74 @6,449.80)。ドル円為替レートは147円台半ばでの動きだった。本日の日本株全般は上げげる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,130に対して、下落銘柄数は443となった。騰落レシオは148.41%。東証プライムの売買代金は5兆28億円。

TOPIX +13 @3,121
日経平均 +336円 @43,714円

米国では、7月小売り売上高は予想通りの増加(前月比+0.5%)となったが、8月ミシガン大学消費者信頼感指数が悪化した(58.6%<前月61.7)。また、8月ミシガン大学1年先期待インフレ率速報値は4.9%(>前月4.5%)、同5年先期待インフレ率は3.9%(>前月3.4%)へ上昇した。米10年債利回りは前日のの4.293%から4.319%へ上昇した。ウォレン・バフェットが率いるバークシャー・ハザウェイが株を取得したと報道されたユナイテッドヘルスが12%近く急騰してダウ工業株30種平均を下支えしたが、全体としては高安まちまちとなった。

本日8月18日の東京市場では、相場の流れに順張りで乗る戦術を取る海外の商品投資顧問(CTA)の買いが相場を押し上げる原動力となり、日経平均は続伸した。米国の関税政策発のインフレ率上昇を警戒して米長期債利回りが上昇したたことで、円安ドル高が進行したことも株価を上げた。

7月末からの累積寄与度を見るとソフトバンク・グループのたった1銘柄だけで日経平均を約1,000円も押し上げた。足元の相場の根底には米連邦準備制度理事会(FRB)が9月には追加利下げに踏み切るとの観測があり、それが世界経済を押し上げるとの読みがある。また、チャート上に戻り待ちなどの節目が見当たらないため、上値を追いやすい。ただ、個人投資家からは利益確定売りが出やすい。トランプ大統領が半導体に高い税率を課すと表明していることもあり、東京エレクトロンやアドバンテスト、レーザーテックなどの半導体関連銘柄は売られた。

8月21〜22日に米国のワイオミング州で開催されるジャクソンホール会議が世界中の注目を集める。世界の中央銀行のトップや著名経済学者が集まるからだ。その場で、パルエルFRB議長が何を語るか次第で世界の株式相場、債券相場、外為相場が動くからだ。FRBが9月には利下げを再開することは既に株式相場に織り込み済みである。万が一、利下げに消極的な発言が出ると、株式相場は急落しかねない。他方、FRBが大胆な利下げ姿勢を見せると、外為市場では円高ドル安が急速に進行するだろう。それは日本株には大きな逆風となる。

日経平均の日足チャートを見ると、陽線で2日続伸し、バブル崩壊後の高値を更新した。株価サイクル��(着実な上昇局面)が続いているが、早晩必ず当面の天井がやってくるので、注意深く相場に付いていきたい。

33業種中25業種が上げた。上昇率トップ5は、サービス(1位)、輸送用機器(2位)、情報・通信(3位)、精密機器(4位)、その他製品(5位)となった。
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【銘柄選択のコツ】三菱UFJ連日で史上最高値を更新!

08月15日
昨日の米国株式相場は小幅反落した(DJIA -11.01 @44,911.26, NASDAQ -2.47 @21,710.67, S&P500 +1.96 @6,468.54)。ドル円為替レートは147円台後半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄の方が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が853に対して、下落銘柄数は703となった。騰落レシオは139.28%。東証プライムの売買代金は5兆6113億円。

TOPIX +49.73
日経平均 +729円 @43,378円

米国では、先に発表されていた7月消費者物価指数(CPI)は市場予想の範囲内(関税上乗せ分のかなりの部分を輸出側企業も輸入側企業も企業がコスト上昇を自腹でできる限り吸収しており小売価格にまだ大きくは転嫁していない)だったが、7月生産者物価指数(PPI)が予想を上回る伸び(前月比+0.9%>予想+0.2%)となり、インフレ高進懸念が再び高まった。その結果、9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ期待はやや萎み、050%の追加利下げは難しそうだということで株は売りが優勢となった。また、前日に、ベッセント米財務長官がFRBに利下げを迫る発言をしたが、「中立金利のモデルが(今の政策金利より)1.5%低いと述べただけだ」その発言を修正した。結果として、大幅な(0.50%)の利下げ観測は後退したため、米長期金利(=10年債利回り)は前日比0.05%上昇して4.28%で終えた。それでも9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ期待(ただし、0.50%ではなく0.25%)は維持されて、ダウ工業株30種平均は一時200ドル超下げる場面がはあったが、大きく崩れることはなかった。翌日15日には、7月米小売り売上高と8月米消費者態度指数の発表を控えているため、買い手控えが増加した。

本日8月15日の東京市場では、2025年4〜6月の国内総生産(GDP)が市場予想を上回り、日本株相場は景気の底堅さを好感して上げた。インフレ調整後の実質GDPは年率換算で1.0%増加した(>市場予想0.35増)。プラス成長は5四半期連続である。

堅調な景気に自信を深めて日銀は利上げをしやすくなるとの読みから、三菱UFJファイナンシャル・グループ(連日で史上最高値を更新した)をはじめとする銀行株が買われた。国内債券市場では、米国の長期金利上昇と日銀の追加利上げ観測により、新発10年物国債利回りは前日比0.020%高い1.575%に上昇した。金利が上がれば利ザヤが拡大する(短期資金で調達し長期投資として運用する)という銀行業のビジネスモデル、つまり、「原理原則」から銀行株が上がるのは当然である。但し、金利が上がり過ぎて景気を失速させない程度までという条件付きであることを忘れずに。

【銘柄選択のコツ】まず(1)「株価サイクル� 銑Α廖福畫蠑譴陵綽鉾廖砲杷魃�の矢を立て、(2)「業績見通しの変化」で裏付けを取り、さらに(3)その業績見通しの裏付けを「相場の背景の変化」で取る。これでも上手く行かないときがはあるが、その場合は「建玉操作で補正」する。同じ手順で、昨年来の上昇が目立つ重工銘柄、電線銘柄もケーススタディとして研究することを勧めます。

他に目立った動きとしては、ソフトバンクグループは6%上昇し、8日続伸した。日経平均の上げ幅は一時750円を超えた。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日の陰線による反落を、本日は陽線で完全に打ち消した。株価サイクル��(着実な上昇局面)はまだ力強く継続中である。


33業種中30業種が上げた。上昇率トップ5は、銀行(1位)、非鉄金属(2位)、保険(3位)、電気・ガス(4位)、その他金融(5位)となった。

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ベッセント米財務長官の「口先介入」が日本株利食い売りの「口実」に

08月14日
昨日の米国株式相場は大幅続伸した(DJIA +463.66 @44,922.27, NASDAQ +31.24 @21,713.14, S&P500 +20.28 @6,466.58)。ドル円為替レートは146円台前半の前日比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄の方が多かった。 東証プライムでは、上昇銘柄数が455に対して、下落銘柄数は1,109となった。騰落レシオは145.21%。東証プライムの売買代金は5兆4482億円。

TOPIX -34 @3,058
日経平均 -625円 @42,649円

米国では、米7月消費者物価指数(CPI)の結果を受けて高まった利下げ期待が引き続き株式相場の支援材料として意識された。スコット・ベッセント財務長官がインタビューで、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%(通常は0.25%)の利下げができるとの見通しを語った。米債券市場では、長期金利が低下し、S&P500とナスダックは取引時間中及び終値でともに史上最高値を更新した。

本日8月14日の東京市場では、いくつかのテクニカル指標から判断すると短期的な過熱感が強かったため、米国株式相場の大幅続伸にもかかわらず、本日は円高ドル安を手掛かりに利益確定売りが優勢となった。

外為市場での円相場の円高は利食い売りの絶好の「口実」となった。円高の引き金を引いたのは米財務長官のスコット・ベッセント氏の異例の発言だった。なぜ異例と言えるのかというと、自国の中央銀行・FRBの金融政策に介入するだけでなく、日本の中央銀行・日本銀行の金融政策にも介入しようとするような内容だったからである。まず、米中央銀行であるFRBの金融政策について、現在よりも1.5〜1.75%低い水準であるべきで、9月のFOMCでは0.50%(通常の2倍)の利下げができる(FRB議長でもないのに)と主張した。

さらに、日銀の金融政策について、彼らは後手に回っており、利上げをすべきだ(日銀総裁でもないのに)とも述べた。国内債券市場では、指標となる新発10年物国債利回りは前日比0.035%高い1,550%と2週間ぶりの高水準を付けた。そのため、銀行株は逆行高となった。ベッセント氏の狙いは、米国景気をより強いものにすると同時に、ドル安円高に誘導して米国からの輸出を増加したいという魂胆である。

ベッセント米財務長官による、この日米両中央銀行に対する「口先介入」により、本日は円高ドル安へ振れた。この円高は利益確定売りのタイミングを待っていた投資家には絶好の「口実」となった。日経平均は直近の6日間で約3,000円も上昇していた。マーケットでは、米FRBが9月に追加利下げに踏み切るのは確実だと見ている。問題はその利下げ幅で、0.25%ならまだしも0.50%と見ているマーケット関係者はまだ少数派である。万が一、パウエルFRB議長が9月で利下げを見送る(利下げを脅迫するように迫る米トランプ大統領との全面対決)ような展開になると、利下げを織り込んで上昇して来た株式相場は大きな調整が避けられないだろう。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日の「赤三兵思案星」、「三空踏み上げ」の売り線の出現という定石通り、本日は陰線で反落し、昨日空けた3つ目の窓を埋めた。ただ、押し目買い意欲はまだ強く、大きな深い調整とはならないと見ているが、さて、どう動くか。

33業種中、銀行株は逆行高して上昇率1位となったが、26業種が下げた。下落率トップ5は、機械(1位)、卸売り(2位)、輸送用機器(3位)、空運(4位)、精密機器(5位)となった。
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2025「赤三兵思案星」「三空踏み上げ」が混合した売り線!年08月13日
昨日の米国株式相場は大幅上昇した(DJIA +483.52 @44,458.61, NASDAQ +296.50 @21,681.90, S&P500 +72.31 @6,445.76)。ドル円為替レートは147円台後半の前日比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄の方が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が946に対して、下落銘柄数は611となった。騰落レシオは155.21%まで上げてきた。東証プライムの売買代金は6兆3336億円。

TOPIX +26 @3,092
日経平均 +557円 @43,275円

米国では、米7月消費者物価指数(CPI)がほぼ市場予想通りとなり、物価上昇への過度な警戒が和らいだ。これにより米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待が高まり、それが株式相場を押し上げた。現在、FRBは9月に利下げに踏み切るとの観測が支配的である。米10年債利回りは前日の4.273%から4.292%へ上昇した一方、政策金利をより敏感に反映する米2年債利回りは前日の3.754%から3.731%へ低下した。S&P500とナスダックは取引時間中及び終値ベースで史上最高値を更新した。

9月の利下げ観測は純粋に経済的な理由だけではない。政治的な力も理由の一つである。トランプ大統領の意にそぐわない労働統計を発表した労働統計局長が解任され、その前任者を非難していた親トランプ大統領派である人物、E.J.アント二氏が後継者として指名された。さらに、任期途中で辞任したクグラーFRB理事の後任として、ドル高是正のために各国が協調する構想「マール・アラーゴ合意」(プラザ合意のような)を提唱したスティーブン・ミラン氏を充てる人事を先日発表したばかりだ。米大統領がここまで金融政策に露骨に介入する例は過去にない。マーケットはこの政治的な圧力も加味して考えているはずである。

本日8月13日の東京市場では、米関税政策がインフレを加速させるとの当初の懸念が後退し、米利下げ期待が高まり、米国株相場だけでなく日本株相場も買いが優勢となった。日経平均の上げ幅は一時700円を超えた。TOPIXも3,100台に乗せてきた。ただ、連日の続伸で6日連騰しているため、短期的な過熱感が否めないため、何等かのきっかけさえあれば、それが利食い売りの「口実」となり、売りが急増するリスクが高まっている。個別銘柄で目立った動きでは、景気後退懸念が和らぎ、三菱UFJファイナンシャル・グループが上場来高値を更新した。米国市場でのハイテク株高を好感して、アドバンテストや東京エレクトロンなどが買われ、値嵩株のファーストリテイリング、景気敏感株のファナックやコマツも上げた。足元で株式市況が活況化しているため、野村や大和など証券株も堅調な動きとなった。サンリオは急騰し東証プライムで売買高ランキング1位となった。他方、食品や陸運など内需関連株は利益確定売りが優勢となり、株価は下げた。

日経平均の日足チャートを見ると、窓を空けて続伸し、上ひげを引いた短陽線で終えた。売り線である「赤三兵思案星」「三空踏み上げ」が混ざった線となった。25日移動平均線乖離率は6.46%まで拡大し、騰落レシオは155.21%まで上昇している。いつ利食い売りが優勢となっても不思議ではない状況である。「二刀流燕返し」の出番である。

33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、その他製品(1位)、空運(2位)、非鉄金属(3位)、サービス(4位)、機械(5位)となった。
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株価サイクル��(着実な上昇局面)では「買い」が定石

08月13日
昨日の米国株式相場は下げた(DJIA -200.52 @43,975.03, NASDAQ -64.62 @21,385.40, S&P500 -6.00 @6,373.45)。ドル円為替レートは148円台前半の先週末比円安ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄数が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が964に対して、下落銘柄数は600となった。騰落レシオは 149.46%。東証プライムの売買代金は6兆8640億円。

TOPIX +42.16 @3,067
日経平均 +898円 @42,718円

米国では、トランプ大統領が中国に対する関税の猶予期間を90日に延長した。これは株価には好材料となるはずだったが、翌日に発表を控えていた米7月消費者物価指数(CPI)が気になって利益確定売りが優勢となった。主要3株価指数は揃って下げた。

本日8月12日の東京市場では、米国の関税政策を巡り、日本に対する特例措置が確認されたこと、中国に対する関税措置を90日間延長する大統領令に署名したことを好感して、大きく上昇する銘柄が多かった。円相場が1ドル=148円台に弱くなったことも加わり、日経平均は一時1,100円以上急伸し5日続伸して、43,000円に迫った。

マーケットがもっと時間がかかるだろうと覚悟していた関税交渉が予想外に早期に妥結し、2025年4〜6月期決算では心配したほどの悪影響は出ていないことが評価されている。輸入関税は税率が引き上げられたからと言って、輸入業者はすぐには価格転嫁せず、当初は売り上げ減を回避するために可能な限り自分で吸収しようとするから、消費者価格はすぐには上昇しない。他方、売り上げ減を回避するために輸出業者も売値を下げてできる限り関税率の上昇を自分で吸収しようとする。しかし、これはいつまでも続けられず、早晩、輸入国での販売価格が上昇することは避けられない。やがて業者が吸収し切れなくなると輸入物価は上昇し始め、その分だけ消費者の買い控えが起こり、販売量にはそれ相応の下押し圧力がかかる。問題は、それがいつ、どの程度、消費者が体感するかである。

足元の株価急上昇は良好な需給(自社株買い:1〜7月期の事業会社による買い越し額は6.5兆円、2024年度の益2倍)に支えられ、且つ、期待先行(予想PER)で上げている。日経平均の予想PERは17.54倍まで上昇しており、2024年7月に並んだ。予想PERが17.54倍ということは日本経済の長期的な期待成長率を2.3%と見積もって評価していることと同じ意味である。そう願いたいものだが、日経平均の25日移動平均線乖離率は5%を超えており、経験則では買われすぎ領域に入っている。トレンドが上向きなら買いで乗るのが定石ではあるが、急な反転に警戒しておくことも必要である。それでも株価サイクル��(着実な上昇局面)では「買い」が定石であることは言うまでもない。この定石に逆らうと痛い目に遇う確率が高くなる。

日経平均の日足チャートを見ると、上ひげを引いた大陽線で5日続伸した。8月7日に10日移動平均線の上に再浮上して以来、株価サイクル��(着実な上昇局面)が続いている。

33業種中26業種が上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、銀行(2位)、情報通信(3位)、証券(4位)、非鉄金属(5位)となった。
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足元の日本株相場は下げるときの耐性が強く、戻り売りが圧力が小さい理由は・・・

08月08日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -224.48 @43,968.64, NASDAQ +73.27 @21,242.70, S&P500 -5.06 @6,340.00)。ドル円為替レートは147円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げるが多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,067に対して、下落銘柄数は496となった。騰落レシオは146.85%。東証プライムの売買代金は6兆7792億円。

TOPIX +36 @3,024
日経平均 +761円 @41,820円

米国では、新規失業保険申請件数が予想以上に増加して22.6万人(>予想22.1万人、先週発表分改定値21.9万人)となり、先週の7月雇用統計に続き労働市場の悪化を示した。7月のニューヨーク連銀による意識調査では、1年先インフレ期待が3.1%(>前回調査3.0%)、5年先インフレ期待は2.9%(>前回調査2.6%)となった。労働市場が悪化する中でのインフレ率の上昇を暗示しており、スタグフレーション懸念が高まった。相互関税の新たな税率が7日に発動され、世界景気を減速させる懸念が強く、景気敏感株や消費関連株を中心に売られる銘柄が多かった。ただ、個別銘柄では、輸入関税を避けるため米国内投資を1000億ドル増額すると発表したアップルが昨日の5.09%の上昇に続いて、この日も3.18%高と続伸した。ダウ工業株30種平均は下げたが、ナスダックは上昇して史上最高値を更新した。

本日8月8日の東京市場では、米国でハイテク株中心のナスダックが史上最高値を更新したことを好感して、足元で売られて下げていた東京エクトロンやアドバンテストに見直し買いが入った。ナスダックが最高値を更新した背景の一つには米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に早期利下げに積極的なウォーラー理事の名前がトランプ大統領の側近の間で有力候補として浮上して来たことがある。投資事業のビジョンファンドの収益拡大が原動力となり好決算を発表したソフトバンク・グループ(SBG)は10.3%高(一時14.6%高)となり分割考慮後の上場来高値を更新して、1銘柄だけで日経平均を264円押し上げた。ゲーム事業の好調により今期業績見落としを昨日上方修正したソニーグループも一時6.3%高となった。

米関税政策を巡る「口約束」問題の不透明感が和らいだことも株式相場を押し上げた。赤沢亮正経済財政・再生相は7日、米政府が相互関税の大統領令を修正して日本を措置対象に加えると約束したと発表した。米国が取り過ぎた関税分は7日に遡及して還付する。また、米政府は自動車関税を下げる大統領令を出すとの見通しも示された。これによりトヨタ自動車、マツダ、ホンダなどの自動車株も買われた。日経平均は4日続伸し、本日の上げ幅は一時970円を超えた。また、時価総額が大きい大型株が買われ、TOPIXは史上最高値を更新し、初めて3000ポイントの大台に乗せた。

TACO(Tramp Always Chikens Out)と揶揄されたように、当初よりも下がって決着したとはいえ、高率の米関税政策は世界経済の下押し圧力にこそなれ、世界経済を押し上げる方向には働かない。にもかかわらず株価は上昇している。理由は需給バランスしかない。株価(P)は今期・来期の業績見通し(予想EPS)と将来業績に対する期待・楽観の度合い(予想PER)の掛け算で決まる。足元の株価は期待・楽観し過ぎではないかとはいえ、相場が上がる限りはそれに付いて行くのが「実践家にとっての正解」ではある。ただ、何かのきっかけて急な揺り戻しがありうることを常に警戒しておくのが賢明だろう。

足元の日本株相場は下げるときの耐性が強い。なぜか。相場がある程度下げると投げ売りしなくてはならないポジション、つまり信用買い残と売り残の比率(信用倍率)が比較的小さいからである。8月1日時点では、信用買い残は3兆8987億円で、これを信用売り残で割った「株数」ベースの信用倍率は6.8倍だった。これは2024年3月以来の低さである。比較のため、日経平均が過去最大の下げ幅となった2024年8月5日の直前の信用倍率は10倍超まで上がっていた。

金額ベースでみると違いがもっと鮮明になる。金額ベースの信用倍率は4.2倍に過ぎない。2024年8月の急落前はこの数値が今の2倍以上の8.7倍だった。東証プライムの時価総額に対する信用買い残の比率はわずかに0.37%程度(<2024年8月0.5%台)で、2021年2月以来の低水準である。このような仮需の少なさが、下げるときには投げ売りの連鎖が起こり難くく、また戻るときには戻り売り圧力の少なさに繋がり、売り方は「下げるはず」というファンダメンタルズの読みが外れて需給により踏み上げられており、足元の堅調な日本株相場を支えている。

米国の追加利下げは時間の問題だろう。米国の高率関税による世界景気の減速により資源価格は低下し、それが米国のインフレ率を抑え、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ決定を後押しする。そこから金融相場が進み、年末に向けた株高が進むか。或いは、世界景気が減速し過ぎて株安となるか。足元の株価を見る限り、マーケットは前者のシナリオを描いているようだ。

日経平均の日足チャートを見ると、陽線で終え、4日続伸した。昨日から株価サイクル��(着実な上昇相場)が復活しており、目先は堅調な動きとなりそうである。

33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、ゴム製品(1位)、精密機器(2位)、その他製品(3位)、輸送用機器(4位)、その他金融(5位)となった。
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日米関税交渉は実質的には未決着だが日本株相場は動じていない

08月07日
昨日の米国株式相場は小幅上昇した(DJIA +81.38 @44,193.12, NASDAQ +252.87 @21,169.42, S&P500 45.87 @6,345.06)。ドル円為替レートは147円台前半の前日比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,021に対して、下落銘柄数は544となった。騰落レシオは143.18%。東証プライムの売買代金は5兆6928億円。

TOPIX +21 @2,988
日経平均 +264円 @41,059円

米国では、アップルが国内製造業への投資を1000億ドル増額して、4年間で6000億ドルを投資すると報じられた。これによりトランプ政権の追加関税(iPhoneに25%の追加関税を課すと脅していた)を避けることができると判断され、アップルが大幅に上昇した。トランプ米大統領はロシア産原油を輸入しているインドに対しては現行の25%の関税にさらに懲罰として追加の25%を課して合計50%の関税とすると表明したが、これはほとんど材料視されなかった。

本日8月7日の東京市場では、米国株高の流れを受けて、幅広い銘柄が買い優勢となった。ただし、関税の悪影響が不可避なトヨタ自動車をはじめとする自動車株は売られた。さらに、トランプ米大統領が「米国に輸入されるすべての半導体におよそ100%の関税をかける」と述べたため、半導体メーカーが投資を抑制するとの思惑から、東京エクトロンなどの値がさ半導体関連銘柄の一角が売られて下げた。日経平均の上げ幅は一時300円を超えた。

総じて、関税の影響を直接受ける外需株が軟調だったのに対して、銀行株をはじめとする内需株は堅調だった。日米関税交渉で15%で合意したと理解されていたが、その内容は「口約束」であり合意文書が存在しないことが潜在的に問題視されていた。昨日からその潜在的問題が顕在化して来た。公開された米国の官報では、15%の関税となる相手は欧州連合(EU)だけと判明した。関税交渉はまだ最終的な決着が付いていない。しかし、不思議なことに日本株はこの点をほとんど材料視していない。

日経平均の日足チャートを見ると、3日続伸して10日移動平均線の上に再浮上して来た。これからどう移動平均線の上を維持できるかどうかに注目したい。

33業種中27業種が上げた。上昇率トップ5は、電気・ガス(1位)、倉庫・運輸(2位)、銀行(3位)、証券(4位)、保険(5位)となった。
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信用評価損率がマイナス6.25%まで縮小して来たので・・・

08月06日
昨日の米国株式相場は小幅下落した(DJIA -61.90 @44,111.74, NASDAQ -137.03 @20,916.55, S&P500 -30.75 @6,299.19)。ドル円為替レートは147円台代半ばの前日比円安ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げた。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,278に対して、下落銘柄数は293となった。騰落レシオは140.42%まで上昇した。東証プライムの売買代金は5兆4274億円。

TOPIX +30 @2,967
日経平均 +245円 @40,795円

米国では、7月ISM非製造業PMIが予想に反して悪化した(50.1<予想50.5<6月50.8)。内容を見ると個別項目では「価格」は上がったが、それ以上に「新規受注」が下げた。関税の影響が出始めていると解釈できる。雇用統計の変化とも整合性がある。サービス業は米経済の約70%を占めるため、先週金曜日に発表された7月雇用統計の悪化とともに、スタグフレーション懸念を高めた。また、トランプ米大統領が米国に輸入される半導体や医薬品に新たな課税を課す方針を示したことで、相場センチメントが悪化し、主要3株価指数は揃って下落した。医薬品の関税は徐々に引き上げ、最大では250%にすると示した。但し、景気悪化の兆候は米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待が相場を下支えすると期待されるため下げ幅は小さかった。

本日8月6日(広島原爆投下の日)の東京市場では、円安ドル高進行によりトヨタ自動車・ホンダなど自動車や、三菱重工・クボタなどの機械など、輸出関連銘柄が買われ、好決算を発表した銘柄を中心に買いが優勢となった。好決算発表した三井不動産が上がると、他の大手不動産銘柄も連想買いで上げた。日経平均の上げ幅は一時300円を超えた。ただ、昨日のフィラデルフィア半導体株(SOX)は下げており、東京エクトロンやディスコは売られた。3メガバンクは材料があって揃って上げた。次期首相候補の一人と目される自民党の河野太郎前デジタル大臣が外国特派員協会の記者会見で「参院選を前、政府は日銀に利上げを要請し、その代わりに歳出を削減し、早期の財政均衡に取り組む姿勢を示すべきだった」と語ったことが材料視された。

信用評価損率がマイナス6.25%(8月1日申し込み時点)まで縮小して来た。3月21日時点(マイナス5.64%)以来、約4か月ぶりのマイナス幅の小ささとなった。経験則では、信用評価損率がマイナス5%よりも小さくなると相場の天井が近い(つまり、その後まもなく下落する)ことを暗示し、多くの場合、相場は少なからず調整する。騰落レシオも140%超の領域に入っているので短期的な過熱感は否めない。

日経平均の日足チャートを見ると、2日続伸して窓をほぼ埋めた。しかし、まだ10日移動平均線を回復できていないため、上昇エネルギーが高いとは判断できない。

33業種中32業種が上げた。上昇率トップ5は、不動産(1位)、建設(2位)、鉱業(3位)、石油・石炭製品(4位)、金属製品(5位)となった。
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反発はしたがまだ窓埋めできていない

08月05日
昨日の米国株式相場は大きく反発した(DJIA +585.06 @44,173.64, NASDAQ +403.45 @21,053.58, S&P500 +91.93 @6,329.94)。ドル円為替レートは147円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,154に対して、下落銘柄数は412となった。騰落レシオは129.17%。東証プライムの売買代金は4兆8776億円。

TOPIX +20 @2,937
日経平均 +259円 @40,550円

米国では、先週末に発表された米7月雇用統計の悪化により主要3株価指数は大きく下落したが、この日は買い戻しが優勢となった。見方を変えれば景気減速はFRBの利下げを催促するため、株価を押し上げる力ともなる。米10年債利回りは1か月ぶりに、一時4.19%まで下げて来た。さらに相次ぐ企業の四半期決算発表が概ね好調である。

本日8月5日の東京市場では、米国株高を受けて、幅広い銘柄が買い戻された。日経平均の上げ幅は300円を超える場面があった。川崎汽船は2025年3月期通期の業績見通しを上昇修正したことを好感して株価は急上昇した。好決算発表だけでなくオーストラリアの次期フリゲート艦を受注したと報道された三菱重工も大きく上昇し、上場来高値を更新した。光ファイバーケーブルの需要がこれからも高いことを期待してフジクラと古川電工も大きく上げた。フジクラの株価は上場来高値を更新した。ロシアのウクライナ侵攻により「自分の国は自分で守る」という考え方が世界の主流となっていることを背景とした防衛銘柄と、生成AIが普及すればするほど光ファイバーケーブルが必要となるロジックから来る電線銘柄というテーマは依然として有効である。

日経平均の日足チャートを見ると、反発して短陽線で終えたが、昨日空けた窓を埋め切れてはいないためまだ「全快」とは言えない。短陽線ということは上に行こうとする力が弱いということである。

33業種中30業種が上昇した。上昇率トップ5は、非鉄金属(1位)、水産・農林(2位)、電気・ガス(3位)、証券(4位)、機械(5位)となった。
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「パーフェクト・ストーム」(複数の悪材料が重なる)により景気悪化懸念が一挙に高まり・・・

08月04日
先週金曜日の米国株式相場は急反落した(DJIA -542.40 @43,588.58, NASDAQ -472.32 @20,650.13, S&P500 -101.38 @6,238.01)。ドル円為替レートは147円台後半の先週末比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が473に対して、下落銘柄数は1,096となった。騰落レシオは125.86%。東証プライムの売買代金は4兆8035億円。

TOPIX -32 @2,916
日経平均 -509円 @40,291円

米国では、7月雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)が7.3万人増(<予想11.0万人増)と予想を下回る伸びとなった。さらに、過去に遡って6月分(14.7万人増から1.4万人増へ)と5月分(12.5万人増から1.9万人増へ)も大幅下方修正された。また、失業率も前月の4.1%から4.2%(市場の事前予想と一致)へ悪化した。7月ISM製造業購買担当者景気指数(PMI)も48.0(<前月49.0、市場予想49.5)へ悪化した。これにより9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げの可能性が高まった。その利下げを先取りして、債券市場では米10年国債利回りが前日の4.36%4.22%へ低下し、外為市場では円高ドル安が進んだ。トランプ米大統領は、関税逃れのために他国の船に積み替えた製品には40%の関税を上乗せで課すと表明し、関税問題が再び懸念材料として浮上した。「パーフェクト・ストーム」(複数の悪材料が重なる)により景気悪化懸念が一挙に高まり、株価は大きく下げた。

本日8月4日の東京市場では、米国景気の悪化懸念が強まり急落した米国株式相場の流れを受けて、幅広い銘柄が売られて大きく下げた。アドバンテストなどの半導体関連銘柄を中心に売られ、日経平均は一時900円安を超え、心理的節目となる40,000円をザラバで割り込む場面があった。米国債の利回りが低下し、連動するように日本の長期債利回りも低下した(新発10年債利回り=1.465%)。米景気が本当に赤すれば、銀行貸し出しは縮小する。つまり、利ザヤ低下と貸出残縮小の予想から銀行株が売られた。また、円高ドル安の動きから自動車など輸出関連銘柄も目立って下げた。

トランプ米大統領は労働市場の悪化に激怒し、「労働省は意図的に雇用統計を操作しており、これは共和党及び私を攻撃するものだ」といつも通り根拠も示さずに断定し、労働統計局長エリカマッケンターファ氏を解任した。

日経平均の日足チャートを見ると、大きくギャップダウンして始まったが、下ひげを引いた短陽線で終えた。長大陽線で急騰した7月23日の寄り付き直後くらいのところまで下げた。米国株が反発しているので、明日の日経平均も反発して始まるだろう。最終的に米国の景気減速懸念とFRBによる利下げ期待のどちらかが綱引きで勝つかによって、3〜6か月後の株価位置は決まるはずだ。

33業種中28業種が下げた。下落率トップ5は、銀行(1位)、鉱業(2位)、サービス(3位)、保険(4位)、石油・石炭製品(5位)となった。
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日本株は全体として堅調だが、7月米雇用統計発表を控えて・・・

08月02日
昨日の米国株式相場は反落した(DJIA -330.30 @44.130.98, NASDAQ -7.22 @21,122.45, S&P500 -23.51 @6,339.39)。ドル円為替レートは150円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,300に対して、下落銘柄数は291となった。騰落レシオは135.47%。東証プライムの売買代金は5兆6149億円。

TOPIX +6 @2,949
日経平均 -270円 @40,800円

米国では、6月個人消費支出(PCE)が前年同期比で+2.6%(>予想2.5%)と予想を上回った。週間の米新規失業保険申請件数は21万8千件(<22万2千件)となり、インフレを警戒して早期の利下げに慎重なパウエルFRB議長には好都合な経済統計データとなった。前日には米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きが決定されてマーケット及びトランプ大統領が強く期待していた追加利下げがさらに後退した。また、トランプ大統領は自身のSNSで31日、米欧の大手製薬会社17社(日本の製薬会社は対象に入っていない)に対して送付した書簡を公表した。その内容の一つは今後60日以内(9月29日まで)に米国で提供される医薬品の価格を下げるために、「最恵国待遇」(世界のどこかの国で安く売っているなら同じ値段で米国でも売れ)を低所得者向け医療保険「メディケイド」にも適用するよう強く要求(命令)している。これが実施されれば、関連業種企業の収益を押し下げる。ユナイテッドヘルス・グループやメルク、アムジェンなどヘルスケア銘柄は軒並み売りに押された。個別株では、マイクロソフトやメタ・プラットフォームズは予想を上回る好決算を発表して株価が大幅高となる銘柄はあったが、株式相場全体としては、ダウ工業株30種平均は4日続落し、S&P500も3日続落となった。

本日8月1日の東京市場では、日本時間の今夜発表の7月米雇用統計を控えているためマーケットは警戒していた。ダウ・ジョーンズ通信DJがまとめた市場予想では、非農業部門の雇用者数は鈍化し(前月比10万人増<6月:14万7千人増)、失業率は上昇し(4.2%>6月4.1%)、労働市場は減速すると見ている。そろそろ米高関税政策の歪が各種経済統計データに現れる頃だろう。もともと重要経済統計データの発表を控え、持ち高調整の売りが出やすかった。前日に半導体製造装置の東京エレクトロンが今期業績見通しを下方修正した(従来の18%「増益」見通しから一転4%「減益」見通しへ急落)ことで嫌気売りがどっと出て、一時ストップ安まで売り込まれた。

一部半導体顧客メーカーが設備投資計画を後ろへずらしているため、下期にかけて半導体製造装置に対する需要が従来の想定よりも伸び悩むと東京エレクトロンの自身が見ていることが、「業績見通し下方修正」の背後に通底する「相場の背景」である。さらに因果関係を遡り、究極の震源地まで辿ると米トランプ大統領の高関税政策が世界経済に与える悪影響への懸念と、マーケットが熱狂的生成AI相場の終わりの始まりを手探りし始めたことだろう。東京エレクトロンの1銘柄だけで日経平均を498円押し下げた。これが他の値がさ半導体関連銘柄にも波及した。外為市場で円安ドル高が進行したことが相場の落ち込みを幾分緩和したが。但し、東京エレクトロンの急落を除けば、本日の日本株相場は堅調だった。

外為市場では、日銀の植田和夫総裁の「失言」が円安ドル高を加速させた(1ドル=150円を超えてきた)との評価がマーケットの主流の見方となっている。先の金融政策決定会合後の植田総裁の記者会見で、円安について質問された植田総裁は「物価の見通しに直ちに大きな影響があるとは見ていない」と明言した。マーケットはこの発言を植田日銀総裁による「円安容認」と解釈し、一気に円売りドル買いが加速した。

日経平均の日足チャートを見ると、ザラバでは昨日の陽線を一時はすべて打ち消すほど下げたが、その後は下げ幅を縮小させて下ひげを引いた短陰線で終えた。上向きの10日移動平均線に接するまで下げてきた。他方、TOPIXで見ると、短陽線で3日続伸していることから日本株全体としては堅調な動きである。ただ、問題はそろそろトランプ政権による高関税政策が経済統計数値に反映され始める頃であるため、その数値次第では相場が急転する可能性が高いということである。「生涯現役の株式トレード技術」(パンローリング刊)でも強調したが、「治にいて乱を忘れず、乱にいて治を忘れず」を常に忘れないことが大切である。

33業種中24業種が上げた。上昇率トップ5は、電気・ガス(1位)、陸運(2位)、建設(3位)、不動産(4位)、金属製品(5位)となった。
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中銀イベントは通過し、株価サイクル��が続く

08月01日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -171.71 @44,461.28, NASDAQ +31.38 @21,129.67, S&P500 +47.53 @5,737.32)。ドル円為替レートは148円台後の前日比円安ドル高水準水準で動いた。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,271に対して、下落銘柄数は305となった。騰落レシオは134.09%。東証プライムの売買代金は5兆3877億円。

TOPIX +23 @2,943
日経平均 +415円 @41,070円

米国では、事前の予想通り米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置き(利下げはない:フェデラル・ファンド・レート、FF金利の誘導目標=4.25〜4.50%)が決定された。記者会見でパルエルFRB議長は9月利下げにも慎重な姿勢を示し、米10年債利回りは上昇した。前日までは、S&P500とナスダックがともに連日で史上最高値を更新していて、高値警戒感はあったが相次ぐ強い経済指標が、この日の午前中までは株価を支えていた。2025年4~6月期実質GDP速報値は年率+3.0%(>予想2.5%)、7月ADP民間部門雇用者数は10.4万人(>予想7.5万人)。しかし、事前に予想はされていたとはいえ、FRBによる政策金利の据え置き決定は株価の流れを変え、ダウ工業株30種平均は3日続落で終えた。

本日7月31日の東京市場では、日銀が31日まで開いた金融政策決定会合で政策金利の据え置き(利上げはない:無担保コール翌日物の誘導目標=0.5%)を決定すると、日経平均は後場で上げ幅を拡大した。米国ではハイテク株が多いナスダックが上昇していることを好感して、アドバンテストやディスコなどの半導体関連銘柄が買われた。日銀は最新の「経済展望リポート」で、生鮮食料品を除く2025年度の消費者物価指数(CPI)を前年度比年率2.7%(>前回2.2%)と見通しを引き上げた。この見通し通りになれば、日銀が追加利上げする地合いが整うことになり、それを見越して銀行株の一角が買われた。前日から、米コーニングの好決算を受けて、「電線3兄弟」と呼ばれるフジクラ、古川電工、住友電工が目立って上昇している。反対に、円安ドル高が進行しているにもかかわらず、最近までTOPIXの上昇を支えて来たトヨタ自動車が下げた。

7月31日に発表された7月第4週(22〜25日)の投資部門別売買動向を見ると、個人投資家は7週連続で売り越した。売り越し額は前の週の879億をはるかに上回る1兆2190億円(過去最高を更新)だった。個人は逆張りが多く、株価が高くなると利益確定売りが増加する。対照的に、海外投資家は17週連続で買い越した。買い越し額は前の週の1,875億円に対して6,023億円で、5月第3週(6,165億円)以来の高水準だった。17週連続の買い越し記録はアベノミクス相場初期の2012年11月〜2013年3月の18週連続記録以来の長さとなった。

日経平均の日足チャートを見ると、下放れした後の前の2日間は短陰線が並ぶ「下放れ並び黒」でギリギリ踏ん張っていたが、本日は陽線で反発した。3本の移動平均線(上から10日、25日、60日の順番)はすべて上向きであり、且つ、株価はその上で推移しており、株価サイクル��(着実な上昇局面)である。

33業種中27業種が上げた。上昇率トップ5は、非鉄金属(1位)、保険(2位)、ガラス・土石(3位)、空運(4位)、倉庫・運輸(5位)となった。
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