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戦略コンサルタント&ベトナム株道先案内人 福森哲也
株式会社STIサポート代表取締役/コーポレイトディレクション(アジアビジネスユニット)シニアアドバイザー/アサヒ衛陶(東証2部)常務取締役他。

日欧の戦略コンサルティング会社にて、“第2の創業支援”プロジェクト(上場前後のベンチャー企業/中堅・準大手企業/地方有力企業)や M&Aプロジェクトに数多く従事。その後、上場ITベンチャーの執行役員や大手家電グループ企業の経営会議メンバーを経て、独立。現在は、企業内部に入り込む形での上場・未上場企業の“第2の創業支援”と、ベトナムを中心としたアセアンでの“事業&人材開発”支援に注力している。 ベトナムとベトナムビジネスの入門書『ベトナムのことがマンガで3時間でわかる本』(明日香出版)は、2012年に出したミャンマー・カンボジア・ラオス版と共に、アジア事業担当者・駐在員に幅広く活用されている。また、日本にベトナム株投資を最初に紹介した『日本人が知らなかったベトナム株』(翔泳社)などもある。

福森哲也のベトナム株投資

ベトナムにとっての最大の貿易黒字国

07月22日
ベトナムと米国の政治・経済・軍事面での接近が進んでいます。両国にとっての共通の脅威である中国の存在を見据えながらの両国の交流が続いています。
日本人的にはベトナム戦争のイメージが強いので、ベトナムと米国は未だに仲が悪いと思いがちですが、世界経済・政治の大きな流れの中で両国の関係は様変わりしています。

2010年初5ヶ月における両国間の貿易額は77.5億ドルに達し、このうちベトナムの輸出額が60.9億ドル/輸入額は16.7億ドル。ベトナムにとっての貿易黒字額は44.2億ドルです。米国へのベトナムからの主要輸出品目はどれも大きく伸びており、繊維・縫製26.6億ドル(32%増)、履物6億2100万ドル(28.25%増)、木材製品5億5900万ドル(37.25%増)、水産品3億2560万ドル(29.77%増)、パソコン・電子部品2億3700万ドル(32.07%増)という構成です。

米国への輸出額はベトナムの輸出額全体の20%を占めており、次はアセアン市場(17%)、EU(16%)、日本(11%)、中国(9.5%)の順番になっています。PIGs問題等で経済危機が続くEU向けの輸出が低迷を続けている中で、米国市場の存在感が日々増している状況です。対前年同期比の年初5ヶ月の輸出成長率は32.24%増に達、今年の米国市場への輸出額の目標である124億ドルも達成可能と見られています。ベトナムをめぐる中国と米国の綱引きから目が離せません。

ヘンカップライ
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ベトナムビジネスVS日本ビジネス

07月12日
スペイン・オランダという最高の技術を有する2チームが、骨をぎしぎしぶつけ合う真剣勝負のW杯決勝。堪能しました。真剣勝負とは思えない参院選の開票特集の流れで見たので、余計迫力がありました。先週末まで2週間近くベトナムに行っていましたが、向こうでもW杯三昧。テレビの映りの良いカラオケラウンジを探してブラジル戦なども見ました。賭けごと大好きのベトナム人は、老いも若きも、女性も子供も、皆大中小のサッカー賭博をしています。国中が相撲部屋のような状況です。

今回、日本企業何社かのベトナムビジネスの立ち上げ支援で、いろいろなベトナム企業を回りました。今回改めて強く感じたのはベトナムでのビジネスと成熟しきった日本でのビジネスの違い。日本では、キーパーソンに会うのが本当に大変ですし、会社の規模や格などが非常に重要視されます。狙う市場の中核企業のCEOやCTOなどの意思決定権者に会って、しかも親しく食事するなんて本当に遠い先です。

でもベトナムでは、「日本で実績のある日本企業」の看板を掲げて、的確なベトナム人を間に立てれば、かなりの大物にも会えます。親しく話ができ、一緒に車に乗って視察にも行け、ご馳走までしてくれます。彼らにとっては色々な意味で日本企業とビジネスをすることはWelcomeなのです。「ベトナムという彼らの土俵で日本企業と組めば、かなりの確率で美味しい目に会える」と経験上ベトナム人企業家は感じています。なのでかなり門戸を広げてくれています。でも、そこから本当に日本企業側が利益を引っ張り出すのは至難の技です。お金の話になると途端にびっくりするほどシビアになるベトナム人たち。。。日本人は、最初の歓迎で舞い上がり、次に訪れるシビアな商談の数々に疲弊します。

極端に門戸が狭く、新規参入者にチャンスが見えにくい日本市場。門戸が広く、数多くのチャンスを見つけ出すことはできるが、実際に果実を手にするには海千山千との闘いが待っているベトナム。あなたならどっちにチャンレンジしますか?

ヘンカップライ
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