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優利加

2003年8月から個人投資家に株式トレード技術の指導をする「優利加塾」を開講。2007年4月から准教授として大学及び大学院にて「数理ファイナンス」、「金融工学」、「ファイナンス概論」、「経営財務」などの科目を講義する一方、学部生及び大学院生の「演習(ゼミ)」の指導も行っている。モットーは「自他共楽」と生涯現役の株式トレード。著書の『 生涯現役の株式トレード技術』は、2006年2月出版以来、続々と感動の声が殺到。 ブルベア大賞2006 大賞を受賞。

「生涯現役のトレード日記」

下げるとすぐに押し目買いが入るため深押しはしないだろう

09月17日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -63.07 @34,751.32, NASDAQ +20.39 @15,181.92)。ドル円為替レートは109円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げた。東証1部では、上昇銘柄数が1,423に対して、下落銘柄数は645となった。騰落レシオは138.40%。東証1部の売買代金は4兆3205億円と大商いとなった。

TOPIX +10 @2,100
日経平均 +177円 @30,500円

米国株式相場は高安まちまちとなったが、フィラデルフィア半導体指数(SOX)が連日で最高値を更新した。これを好感して東京市場でも半導体関連銘柄など成長株中心に買われて株価指数を押し上げた。昨日まで下げていた香港ハンセン指数が上がったことで日本株を支えた。本日告示された自民党総裁選挙には4人が立候補した。各氏の新型コロナ感染抑制対策や経済対策に市場の関心が集まる中、市場は期待先行で上げて来ている。どのような経済対策が打ち出されるかは別として、新型コロナウィルスの新規感染者が減少傾向にあることは確かであり、先行き悲観の度合いが低下することに貢献している。

ただ、中国恒大集団の過剰債務問題や資金繰り問題が大きく取り上げられるようになり、中国経済の下振れリスクを市場は警戒し始めたため、日立建機、ピジョン、ソフトバンクグループなどのように中国と深いかかわりのある中国関連銘柄の一角が下げた。中国の経済成長率の鈍化は既に明確である。成長性を見る一つの指標として、「クレジット・インパルス(12カ月前からの変化」がある。これは名目国内総生産(GDP)に対する銀行与信の割合である。この数値は昨年末までプラス(+8.31%)だったが、今年7月末時点ではマイナス圏に落ち込み、企業にお金が回りにくくなっていることを示している。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日の長陰線に対して本日は短陰線となり、昨日の「包み線」の次に「はらみ線」となり、2日連続の売り線の出現である。しかし、好調な企業業績見通しに加えて、新型コロナウィルスの新規感染者が減少傾向にあり、自民党の新総裁が誰になるにせよ経済対策を打ち出してくると強く期待されている現状では、下げるとすぐに押し目買いが入るため深押しはしないだろうと見ている。それでも、相場には「上り坂」と「下り坂」に加えて「まさか」があることは常に肝に銘じておく必要はある。

33業種中25業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、空運(2位)、サービス(3位)、陸運(4位)、情報・通信(5位)となった。
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12連続陽線の記録が途切れ、売り線である高値圏での「包み線」の出現

09月16日
昨日の米国株式相場は反発した(DJIA +236.82 @34,814.39, NASDAQ +123.77 @15,161.53)。ドル円為替レートは109円台前半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄の方が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が982に対して、下落銘柄数は1,186となった。騰落レシオは134.31%。東証1部の売買代金は3兆4660億円。

TOPIX -6 @2,090
日経平均 -188円 @30,323円

米国株式相場が反発したのを受けて、日経平均も買い優勢で始まった。しかし、短期間に31年ぶりの高値まで駆け上がってきた(8月20日の27,013円から9月14日の30,670円まで)ため、高値警戒感から利益確定のため売り優勢へ転じて失速し始めた。上海総合指数も香港ハンセン指数も下げたため、日本株の足を引っ張った。日経平均の下げ幅は一時300円を超えた。

日経平均の日足チャートを見ると、8月31日から9月15日まで続いた12日連続陽線(33年7カ月ぶり)の記録が止まり、今日は陰線となった。しかも、売り線である高値圏での「包み線」となった。しかし、やがて決まるであろう新首相の下で打ち出される経済対策に対する期待は根強く、大きく崩れることは考えにくく、ある程度下げるとすぐに押し目狙いの買いが入るだろう。

9月15日時点ではS&P500の年初来上昇率は19%に対してTOPIXは16%まで迫ってきて日本株の出遅れ感は薄れてきた。これからが日本株の真価が試される時である。新型コロナウィルスの新規感染者がこれからも減少傾向を続けるならば、予想PER15~16倍が射程距離に入ってくる。その場合の日経平均は31,575円〜33,680円となる。

最新の投資部門別売買動向によると、海外投資家は9月第2週(9月6〜10日)に日本株を現物・先物合計で1兆547億円買い越した。これは2020年11月以来約10カ月ぶりの高水準である。海外投資家の買い越しは3週連続であり、その間の買い越し額合計は2兆円を超えた。ただ、2020年初めから計算すると、外国人投資家は現物・先物合計で約6兆円も売り越している。新型コロナウィルスの新規感染者が明確に減少基調を続けると、この売り越し額累計が下げ続けてやがて買い越しに転じると期待される。もしそうなればかなりの大相場となっているだろう。

33業種中18業種が下げた。下落率トップ5は、海運(1位)、ガラス・土石(2位)、不動産(3位)、その他製品(4位)、空運(5位)となった。
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「新値14本の壁」を破ることはできなかった

09月15日
昨日の米国株式相場は反落した(DJIA -292.06 @34,577.57, NASDAQ -67.82 @15,037.76)。ドル円為替レートは109円台後半の前日比円高水準での動きだった。東証1部では、上昇銘柄数が329に対して、下落銘柄数は1,783となった。騰落レシオは135.99%。東証1部の売買代金は3兆1502億円。

TOPIX -22 @2,096
日経平均 -158円 @30,512円

米国では新型コロナウィルスの新規感染者数が高止まりしており、感染を恐れて幅広い業種で求職者数が増えないため、深刻な人手不足が続いている。海運をはじめとして世界的な物流停滞も続いている。米国では8月下旬以来期待インフレ率がじわじわと上昇しており、マーケットの一部はスタグフレーションを警戒しはじめた。もともと9月は米国株が下げやすいのだが、米国で景気減速懸念が高まり米国株式相場が反落し、本日の日本株全般も反落した。利益確定売りが優勢となり日経平均の下げ幅は一時300円を超えたが、ある程度下げると買い遅れていた投資家による押し目狙いの買いが入り、下げ幅を縮小した。8月30日以来昨日まで出来過ぎなくらい続伸を続けてきたので、これくらいの反落は自然である。景気テコ入れのため財政政策と金融政策ともにマネーを市場に潤沢に供給しているので世界的なカネ余りはまだ当分は続く見通しである。さらに、今のところ日本企業の今期の業績見通しは良好である。米国株式相場が大崩れしない限り、日本株も大きく崩れることはなさそうだ。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日まで上方新値14本まで上げたこともあり、流石に今日は一休みとなった。今日のところは「新値14本の壁」を破ることはできなかった。他の指標でみても当面の一服は当然なくらい上げていた。25日移動平均線乖離率は7.6%、騰落レシオは149%。好調な業績見通しを考えると、このまま暫くは高値圏での保ち合いが続き、何かのきっかけで上放れすると見ているが、相場では常に想定外の何かが突然起こるので決め打ちは禁物である。

33業種中32業種が下げた。下落率トップ5は、不動産(1位)、証券(2位)、金属製品(3位)、繊維製品(4位)、非鉄金属(5位)となった。
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悲観度合いが低下してきてバブル崩壊後最高値更新

09月14日
昨日の米国株式相場は上げた(DJIA +261.91 @34,869.63, NASDAQ -9.91 @15,105.58)。ドル円為替レートは110円台前半での動きだった。本日の日本株全般は続伸した。東証1部では、上昇銘柄数が1,707に対して、下落銘柄数は380となった。騰落レシオは149.06%まで上昇して来た。東証1部の売買代金は3兆3450億円。

TOPIX +21 @2,119
日経平均 +223円 @30,670円

高まる高値警戒感もなんのその、日本株は続伸した。海運をはじめとする景気敏感株を中心に上げた。

今回の株価の急上昇は、菅義偉首相が退陣表明したことがそもそものきっかけ、つまり「触媒」となったが、これはもともとファンダメンタルズはかなり良くなっていたにも拘わらず、先行きを悲観し過ぎていたため低すぎた予想PER(12倍台)を中立の水準(16〜17倍)に戻し始めていたに過ぎなかった。これだけでは途中でガス欠となっていたかもしれないが、「補給燃料」として新型コロナウィルスの新規感染者の減少傾向が明らかになっており、さらにワクチン2回接種済みの人口割合が50%を超えてきた。その結果、先行きに対する悲観度合いがさらに低下してきて、本日の予想PERは14.1倍まで上げてきた。しかし、予想PERでまだ2倍(2,150✖2=4,300円)くらいは上昇余地が残っている。機関投資家は「持たざるリスク」を意識せざる得ないだろう。欧米株に比べてまで出遅れているが、短期的な高値警戒感も高まっているため、一気にそこまではいかないだろうが。

日経平均の日足チャートを見ると、ザラバで2月16日のザラバ高値@30,714円を更新し、終値ベースでも高値を更新した。これは1990年8月1日(3万838円)以来約31年ぶりの高値となった。8月20日を起点として数えると、本日で上方新値14本目となり、そろそろ一服あってもおかしくはないが、勢いがあるので、もう1,2本上がるか?因みに、昨年2月下旬から3月中旬にかけての急落時も下方新値14本で下げ止まった。

33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、保険(1位)、海運(2位)、石油・石炭(3位)、サービス(4位)、輸送用機器(5位)となった。
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今回の日本株上昇の構図と上昇余力

09月13日
先週金曜日の米国株式相場は下落した(DJIA - 271.66 @34,607.72, NASDAQ -132.76 @15,115.49)。ドル円為替レートは110円をちょうど挟んだ動きだった。本日の日本株全般は続伸した。東証1部では、上昇銘柄数が1,534に対して、下落銘柄数は554となった。騰落レシオは144.37%。東証1部の売買代金は2兆8504億円。

TOPIX +6 @2,098
日経平均 +66円 @30,447円

米国株式相場が反落しても日本株は続伸した。短期的な高値警戒感が高まっているにも拘わらず日本株は上げ続けている。

今回の株価急上昇のきっかけは、不人気が続く菅義偉首相が退陣して次期自民党総裁選挙には立候補しないと表明したことである。これとセットで、もう直ぐ実施される衆議院議員選挙後の新首相&内閣による景気浮揚策を株式相場は大いに期待している。一種の「政局ラリー」である。また、日本国内のワクチン2回接種者の比率は50%に近づいており、経済活動の正常化への道筋が付いてきた。これらの材料が合流して、これまで日本経済の先行きに対して悲観の度合いが強すぎるために低くなりすぎていた予想PERを上方方向へ修正しつつある。ただ、これらの好材料は「触媒」に過ぎず、これらが出てくる遥か前から今回の力強い上昇の下地は整っていた。それは、大幅に改善している業績見通し(予想EPSは今年2月の1,200円台から現在の2,100円台へ大きく上昇している)である。そして今回の上昇相場を側面から支援する材料が長期化する世界的低金利・金融緩和である。以上が今回の日本株上昇の構図である。

経験則だが「7万枚の天井」という現象がある。外資系証券の日経平均の買い建玉の枚数が7万枚に達すると株式相場が当面の天井を打つという経験則である。9月10日現在でやっと3万枚を少し超えた水準なので、天井まではまだ半分にも達していない。つまり、まだそれだけ買い余力が残っていると見ることができる。

日経平均の日足チャートを見ると、下ひげを引いた短陽線で終えたが、8月31日以来10日連続陽線または十字線である。如何に強いかが分かる。日経平均は今年2月16日以来約7カ月ぶりの高値となり、3月18日のザラバ戻り高値@30,485円とほぼ並び、「面合わせ」となった。2月16日のバブル相場崩壊以来の戻り最高値@30,714円を今週中に更新できるかどうか?

33業種中25業種が上げた。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、石油・石炭(2位)、銀行(3位)、保険(4位)、倉庫・運輸(5位)となった。
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今回の株価上昇の背景をもう一度整理しておこう

09月10日
昨日の米国株式相場は下げた(DJIA -151.69 @34,879.38, NASDAQ -38.39 @15,248.25)。ドル円為替レートは109円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,923に対して、下落銘柄数は222となった。騰落レシオは135.30%。東証1部の売買代金は3兆9283億円。

TOPIX +27 @2,092
日経平均 +374円 @30,382円

日経平均の25日移動平均線乖離率が7%台まで上昇し、騰落レシオは135%まで上げているなど、短期的な過熱感を示すテクニカル指標は複数出てきているのだが、勢いがあるときはそう簡単には止まらない。米国株式相場は下げたが、日本株全般は続伸した。米フィラデルフィア半導体指数(SOX)が上昇したことを受けて値がさ半導体関連株が上げた。東京エレクトロンとアドバンテストの2銘柄だけで日経平均を約120円押し上げた。昨日急落した香港ハンセン指数は今日は急反発したことも日本株を下支えした。

日本株がこんなにも力強く上昇している背景をもう一度整理しておこう。

(1)不人気が極まった菅義偉首相が退陣することが決まり、自民党政権はどうやら維持される見通しとなった。衆議院議員選挙を控え、次期自民党総裁及び首相が打ち出すであろう経済対策が景気回復を促進するとマーケットは期待している。
(2)米国の景気回復のペースが思っていたよりも遅く、その分だけFRBによる量的金融緩和の縮小(=テーパリング)の開始およびその後に来る利上げは後ろ倒しになるとの見通しが有力となってきた。つまり、株式相場にとって嫌なことが先送りになりそうだということは「良い」ことである。
(3)先進国では新型コロナウィルス対策によりさらに増加した過剰流動性は金融市場に溢れており、少しでも儲かりそうな国と市場へ資金が向かっている。史上最高値を更新している米国株式市場よりも、企業業績見通しの改善に比べて出遅れている日本株式市場の方が期待リターンは高くなるとの見立てもあり、外国人投資家の日本株の買い越し額が急増している。
(4)新型コロナウィルスの新規感染者が減少傾向になったため、行動制限が緩和される見通しとなった。

これだけ好条件が揃うことは滅多にない。但し、上昇は必ずどこかで止まり、誰かが最高値で買い「ババ」を引く。ファンダメンタルズ分析である「株価変動の原理原則」とテクニカル分析である「定石」を意識しながら最高値圏に達したら新規の買いはしばらく控えることが重要だ。

日経平均の日足チャートを見ると、直前の2つの売り線である「包み線」と「はらみ線」を振り切り、今回の戻り高値を更新した。3月18日の戻り高値@30,485円に並んだ。こうなると、来週中に2月16日の高値@30,174円を上抜けできるかどうかに注目したい。もしそれが実現すると、株式相場は「成層圏」に入る。予想PERが現在の14倍から16倍(=長期的に1.8%の成長を織り込む水準)へ戻るだけで、日経平均は34,640円にまで上がる。

33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、証券(1位)、その他金融(2位)、化学(3位)、金属製品(4位)、サービス(5位)となった。
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「包み線」「はらみ線」と連日の売り線の出現だが・・・

09月09日
昨日の米国株式相場は下げた(DJIA -68.93 @35,031.07, NASDAQ -87.69 @15,286.64)。ドル円為替レートは110円台前半での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が706に対して、下落銘柄数は1,363となった。騰落レシオは127.74%。東証1部の売買代金は3兆761億円。

TOPIX -15 @2,065
日経平均 -173円 @30,008円

日経平均は、昨日まで8日続伸して2,500円超の急上昇となり、約5か月ぶりに30,000円台を回復したことで或る種の目標達成感が出た。本日の上昇一服は極めて自然である。自民党総裁選や衆議院議員選挙に絡んだ思惑が株高のきっかけを作ったが、それに加えて、新型コロナウィルスの対策の行動制限が緩和される(特に飲食店の営業制限や酒類提供制限が緩和されることを期待)ことになり、経済が正常化に向かうとの期待も高まった。

8月29日から9月4日までの間に、外国人投資家は日本株を4216億円買い越した。週間での買い越し額は今年4月下旬以来の大きさとなった。1990年代以降の国政選挙では自民党が勝利した年は必ず株高となっていることを当然調べた上での行動だろう。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日は「包み線」、本日は「はらみ線」となり連日の売り線となっている。少しくらいの下げはありそうだが、中期的な基調は上昇だろう。少なくとも衆議院議員選挙が開票されるまでは下げるとすぐに押し目買いが入り、深くは押さないと見ているが、さてどう動くだろうか?

33業種中29業種が下げた。下落率トップ5は、空運(1位)、ゴム製品(2位)、機械(3位)、医薬品(4位)、その他金融(5位)となった。
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勢いがあるときは止まりそうでなかなか止まらない

09月08日
昨日の米国株式相場、特に、ダウ工業株30種平均株価は大きく下げた(DJIA -269.09 @35,100.00、NASDAQ +10.81 @15,374.33)。ドル円為替レートは110円台前半の先週金曜日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,599に対して、下落銘柄数は474となった。騰落レシオは125.17%。東証1部の売買代金は3兆6724億円。

TOPIX +16 @2,080
日経平均 +265円 @30,181円

日経平均は最近の上昇ピッチが急速過ぎることから、寄り付きは下げて始まったがすぐに切り返して高値追いとなり、これで8日続伸した。8日続伸は昨年11月2日から12日以来10カ月ぶりの連続記録となった。こんなにも速い上昇が続いている背景にあるものとして次の5つを指摘できる。(1)新しく選ばれる首相の下で経済刺激対策が打ち出されるという期待感、(2)新型コロナウィルスの感染拡大がピークアウトしている可能性が高い、(3)4〜6月期の国内総生産(GDP)改訂値が速報値より高くなったこと、(4)米FRBのパルエル議長は年内に量的金融緩和を縮小(=テーパリング)する意向であることを示したが、他方、利上げは急がないとの姿勢も示したことでマーケットに安心感を与えいること、(5)予想PERが欧米株に比べてかなり低く、出遅れ感が強い。これらに加えて、今日はドル円為替レートは110円台前半の円安方向で動いることである。

今年4月以降は日銀のETF買いが4月21日と6月21日の2回のみで購入金額は1,400億円程度である。今年初めから3月までの購入額は6,000億円だった。では、その後は誰か買っているかと言うと、個人投資家である。今年4月以降、個人は1兆3268億円買い越して来た。日銀の存在感が薄れてきた一方で、個人投資家の比重が高まっているということは良い傾向である。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日現れた「赤三兵思案星」にもかかわらず、今日も続伸した。相場に勢いがあるときは上方向でも下方向でも、止まりそうでもなかなか止まらないことがある。4月6日戻り高値@30,208円に並んだ。次の目標値は3月18日戻り高値@30,485円である。もし、新型コロナウィルスの感染拡大が明らかに下火になったとの市場のコンセンサスが形成されるようになれば、2月16日高値@30,714円もあっさり上抜けるはずである。なぜなら、その株価水準でも予想PERはまだ14.22倍に過ぎないからである。そうは言っても、25日移動平均線乖離率が7.5%まで拡大してきたので、短期的な過熱感はかなり高まってはいるが。

33業種中28業種が上げた。上昇率トップ5は、情報・通信(1位)、パルプ・紙(2位)、金属製品(3位)、銀行(4位)、サービス(5位)となった。
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当面の目標達成✖「赤三兵思案星」

09月07日
先週金曜日の米国株式相場はお休みだった。ドル円為替レートは109円台後半での動きだった。本日の日本株全般は続伸した。東証1部では、上昇銘柄数が1,477に対して、下落銘柄数は602となった。騰落レシオは115.06%。東証1部の売買代金は3兆4335億円。

TOPIX +22 @2,063
日経平均 +256円 @29,916円

日経平均は7日続伸した。菅義偉首相が自民党総裁選への不出馬を表明したことで自民党を中心とした政権が続き、次期政権は新たな経済対策を打ち出してくるはずだとういう期待感の高まりが主な上昇要因である。ただ、これは新聞解説並みの浅い理解である。正確には、政局の不透明感が大きく低下したために将来に対する「楽観・悲観の尺度」である予想PERが適正値である16~17倍を大きく下回って12倍台(=通し将来まで全く経済成長しないことを織り込んだ水準)まで下げていたものがやっと13倍台へ戻ってきたことが株価上昇の理論的な理由である。また、国内での新型コロナウィルスの拡大がピークアウトした可能性が高くなってきた。さらに、米国の雇用統計が予想していたよりも悪い数値となったため、量的金融緩和(=テーパリング)の開始は少し遅れそうであるという観測も出始めたことが株式相場を下支えしている。

日経平均の日足チャートを見ると、7日続伸して、昨日予想した通りザラバでは30,000円台にワンタッチした。しかし、この7日間で2,275円も急上昇して来て、さらに、30,000円回復という当面の目標も達成したことから、短期的には上昇一服となっても極めて自然である。今日は、高値圏で続伸した後に十字線や上下にひげを引いた短陽線などが出現する「赤三兵思案星」となった。短期的に、つなぎ売り玉を少しだけ建てて相場の強さを「実感」で測るのも悪くない。

33業種中30業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、情報・通信(2位)、陸運(3位)、倉庫・運輸(4位)、水産・農林(5位)となった。
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日経平均、30,000円台回復が当面の目標として意識されるが・・・

09月06日
先週金曜日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -74.73 @35,369.09, NASDAQ +32.34 @15,363.52)。ドル円為替レートは109円台後半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,554に対して、下落銘柄数は532となった。騰落レシオは118.07%。東証1部の売買代金は3兆419億円。

TOPIX +26 @2,041
日経平均 +532円 @29,660円

月の最終営業日には株価は下げるという悪い「ジンクス」が8月には破れ、上昇期待が高まっていたところへ、菅義偉首相が退陣表明したことで、次期首相が打ち出すであろう経済対策を当てにして株価が急上昇している。本日で6連騰となり、この間2,000円以上も上昇した。TOPIXも6連騰して2,041となり、1990年8月16日以来、31年ぶりの高値を記録した。新型コロナウィルスの新規感染者の拡大がひとまず止まったことも買い安心感を作っている。

日経平均の日足チャートを見ると、下から順番に、上向きの260日移動平均線、上向きの25日移動平均線、上向きの10日移動平均線、そして下向きからほぼ横向きに転じた60日移動平均線が走っており、株価はこれら移動平均線の遥か上に上昇してきた。上値抵抗線として意識された6月15日戻り高値@29,480円を上値抜け、その上の上値抵抗線である5月10日戻り高値@29,685円にほぼ並んだ。ここまで反発が続くと30,000円台回復が当面の目標として意識されるが、反発がやや急過ぎるだけにある程度の自律反落か、或いはザラバで30,000円に届いた後に利食い売りに押し下げられるというシナリオも十分ありうる。

33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、証券(2位)、機械(3位)、情報・通信(4位)、その他金融(5位)となった。
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大胆な経済対策が打ち出されるという期待が高まった

09月03日
昨日の米国株式相場は上げた(DJIA +131.29 @35,443.82, NASDAQ +21.80 @15,331.18)。ドル円為替レートは110円ちょうどを挟む展開となった。本日の日本株全般は大幅続伸した。東証1部では、上昇銘柄数が1,768に対して、下落銘柄数は343となった。騰落レシオは106.80%。東証1部の売買代金は3兆2808億円。

TOPIX +32 @2,015
日経平均 +585円 @29,128円

米雇用指標の改善(週間の新規失業保険申請件数が市場予想よりも低下)を受けて米国株式相場は上昇し、S&P500とナスダックが共に史上最高値を更新した。日本国内では、前場終了後に菅義偉首相が自民党総裁選挙への出馬をしないと表明したことで、日経平均は先物主導で値がさ大型株を中心に急上昇した。なぜなら、新しい自民党総裁候補により大胆な経済対策が打ち出されるという期待が高まったからである。今後、衆議院議員選挙に向けて各党から景気浮揚策が出てくるはずだ。新自由主義的な菅首相が降りることで、総裁候補が令和版「所得倍増計画」を唱えている岸田元政調会長に一本化される可能性が高まった。これにより自民党内で「左派・右派」に分裂してオウンゴールのように左派色の強い立憲民主党に政権を取らせるという最悪のシナリオがほぼ消えた。株式相場はこれも好感して急騰した。日本株はしばらくは上げ基調が続きそうである。今夜、米雇用統計が発表される。結果次第では金融政策に影響を与える。しかし、テーパリングは年内に開始されるが、FRBは利上げを急がないという現在の見方は当面変わらないだろう。

日経平均の日足チャートを見ると、下から順番に、上向きの260日移動平均線、上向きの25日移動平均線、上向きの10日移動平均線、上向きに転じたばかりの60日移動平均線が走っており、株価はこれらすべての上にある。そして、7月13日の戻り高値@28,852円も上抜けし、6月25日の戻り高値@29,174円に並んだ。この4日間で4連騰して1,487円も上げた。これだけ急上昇すると、来週月曜日は少しくらい調整があっても自然な動きではあるが、さて、どう動くだろうか?

33業種すべてが上げた。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、電気機器(2位)、証券(3位)、機械(4位)、医薬品(5位)となった。
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本日の十字線は目先の上昇一服感を暗示

09月02日
昨日の米国株式相場は高安まちまちだったが、ハイテク株が主力のナスダックは史上最高値を更新した(DJIA -48.20 @35,312.53, NASDAQ +50.14 @15,309.38)。ドル円為替レートは109円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄の方が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が896に対して、下落銘柄数は1,197となった。騰落レシオは102.97%。東証1部の売買代金は2兆6395億円。

TOPIX +3 @1,984
日経平均 +92円 @28,544円

米長期金利が下がったため資本コストが下がり、理論株価が上がりやすい長株・ハイテク株が主力のナスダックが史上最高値を更新した。この流れを受けて、東京市場でも半導体関連銘柄が買い優勢となった。ただ、日経平均は昨日までの3日間で800円強上げていたので、利食い売りも出易く、上値は重かった。今日の注目点は、JR西日本が公募増資により大規模な資金調達を発表すると株価は急落し(一時マイナス16%)、他の鉄道株も総崩れとなり大きく売られたことである。増資に対して過剰に反応している。

日経平均の日足チャートを見ると、4日続伸し、本日は上下に長めのひげを引いたほぼ十字線となった。特に前の2日間は長陽線で上げたので、本日の十字線は目先の上昇一服感を暗示している。それでも買い材料が続けば上がるのが相場である。さて、明日以降、どう動くか?

33業種中16業種が上げた。上昇率トップ5は、金属製品(1位)、その他製品(2位)、保険(3位)、精密機器(4位)、化学(5位)となった。
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総選挙を意識した経済対策を期待して大幅続伸

09月01日
昨日の米国株式相場は小幅安となった(DJIA -39.11 @35,360.73, NASDAQ -6.65 @15,259.24)。ドル円為替レートは110円台前半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は続伸した。東証1部では、上昇銘柄数が1,548に対して、下落銘柄数は532となった。騰落レシオは99.30%。東証1部の売買代金は2兆7721億円。

TOPIX +20 @1,981
日経平均 +361円 @28,451円

1979年から2017年までの14回の選挙結果から、衆議院解散・総選挙後が株高となる「経験則」がある。株式市場は、菅義偉首相が9月中旬に衆議院解散に踏み切ると先読みして買い優勢となった。しかし、菅首相は「今のような厳しい状況では解散できる状況ではない」と述べて解散を否定した。それでも年内に衆議院選挙があることには変わりないため、選挙を意識した経済対策が打ち出されると期待され、株価は下げなかった。昨日は、毎月最終営業日には株安となる「月末安」というジンクスを1年ぶりに覆した。そして、今日も大幅続伸した。もっと下がる方に賭けて売り建ててきた売り方はさぞや慌てているだろう。

日経平均の日足チャートを見ると、下から順番に、上向きの250日移動平均線、上向きの10日移動平均線、上向きの25日移動平均線、さらにその上にはまだ下向きの60日移動平均線が走っており、株価はこれらすべての上に浮上してきた。しかも、8月12日の戻り高値@28,279円を一気に上抜けた。こうなると、目先の上値抵抗線は7月13日の戻り高値@28,852円となった。海外株式、特に米国株式相場が大きく崩れない限り今しばらくは上への動きが続きそうである。

一つ気になる動きがある。米国債券市場で米国政府の債務不履行(デフォルト)を警戒する動きが少し出てきた。背景にあるのは、政府の借金に上限を設ける債務上限が8月に復活したことである。そのため、今年10〜11月にもその上限に達し、米政府の資金が枯渇して支払いができなくなるのではないかと警戒され始めた。最終的には過去の事例と同じく、民主党と共和党の政治的決着によりデフォルトは回避されると予想されるが、それまでに債券市場や株式市場に何らかの影響があることは覚悟しておく必要があるだろう。

33業種中30業種が上げた。上昇率トップ5は、パルプ・紙(1位)、空運(2位)、証券(3位)、保険(4位)、銀行(5位)となった。
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やっと悲観度合いががやや緩和された

08月31日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -55.96 @35,399.84, NASDAQ +136.39 @15,265.89)。ドル円為替レートは109円台後半での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数が1,047に対して、下落銘柄数は1,017となった。騰落レシオは99.37%。東証1部の売買代金は3兆137億円。

TOPIX +11 @1,961
日経平均 +300円 @28,090円

米国株式相場は高安まちまちだったが、遂にS&P500だけでなく、MSCI全世界株価指数までも最高値を更新した。機関投資家は株を「持たざるリスク」をますます意識しているはずだ。日本株全般は前場では空運、陸運、金融株への売りが優勢となり、日経平均は200円近く下げた。しかし、下げ渋りが明確になってくると買戻しや政府の経済対策に対する期待(菅義偉首相と自民党の二階俊博幹事長の会談が昨日に続き今日もあった)が高まり、大きく切り返した。

日経平均の日足チャートを見ると、10日移動平均線も25日移動平均線も明確に上向きに転じており、株価は大陽線でその上にある。これによりしばらくは上方向への勢いが続きそうである。業績見通しの指標である予想EPSは2,100円台の高水準(今年2月は1,200円台だった)が、新型コロナウィルス(特にデルタ株)の拡大によりマーケットの株式相場に対する悲観度合いが高まり、予想PERは12倍台まで落ちていた(今年2月には22倍台だった)。下値をさらに売り込もうと7月初旬以来何度も繰り返されたが底割れしなかったのはある意味当然であった。ここに来てやっと悲観度合いががやや緩和された(下げ過ぎた予想PERが少し修正された)ため、今日は株価指数に影響力のある銘柄を中心に値を上げた。予想PERが日本経済の巡行可能成長率である年率2%で成長する(予想PER=17倍)と、マーケットが気を取り戻すだけで、日経平均は35,700円(=2,100円✖17倍)まで上がるポテンシャルを持っている。

33業種中22業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、鉄鋼(2位)、精密機器(3位)、サービス(4位)、金属製品(5位)となった。
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徐々に下値に対する抵抗力が付いてきたと解釈できる

08月30日
先週金曜日の米国株式相場は上昇した(DJIA +242.68 @35,455.80, NASDAQ +183.69 @15,129.50)。ドル円為替レートは109円台後半の先週末比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,853に対して、下落銘柄数は279となった。騰落レシオは104.70%。東証1部の売買代金は2兆4574億円。

TOPIX +21 @1,950
日経平均 +148円 @27,789円

ジャクソンホール会議にてパウエルFRB議長は量的金融緩和の縮小(=テーパリング)を年内に開始することが望ましいと述べたが、利上げは急がない姿勢も示した。これは事前の市場の予想通りで、早期利上げのシナリオが遠のいたと受け止められ、米株式相場は買いが優勢となった。上海総合指数も香港ハンセン指数も堅調な動きとなり、本日の日本株全般も上げた。日経平均は一時、27,900円を上回ったが、その後は利益確定売りも出てきて上値は抑えられた。

日経平均の日足チャートを見ると、本日の日足は下ひげを引いた短陰線となったが、上向きに転じた25日移動平均線と10日移動平均線の上にある。7月初旬以降の動きを俯瞰すると、徐々に下値に対する抵抗力が付いてきたと解釈できる。その根底には業績見通しの基調としての向上である。業績見通しが継続してより良くなっているのに、継続して株価が下がり続けるのは理にかなっていない。理に適わないことは一時的には起こるが、長くは続かない。これが「原理原則」である。

33業種すべてが上昇した。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、海運(2位)、非鉄金属(3位)、ガラス・土石(4位)、卸売(5位)となった。
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横向きの25日移動平均線の下に少し沈み込んだが・・・

08月27日
昨日の米国株式相場は反落した(DJIA -192.38 @35,213.12, NASDAQ -96.05 @14,945.81)。ドル円為替レートは110円ちょうどを挟む動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が880に対して、下落銘柄数は1,175となった。騰落レシオは103.99%。東証1部の売買代金は2兆1135億円。

TOPIX -7 @1,929
日経平均 -101円 @27,641円

早期のテーパリングの開始観測やアフガニスタンでの自爆テロによる地政学的リスクの高まりを背景に米国株の続伸が一服した。日本時間の今夜遅くに予定されているジャクソンホール会議でのパウエル議長の講演も控えており、且つ、日本株には独自で上がり続ける材料が不足しており、本日の日本株は下げる銘柄が多かった。日経平均は一時は260円安もあったが、押し目買いが入り切り返した。

日経平均の日足チャートを見ると、横向きの25日移動平均線の下に少し沈み込んだが、下ひげを引いた陽線で終えたのでまだ上へ戻ろうという力は感じられる。そうはいっても、日本株独自の買い材料が不足しており、株価を継続力ある上昇軌道へ戻すには新型コロナウィルスの感染拡大がピークアウトすることくらいしかない。業績見通しの改善が続いているため大崩れすることはなさそうだが、かといって力強く上昇し続ける訳でもない。日本株がもたもたしている間に早晩、米国ではテーパリングが決まり、その数か月後には実際にテーパリングが始まり、米国株式相場が調整モードに入るシナリオを考えておく必要がある。

テーパリングは金融緩和のアクセルを緩めることなので金融引き締めではない。それでもマーケットはネガティブに反応するだろう。リーマンショック後の量的金融緩和は需要サイドに働きかけてそれなりに効果があった。しかし、新型コロナウィルス感染拡大下の経済では、経済活動の不調は需要側ではなく、供給側のボトルネックが主な原因なので量的金融緩和では効果が限定的である。その上、過剰流動性は安いコストで資金調達できるのでリターンを求めて株式市場や不動産市場に大量の資金が流れ込み、価格を押し上げ、バブルを形成しやすいという副作用もある。もうそろそろ潮時であるという議論には説得力がある。但し、新型コロナウィルスのデルタ型が猛威を振るっているので、これが経済回復にどの程度の悪影響を与えるかを見極める必要があるだろう。

33業種中29業種が下げた。下落率トップ5は、精密機器(1位)、倉庫・運輸(2位)、石油・石炭(3位)、電気・ガス(4位)、卸売(5位)となった。
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上方向の力が下方向の力より少しだけ強くなった

08月26日
米国株式相場は小幅続伸した(DJIA +39.24 @35,405.50, NASDAQ +22.06 @15,041.86)。ドル円為替レートは110円ちょうどを挟む動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄の方がやや多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,260に対して、下落銘柄数は826となった。騰落レシオは100.41%。東証1部の売買代金は2兆60億円。

TOPIX ±0 @1,936
日経平均 +17円 @27,742円

米国株式相場はS&P500とナスダックが共に連日で史上最高値を更新した。しかし、日本株全般はこの流れに乗れず、上値は重かった。新型コロナウィルスの感染拡大とそれによる国内経済の停滞がさらに長期化するとの見通しが強まっている。これに加えて国内政局も不透明感が増している。8月27日には米国で国際シンポジウム(ジャクソンホール会議)が開催される。参加者は皆、テーパリングの開始がいつになりそうかパウエル議長の講演から手がかりを読み取ろうとしている。そのイベント前にポジションを一方向へ傾けることを控えたようである。

日経平均の日足チャートを見ると、25日移動平均線はほぼ横向きになったが、10日移動平均線はまだ下向きである。株価はそれら2本の移動平均線の上で推移している。総合的に見ると、上に行こうとする力の方が下に行こうとする力よりも少しだけ強くなったと解釈できる。

33業種中20業種が上げた。上昇率トップ5は、空運(1位)、鉄鋼(2位)、陸運’(3位)、銀行(4位)、鉱業(5位)となった。
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25日移動平均線の傾きがまだ下向きなので・・・

08月25日
昨日の米国株式相場は続伸(DJIA +30.55 @35,366.26, NASDAQ +77.15 @15,019.80)し、S&P500とナスダックが史上最高値を更新した。ドル円為替レートは109円台後半での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数が1,010に対して、下落銘柄数は1,061となった。騰落レシオは92.62%。東証1部の売買代金は2兆1187億円。

TOPIX +1 @1,936
日経平均 -7円 @27,245円

S&P500とナスダックが史上最高値を更新したことを受けて、買い優勢で始まった。日経平均は一時160円超上げた。しかし、昨日までの2営業日で日経平均は700円超上昇していたこともあり、その後利益確定売りに押された。新型コロナウィルス(特にデルタ型)の新規感染拡大が高止まりしており、これが景気回復を妨げる要因として意識され続けている。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日から下向きの25日移動平均線の上に浮上してきたが、その移動平均線の傾きがまだ下向きなので戻り売りの圧力に負けやすい。

33業種中17業種が上げた。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、輸送用機器(2位)、鉱業(3位)、非鉄金属(4位)、石油・石炭(5位)となった。
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日経平均、25日移動平均線を回復

08月24日
昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +215.63 @35,335.71, NASDAQ +227.91 @14,942.65)。ドル円為替レートは109円台後半での動きだった。本日の日本株全般は続伸した。東証1部では、上昇銘柄数が1,799に対して、下落銘柄数は312となった。騰落レシオは92.62%。東証1部の売買代金は2兆3378億円。

TOPIX +19 @1,934
日経平均 +238円 @27,732円

米国株が続伸し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)も2.6%高となった。これを受けて、東京市場でも半導体関連株が買われた。米国では米食品医薬品局(FDA)が米ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナワクチンを初めて正式に承認した。日本国内でも2回目接種完了が4割を超えて生きた。新型コロナワクチン接種のさらなる進展とそれによる早期の経済回復が期待されて、鉄鋼、海運株や空運株も上げた。日経平均の上げ幅は一時300円を超えた。

日経平均の日足チャートを見ると、2日続伸して下向きの25日移動平均線の上に浮上してきた。上値抵抗線として意識していた27,300円前後は昨日既に上抜けしており、本日の25日移動平均線回復により上方向に動きやすくなった。まずは8月12日の戻り高値@28,279円を上抜けることができるかどうか。

33業種中28業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、空運(2位)、鉄鋼(3位)、電気機器(4位)、金属製品(5位)となった。

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第59期売買ルール構築勉強会(「生涯現役の株式トレード技術」を学ぶ会)が予定通り終了

08月23日
【優利加塾生向け】

昨日、第59期売買ルール構築勉強会(「生涯現役の株式トレード技術」を学ぶ会)が予定通り終了しました。参加した皆さん、4日間、お疲れ様でした。今回、特に強調したことは、「理に適ったトレードをする」ことが期待値を最大限に高める方法であるということです。そして、「平凡な銘柄」(=東証1部大型中型の貸借銘柄)を理に適った「非凡な技術」で波乗りすることが「快適な暮らしをする」ための着実な道であることも強調しました。

具体的には、株価変動の「原理原則」=「不易」に則り、相場の見方・やり方の「定石」=「流行」に従うトレードを淡々と繰り返し行うことです。それを実戦で行うためには、まず、原理原則と定石を頭で理解した上で、その一連のプロセスの有効性を自ら手間暇をかけてシミュレーションで徹底的に検証し納得し、感情のコントロールを上手にできるようになることです。

進むべき方向ははっきりと見えています。後は練習のみです。頑張りましょう!

今回リアルタイムで参加できなかった人も、最新のレジュメと20時間超の講義ビデオは「勉強会開催案内」のチャンネルからダウンロードできます。次回は2022年2月中旬です。
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企業業績見通しの変化に市場の評価視点が移るか?

08月23日
先週金曜日の米国株式相場は上げた(DJIA +225.96 @345,120.08, NASDAQ +172.87 @14,714.66)。ドル円為替レートは109円台後半での動きだった。本日の日本株全般は反発した。東証1部では、上昇銘柄数が1,939に対して、下落銘柄数は201となった。騰落レシオは82.47%。東証1部の売買代金は2兆3103億円。

TOPIX +34 @1,915
日経平均 +481円 @27,494円

米国株が反発した。自律反発狙いで先週金曜日に急落した自動車関連株が買い戻された。さらに海運株も自律反発を狙って買われた。上海総合指数も香港ハンセン指数も上がり、日経平均の上げ幅は一時500円を超えた。

日本株を取り巻くマクロ的状況は悪材料でいっぱいである。新型コロナウィルスの感染拡大が止まらない。世界経済をけん引する米国と中国の景気が減速する懸念が高まっている。米国の量的金融緩和の縮小(=テーパリング)開始が早ければ9月にも決まりそうである。国内政局が流動的となってきた。これらすべてが楽観・悲観を表す尺度である予想PERを縮小(今年3月の22倍台から現在の12倍台まで)させて、今年3月には1,200円台だった企業業績見通しである予想EPSは2,100円台まで改善しているのに、そのプラス効果をそれ以上に打ち消している。その結果が株価の下落である。本来は企業業績見通しが改善すれば株価は上がるものであるが、今は企業業績見通しが良くなっているにもかかわらず株価が下げ続けている最大の理由がこれである。現在の悲観度合いが少し小さくなるだけで、株価はかなり上がるはずである。

8月22日に開票された横浜市長選挙で菅義偉首相が押していた閣僚経験もある元国家公安委員長が大敗した。株式相場は政局流動化から大幅に下げることを身構えていたはずだが、結果は大幅反発となった。この現象が意味することは、もはや自民党総裁の交代は避けられないが、自民党が与党であり続けることを確実にするため新たな経済対策を打ち出してくることを株式相場が催促しているようだ。そして株価変動の本来の主要要因である企業業績見通しの変化に市場の評価視点が移るか?

日経平均の日足チャートを見ると、上から順番に、下向きの60日移動平均線、下向きの25日移動平均線、下向きの10日移動平均線が走っており、株価はその下で推移している。株価サイクルΑ蔽綣造焚射邏斌漫砲任△襦しかし、本日は前日の陰線に陽線でたすきを掛けるように反発する「たすき線」となり下げ止まりを暗示するメッセージを発した。さらに260日移動平均線はしっかりと上向きであり、中長期的な買い戦略の妥当性を示している。

33業種中32業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、輸送用機器(2位)、電気機器(3位)、機械(4位)、倉庫・運輸(5位)となった。
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今は振り子がかなり悲観の方へ振れ過ぎている

08月20日
昨日の米国株式相場は高安まちまちだったが、ダウ工業株30種平均は続落した(DJIA -66.57 @34,894.12, NASDAQ +15.88 @14,541.79)。ドル円為替レートは109円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は続落した。東証1部では、上昇銘柄数が693に対して、下落銘柄数は1,411となった。騰落レシオは76.33%まで低下し、久しぶりに80%を割り込んだ。東証1部の売買代金は2兆8305億円。

TOPIX -17 @1,881
日経平均 -268円 @27,013円

公開されたFOMCの議事録から米FRBが量的金融緩和の縮小(テーパリング)を事前予想よりも前倒しで開始するのではないかという懸念が高まってきた。この懸念は昨日だけでは十分相場に織り込まれず、前日に引き続き昨日も米国株式相場の足も引っ張った。住宅着工件数の減少など米国経済の減速の兆候も表れ、中国の景気回復ペースも衰えてきた。それを感じて上海総合指数も香港ハンセン指数も下げた。日本国内では、昨日、トヨタが新型コロナウィルスの感染拡大及び世界的な半導体の供給不足が原因で9月の大幅減産(90万台弱から50万台強まで4割減産)を発表した。これも昨日に続き本日も日本株の売り要因となった。特に自動車および自動車部品株が売られた。

日経平均の日足チャートを見ると、25日移動平均線も10日移動平均線も下向きで、且つ、8月16日以来株価はその下で推移してきた。27,300円辺りに下値支持線・帯があったのだが、本日、これを下抜け、上向きの250日移動平均線も少しだが下抜けた。騰落レシオは80%を割り込み76.33%まで低下してきた。予想PERは12.6倍まで低下してきたが、今年3月下旬は22倍台だった。この間、予想EPSは1,200円台から2,100円台へ上昇し続けてきた。株式相場は常に悲観と楽観の間を振り子のように揺れ動く。業績見通しが悪化していく過程でなら悲観の度合いが高まるのはある意味で当然ともいえる。しかし、今は業績見通しが改善している最中に悲観の度合いが高まっている。つまり、今は振り子だけがかなり悲観の方へ振れ過ぎている。いつになるかははっきりとは分からないが、また楽観の方向へ振り子は早晩振れる。

33業種中26業種が下げた。下落率トップ5は、海運(1位)、輸送用機器(2位)、非鉄金属(3位)、鉄鋼(4位)、ガラス・ゴム(5位)となった。
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「株価変動の原理原則=不易」と「定石=流行」に従いポジションを取る

08月19日
昨日の米国株式相場は大きく続落した(DJIA -382.59 @34,960.69, NASDAQ -130.27 @14,525.91)。ドル円為替レートは110円台前半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げた。東証1部では、上昇銘柄数が331に対して、下落銘柄数は1,798となった。騰落レシオは82.10%。東証1部の売買代金は2兆3841億円。

TOPIX -27 @1,897
日経平均 -305円 @27,281円

7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録要旨が公開され、大半の参加者が年内に資産購入ペースを縮小する(テーパリングの開始)ことに賛成していることが分かった。テーパリングの年内開始という見方は事前の予想通りだったが、それでも米国株式相場はネガティブに反応した。米株式相場の下落はテーパリングの開始だけでなく、景気減速懸念が高まっていることも影響している。テーパリングの開始が意味することはこれまでの金融緩和から引き締め方向へ舵を切ることである。それにも拘わらず、10年物長期金利は1.2%台で上がるどころか、むしろ下げそうな動きですらある。それだけ景気減速を織り込んでいるとも言える。実際、7月の住宅着工件数は3カ月ぶりに減少した。米長期金利は上げていないが、米ドルは買われドル高・円安となった。9月3日発表の8月の雇用統計で労働市場での着実な回復が確認されれば、次回の9月のFOMCでテーパリングの開始を決定する可能性が高くなる。8月26~28日のジャクソンホール会議でパルエルFRB議長がどんな講演をするかに世界が注目している。

この流れを受けて、本日の日本株全般も、海運、石油、鉄鋼などの景気敏感株を中心に下げた。日経平均は300円以上下げた。それでも、日経平均は下値支持線である7月30日安値@27,272円を、今日のところは割り込まなかった。目先はもう少し下げることがあるかもしれないが、数カ月先には株価が上がりそうなもっともな理由があるからだ。まず第1に、足元では新型コロナウィルスの感染拡大に歯止めがかかっていないが、やがてワクチン接種の普及率が高まれば感染拡大はピークアウトすると予想される。さらに、衆議院議解散・総選挙に向けて何らかの景気浮揚策が出てくるはずだという期待と、総選挙終了後には政局の不透明感が減退する。その先は、4〜9月期の決算で良い結果が期待されている。

日経平均の日足チャートを見ると、25日移動平均線も10日移動平均線も下向きなので下振れしやすい。ただ、下値支持線・帯で踏み留まっており、ここで反発するか底割れするかは明日以降に明らかになる株価材料次第であり、現在までの公開情報を使い今誰がどんな精緻な分析をしても決して分からない。トレーダーとしては、「株価変動の原理原則=不易」と「定石=流行」に従いポジションを取るが、結果的にどちらへ転んでも困らないよう建玉操作すれば良いだけのことである。Don't waste time trying to control what you cannot control, but focus your mind on what you can control.

33業種中、医薬品と食料品を除く31業種が下げた。下落率トップ5は、鉄鋼(1位)、海運(2位)、鉱業(3位)、輸送用機器(4位)、石油・石炭(5)となった。
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日本株が深押ししない2つの理由

08月18日
昨日の米国株式相場は大きく下げた(DIIA -282.12 @35,343.28, NASDAQ -137.59 @14,656.18)。ドル円為替レートは109円台半ばでの動きだった。本日の日本株全般は反発する銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,435に対して、下落銘柄数は659となった。騰落レシオは93.22%。東証1部の売買代金は2兆1808億円。

TOPIX +8 @1,924
日経平均 +161円 @27,856円

7月の米小売売上高が市場予想を下回った。米国株は大きく下げたが、日経平均は先行して4日続落し600円超下げていたため、本日は自律反発狙いの買いが優勢となった。上海総合指数や香港ハンセン指数が堅調に推移し、日本株を側面支援した。日経平均の上げ幅は一時200円を超えた。ただ、新型コロナウィルスの感染拡大が止まらないため、上値は抑えられた。

夏枯れ相場が続いている。緊急事態宣言は9月12日まで延長され、茨木、京都、福岡など7府県も対象地域に加わることが決まった。それでも日本株は深押しはしないと見られる。主な理由は2つある。まず、これまでの決算発表から判断して業績見通しは悪くない。つまり、高水準の予想EPS(2,100円前後:1989年のバブルのピーク時でも700円前後だった)は変わらない。さらに、秋以降の衆議院解散と総選挙が相場を支えると期待されている。選挙に合わせて与党は経済対策を打ち出し、それが景気浮揚につながり、予想PERを拡大させることにより株高につながると期待される。菅内閣の支持率は下げ続けているが、野党の支持率も相変わらず低迷していることから政権を取ることはまず考えれない。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日の陰線の後、本日は安く寄り付いてから切り返して陽線引けとなった。しかも昨日の陰線の実体の半分ほどまで食い込み、「切り返し線」となった。これは反発を暗示する線である。

33業種中21業種が上げた。上昇率トップ5は、水産・農林(1位)、その他金融(2位)、繊維製品(3位)、空運(4位)、建設(5位)となった。
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また「下放れ並び黒」=「まだ下げる」が出現した

08月17日
昨日の米国株式相場はナスダックは下げたが、ダウ工業株30種平均とS&P500は史上最高値をまた更新した(DAJI +110.02 @35,625.40, NASDAQ -29.14 @14,893.76)。ドル円為替レートは109円台前半での動きだった。本日の日本株全般は続落した。東証1部では、上昇銘柄数が613に対して、下落銘柄数は1,478となった。騰落レシオは89.59%。東証1部の売買代金は2兆684億円。

TOPIX -9 @1,916
日経平均 -99円 @27,424円

米国株式相場では、ダウ工業株30種平均とS&P500が共に史上最高値を更新した。これを受けて、昨日大きく下げていた日経平均は自律反発を期待して買いが先行して高く始まった。しかし、買い一巡後は失速して後場には下げに転じた。新型コロナウィルスの感染拡大に歯止めがかからず、経済の正常化が遠のいたと見方が支配的になった。さらに上海総合指数や香港ハンセン指数も下げており、日本株の下げに加勢した。ただ、足元は弱含みだが、主力企業の業績見通し推移は悪くないため、深押しすればすかさず押し目買いが入ると見ている。

今年秋には米連邦準備理事会(FRB)が量的金融緩和の縮小(テーパリング)を開始しそうである。そうなると普通は米長期金利が上昇し始めるはずだが、実際はそうなっていない。その一つの理由は、新規国債の発行額を今年11月から縮小させるとの見立てがあるからである。つまり、国債の新規発行額が縮小されれば、買い需要が変わらない場合、価格は上昇する(金利は下がる)からである。これによりテーパリングの衝撃を吸収させようとFRBは目論んでいるのではないかという分析である。

米長期金利が上昇しなければ株式相場に対するネガティブ・インパクトも限られる。さらに為替レートに与える影響も限られる。振り返ると過去5年の間、ドル円為替レートは100円を超える円高にはならず安定的な動きを続けている。これには日本経済の構造的な変化が寄与しているとの見方がある。2012年度には10兆円もなかった対外直接投資(FDI)が徐々に増えてきて2020年度には19兆6000億円になった。この間、これだけの規模の外貨買い・円売りが起こり、それだけ円安圧力になったと考えられる。対外直接投資残高が大きく増えてきたために、2020年度の第1次所得収支の黒字(海外からの利子・配当などの純収入)が21兆円もある。経常収支は18兆円の黒字だが、貿易収支の黒字額は4兆円にも満たない。貿易黒字で稼いだ外貨の大半は円転されるが、利子や配当で稼いだ外貨は円転される割合が小さいと見られるため、外貨売り・円買い圧力は弱まっている。

日経平均の日足チャートを見ると、下向きの25日移動平均線、その下にほぼ横向きの10日移動平均線、さらにその下に株価は沈んでおり、昨日窓を空けて陰線で下げ、本日は高く始まったものの失速して陰線で終えた。昨日の陰線と本日の緯線はほぼ並んでおり、「下放れ並び黒」となった。この線は売り線の一種で、まだ下げるというのが一般的な解釈である。昨年7月29、30日、今年3月22、23日、6月17、18日にも「下放れ並び黒」は出現し、その翌日には急落した。必ずしも同じ事は繰り返されないが、これも定石の一つなので買い方は用心が必要だろう。

33業種中27業種が下げた。下落率トップ5は、空運(1位)、鉄鋼(2位)、石油・石炭(3位)、その他金融(4位)、鉱業(5位)となった。
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悪い材料が重なり株価は大きく下げた

08月16日
先週金曜日の米国株式相場は小幅高となった(DJIA +15.53 @35,515.38, NASDAQ +6.64 @14,822.90)。ドル円為替レートは109円台前半の先週末比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は大きく下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が196に対して、下落銘柄数は1,944となった。騰落レシオは87.21%。東証1部の売買代金は2兆3230億円。

TOPIX -31 @1,925
日経平均 -454円 @27,523円

米消費者態度指数が市場予想以上に悪化した。中国では7月の工業生産高や小売売上高が市場予想を下まわり、中国景気の先行き見通しにも警戒感が高まった。日本では感染力が強いインド型(デルタ型)の感染拡大が止まらず、東京都や大阪を含む6都道府県を対象とした緊急事態宣言は延長される見通しとなった。さらに対象地域も拡大される。以上のことから景気回復が遅れるとの見方から景気敏感株が売られた。ドル円為替レートも円高方向に大きく振れたことも重なり、日経平均の下げ幅は一時500円を超えた。4~6月の日本のGDP成長率は市場予想を上回ったが買い材料とはならなかった。日本経済には当面は直接影響はなさそうだが、アフガニスタンの反勢力武装勢力タリバンが首都カブールと大統領府を制圧し、政権が事実上崩壊した。これにより中央アジアでの地政学リスクが高まり、中央アジア発の政治不安が中国やロシアにも拡大する可能性が高くなってきた。

日経平均の日足チャートを見ると、まだ下向きの25日移動平均線の上に一時的に浮上していた株価がまたその下に沈んだ。25日移動平均線だけでなく、やや上向きに転じていた10日移動平均線も下抜けた。5月13日以来続いている27,300〜27,500円の下値支持線・帯の底固さをまた試しに行くこととなった。明日以降、どう動くか?予想EPSの推移で見る限りは上方向だが、予想PERが縮小傾向(悲観の度合いが増している)にあるので「株価P=EPS✖PER」は上げにくい状況が続いている。

33業種中31業種が上げている。下落率トップ5は、パルプ・紙(1位)、倉庫・運輸(2位)、サービス(3位)、その他金融(4位)、非鉄金属(5位)となった。
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25日移動平均線は過去25日間の平均買い(売り)コスト

08月13日
昨日の米国株式相場は小幅高となった(DJIA +14.88 @35,499.85, NASDAQ +51.12 @14,816.26)。ドル円為替レートは110円台前半での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数が1,042に対して、下落銘柄数は1,031となった。騰落レシオは88.73%。東証1部の売買代金は2兆3208億円。

TOPIX +3 @1,956
日経平均 -38円 @27,977円

ダウ工業株30種平均とS&P500が連日で史上最高値を更新した。しかし、日本株全般はこの流れに乗れていない。新型コロナウィルスの感染拡大が一向に止まらず、景気への下押し圧力が懸念されて、好調な決算発表にも拘わらず、総じて売りがやや優勢である。

日経平均の日足チャートを見ると、株価はやや下向きの25日移動平均線の少し上で推移しているが、昨日に続き本日も陰線で終えた。陰線で終えるということは、少しくらい上がっても上値では売りが優勢となって押し戻される、つまり、まだ強気にはなれないという市場センチメントを暗示している。お盆休みで市場関係者の多くが休暇中なのでポジションを一方向には傾けたくないという事情もあるだろう。しかし、もし株価がこのまま25日移動平均線の上でしばらく推移すれば、間もなく25日移動平均線の傾きは下向きから上向きに転じてくる。その時、株価がその上で推移していれば、経験則ではその後、少なくともしばらくは上げ続ける可能性が高い。25日移動平均線は過去25日間の平均買い(売り)コストと言える。したがって、株価がその上で推移していると言うことは、過去25日間に買いで仕込んだ玉は含み益になっている場合がほとんどである。スイングトレードならすぐに利食い売りするだろうが、ポジショントレードではそんなに急いではいけない。

33業種中15業種が上げた。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、サービス(2位)、情報・通信(3位)、食料品(4位)、パルプ・紙(5位)となった。
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主要企業の決算発表がほぼ終わり、新しい材料が不足

08月12日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +220.30 @35,484.97, NASDAQ -22.95 @14,765.14)。ドル円為替レートは110円台前半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数が1,104に対して、下落銘柄数は1,024となった。騰落レシオは89.52%。東証1部の売買代金は2兆3844億円。

TOPIX ±0 @1,954
日経平均 -55円 @28,015円

ハイテク株が多いナスダックは小幅安となったが、ダウ工業株30種平均とS&P500が連日で史上最高値を更新した。7月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ったことで過度なインフレ懸念が和らいだ。ということは、米連邦準備理事会(FRB)が量的金融緩和の縮小(=テーパリング)を早めることはないだろうという安堵感が出てきた。これを好感して、本日の日経平均は高く始まり、一時は上げ幅が200円以上となったが、主要企業の決算発表がほぼ終わり、新しい材料が不足して次第に利食い売りや戻り待ちの売りに押されて小安く引けた。お盆休みを控えて市場参加者が持ち高を調整したことや、値がさのハイテク株や半導体株が下げたことも株価指数を押し下げた。

成長株と見なされるハイテク株は米長期金利の先高見通しが根強いため、バリュー株などと比べると不可避的に理論株価は下がるため、実際の株価も冴えない動きとなる。それでも、予想される長期金利上昇分を補って余るほど業績見通しが良くなれば、上昇基調となる。景気循環株やバリュー株だけでなく、ハイテク株も上昇基調に戻れば、日本株全体が力強く上がるはずだ。それはいつになるか。新型コロナウィルスの感染拡大のピークアウトを誰もが疑わなくなった時だろう。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日から株価は下向きの25日移動平均線の上にあるが、本日は上ひげを引いた陰線で終えたため、上昇力はまだ弱いと言える。しかも、25日移動平均線はまだ下向きである。

33業種中19業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、鉱業(2位)、非鉄金属(3位)、化学(4位)、機械(5位)となった。
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なぜ新規感染者数が増加していても株価は下げないのか?

08月11日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +162.82 @35,264.67, NASDAQ -72.09 @14,788.09)。ドル円為替レートは110円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,498に対して、下落銘柄数は621となった。騰落レシオは87.42%。東証1部の売買代金は2兆6453億円。

TOPIX +18 @1,954
日経平均 +182円 @28,071円

1兆ドル(=110兆円)規模のインフラ投資法案が米上院で可決されたことを好感して、ダウ工業株30種平均とS&P500は史上最高値をまた更新した。この流れを受けて、本日の日本株全般も景気敏感株を中心に上げた。日経平均は一時200円超上げたが、上値では利益確定売りや戻り売りに押された。

国内企業の2021年4〜6月期の決算は高い進捗率を示したり、上昇修正する銘柄が多く、業績面では売り込む理由がほとんどない。一時的には売り優勢となる理由は新型コロナウィルスの感染拡大である。このリスクが十分小さくならないと上値を追う明確な動きにはなりにくいだろう。地上波テレビや大手新聞などの主力マスメディアは相変わらず新規感染者数の拡大のみを大々的に報道して「危機感を煽って」いる。しかし、データを時系列で眺めると新規感染者数が増加傾向にあるのとは真逆に死者数は明確な減少傾向にある。この傾向は日本だけでなく、欧米諸国も同じ傾向である。

これはなぜだろう?ワクチン接種の効果が出ていることに加え、医療関係者が現場での経験を積んだ結果治療効果が高まったと考えられる。しかし、もっと重要なことは新型コロナウィルスが変異を重ねることで感染力は高まったが、反対に毒性が弱まっているとも推論できる。その結果、昨年は一時20%を超えていた致死率(過去28日間の死亡者数を感染者数で割った数値)は足元では0.2%まで低下しており、もう少しでインフルエンザの致死率である0.1%と同じになる。新規感染者数が増加していても株価は下げない現在の株式相場はこの点に焦点を合わせているように思える。

日経平均の日足チャートを見ると、下向きの25日移動平均線の上に株価は浮上してきた。25日移動平均線が上向きに転じて株価がその上で推移すれば上昇基調が続きやすい。25日移動平均線を回復したので次の上値抵抗線として意識されるのはまだやや下向きの60日移動平均線である。

33業種中30業種が上げた。上昇率トップ5は、ゴム製品(1位)、海運(2位)、鉄鋼(3位)、銀行(4位)、ガラス・土石(5位)となった。
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下向きの25日移動平均線に頭を抑えられた形

08月11日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -106.66 @35,101.85, NASDAQ +24.42 @14,860.18)。ドル円為替レートは110円台前半の先週金曜日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,311に対して、下落銘柄数は790となった。騰落レシオは89.28%。東証1部の売買代金は2兆6076億円。

TOPIX +7 @1,936
日経平均 +68円 @27,888円

主要企業の好決算と円安・ドル高を受けて、好業績銘柄や自動車などの輸出関連銘柄が買われた。日経平均は一時300円超上げ、28,000円台を回復する場面もあった。その後は新型コロナウィルスの感染再拡大や国内政局の先行き不透明感が改めて警戒され、利食い売りに押された。ただ、欧米株に比べると日本株は出遅れており、割高感は薄まっているため強烈は売りは出てこないようだ。

日経平均の日足チャートを見ると、上向きの10日移動平均線を滑り上がるように上向きに動いているが、今日は下向きの25日移動平均線に頭を抑えられた形となった。持続的な上昇基調へ戻るためには25日移動平均線を回復し、且つ、25日移動平均線が上向きに転じなければならない。

33業種中20業種が上げた。上昇率トップ5は、空運(1位)、医薬品(2位)、陸運(3位)、ゴム製品(4位)、サービス(5位)となった。
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上向きの10日移動平均線上を滑り上がるか?

08月06日
昨日の米国株式相場は上昇した(DJIA +271.58 @35,064.25, NASDAQ +114.59 @14,895.12)。ドル円為替レートは109円台 後半での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数が1,055に対して、下落銘柄数は1,025となった。騰落レシオは85.76%。東証1部の売買代金は2兆4316億円。

TOPIX ±0 @1,929
日経平均 +92円 @27,820円

米国株が上げたのに加えて、国内企業の決算が良かった銘柄が買われて日経平均は一時100円超上げた。しかし、東京都の新規感染者は7月5日には5,000人を超えるなど、新型コロナウィルスの感染拡大に歯止めが未だかからず、経済の正常化への道のりはまだ遠く、上値は重かった。「まん延防止等重点措置」の運用対象が拡大されることも決まった。ただ、一条の光明は発表が本格化している4〜6月決算では、事前の市場予想を上回る銘柄が相次いでいることである。日本時間の今夜、米雇用統計が発表されるのと、3連休を目前にして買い手控えもあった。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日から上向きに転じた10日移動平均線の上で株価は推移している。大きな売り材料が飛び出して来なければ、このまま暫く上向きの10日移動平均線の上を滑り上がるように上昇することが期待される。その場合でも下向きの25日移動平均が頭を抑える力となるので、これを一気に上抜けるかどうかに注目したい。

33業種中18業種が上げた。上昇率トップ5は、パルプ・紙(1位)、石油・石炭(2位)、精密機器(3位)、鉱業(4位)、非鉄金属(5位)となった。
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海外投資家の日本株を見る目が好意的に変わるか?

08月05日
昨日の米国株式相場は大きく下げた(DJIA -323.73 @34,972.67, NASDAQ +19.24 @14,780.54)。ドル円為替レートは109円台半ばの前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄の方が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が802に対して、下落銘柄数は1,290となった。騰落レシオは84.01%。東証1部の売買代金は2兆2065億円。

TOPIX +8 @1,929
日経平均 +144円 @27,728円

ダウ工業株30種平均が大きく下落したため、景気敏感株を中心に前場は売り優勢となったが、日本郵船やソニーグループなど良好な決算発表銘柄は買い優勢となった。また、米長期金利が低水準で推移したのを好感して、ハイテク株が買われてナスダックは小幅高となった流れを受けて、東京市場でも成長株が買われた。日経平均の上げ幅は一時150円を超えた。ただ、新型コロナウィルスの感染拡大が止まらず、経済性正常化への道のりは遠く、上値は重かった。それでも、国内でワクチン接種を2回済ませた人が総人口の30%を超えてきたため、日本株の売買シェアの約7割を占める海外投資家の日本株を見る目が好意的に変わる可能性が高い。

日経平均の日足チャートを見ると、遂に下向きだった10日移動平均線がやや上向きに転じて、株価はその上に少しだけだが浮上した。27,300〜27,500円の下値支持線・帯はかなり堅いようである。

33業種中18業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、鉄鋼(2位)、精密機器(3位)、その他製品(4位)、保険(5位)となった。
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トヨタ自動車に見る株価の原理・原則

08月04日
昨日の米国株式相場は上げた(DJIA +278.24 @35,116.40, NASDAQ +80.23 @14,761.30)。ドル円為替レートは109円台前半の前日比円高水準で動いた。米国株高にも拘わらず、本日の日本株全般は下げた。東証1部では、上昇銘柄数が473に対して、下落銘柄数は1,648となった。騰落レシオは81.54%。東証1部の売買代金は2兆4380億円。

TOPIX -10 @1,921
日経平均 -58円 @27,584円

米国株高にも拘わらず、本日の日本株全般は小幅続落した。日経平均の下げ幅は一時100円を超えた。新型コロナウィルスの、特に感染力が高いインド型(デルタ型)が日本国内だけでなく世界的に感染拡大が止まらない。そのため日本経済および世界経済の景気動向を悲観的に考え易く、ちょっとしたきっかけ売りが優勢となり易い。但し、原理・原則通り、ほとんどの(先行して上昇していて既に株価に織り込み済みを除き)場合、好決算・好業績見通しの銘柄には買いが優勢となる。トヨタ自動車の場合は微妙である。2021年4〜6月期の連結純利益(国際会計基準IFRS)が過去最高の8978億円となったが、2022年3月期の通期予想は据え置いたため、売られた。株価が評価するのは確定した過去ではなく、まだ確定していない未来の予想であるという株価の原理・原則を示す典型例だろう。他方、7月の中国の非製造業購買担当者景気指数(PMI)が上昇したことで、中国当局による規制強化が押し下げてきた上海総合指数やハンセン指数が上昇した。これが日本株の下げを軽減した。

日経平均の日足チャートを見ると、上から順番に下向きの60日移動平均線、下向きの25日移動平均線が走っている。さらにその下には下向きの10日移動平均線が走っており、わずかだが株価はその下にある。27,300~27,500円の下値支持線・帯で辛うじて踏みとどまっている。目先は少し大きな悪い材料が飛び出してくると簡単にこの下値支持線・帯は破られそうである。その場合には、次の下げ止まりの目途は26,900円辺り(昨年12月7日高値)である。しかし、もう少し先を見通した場合、新型コロナウィルスの感染拡大は必ず早晩ピークアウトして減少傾向へと転じる。そこからは株価は明確な上昇に転じ、やがて景気過熱感が高まることで金融政策が引き締めに変更されるまでは一進一退を繰り返しながら上昇トレンドを描くと考えられる。勿論、これは楽観的シナリオであるが。

33業種中25業種が下げた。下落率トップ5は、非鉄金属(1位)、卸売り(2位)、その他製品(3位)、医薬品(4位)、建設(5位)となった。
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いつになるかは正確には分からないが100%確実に起ること

08月03日
昨日の米国株式相場はダウ工業株30種平均が下げた(DJIA -97.31 @34,838.16, NASDAQ +8.39 @14,681.04)。ドル円為替レートは109円台前半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げた。東証1部では、上昇銘柄数が533に対して、下落銘柄数は1,587となった。騰落レシオは88.07%。東証1部の売買代金は2兆1364億円。

TOPIX -9 @1,931
日経平均 -139円 @27,642円

米国株式相場が下げたことと、昨日大幅反発した修正もあり、本日の日本株全般は下げた。日経平均は一時、300円近く下げた。新型コロナウィルスの感染拡大、特に感染力が強いインド型(デルタ型)が世界中で感染拡大している。人々の動きが鈍るため空運や陸運など影響を受けやすい銘柄は売りが優勢となった。中国当局によるネット企業への規制圧力が高まっているため中国株も下振れしやすく、日本株のその影響を受けると下げ幅が拡大する。

日経平均の日足チャートを見ると、何とか陽線で終えたが小幅下落した。上から順番に下向きの60日移動平均線、下向きの25日移動平均線、下向きの10日移動平均線が走っており、株価は10日移動平均線に接している。27,300~27,500円の堅い下値支持線・帯で弾かれたが、まだ上への反発力は脆弱である。これから先の株価の動きはどんなにチャートを分析しても、"That's anybody's guess."(誰にも分からない)。但し、いくつかの起こりうるシナリオを描き、そのシナリオに沿った準備をすることはできる。日経平均ベースの予想EPSは現在2,000円前後だが、これがさらに上昇するのかどうか。現在の予想PERは13〜14倍だが、これは新型コロナウィルスの感染拡大がピークアウトしてくると再び16~17倍の方へ拡大するはずである。そしていつになるか現時点では正確には分からいが、これは100%確実にそう遠くない未来のどこかの時点で始まる。但し、そうなる前に、もう一押し下げることも十分ありうるが。

33業種中28業種が下げた。下落率トップ5は、パルプ・紙(1位)、空運(2位)、鉱業(3位)、石油・石炭(4位)、医薬品(5位)となった。
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今年4月以降株価が伸び悩んでいる主な理由

08月02日
先週金曜日の米国株式相場は反落した(DJIA -149.06 @34,935.47, NASDAQ -105.58 @14,672.68)。ドル円為替レートは109円台後半での動きだった。本日の日本株全般は反発した。東証1部では、上昇銘柄数が1,848に対して、下落銘柄数は301となった。騰落レシオは95.56%。東証1部の売買代金は2兆4572億円。

TOPIX +39 @1,940
日経平均 +497円 @27,781円

米国株式相場は反落した。特にこれと言った買い材料があったわけではないが、本日は、先週大きく下げた反動で自律反発狙いの買いが優勢となり、先週の下落をほとんど帳消しにした。27,300〜27,400円の下値支持線・帯は堅かった。日経平均は一時500円以上上げた。決算発表が相次ぐ中で、2021年4〜6月期の企業業績が新型コロナ感染拡大前の利益水準を上回る企業が多いことが判明してきた。また、上海総合指数や米株価指数先物も堅調に推移したことが日本株の反発に寄与した。

今年3月5日の日経平均ベース予想EPSは1,308円、予想PERは22.06倍だった。7月30日現在、予想EPSは2,045円、予想PERは13.34倍となった。3月初旬の22倍というのは楽観的過ぎた。過去のブログでも度々指摘したが、日本経済の長期的な成長力から計算すると持続可能な予想PERは16~17倍である。それと比べると現在の予想PERは悲観的過ぎる。

持続可能な予想PERと現在の予想EPSを使って、現在の実力に見合った日経平均の水準を試算するとP=PER x EPS=16 x 2,000=32,000円くらいになる。国内のワクチン接種率が上昇して新型コロナの感染拡大騒ぎが収まれば、これくらいには上がると見積もることができる。

予想PERが22倍から現在の13倍くらいまで低下したもう一つの理由は日銀によるETF購入額の減少である。今年4月以降、日銀はETF購入のルールを変更した。それまでの目安であった「年6兆円」の文言が削除され、さらに午前中のTOPIX下落率が2%を超えない限り買わなくなった。それ以前は「0.5%ルール」で買っていた。その変更により変更前と比べると約7000億円購入額が減少した計算になる。日本企業の実力である予想EPSは着実に上昇して来た。それに比べて見劣りするのが予想PERである。日本経済の先行きに対する見通しが悲観的な方に傾きすぎているため予想EPSが過度に下がってしまった。その下落がせっかくの予想EPS上昇のかなりの分を打ち消している。これが今年4月以降株価が伸び悩んでいる主な理由である。

日経平均の日足チャートを見ると、27,300〜27,400円の下値支持線・帯で跳ね返されて自律反発した。先週金曜日の陰線の翌日、たすきを掛けるように陽線で切り返して「たすき線」となった。たすき線はそれまでのトレンドの転換を暗示する線である。しかも、7月14日2週間ぶりに10日移動平均線の上に浮上した。ただ、10日移動平均線も25日移動平均線もまだ下向きなので上よりも下へ振れやすい。

33業種中32業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、鉄鋼(2位)、ガラス・土石(3位)、パルプ・紙(4位)、金属製品(5位)となった。
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