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優利加

2003年8月から個人投資家に株式トレード技術の指導をする「優利加塾」を開講。2007年4月から准教授として大学及び大学院にて「数理ファイナンス」、「金融工学」、「ファイナンス概論」、「経営財務」などの科目を講義する一方、学部生及び大学院生の「演習(ゼミ)」の指導も行っている。モットーは「自他共楽」と生涯現役の株式トレード。著書の『 生涯現役の株式トレード技術』は、2006年2月出版以来、続々と感動の声が殺到。 ブルベア大賞2006 大賞を受賞。

「生涯現役のトレード日記」

円高ドル安進行と米関税政策を巡る不透明感で・・・

05月31日
昨日の米国株式相場は小幅高となった(DJIA +117.03 @42,215.73, NASDAQ +74.93 @19,175.87, S&P500 +23.62 @5,912.17)。ドル円為替レートは143円台後半の前日比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄数の方がやや多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が939に対して、下落銘柄数は 632となった。騰落レシオは126.34%。東証プライムの売買代金は6兆5106億円。

TOPIX -10 @2,802
日経平均 -468円 @37,965円

米国では、予想以上の好決算(データセンター売上高が前年同期比73%増)を発表したエヌビディアが大幅上昇して(一時6.43%まで上昇)相場全体を牽引したが、トランプ関税を巡る裁判の不透明感により頭を抑えられた。前日引け後に米国際貿易裁判所がトランプ米大統領の「相互関税」を違法と判決して差し止めを命じた。しかし、トランプ政権が即時控訴したため、二審は一審の判決を一時的に停止することを命じた。トランプ政権は必要なら最高裁まで争う姿勢を示し、関税を巡る不透明感は増した。新規失業保険申請件数は24.0万件(>予想23.0万件)と予想以上に悪化した。米長期金利は低下した。

本日5月30日の東京市場では、円高ドル安進行と米関税政策を巡る不透明感と、好決算にもかかわらずエヌビディアの上昇力が期待していたよりも弱いことから、主力株を中心に売られる銘柄が多かった。日経平均の下げ幅は一時600円を超えた。今日は売買代金が大きく膨らんだが、米MSCIの株価指数「グローバルスタンダード指数」の構成銘柄の定期入れ替えだったため。全体として150億円ほどの資金流出だった。1年前の時は推定で約2000億円だった。29日夜、石破茂首相が電話でトランプ米大統領と会談した。赤沢亮正経済財政・再生相は現地時間30日に、ワシントンでベッセント米財務長官らと日米関税交渉の4回目の閣僚会議に臨むことになっている。マーケットは関税交渉の行方に注目している。

この2週間ほど日経平均は総じて堅調だが、超長期金利は急上昇している。特に20年物と40年物国債の入札が不調に終わり、利回り(=金利)の上昇はが際立っている。年金基金や生損保など機関投資家の買い意欲が乏しいのが主な原因(=需給要因)で、今のところ日本国の信用悪化が原因ではない。ベンチマークの10年債利回りは足元では上昇が穏やかで1.5%程度ではあるものの、年初来では0.4%も上昇した。ファイナンス理論では、長期金利が上昇すると企業の資本コストが上昇するので、企業が将来に向けて稼ぎ出すと予想されるキャッシュフローを現在価値に換算するときの割引率が上がる。その結果、理論株価が下がる。金利が上昇してもそれは経済が好調なためで(=良い金利上昇)、企業業績がそれ以上に向上する(=将来の予想キャッシュフローが以前の予想以上に増加しそう)と投資家が期待する時は株価は上げる。現在は両者の綱引きがほぼ互角の力と考えられる。

日経平均の日足チャートを見ると、ほぼ水平となっている260日移動平均線を昨日回復したばかりだか、本日は反落してその下にまた沈み込んだ。5月13日も同じように260日移動平均線の上に1日だけ再浮上したがその後はまた沈み込んだ。トランプ関税の不透明感が根強い中、このまましばらく調整するか?

33業種中19業種が上げた。上昇率トップ5は、医薬品(1位)、水産・農林(2位)、電気・ガス(3位)、パルプ・紙(4位)、不動産(5位)となった。
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エヌビディアの好決算とトランプ関税の無効判決により・・・

05月30日
昨日の米国株式相場は下落した(DJIA -244.95 @42,098.70, NASDAQ -98.23 @19,100.94, S&P500 -32.99 @5,888.55)。ドル円為替レートは145円台後半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プラムでは、上昇銘柄数が1,117に対して、下落銘柄数は437となった。騰落レシオは128.44%。東証プライムの売買代金は4兆7521億円。

TOPIX +43 @2,812
日経平均 +711円 @38,433円

米国では、エヌビディアの決算発表を控えて様子見姿勢が強まった。米連連邦公開市場委員会(FOMC)議事録要旨が公表され、トランプ関税が不確実性を高めていることを理由に当面は利下げに慎重な姿勢を続けると示した。さらに、米30年債利回りが一時5.0%まで上昇したこともあり、主要3株価指数は下落した。引け後にエヌビディアが予想以上の好決算(2025年2〜4月期)を発表し、時間外取引で約4%上昇した。

本日5月29日の東京市場では、エヌビディアの好決算と株高を受けて、東京エレクトロンやアドバンテストなどのハイテク銘柄を中心に買われて、日経平均は大きく上げた。さらに、米国際貿易裁判所がトランプ大統領が発動した関税を憲法違反で無効であるとの判決を下し、10日以内に関税を停止するための行政命令を出すようトランプ政権に命じたことが株価をさらに押し上げた。トヨタ自動車やホンダなど自動車株も買われた。ただ、無効判決の対象は「相互関税」と違法薬物対策などを名目に対カナダ・メキシコ・中国にかけている追加関税である。この無効判決の中に自動車・鉄鋼・アルミの関税は含まれていない、つまり、合法で有効であることに注意する必要がある。米憲法は、関税を巡る権限を連邦議会に与えている。トランプ大統領は、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づいてトランプ大統領がまず緊急事態を宣言した後、大統領権限で発動していた。これが越権行為と判決された。

債券市場(国債)を見ると、残存期間が長くなるほど金利が高くなる順イールドではあるが、10年を超える超長期になるほど金利上昇が著しい。これは日銀が10年もの長きに渡り、力づくで2〜10年の中長期債利回りと10年超の超長期債利回りを低く抑え込んで来たYCCの副作用である。生保を中心とした国内機関投資家は一旦買うと、通常、満期まで持ち切る。しかし、長期金利が上昇するなかで含み損を抱え込み、その処分で苦労しているため新規に国債を買う余力がない。したがって、利回りは下がらない。他方、海外投資家は裁定取引目的で持ち高を増やすことはあるが、彼ら以外に超長期国債を買う主体がいない。したがって、買い需要より売り需要が多くなりがちで、債券価格は下がり、その結果、利回りは逆に上昇する。これが今現在起こっていることである。

日経平均の日足チャートを見ると、ギャップアップして始まり短陽線で終え、5月13日の戻り高値@38,494円目前まで上昇した。このまま勢いに乗り一気に上放れするか、或いは、下に弾き返されるか?

33業種中30業種が上げた。上昇率トップ5は、非鉄金属(1位)、輸送用機器(2位)、保険(3位)、サービス(4位)、電気機器(5位)となった。
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夏場に弱い日本株の「体質」は今年はどうなるか

05月29日
昨日の米国株式相場は大幅高となった(DJIA +740.58 @42,343.65, NASDAQ +461.96 @19,199.16, S&P500 +118.72 @5,921.54)。ドル円為替レートは144円台前半の前日比円安ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が792に対して、下落銘柄数は763となった。騰落レシオは122.22%。東証プライムの売買代金は4兆2870億円。

TOPIX ±0 @2,770
日経平均 -2円 @37,722円

米国では、トランプ米大統領が先週金曜日にEUに対して50%の関税を6月1日から課すと表明していたが、フォンデアライエン欧州委員長との電話で話し合いの結果、先週日曜日に関税発動を7月9日前延期すると発表した。これにより貿易摩擦の激化懸念が後退し、主要3株価指数は大幅高となった。

本日5月28日の東京市場では、米国株高の流れを受けて、主力株を中心に上げた。日経平均の上げ幅は一時450円を超え、心理的節目の38,000円台を回復する場面もあったが、日経平均は陰線で終え、前日比小幅安となった。

米国の関税政策の不透明感、日米の財政赤字・不安が根強く、これが株式相場という「空」が晴れ渡れない主な理由である。日本をはじめとする各国のアメリカとの関税交渉がテキパキと進展しないと、相互関税の上乗せ率の猶予期限である7月上旬が来てしまう。さらに、何もなくても日本株は夏場に弱くなりやすい「体質」である。

需給面で考えると、株価が上げやすいタイミングではある。5月下旬から6月末までに企業が支払う配当総額は約10兆3000億円である。6月30日が1日当たりで最高額の1兆8000億円が支払われる見通しである。ただ、パッシブ運用型の年金基金は既に3月末の配当落ちのタイミングで、受け取る予定額分を株価指数先物で買ってあるため、新たに買い需要が起こるわけではない。それでもアクティブ運用型の機関投資家や個人投資家は実際に配当金を受け取ってから再投資するので、その分の買い需要が発生する。ただ、トヨタグループの企業のように株主総会を待たずに、既に配当を支払い始めている企業もある。

日経平均の日足チャートを見ると、ギャップアップして始まったが、利食い売りに押されて陰線で終えた。米国株の大幅高という株価材料で上げたが、寄付きが最高値だったということは日本株は独自にこれ以上高くなることが当面の間は難しそうだ。

33業種中17業種が上げた。上昇率トップ5は、保険(1位)、石油・石炭(2位)、水産・農林(3位)、空運(4位)、医薬品(5位)となった。
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材料不足の中、3日続伸

05月27日
昨日の米国株式相場は祝日のため休場だった。ドル円為替レートは143円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プラムでは、上昇銘柄数が1,115に対して、下落銘柄数は437となった。騰落レシオは130.92%。東証プライムの売買代金は3貯3198億円。

TOPIX +18 @2,769
日経平均 +193円@37,724円

前日の米国株式相場はメモリアルデーの祝日のため休場だったことで材料不足の中、本日5月27日の東京市場では、後場に外為市場で円安ドル高が進み、TDK、リクルート、ソニーグループなどの主力株が買われて日経平均は上昇した。財務省が6月20日に債券市場参加者を集めて超長期金利の上昇について議論する会合を開くと報道されると、国内債券市場では超長期金利が低下し始めた。日米金利差の縮小を意識した円売りドル買いが進み円安ドル高となり、トヨタ自動車など自動車関連銘柄が買われた。他方、前日まで買われていた東京エレクトロンなど半導体関連銘柄は利益確定売りに押された。終わりが一向に見えないロシアのウクライナ侵攻、中国および北朝鮮の高まる軍事的脅威、アメリカからの軍事費拡大の要求などを鑑みると、日本は中長期的な防衛費の増強が不可避であることを背景に重工銘柄は上昇基調にあるが、本日は特に川崎重工が上げた。

日経平均の日足チャートを見ると、陽線で3日続伸してやや下向きの10日移動平均線の上に再浮上した。このまま戻りを続けるとしたら、5月13日の戻り高値@38,494円が目前の上値抵抗線として意識される。

33業種中25業種が上げた。上昇率トップ5は、その他製品(1位)、非鉄金属(2位)、保険(3位)、機械(4位)、繊維機械(5位)となった。
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トランプ大統領の朝令暮改が再び

05月26日
先週金曜日の米国株式相場は下げた(DJIA -256.02 @41,603.07, NASDAQ -188.53 @18,737.21, S&P500 -39.19 @5,802.82)。ドル円為替レートは142円台後半の先週末比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,085に対して、下落銘柄数は482となった。騰落レシオは131.61%。東証プライムの売買代金は3兆4503億円。

TOPIX +16 @2,752
日経平均 +371円 @37,531円

米国では、トランプ大統領が自身のSNSでアップル(25%)とEU(50%)に対して高率関税を課す考えを示した。これを受けて、関税の先行き不透明感が再び高まり、主力株が売られた。アップルは8日続落した。5月26日はメモリアルデーの祝日のためで米株式市場は休場となる。

本日5月26日の東京市場では、東京エレクトロンやアドバンテストなどの主力株を中心に株価は上がる銘柄が多くなり日経平均は上げて終えた。米トランプ大統領がEUのフォンデアライエン欧州委員長と25日に電話会議をして、6月1日に予定していたEUへの50%関税の発動を7月9日まで延期すると表明したからだ。トランプ大統領の朝令暮改にマーケットは振り回され続けているが、耐性は高まっている。円相場は円高ドル安方向へ振れたが、足元で顕著になってた日米長期金利は低下した。

米トランプ大統領は23日に自身のSNSで日本製鉄によるUSスチール買収承認を示唆していた。USスチール株は急騰した。日本製鉄株も朝方は7.38%上昇した。ところが、日本時間の取引開始前には、USスチールは「米国によって支配される」に、日本製鉄は「部分的な所有権を持つ」に修正した。このままでは日本製鉄が目指す完全子会社化は難しそうだ。トランプ大統領は23日、原子力発電所の新設を加速するための大統領令に署名したことで、本日26日の東京市場では、岡野バルブ製造、三菱化工機、木村化工などの原発関連も中小型株にも買いが波及した。

参院選が7月に迫っている。与野党から物価高を理由に消費税減税を求める声が上がっている。これだけだと株価押し上げ効果がある。しかし、その財源をどうするかということも考えると、国債増発に頼る可能性が高く、これは金利上昇圧力となり、株価押し上げ効果となる。

日経平均の日足チャートを見ると、陽線で反発したがまだ横向きの10日移動平均線の下にある。5月13日高値@38,494円と5月22日安値@36,856円の間のレンジ相場に入りそうだ。

33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、空運(2位)、サービス(3位)、情報・通信(4位)、電気機器(5位)となった。
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米国側の「円高ドル安要求」を警戒している

05月23日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -1.35 @41,859.09, NASDAQ +53.09 @18,925.73, S&P500 -2.60 @5,842.01)。ドル円為替レートは143円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,118に対して、下落銘柄数は450となった。騰落レシオは125.65%。

TOPIX +18 @2,736
日経平均 +175円 @37,160円

米国では、5月S&Pグロバル製造業PMI速報値が52.3(>予想51.1)と予想を上回り、同サービス業PMI速報値も52.3(>予想50.8)と予想を上回った。ただ、4月中古住宅販売件数は400万件(<予想410万件)と予想を下回ったが、総じて米景気の底堅さを示した。他方、米下院で大型減税や軍事費拡大を含む法案が可決され、財政赤字の拡大懸念が高まり一時米長期金利(=10年国債利回り)は上昇した(4.62%台まで)後、上昇が一服してやや下げた(4.5%台へ)。ハイテク株が買われてナスダックは小幅高となった。

本日5月23日の東京市場では、米ハイテク株高の流れを受けて、アドバンテストなど値がさ半導体関連銘柄の一角が買われた。米長期金利が低下したことを反映して、外為市場では円相場は前日比で円安ドル高方向へ動いた。日経平均の上げ幅は一時308円を超えた。

日経平均の日足チャートを見ると、反発して始まったがそこから上方向に動く力は弱く、上下にひげを引いた十字線となった。日米財務相による交渉は続いており、今のところ為替相場の話題は出ていないが、そのうち米国側が突如として円高ドル安を要求してくるとの警戒感は強い。

33業種中27業種が上げた。上昇率トップ5は、その他製品(1位)、非鉄金属(2位)、機械(3位)、保険(4位)、電気機器(5位)となった。
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時限爆弾「相互関税」部分の停止期限(7月上旬)が・・・

05月22日
昨日の米国株式相場は大幅安となった(DJIA -816.80 @41,860.44, NASDAQ -270.07 @18,872.64, S&P500 -95.85 @5,844.61)。ドル円為替レートは143円台前半の前日比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が510に対して、下落銘柄数は1,067となった。騰落レシオは121.67%。東証プライムの売買代金は4兆935億円。

TOPIX -16 @2,717
日経平均 -313円 @36,986円

米国では、トランプ減税の恒久化のための大型法案が審議されているが、与党共和党議員の中にも財政規律を重視する議員が少なからず存在し、調整は難航している。そのような財政赤字拡大懸念を背景に米20年債入札が低調な結果となった(利回りは4.60%台)煽りを受けて、米30年債利回りも一時は2023年10月以来となる5.09%台まで上昇した。その結果、主要3株価指数は大きく下落した。

本日5月22日の東京市場では、米国で財政悪化不安から長期金利が上昇したことを理由に株価が大きく下げた流れを受けて、東京エレクトロンやアドバンテスト、ディスコなど半導体関連銘柄など主力銘柄が売り優勢となった。加藤勝信財務相とベッセント米財務長官の会談内容が公表され、為替相場については議論しなかったと報道された。しかし、マーケットはそれを額面通りには受け止めず、早晩、トランプ政権は円安ドル高是正を要求してくると身構えているようだ。円相場も1ドル=143円台前半まで円高ドル安が進行し、トヨタ自動車やホンダなどの自動車株も売られ、日経平均の下げ幅は一時400円を超えた。また、関税率が一時的に下げられたとは言え、米国の高関税政策は日本経済に悪影響を与え、企業業績の重しになることはほぼ確実とマーケットは見ているのだろう。

国内債券市場で、長期金利の上昇がますます際立ってきた。長期金利の指標である新発10年債物国債の利回りは1.570%へ上昇し、3月28日以来約2か月ぶりの高水準となった。新発20年物国債利回りは2.595%まで上昇し、2000年10月以来の高い水準となった。さらに、新発40年物国債利回りは3.675%まで上昇し、3日連続で過去最高水準を更新した。米長期金利の上昇基調に引っ張られていることも原因の一つである。

日経平均の日足チャートを見ると、下放れて始まり、上下に短いひげを引いた短陽線で終えた。明らかに調整相場入りとなった。時限爆弾として意識しておくべきことは、90日間一時停止されているトランプ関税の「相互関税」部分が停止期限を迎えた後のことである。その期限(7月上旬)は刻々と迫っている。

33業種中27業種が下げた。下落率トップ5は、空運(1位)、石油・石炭(2位)、輸送用機器(3位)、卸売り(4位)、鉱業(5位)となった。
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時の利は「買い」から「売り」へ転換した

05月21日
昨日の米国株式相場は反落した(DJIA -114.83 @42,677.24, NASAQ -72.75 @19,142.71, S&P500 -23.14 @5,940.46)。ドル円為替レートは143円台半ばでの動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄の方がやや多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数は747に対して、下落銘柄数は816となった。騰落レシオは132.07%。東証プライムの売買代金は4兆1957億円。

TOPIX -6 @2,733
日経平均 -231円 @37,299円

米国では、貿易交渉を巡る具体的な進展が見られなくなり、トランプ大統領の大型減税法案に与党共和党の主要議員も反対している。前日にダウ工業株30種平均は史上最高値を更新したこともあり、利益確定売りが優勢となった。米長期金利(=10年債利回り)が上昇した(4.50%前後まで)。その結果、主要3株価指数は揃って反落した。

本日5月21日の東京市場では、カナダで開催されるG7財務相・中央銀行総裁会議に合わせて行われる加藤勝信財務相とベッセント米財務長官の会談で、円高ドル安を求められるのではないかという思惑から持ち高整理の売りが増えた。イスラエルがイランの核施設を攻撃する準備を進めているとの報道で、中東を巡る地政学リスクが高まり、防衛関連の重工業銘柄は上げた。原油相場も上げたのでINPEXなど鉱業・石油関連銘柄が買われた。銀行は政策保有株を縮減してため資本効率がさらに改善するとの期待と、長期金利の上昇を好感して銀行株は上昇した。

日経平均の日足チャートを見ると、陰線で続落した。4月7日を起点とすると、上方新値12本まで上げてようやく止まり、調整を開始したが、本日を含む3日連続の陰線で10日移動平均線の下に沈み込んだ。これで「時の利は買い」は終了し、「時の利は売り」へ転換した。このままダラダラを「売り」が続くこともあれば、材料が出て短期間でまた「買い」へ転換することもある。

33業種中20業種が上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、石油・石炭(2位)、パルプ・紙(3位)、卸売り(4位)、電気・ガス(5位)となった。
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株式相場が上に振り切れない理由は・・・

05月21日
昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +137.33 @42,792.07, NASDAQ +4.36 @19,215.46, S&P500 +5.22 @5,963.60)。ドル円為替レートは144円台半ばの前日比円高ドル安水準での動きだった。東証プライムでは、上昇銘柄数が344に対して、下落銘柄数は1,245となった。騰落レシオは128.49% 。東証プライムの売買代金は4兆4721億円。

TOPIX ±0 @2,739
日経平均 +31円 @37,529円

昨日の米国では、ムーディーズが米国の格付けをAaaからAaへ1段階引き下げた(S&Pとフィッチは既に先行して1段階格下げしていた)影響で、「アメリカ売り」が懸念されていた。しかし、米国30年債利回りは先週末の4.897%から一時5.037%まで上昇し後、4.941%で終えた。10年債利回りは4.439%から4.564%まで上昇した後、4.475%で引けた。ダウ工業株30種平均も売られて始まり、317ドル安まで下げた後、187ドル高まで反発し、137.33ドル高で引けた。先行してS&P500とフィッチが米国格付けを1段階下げていて、今回、ムーディーズも同じように1段階下げたことで、マーケットはほとんど驚かなかったようだ。

本日の東京市場では、米国市場で半導体関連銘柄が上げた流れを受けて、東京エレクトロンやアドバンテストなどの半導体関連銘柄は上げた。前場では日経平均は400円ほど上昇したが、上値では利食い売りが増加して押し戻された。今週末にカナダで予定されている主要7か国(G7)財務相・中央銀行総裁会談では、日米財務相会談も予定されている。その場で加藤勝信財務相は米国のベッセント財務長官と
「為替を含め2国間の諸課題について議論したい」との考えを示した。米国側から円安ドル高の是正を求められるのではないかとの懸念が高まり、円高ドル安が進行して下げる銘柄が多かった。全体としては下げる銘柄が多かったが、長期金利の上昇を好感して銀行株は引き続き買われた。

日本の超長期金利の上昇が目立った動きになってきた。超長期債市場の流動性と人気が低いことに加え、財政の緩みに対する警戒も重なり、新発30年国債の利回りは過去最高水準の3.1%まで、40年債利回りも一時3.595%まで上昇して過去最高を更新した。5月20日に実施された20年債の入札では、平均落札価格と最低落札価格との差である「テール」(入札の好不調を示す指標)が1円14銭まで拡大し、1987年以来38年ぶりの大きさとなり、市場関係者に衝撃を与えた。

長期金利の指標である10年債利回りも一時1.525%まで上昇して3月下旬以来の高水準となった。今年夏の参議院選を控え、物価対策として消費税減税の提案が与野党双方から出ているが、その財源を赤字国債に頼る可能性が高いとマーケットは見ていることも背景にある。2022年に英国で起きた財源案無視の減税政策とその反動である「トラス・ショック」を反面教師として警戒している。市場規模が大きい債券市場は政府・中央銀行が完全に制御することは不可能であり、時には「債券自警団」として反乱を起こし、政府当局に政策修正を求めることがあると思い知らされた。また、債券を買う買い手の構造も変化しており、日本人投資家の買いが減少する一方、外国人投資家の買いが増加している。外国人投資家はリスクに関して日本人よりも敏感なため、以前と比べて債券価格・債券利回りの急激な変化を引き起こし易くなっている。

超長期債利回り(=超長期金利)の上昇は財政コストを上げるため、その分だけ国家財政を悪くするが、悪影響は民間企業にも及ぶ。鉄道や電力などインフラ関連企業は超長期社債を発行して長期資金を調達するからだ。例えば、5月16日に起債した関西電力の20年債は利率が2.775%と決まったが、わずか4年前と比べて2.1%も調達コストが急上昇した。

日経平均の日足チャートを見ると、短陰線で小幅高となったが、5月15日から横ばい相場が続いている。3月26日の戻り高値@38,220円が強い上値抵抗線として機能しているようだ。なかなか上に振り切れないのは、トランプ関税が90日間の停止期限を迎えた後はどうなるのか、米国が日本に対して円高ドル安を要求してくるのではないかという不安などが背景にあるからだろう。

33業種中24業種が下げた。下落率トップ5は、繊維製品(1位)、電気・ガス(2位)、水産・農林(3位)、空運(4位)、陸運(5位)となった。
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最後に戦場で勝敗を決定するのは現場での戦闘能力(建玉操作)!

05月20日
先週金曜日の米国株式相場は上昇した(DJIA +331.99 @42,654.74, NASDAQ +98.78 @19,211.10, S&P500 +41.45 @5,958.38)。ドル円為替レートは145円台前半での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が826に対して、下落銘柄数は750となった。騰落レシオは146.29%。東証プライムの売買代金は3兆8215億円。

TOPIX -2 @2,738
日経平均 -255円 @37,499円

先週金曜日の米国株式相場は上昇した。発表された経済指標は芳しくはなかった。5月ミシガン大学消費者信頼感指数は予想以上に悪化して(50.8%)、過去2番目の低水準となった。1年先期待インフレ率速報値は7.3%(前月分は6.5%)と高くなりインフレ懸念は高まり、個人消費を減少させかねない。しかし、前週末に米中が気違いじみた高関税を引き下げることに合意したことで貿易摩擦に対する懸念が緩和されたことが引き続き勝った。前日まで8日連続で大きく売り込まれていたユナイテッドヘルス・グループに押し目買いが急増し、大きく反発して相場全体のセンチメントを高めた。

本日5月29日の東京市場では、日経平均は4日続落した。米大手格付け会社(ムーディーズ)が米国債の格付けを最上級のAaaからAa1へ1ランク引き下げたため、その影響が心配されたが悪影響は限られた。確かに、米景気後退懸念や米株価指数先物及びアジア株が軟調に動いたことは本日の日本株の重しとなったが、下値では押し目買いも入った。日本企業の今後の業績に大きな影響を与えるのは日米関税交渉の先行きだ。その趨勢がどうなるか判明するまで大口の投資家は大きく動けないだろう。

日経平均の日足チャートを見ると、続落して上向きの10日移動平均線にちょうど接するところまで調整してきた。どんなにチャートを見つめても「魔女の水晶玉」でないので、未来のことは分からない。事前に集めた情報・分析(ファンダメンタルズ分析やチャート分析)だけでは生きた相場を勝ち続けることはできない。最後に戦場(相場)で勝敗を決定するのは現場での「戦闘能力」、つまり、「建玉操作」である。こんな時は「円月殺法」で構える。「無構えの剣」だから相手がどう切り込んできても融通無碍に切り返すことができる。但し、誰でも簡単に使いこなせる「剣」ではない。十分な訓練(バックテストによる検証)をしないと頭では理解できても体・心が適切に反応できない。ここで技術の差が出る。

33業種中15業種が上げた。上昇率トップ5は、医薬品(1位)、空運(2位)、水産・農林(3位)、不動産(4位)、輸送用機器(5位)となった。
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株価を上昇させる株価材料が賞味期限入りすると・・・

05月16日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +271.69 @42,322.75, NASDAQ -34.49 @19,112.32, S&P500 24.35 @5,916.93)。ドル円為替レートは145円台前半での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が858に対して、下落銘柄数は705となった。騰落レシオは135.98%。東証プライムの売買代金は4兆4746億円。

TOPIX +1 @2,740
日経平均 -2円 @37,754円

米国では、米中貿易暫定合意を好感した上昇は賞味期限が過ぎたようだ。ハイテク株は利食い売りが優勢となった。4月の米生産者物価指数(PPI)が予想に反して低下したため(前月比-0.5%<予想+0.2%、前年比+2.4%<予想2.5%)、米10年債利回りが低下した(前日の4.528%から4.433%へ)。これを好感して幅広い銘柄が上げ、ダウ工業株30種平均は上昇した。

本日5月16日の東京市場では、日経平均は3日小幅続落した。米国市場でのハイテク株安と外為市場での円相場の円高ドル安進行のため、売りが優勢となった。日経平均の下げ幅は一時250円を超えた。また、2025年1〜3月期の実質GDP速報値が前期比-0.2%、年率換算で-0.7%とマイナス成長となり、2024年1〜3月期以来のマイナス成長となったことも相場の重しになった。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日の陰線をちょうど打ち消すような陽線で終えた。上向きの10日移動平均線の上で推移しているので、まだ大きな調整とはなっていない。ただ、株価を上昇させる株価材料が賞味期限入りすると利食い売りが優勢が優勢となるため、調整し易くなる。今のところ、アイランドリバーサルになりそうな展開で、もし来週、10日移動平均線の下に沈むようなことになれば、その可能性が濃厚となる。

33業種中21業種が上げた。上昇率トップ5は、繊維製品(1位)、海運(2位)、金属製品(3位)、医薬品(4位)、その他製品(5位)となった。
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「銀行」は当面の上昇エネルギーが尽きたか

05月15日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -89.37 @42,051.06, NASDAQ +136.73 @19,146.81, S&P500 +6.03 @5,892.58)。ドル円為替レートは145円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が489に対して、下落銘柄数は1,098となった。騰落レシオは146.54%まで上昇してきた。東証プライムの売買代金は4兆7778億円。

TOPIX -24 @2,739
日経平均 -373円 @37,756円

米国では、先週末に米中が関税の大幅引き下げで合意したことで、貿易摩擦懸念が大きく後退しているため株価の下支えとなっている。エヌビディアをはじめとするハイテク株が買われた一方、ヘルスケア株は売られて相場全体の重荷となった。

本日5月15日の東京市場では、利益確定売りが優勢となり日経平均は続落した。「米国と韓国の会談で韓国ウォン相場について協議した」と報道されると、米国は日本にもドル高是正を求めるとの思惑が浮上し、円相場が円高ドル安方向に振れたことでトヨタ自動車など自動車株が売られ、日経平均の下げ幅は一時500円に迫った。銀行株は14日まで6営業日連続で上昇していたが、遂に当面の上昇エネルギーが尽きたようだ。日本株は米景気後退を過度に織り込んで積み上がっていた先物売りがショートカバーのため買い戻され、足元の急速な戻り相場を後押しして来た。しかし、これまでにほとんどのショートは買い戻されたと見られるから、これからは上がるにしても緩やかになると見ている。

日経平均の日足チャートを見ると、ギャップダウンして下げた後、ほとんど動きがなく、短陽線で終えた。もしこのまますぐにギャップダウンを埋めることができない状態がしばらく続くと「アイランドリバーサル」となり、当面の高値を付けたサインとなるが、さて、どう動くか。

33業種中24業種が下げた。下落率トップ5は、輸送用機器(1位)、その他製品(2位)、証券(3位)、保険(4位)、銀行(5位)となった。
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BEIの上昇が日銀の追加利上げ観測を強めている

05月14日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -269.67 @42,140.43, NASDAQ +301.74 @19,010.08, S&P500 +42.36 @5,886.55)。ドル円為替レートは146円台後半の前日比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が570に対して、下落銘柄数は1,033となった。騰落レシオは138.99%と持続不可能な水準まで上昇している。東証プライムの売買代金は5兆4483億円。

TOPIX -9 @2,763
日経平均 -55円 @38,128円

米国では、注目された米4月消費者物価指数(CPI)が予想を下回る伸びとなった(前年比+2.3%<予想+2.4%)ことで、利下げ期待が高まった。さらに、サウジアラビアがエヌビディアのAIチップを大量購入するとの報道があり、エヌビディアは5.63%高となった。これに刺激されてハイテク株全般が買われた。他方、通期見通しの取り下げとCEO交代が報じられたユナイテッド・ヘルスは17.79%も急落し、この1銘柄だけでダウ工業株30種平均を414ドルも押し下げた。

本日5月14日の東京市場では、日経平均は5営業日ぶりに小幅反落した。米国市場でのハイテク株高の流れを受けて、東京エレクトロンやアドバンテストなど主力株が上げ、前場は高く始まったが、高値警戒感が強くなっており、その後利食い売りが優勢となった。ドル円相場は1ドル=146円台後半の前日比円高ドル安水準で推移したため、トヨタ自動車など輸出関連銘柄が売られた。日経平均の下げ幅は一時330円を超えた。関税交渉で米中合意は実現したが、日米交渉の合意はまだまだ先になりそうであるため、これ以上の上値追いは躊躇しているようだ。

国債利回りから物価連動債の利回りを引いて計算するブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)が再び1.5%台後半まで上昇しているため、日銀の追加利上げ観測を強めている。円高ドル安と銀行株が上げた主な理由がこれである。今年3月には過去最高水準まで上げていたが、トランプ関税で資本市場が大混乱した4月中旬以降は急落していた。

日経平均の日足チャートを見ると、上下にひげを引いた短陰線で終えた。追加の好材料がなく、短期的な過熱感は否めず、利食い売りに少し押された形となった。まだ上方向への余熱は残っているが、定石としてはここは一旦売りが賢明だろう。

33業種14業種が上げた。上昇率トップ5は、銀行(1位)、証券(2位)、鉱業(3位)、非鉄金属(4位)、パルプ・紙(5位)となった。
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米中が関税を115%引き下げることに合意したことを好感して・・・

05月14日
昨日の米国株式相場は大きく上げた(DJIA +1,160.72 @42,410.10, NASDAQ +779.42 @18,708.34, S&P500 +184.28 @5,844.19)。ドル円為替レートは147円台後半での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が734に対して、下落銘柄数は849となった。騰落レシオは132.78%まで上昇し、短期的な高値警戒感はさらに高まって来た。東証プライムの売買代金は6兆169億円。

TOPIX +30 @2,772
日経平均 +539円 @38,183円

米国では、株価は急伸した。先週末にスイスで行われた米中貿易交渉で、関税の90日間の一時停止と双方が「相互関税」を115%引き下げることに合意したからだ。これにより、米国の対中関税は30%に下がり、中国の対米関税は10%に下がる。同時に、米中貿易摩擦の過激化が後退したことを受けて米ドルは他通貨に対して大幅高となり、1ドル=148円45銭、先週末比3円以上の円安ドル高となった。

本日5月13日の東京市場では、米国株の大幅上昇の流れを受けて、銀行株や自動車株をなどの主力株を中心に買われて日経平均は大幅高で4日続伸した。日経平均の上げ幅は一時800円を超えた。中国関連銘柄として売られていたファナックや安川電機が大きく買い戻され、円安ドル高を好感してトヨタ自動車が買われた(逆にニトリは売られた)。世界経済の減速と株価急落という懸念が後退したため、日銀が利上げし易くいなったとの期待から三菱UFJをはじめとする銀行株が大きく買われた。日銀の利上げ期待を背景に、国内債券市場では、長期金利が一時1.465%まで上昇したため、支払金利負担が重くなる不動産や建設株が売られた。全体としては、寄り付き後は利食い売りが優勢となり、陰線で終える銘柄が目立った。

5月13日には4月米消費者物価指数(CPI)が発表されるが、トランプ関税の影響が統計に出始めるころである。今回の米中の関税引き下げ合意により、当面の好材料は出尽くした感がある。米中対立の緩和という期待だけではさらに上げ続けるのは難しいだろう。7月には相互関税の上乗せ税率の延長期限、8月には米中の追加関税の引き下げ終了期限を迎える。足元の楽観的な雰囲気はいつまで続き、いつまで上値追い戦術が有効か。

日米貿易交渉で、主力の自動車関税を巡る攻防が不透明である。確かに米国の異常な高関税は修正された。米国の実効関税率(=関税額/輸入総額)は今回の合意前は23%だったものが13%まで大幅に縮小された。しかし、2024年末にはわずか2%強に過ぎなかったことを思えば、13%でもかなり高いままである。過去30〜40年間の世界経済は高品質と低価格を追求したサプライチェーンのグローバル化と国際貿易量の増加に伴って成長してきた。この貿易量の増加に急ブレーキがかかっている。もし、米国の実効関税率が2%強から13%まで上がったままで2025年を通過すると、世界経済の成長率はかなり下がると見るのが妥当だろう。それを株価がどのように織り込んで行くのか見ものである。

日経平均の日足チャートを見ると、大きくギャップして寄り付いた後、利食い売りが優勢となり短陰線で終えた。騰落レシオは132.78%まで上昇して「上げすぎシグナル」が点灯している。3月26日のザラバ高値を終値で上抜けし、あたかも「トランプ関税の大騒ぎはなかった」かのような状態に戻った。しかし、この水準からさらに上値を追いかけるにはそれなりの理由・材料が必要になる。日銀は追加利上げをしたがっている。ただ、トランプ関税による世界経済の減速とその副産物である株価の急落を前にして利上げを見送ってきたが、その見送る理由が今消えつつある。7月までには無理そうだが、10月以降には追加利上げの可能性が高まってくるかもしれない。利上げは銀行株や保険株などの一部業種を除き、株価の押し下げ要因として働く。

33業種中19業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、医薬品(2位)、倉庫・運輸(3位)、その他製品(4位)、銀行(5位)となった。
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トランプ砲が医薬品銘柄を直撃した!

05月13日
先週金曜日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -119.07 @41,249.38, NASDAQ +0.78 @17,928.92, S&P500 -4.03 @5,659.91)。ドル円為替レートは146円台前半の先週末比円安ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,116に対して、下落銘柄数は476となった。騰落レシオは125.10%。東証プラムの売買代金は4兆8542億円。

TOPIX +9 @2,742
日経平均 +141円 @37,644円

先週金曜日の米国では、前日に英国との暫定的な貿易協定が合意に至ったことを株式相場は好感していた。トランプ大統領は自身のSNSで「多くの貿易協定を準備中だ。どれも素晴らしい!」と投稿した。5月10日からスイスで始まる米中貿易協議で、現在145%の対中関税に関しては、ブルームバーグが60%以下になる可能性があると報じていたが、トランプ大統領は「80%が適切だろう」とSNSに投稿したため、先行きの不透明感を強めた。貿易摩擦を緩和するような内容で合意されれば株式相場は上がるだろう。

本日5月12日の東京市場では、米中の貿易協議の進展を期待して株価は上昇し、日経平均は3日続伸した。東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体関連銘柄やファナックや安川電機も上げた。ただ、トランプ米大統領が医薬品の価格を大幅に引き下げる(薬価を即時に30〜80%引き下げる)大統領令に5月12日に署名すると表明したことを受けて、武田薬品(米国での売上高比率52%)、アステラス製薬、第一三共(米国での売上高比率34%)、大塚HD、中外製薬など医薬品銘柄は軒並み大幅安となった。

日米関税交渉は米国への輸出額が大きい自動車に関しては、双方が譲らず、なかなか合意に至らないのではないか。関税交渉がトランプ大統領の思うように進まないと、ドル安円高政策の方へ戦術を変更してくる可能性も排除できない。もし、その戦術が現実化すると、日本株全般はまた大きな調整を余儀なくされる。

本日の立会時間が終了した後、日本時間5月12日午後4時、米中両政府は互いに課していた高率関税を90日間大幅に引き下げる(双方が関税を115%引き下げる)と発表した。これは明日の日本株を大きく上昇させるはずである。米英や米中など関税を巡る2国間貿易交渉が進展しており、世界の株式相場の約8割が「相互関税」発表前の水準を先週末までに上回った。只、穿った見方をすれば、対中国ではトランプ米大統領の本当の狙いは貿易赤字の解消ではなく、中国によるレア・アース(希土類)(最新戦闘機の製造に不可欠)の輸出規制緩和を引き出すことではないかと指摘する声もある。この真の目的が達成できない場合、再度、関税で中国を揺さぶろうとすることも想定しておきたい。

日経平均の日足チャートを見ると、下ひげを引いた短陰線で3日続伸した。目前の上値抵抗線として意識される3月26日のザラバ高値@38,221円は既に射程距離に入った。

33業種中25業種が上げた。上昇率トップ5は、倉庫・運輸(1位)、証券(2位)、海運(3位)、鉱業(4位)、機械(5位)となった。
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米国と各国との関税交渉のさらなる進展を期待して・・・

05月10日
昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +254.48 @41,368.45, NASDAQ +189.98 @17,928.12, S&P500 +32.66 @5,663.94)。ドル円為替レートは145円台半ばの前日比円安ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,282に対して、下落銘柄数は311となった。騰落レシオは116.17%。東証プライムの売買代金は5兆7309億円。

TOPIX +35 @2,733
日経平均 +575円 @37,503円

米国では、米国と英国の貿易交渉が合意に至り、今週末に予定されている米中の貿易協議への期待がさらに高まり、主要3株価指数はは揃って続伸した。ダウ工業株30種平均の上げ幅は一時650ドルを超えた。米国の英国に対する相互関税は4月2日に発表したものと同じで上乗せ分がない10%となる。さらに、英国からの輸入自動車に対しては年間10万台の低関税枠を設け、鉄鋼への追加関税は0%とする。その代わり、英国は非関税障壁を見直すことになった。詳細については今後数週間以内に発表される。バイデン政権が導入した人工知能(AI)半導体の輸出規制をトランプ政権が見直すとの報道を商務省が認めたことで、半導体株の買いが続いた。

本日5月9日の東京市場では、米関税政策の不透明感後退を背景に米国株が続伸した流れを受けて、買い優勢となった。米トランプ大統領が中国に課している145%の関税を50%まで引き下げることを検討していると報道され、貿易摩擦激化という懸念が後退した。その結果、世界の景気敏感株である日本株が買われた。米英関税交渉が合意に至った今、次は日米の貿易協議で英国同様、日本にも自動車関税の緩和措置が認められるとの期待が高まった。本日の上昇により、日経平均は11連騰し、2017年10月の12連騰以来の長い連騰となった。

2025年3月期(確定した前期)の決算発表と同時に自社株買いを発表する企業が多く、これが株価に浮揚力を与えている。自社株買いは「MM理論」では企業価値には影響を与えないとされるが、実際には短期的に株価が上がる場合が多い。「シグナリング仮説」や「エージェンシー仮説」といったファイナンス理論により説明される。ただ、自社株買いだけでは長期的な株価成長はありえない。本業の儲けを増加させることでしか株価を長期的に上げることはできない。

5月4日に行われた日米財務相会談では為替目標が議題に登らなかったことで、円高が急速に進む懸念が後退したため、日本株を慌てて売る必然性もなくなった。

日経平均の日足チャートを見ると、ギャップアップして始まりさらに上昇して陽線で終えた。4月17日に10日移動平均線が上向きに転じて株価サイクル� 焚爾音澆泙蠅�ら反発初動)に入った後、10日移動平均はずっと上向きで株価はその上で推移している。4月25日にはまだ下向きの25日移動平均線を上抜け、さらに5月2日にはまだやや下向きの60日移動平均線の上に浮上した。5月8日には25日移動平均線も上向きに転じ、株価サイクル�◆僻身�初動から着実な上昇を目指す)に入った。このままの水準が数日続くだけでも来週前半には株価サイクル��(着実な上昇)に入りそうだ。その場合、3月26日のザラバ高値@38,221円が目先の上値抵抗線として意識される。

33業種中27業種が上げた。上昇率トップ5は、倉庫・運輸(1位)、銀行(2位)、保険(3位)、繊維(4位)、情報・通信(5位)となった。
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米英関税交渉の合意を好感して・・・

05月09日
昨日の米国株式相場は上昇した(DJIA +284.97 @41,113.97, NASDAQ +48.50 @17,738.16, S&P500 +24.37 @5,631.28)。ドル円為替レートは144円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄の方がやや多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が875に対して、下落銘柄数は688となった。騰落レシオは109.40%。東証プライムの売買代金は4兆4795億円。

TOPIX +3 @2,699
日経平均 +149円 @36,929円

米国では、午前中は連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えていたものの、FOMCは予想通りに政策金利の据え置き(4.25〜4.50%)を決め、パウエル議長の会見もほぼ予想通りだった。今週中にも米中がスイスで貿易協議を正式に開始することになっており、貿易摩擦の緩和期待がある。さらに、トランプ政権がAI半導体の輸出規制(前バイデン政権が導入した)を撤廃することを検討していると報道されると株価は上がり、ダウ工業株30種平均は一時473ドルまで上昇した。

本日5月8日の東京市場では、FOMCを無事通過した米国株高の流れを受けて、さらに米関税政策を巡る各国の交渉が進展するとの期待の高まりを背景に、東京エレクトロンやアドバンテストなどの半導体関連銘柄を中心に買われ日経平均は上昇した。相互関税を巡る合意の第1弾はイギリスであると報じられた。

トヨタ自動車は2025年3月期連結決算(国際会計基準)を発表した。トランプ関税が世界経済に与える影響が不透明すぎるため、2026年3月期連結決算の数値を控えめに提示したようで、2期連続の最終減益見通しを発表した。そのため、株価は売り優勢となって下落し、一時2.71%安になった。

超長期国債(10年超)の利回りが上げ続けている。売買シェアは約5割が外国人(ヘッジ・ファンドなど短期売買目的)であり、日銀による国債買い入れも減額が進んでいる中、国内投資家の需要は小さくなっている。その結果、長期投資目的の日本勢(年金や生命保険会社)のシェアは小さくなっている。米国からのプレッシャーで防衛費の増額が求められていることも含めて、財政悪化懸念を材料に超長期国債利回りが上昇を続けている。30年物国債利回りは一時2.865%(2004年8月以来の高水準)、40年物国債利回りは3.25%(過去最高水準)まで上昇してきた。今後、財政懸念悪化が懸念されるようなことが起これば、外国勢は躊躇なく超長期国債を売ってくるはずなので、利回りはさらに上昇する。すると、「旗艦」の10年物国債利回りをはじめとする他の年限の国債利回りにも波及すること必至だろう。そのような事態に備えて、超長期金利が上昇すると、何がどう動き、それが巡り巡って、どの銘柄をどちら方向へ動かすのかについて今の内から研究しておくことが賢明だろう。

日経平均の日足チャートを見ると、陽線で終わり、昨日のザラバ高値を超えて今回の戻りの高値を更新した。米国の個別国との関税交渉が進んでいるとの期待が高まっているため、上方向の勢いがまだ強そうだ。米英の関税交渉の合意は株式相場にポジティブではあるが、日本株をさらに浮揚させるには力不足である。日本株のさらなる上昇のためには米日、米中の関税交渉合意が必須である。

33業種中18業種が上昇した。上昇率トップ5は、海運(1位)、サービス(2位)、非鉄金属(3位)、機械(4位)、食料品(5位)となった。
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戻りのピッチがやや速すぎるが・・・

05月08日
昨日の米国株式相場は下落した(DJIA -389.83 @40,829.00, NASDAQ -154.58 @17,689.66, S&P500 -43.47 @5,606.91)。ドル円為替レートは142円台後半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,035に対して、下落銘柄数は550となった。騰落レシオは100.40%。東証プライムの売買代金は4兆9187億円。

TOPIX +8 @2,696
日経平均 -51円 @36,780円

米国では、3月の貿易収支が1,405億ドルの赤字(>2月1,227億ドルの赤字)となった。貿易交渉が引き続き不透明なため相場の重しとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を7日に控えており、主力株が利食い売りで押された。ダウ工業株30種平均の下げ幅は一時400ドルを超え、終値で2日続落した。トランプ大統領は2週間以内に医薬品に対する関税について発表する述べた。また外国で製作された映画に対して100%の関税を課すと発表した。

本日5月7日の東京市場では、米国株安と円高ドル安、トランプ大統領が医薬品に対する関税を2週間以内に発表し、さらに外国で製作される映画に100%の関税を課すと述べたため、相場の重しとなった。他方、米国と中国が週内に貿易問題を巡る閣僚級会議をスイスで開くと発表したことで、米中貿易摩擦が緩和方向に向かうとの期待が高まり、これは株価押し上げ要因となった。本日の目立った動きは、トランプ米大統領の追加関税政策による薬品株の下落と映画事業を手掛けるソニー・グループの下落である。東証プライム上場銘柄の内55%はトランプ米大統領が相互関税が発表する前の4月2日の株価を回復した。ただ、決算発表が進んでいるが、関税の織り込み具合が不十分なままの業績予想も多く、今後の日米交渉次第では四半期決算での業績見通しの下方修正が起こりうる。また、業績見通しの前提となる為替レートの想定は1ドル=140円前後の会社が多く、それ以上の円高ドル安になると業績見通しの下方修正を迫られる。

日経平均の日足チャートを見ると、短陰線で小幅安とはなったが、ザラバ高値は今回の戻りで更新した。弱くはない相場だが、戻りの速度がやや速すぎるため、持続性が気になる。

33業種中21業種が上昇した。上昇率トップ5は、空運(1位)、卸売り(2位)、保険(3位)、銀行(4位)、倉庫・運輸(5位)となった。
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関税交渉の進展期待を背景に日経平均、7日連騰!

05月02日
昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +83.60 @40,752.96, NASDAQ +264.40 @17,710.74, S&P500 +35.08 @5,604.14)。ドル円為替レートは145円台前半の前日比円安ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が817に対して、下落銘柄数は766となった。騰落レシオは91.88%。東証プライムの売買代金は4兆7505億円。

TOPIX +8 @2,688
日経平均 +378 @36,831円

米国では、前日のマイナス成長のGDPに続き、新規失業保険申請件数が24.1万件(>予想22.4万件)と弱い結果となった。さらに、翌日発表の4月雇用統計では非農業部門雇用者数(NFP)が13.0万人(<前月22.8万人増)と弱い結果が予想されている。しかし、株価は上昇し、ダウ工業株30種平均は8日続伸した。マイクロソフトやメタが好決算を発表して株価が上がり、マーケット・センチメントを良くした。

本日5月2日の東京市場では、連日の米国株高の流れ、さらに日銀が政策金利を据え置いて早期利上げが遠退いたこと、円相場が1ドル=145円台の円安ドル高に振れ、日米及び米中の関税交渉が進展するとの期待を背景に、日経平均は続伸した。日経平均の上げ幅は一時500円を超えたが、ゴールデン・ウイークの連休を控えているため、買いが一巡すると戻り待ちの売りに押されて上げ幅を縮小させた。

日経平均の日足チャートを見ると、陽線で上げ、7日続伸した。2月28日から3月14日までの狭いレンジでの動きが作った塊圏に突入した。ここからはまってましたとばかりに戻り売り圧力が増す。4月17日以来10日移動平均線はずっと上向きを維持しており、株価はその上で推移している。本日は25日移動平均線も下向きからほぼ横向きになった。勢いは上向きだが短期的な過熱感もあるため、一旦悪い材料が出てくると絶好の利食い売りの口実になることもある。日本がゴールデンウィークの連休中に米国発のどんな材料が飛び出してくるか。

33業種中24業種が上げた。上昇率トップ5は、精密機器(1位)、医薬品(2位)、その他製品(3位)、化学(4位)、輸送用機器(5位)となった。
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株価サイクル�,老兮鈎罎世�、短期的な高値警戒感も

05月02日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +141.74 @40,669.36, NASDAQ -14.98 @17,446.34, S&P500 +8.23 @5,569.06)。ドル円為替レートは144円台前半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄の方が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が590に対して、下落銘柄数は988となった。騰落レシオは94.11%。東証プライムの売買代金は4兆6085億円。

TOPIX +12 @2,679
日経平均 +407円 @36,452円

米国では、2025年1〜3月期国内総生産GDP速報値が予想に反してマイナス成長となった。4月全米雇用リポートで非農業部門雇用者数が前月比6万2000人増(<予想12万人増)と弱かったため、労働市場の減速感が意識されたことも重なり、景気後退懸念が一挙に高まり、株価は大幅安で始まった。しかし、GDPの中身をよく見てみると、設備投資(前年比+7.8%)も消費(同+1.8%)も共に悪くない。次第に、GDPが縮小した主な原因はトランプ関税導入を前に駆け込み輸入が急増したことである判明した。輸入が増加するとその分だけ付加価値は外国に取られるのでGDPの数値は計算上、下がるからだ。過度な景気後退懸念は和らぎ、急速に買い戻しが始まった。ダウ工業株30種平均は一時780ドルほど下げたが、7日続伸して終えた。

本日5月1日の東京市場では、主力銘柄が上がり1年4か月ぶりに日経平均は6日続伸した。1日まで開いた日銀の金融政策決定会合では、大方の予想通り政策金利の据え置きが決まった。利上げに対して日銀が慎重であると受け止められ、円相場はドル高円安方向へ振れ、1ドル=144円台まで下落した。円安を好感して、株価指数先物主導で買われ、日経平均の上げ幅は一時500円に迫った。勿論、トヨタ自動車をはじめとする自動車株は買われた。日銀による追加利上げが遠退いたことで、三井不動産など不動産株が買われる(支払い利息負担が増えない)一方、三菱UFJなど銀行株は売られた(利ザヤ拡大期待が萎んだ)。4月30日に1000億円の自社株買いを発表したJR東海は上昇して年初来高値を更新し、本日5月1日に800億円の自社株買いを発表した住友商事も後場に一段高となった。決算発表(26年3月期連結純利益予想が24%減の1,770億円)をした村田製作所は失望売りが殺到して急落した。

日経平均の日足チャートを見ると、陽線で6日続伸した。4月14日に10日移動平均線の上に再浮上してからずっとその上で推移している。4月17日には10日移動平均線は上向きに転じ、且つ、株価はその上で推移しており株価サイクル� 福甓爾音澆泙蠅�ら反発初動)に入った。その後もずっと上向きの10日移動平均線の上で動いており、「時の利」は買いが継続している。3月14日安値@36,594円が目前の上値抵抗線として意識される。ただ、RSI(14日ベース)が昨日時点で76%まで上がっており、短期的な過熱感はあるので上値追いは要警戒。

上向きでも下向きでもトレンドが発生しているときは、株価が10日移動平均線をクロスする時をスイッチON/OFFとして売り買いのタイミングを計るとまずまずの値幅が着実に取れます。細かい建玉操作ができない人にはお勧めです。

33業種中20業種が上げた。上昇率トップ5は、精密機器(1位)、陸運(2位)、ガラス・土石(3位)、その他製品(4位)、非鉄金属(5位)となった。
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