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優利加

2003年8月から個人投資家に株式トレード技術の指導をする「優利加塾」を開講。2007年4月から准教授として大学及び大学院にて「数理ファイナンス」、「金融工学」、「ファイナンス概論」、「経営財務」などの科目を講義する一方、学部生及び大学院生の「演習(ゼミ)」の指導も行っている。モットーは「自他共楽」と生涯現役の株式トレード。著書の『 生涯現役の株式トレード技術』は、2006年2月出版以来、続々と感動の声が殺到。 ブルベア大賞2006 大賞を受賞。

「生涯現役のトレード日記」

株価サイクル��(着実な上昇局面)の持続性が試される

12月30日
昨日の米国株式相場は続落した(DJIA -249.04 @48,461.93, NASDAQ -118.75 @23,474.35, S&P500 -24.20 @6,905.74)。ドル円為替レートは156円台前半の前日比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が356に対して、下落銘柄数は1,194となった。騰落レシオは116.84%。東証プライムの売買代金は3兆7436億円。

TOPIX -18 @3,409
日経平均 -187円 @50,339円

米国では、最高値圏で推移するエヌビディア、アマゾンドットコム、マイクロソフトなどハイテク株が利食い売りで売られやすい中、銀先物相場が急落してリスク回避の動きが強まったことで、「リスク資産」の株も売られた。12月29日の取引で銀先物(中心限月)は先週末比8.7%安となった。一日の下落率としては2021年2月以来の大きさで、連想から銀だけでなく、金など他の貴金属も巻き込まれて連れ安した。金鉱山のニューモントや鉱山のフリーポート・マクモランなどの関連銘柄の下げが目立った。きっかけはシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループが前週末、複数の貴金属の証拠金要件を引き上げると発表したことだった。相場過熱し過ぎるとそれを冷やすために証拠金要件をより厳しくすることは教科書通りである。原油高を受けてシェブロンは上昇したが、主要3株価指数は揃って続落した。

本日12月30日(大納会)の東京市場では、米国株式相場の続落の流れを受けて、主力株の一つであるソフトバンクが大きく売られるなど、売り優勢となった。日経平均の下げ幅は一時300円を超える場面があった。ニューヨーク市場で銀先物価格が急落したため、東京市場でも住友鉱山、三菱マテリアル、東邦亜鉛などの非鉄金属が大きく売られた。他方、ファーストリテイリングや海運、金利上昇が収益向上につながる銀行株、特に宮崎銀行、佐賀銀行など地銀株(PBR=0.5倍程度)の一角が目立って上げた。また、東京電力が2026年1月26日に柏崎刈羽原発6号機を再稼働すると発表したことを好感して、東電HDが上げた。原発1機の再稼働で約1,000億円の収益改善が見込まれるからだ。

12月19日時点での信用倍率(信用買い残を売り残で割った値)は21.52倍となった(6月13日は38.38倍)ため、仮需が高くなりすぎると何かのきっかけ次第で売りが急増する可能性が高くなる。

日経平均の日足チャートを見ると、上から10日、25日、60日移動平均線がすべて上向きであり、株価はその上で推移しているため、チャートで見る限り、株価サイクル��(着実な上昇局面)である。この局面が長く続くかどうかは相場の背後で何が起こっているか(株価材料)次第で決まる。そして、株価材料はその銘柄固有のもの、相場全体に共通するものの2種類があり、これらを考量しながら株価サイクル��の持続性を考える。

33業種中29業種が下げた。下落率トップ5は、証券(1位)、非鉄金属(2位)、その他製品(3位)、サービス(4位)、その他金融(5位)となった。
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日銀のスタンスを「タカ派」的と解釈して・・・

12月30日
先週末の米国株式相場は小幅下落した(DJIA -20.19 48,710.97, NASDAQ -20.21 @23,593.10, S&P500 -2.11 @6,929.94)。ドル円為替レートは156円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が986に対して、下落銘柄数は553となった。騰落レシオは121.94%。東証プライムの売買代金は4兆3310億円。

TOPIX +3 @3,427
日経平均 -224円 @50,527円

先週末の米国では、主要な経済指標や企業の決算発表がなかったため、材料不足で小動きとなった。サンタクロース・ラリー(年末5営業日と新年の2営業日は上げることが多い)への期待が強く、下値では堅い動きだった。機関投資家による「お化粧買い」の観測もあった。主要3株価指数は揃って小安く終えた。

本日12月29日の東京市場では、日銀の利上げ継続が意識されて、前週末比で円高ドル安が進行したことで株式相場の重しとなった。本日は12月末の配当権利落ち日で、日経平均は約60円下げる計算だった。日銀が本日公表した12月18〜19日開催の金融政策決定会合の「主な意見」では、「為替市場を通じた物価への影響も踏まえ、緩和度合いの調整を行うことが妥当」などの意見があった。これを金融引き締めに積極的な「タカ派」的な意見とマーケットは受け止め、円相場は円高ドル安方向に振れた。そのため、輸出関連銘柄の一角は売りに押された。他方、金利上昇の恩恵を受ける銀行や保険は買われた。また、金・銀の価格が上昇基調を続けているため、非鉄金属銘柄も買われた。さらに、個人投資家による少額投資非課税制度(NISA)の新年枠を使う目的の買いが入り始めた。

日経平均の日足チャートを見ると、もともと配当権利落ち分で60円ほど下げることが自然であり、それ以上に下げて下ひげを引いた短陰線で終えたが、実質的には横ばいである。株価サイクル��(着実な上昇局面)を辛うじて維持している。

33業種中18業種が上げた。上昇率トップ5は、非鉄金属(1位)、卸売り(2位)、鉄鋼(3位)、海運(4位)、保険(5位)となった。
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やはり株価サイクル��は信頼性が高い

12月27日
昨日の米国株式市場はクリスマスのため休場だった。ドル円為替レートは156円台前半の前日比円安ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が861に対して、下落銘柄数は672となった。騰落レシオは125.85%。東証プライムの売買代金は3兆7289億円。

TOPIX +5 @3,423
日経平均 +343円 @50,750円

米国市場はクリスマスのため休場だったため材料不足の中、本日12月26日の東京市場では、ソフトバンクグループやアドバンテストなど、ハイテク株や半導体関連銘柄を中心に買いが優勢となった。12月期決算企業の配当権利狙いで個人の買いも入った。日経平均の上げ幅は一時500円を超える場面があったが、その後は少し売りに押し戻された。野村や大和など証券株が上げて年初来高値を付けた。個人の証券口座開設が続いているだけでなく、株高や企業の資本効率の見直しを背景にM&A(合併・買収)や事業再編が広がっており、証券会社の収益を高めると期待される。また、株価の動きが冴えない状態が続いている海運株は来年度の挽回を期待して買いが増えて上昇が目立った。

人工知能(AI)需要の拡大を背景に、短期記憶用のDRAM(指標のDDR4型8ギガの価格が昨年末比約10倍に)だけでなく、データの長期記憶に使うNAND型フラッシュメモリーの価格も上昇が続くとの見方が主流となっている。AI半導体は計算用の画像処理半導体(GPU)と複数のHBM(DRAMを積層させて作る高性能半導体、「広帯域メモリー」)などから構成されており、GPUとHBMとの間で瞬時に膨大なデータをやり取りしている。ただ、このような構造だと消費電力が大きくなるだけでなく、HBMの価格が高騰しており調達が難しくなっている。その解決策として、HBMを補完する形でNAND型メモリーを組み合わせることにより、消費電力とコストの両方を下げようとする動きが進んでいる。2023年以降、供給側の半導体メーカーはNAND型メモリーの設備投資を抑制して来たので供給不足気味となっている。さらに、これまでデータセンター向けAIサーバーの記憶装置にはハード・ディスク・ドライブ(HDD)が使われることが多かったが、今、HDD需要がひっ迫している。そこでNAND型メモリーを主要部品とするソリッド・ステート・ドライブ(SSD)で代用する動きが増えている。

このような見立てを根拠としてキオクシアホールディングスは2027年3月期の業績拡大が織り込まれ、12月26日現在で年初来のキオクシアホールディングス株の上昇が際立っており、2024年末から6.90倍に急拡大している。TOPIX採用銘柄で、年初来上昇率第1位となった。第2位はメディカル・データ・ビジョン(4.29倍)、第3位は住友ファーマ(4.22倍)。

日経平均の日足チャートを見ると、過去4日間の横ばいレンジを上抜けした。やはり株価サイクル��は信頼性が高い。ただ、33業種中14業種しか上昇していないため、全面高とは程遠いが。

33業種中14業種が上げた。上昇率トップ5は、その他製品(1位)、情報・通信(2位)、海運(3位)、証券(4位)、小売り(5位)となった。
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チャートの形だけで判断すると「株価サイクル��」だが・・・

12月25日
昨日の米国株式相場はクリスマスイヴのため半日取引だったが続伸した(DJIA +288.75 @48,731.16, NASDAQ +51.46 @23,613.31, S&P500 +22.26 @6,932.05)。ドル円為替レートは155円台後半の前日比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,164に対して、下落銘柄数は389となった。騰落レシオは130.63%。東証プライムの売買代金は2兆9892億円。

TOPIX +11 @3,418
日経平均 +64円 @50,408円

米国では、クリスマス・イヴのため午後1時までの取引だったが、主要3株価指数は揃って続伸した。年末の5営業日と年初の2営業日の7日間(12月24日〜1月5日)は「サンタクロース・ラリー」と呼ばれる期間で、株高となりやすい(S&P500が平均1.5%前後上昇する)アナマリー・経験則が知られている。この経験則通り、お化粧買いもあり12月24日は株高で始まったため、今年も堅調な「サンタクロース・ラリー」が期待されている。

本日12月25日の東京市場では、米国株の続伸の流れを受けて、買いが優勢となったが、日経平均は小幅高で終えた。クリスマスなので欧米だけでなく多くの国と地域が休場になる。東証プライムの売買代金は薄商いとなり、2023年12月28日(2兆6966億円)以来2年ぶりに3兆円を割った。

日銀の植田和夫総裁が12月25日、経団連の審議委員会で講演をした。「賃金と物価がほとんど変化しない、いわゆるゼロノルム(社会通念)の世界に戻る可能性は大きく低下している」、「経済・物価の見通しが実現していくとすれば、経済・物価情勢の改善に応じて引き続き政策金利を引き上げていく」と語った。一部で心配されていたような「タカ派」への転換はなく、マーケットは安心した。

日経平均の日足チャートを見ると、この4日間はほぼ変わらず横ばいが続いている。上から10日移動平均線、25日移動平均線、60日移動平均線という順番で並んでおり、且つ、株価はその上にあるので、形だけで判断すると株価サイクル��(着実な上昇局面)と言えなくもないが、3点天井の形を付けた後だけに、12月12日高値@51,127円辺りの上値抵抗線が強そう見えるが、さてどう動くか。

33業種中26業種が上げた。上昇率トップ5は、パルプ・紙(1位)、金属(2位)、不動産(3位)、ゴム製品(4位)、医薬品(5位)となった。
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日米欧では株価上昇に占める予想PERの割合が大きく異なる

12月25日
昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +79.73 @48,442.41, NASDAQ +133.01 @23,561.84, S&P500 +31.30 @6,909.79)。ドル円為替レートは155円台後半での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が511に対して、下落銘柄数は1,017となった。騰落レシオは124.15%。東証プライムの売買代金は3兆9284億円と薄商いだった。

TOPIX -16 @3,407
日経平均 -69円 @50,344円

米国では、第2四半期GDP速報値が予想を上回った(前期比年率+4.3%>市場予想3.2%)。ただ、12月消費者信頼感指数は予想を下回った(89.1>市場予想91.0)。米10年債利回りは前日の4.171%から一時4.202%まで上昇する場面があったが、4.167%で終了した。ハイテク株や景気敏感株の一角に買いが入り、主要3株価指数は揃って続伸した。この日は取引参加者が少なかった。12月24日はクリスマス前日なので半日取引となり、25日は休場となる。

本日12月24日の東京市場では、米国市場でハイテク株高となった流れを受けて、東京エレクトロン(予想PER=31倍台)やSCREEN(予想PER=16倍台)など半導体関連銘柄が変われ、日経平均は一時200円超上げる場面があった。他方、ソフトバンクグループやファーストリテイリングなどの値嵩株が売られて日経平均を抑えた。長期金利の上昇に一服感が出てきて、これまで買われて来た銀行株が売られた。

株価Pを「解像度」を上げて考えると、「株価P=予想EPS x 予想PER」と分解できる。リーマンショック以降の株価指数の上昇要因を日欧米で分解・比較すると、米欧は株価上昇の3割以上をPERの上昇が占めていた。対して、日本はというと、予想PERの説明力はたった1割で、9割は企業業績見通しの上昇だった。つまり、日本の場合、今後の成長に対する期待が米欧に比べて小さいということである。この先行きに対する期待・楽観度の違いは経済全体がインフレ状態が長く続いた米欧と、デフレが長く続いた日本との差に行き着く。日本経済もようやくデフレから完全に抜け出し、3%程度のインフレ経済と金利のある世界へ移行して来た。ただ、長期金利(=新発10年物国債の利回り)は2%台に入っているのに対して、日経平均の配当利回りは1.8%台であるため、株を売って債券に乗り換える動きが増えそうである。その分だけ、これまでのような株価の上昇が期待しにくくなる。

株式相場全体では、主力株の動きは小動きだったが、個人投資家が年末の駆け込みで、高配当・優待銘柄のJTやイオンを買いに走ったため、上昇した。NISAの積み立て枠は120万円、成長枠投資で240万円の合計360万円の年間投資上限がある。年間投資枠をまだ使い切れていない個人投資家が年内に受け渡しが間に合うように(今週末までに約定する必要がある)慌てて動くため駆け込み需要が発生している。個人投資家は、この時期、他にもやることがある。12月決算企業の配当権利狙いの買い、節税目的で含み損銘柄の処分と同時に含み益銘柄を売って損益通算するための売買など。

日経平均の日足チャートを見ると、小安く短陰線で終えたが、昨日とほとんど変わらない。クリスマス休暇で市場参加者が少なくなっていることが主な要因である。終値で見ると、この3日間は横ばいである。

33業種中、24業種が下げた。下落率トップ5は、空運(1位)、保険(2位)、輸送用機器(3位)、銀行(4位)、精密機器(5位)となった。
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日米欧中央銀行の金融政策における「周回」の違いが・・・

12月24日
昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +227.79 @48,362.68, NASDAQ +121.21 @23,428.63, S&P500 +43.99 @6,878.49)。ドル円為替レートは155円台前半の前日比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数は1,217に対して、下落銘柄数は345となった。騰落レシオは119.82%。東証プライムの売買代金は4兆1374億円。

TOPIX +18 @3,423
日経平均 +10円 @50,413円

米国では、マイクロンテクノロジーやオラクルなどのAI関連株だけでなくエヌビディアも買われて株式相場は上昇して主要3株価指数は揃って続伸した。今年も水曜日から始まるサンタクロース・ラリーが期待されている。12月末が近づいてきたので、機関投資家による「お化粧買い」も入っているとの観測もある。

本日12月23日の東京市場では、米国株高を受けて、買いが優勢となった。銀行や証券などのセクターが買われた。三井住友FGは株式分割考慮後の上場来高値を更新した。また、半導体メモリ価格の高騰により利益率低下を懸念して足元で下げていたゲーム関連銘柄(ソニーグループ、任天堂、コナミグループなど)も買い戻された。日中関係の悪化を背景に下げていたサンリオ、バンダイナムコ・ホールディングなどコンテンツ銘柄も買い戻された。他方、片山さつき財務大臣の円安牽制発言(過度な変動に対しては「断固として措置を取る」、「行き過ぎた動きには対応を取る」と市場介入を仄めかした:なぜ日銀総裁ではなく財務大臣なのか?日銀総裁には為替介入を決断する法的権限はないから)により円安ドル高の動きが少し反転して1ドル=155円台後半の円高ドル安方向へ振れたため、自動車株など輸出関連銘柄(トヨタ自動車、ホンダ、SUBARU、ファナックなど)が下げた。前日に日経平均は一時1,000円を超えるほど上昇したこともあり、本日はアドバンテストや東京エレクトロンなど前日に大きく上げた銘柄が売られた。

国内債券市場で、長期金利が2.0%台まで上昇してきたため、株式の配当利回りと比較して見劣りしなくなっている。機関投資家にとっては、リスクがない分、余計に魅力的に感じるはずなので、今まで以上により多くの資金が債券市場に向かうと見る。その分だけ株式市場に回る資金が減少する。

日銀の政策金利の利上げを受けて国内長期金利が上昇しているが、外為市場では円高とはならず、むしろ円安方向へ動いた。一つではなくいくつかの要因が働いているはずだが、日本の金融政策と欧米の金融政策のベクトルの違いが原因であると指摘する声がある。

どういうことか解説しよう。外為相場を決定する理論の一つである「アッセット・アプローチ」によれば、短期的な為替レートの変化は各国通貨の金利差が大きな影響力を持つ。この理論通りに動けば、日銀の政策金利の利上げは円相場を円高方向に動かすはず。少し前までは、日銀が利上げをして、欧米は利下げを進めるため内外金利差が縮小して円高(ドル安・ユーロ安)が進むと考えられていた。だが、足元の動きはほぼ反対方向である。この理由として考えられるのは、欧州中央銀行(ECB)は利下げ局面を完全に終了して、来年半ばには利上げを開始しそうな雰囲気であること。また、米連邦準備制度理事会(FRB)も、利下げがあるとしても2026年度は後1回くらいだろうとマーケットが見ていることである。片や日銀は追加利上げを急がない姿勢を見せている。これでは内外金利差の縮小という大前提が大きく変わる。その中央銀行金融政策レースの「周回の違い」が日銀の利上げでも円安ドル高(ユーロ高)を招いている一つの大きな理由として挙げられる。

日経平均の日足チャートを見ると、わずかに続伸したが上下に短いひげを引いた十字線で終えた。つまり、寄り付いてからは売り買いが拮抗してほとんど動かなかったということである。クリスマス休暇のため参加者が少なくなった(日本株の売買シェアの6~7割は外国人)ことも原因だろう。

33業種中30業種が上げた。上昇率トップ5は、空運(1位)、医薬品(2位)、その他製品(3位)、証券(4位)、その他金融(5位)となった。
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利上げでも「ハト派」的と受け止められて株価は続伸、円安進行!

12月22日
先週金曜日の米国株式相場は続伸した(DJIA +183.04 @48,134.89, NASDAQ +301.26 @23,307.62, S&P500 +59.74 @6,834.50)。ドル円為替レートは157円台前半の先週末比円安ドル高となった。本日の日本株全般は高安まちまちとなったが、株価指数は大きく続伸した。東証プライムでは、上昇銘柄数が771に対して、下落銘柄数は780となった。騰落レシオは112.71%。東証プライムの売買代金は5兆141億円。

TOPIX +22 @3,405
日経平均 +895円 @50,402円

先週末の米国では、過剰投資を危惧した人工知能(AI)関連銘柄の先行き懸念がやや和らぎ、エヌビディアをはじめとする半導体関連銘柄が買い戻された。トランプ政権がAI半導体「H200」の対中国向け輸出の審議を始めたと18日に報じられたことが材料となっている。オラクルは中国TikTokの米国事業の受け皿となると報じられて6%超上昇した。主要3株価指数は揃って続伸した。

本日12月22日の東京市場では、 金利が上昇(但し、名目金利から期待インフレ率を差し引いた実質金利は依然としてマイナス圏に沈んでおり、これからも追加利上げするとしても植田総裁は「ハト派」的、つまり、かなりゆっくりと進めるとの見立てが主流)したが株価の勢いは衰えなかった。日銀の政策金利の利上げにもかかわらず、(マーケットは「ハト派」的と解釈したため)円安ドル高が進行してきたので、トヨタ自動車など輸出関連銘柄が買われた。他方、国内長期金利(新発10年物国債利回り)が一時2.100%(1999年2月以来27年ぶりの高水準)を付けるほど上げてきたため、三菱UFJなどメガバンクをはじめとする銀行株が買われた。長期金利は2.5%程度まで上昇するとの見方が多い。その根拠の一つは、1999年2月、それまで行われていた郵便貯金で集めた資金で国債を買うことを止めると発表した「資金運用部ショック」により長期金利は2.440%まで駆け上がったことである。しかし、通奏低音は高市早苗政権の「責任感ある積極財政政策」(2026年度一般会計予算120兆円超>過去最高だった2025年度)により国債の増発が不可避であるとマーケットが見ていることである。

米国市場でエヌビディアをはじめとするAI・半導体銘柄が買われた流れを受けて、ソフトバンクグループ、東京エレクトロン、フジクラ、アドバンテスト、ディスコなどAI・半導体関連銘柄を中心に買いが優勢となった。日経平均の上げ幅は一時1,000円を超えた。ただ、長期金利の上昇は住宅ローン金利も引き上げるため景気を下押しする力となる。また、円安ドル高は輸入物価を引き上げるため、食品株や小売株が売られ、さらに内需の縮小予想から鉄道株も売られた。

日経平均の日足チャートを見ると、やや下向きの25日及び10日移動平均線の上に再浮上した。11月19日安値@48,235円と11月4日高値@51,028円の間で保ち合いを続けており、まだ本日もその範囲内での動きではあるが、下へ大きく振れそうな地合いではなくなった。

33業種中17業種が上げた。上昇率トップ5は、非鉄金属(1位)、電気機器(2位)、機械(3位)、鉱業(4位)、ガラス・土石(5位)となった。
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日銀が政策金利を0.75%へ引き上げた:イベント通過により株高

12月20日
昨日の米国株式相場は反発した(DJIA +65.88 @47,951.85, NASDAQ +313.04 @23,006.36, S&P500 +53.33 @6,774.76)。ドル円為替レートは155円台後半の前日比円安ドル高となった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,161に対して、下落銘柄数は385となった。騰落レシオは110.90%。東証プライムの売買代金は6兆6499億円。

TOPIX +27 @3,384
日経平均 +506円 @49,507円

米国では、11月消費者物価指数(CPI)が前年比+2.7%(<予想+3.1)となり、2026年内の追加利下げの期待が高まった。さらに、新規失業保険申請件数が22.4万件(<予想22.5万件)となり、労働力は悪化していないとの安心感も出た。米10年債利回りは前日の4.151%から4.1236%へ低下し、主要3株価指数は揃って反発した。好決算を発表したマイクロンテクノロジーは10%上昇した。足元で売られていたAI
関連銘柄が買い戻されて、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は2.5%上昇した。

本日12月19日の東京市場では、日銀の金融政策決定会合で政策金利(=無担保コール翌日物金利)の誘導目標を0.25%引き上げて0.75%程度とすること決めた。これは1995年以来30年ぶりの高水準である。株式市場では利上げを既に織り込んでいたので、イベント通過の安心感から買いが優勢となり、日経平均の上げ幅は一時700円を超えた。また、米追加利下げ期待の再燃から米国市場でハイテク株が上昇したことを受けてソフトバンク・グループ(SBG)などの値嵩株が軒並み高となった。利上げにより資金調達コストが増加して利益率を下げるはずの不動産株も上げている。これはインフレ率が高くなったので利上げを実施したわけであるが、インフレ率の上昇は資産価値の増加と家賃収入の上昇も意味する。資産価値・家賃収入の増加のペースの方が資金調達コストの増加ペースよりも早いとマーケットは予想しているようだ。

国内債券市場では、高市早苗政権が進める「責任ある積極財政」・財政悪化懸念と日銀による利上げにより、新発10年物国債の利回りが一時、節目の2.0%台に上昇して2.020%となった。これを受けて、三菱UFJ、三井住友FG、みずほFGなどメガバンクをはじめとして横浜FGや楽天銀行など銀行株は強含みの動きとなった。他方、円相場は利上げで円金利が上昇したにも拘わらず、円安ドル高方向に振れた。敢えて原因を考察すると、名目金利からインフレ率を差し引いた実質金利はいまだにマイナス圏にあるためだろうと考えられる。為替レートを本当に動かす力は、名目金利の差ではなく、実質金利の差である。円安ドル高進行を好感して、自動車など輸出関連銘柄が買われた。

本日は、日銀による政策金利の利上げというイベントは「イベント通過」という「買い材料」として捉えられた。しかし、長期金利が2%台まで上昇して来たことは中長期的にはボディーブローのように株式市場や企業の資金調達コストに影響を及ぼす。また、米国市場ではFRBによる追加利下げ期待が高まっているが、発表された経済統計が1か月半に及ぶ政府機関の一部閉鎖の影響を正確に反映していない可能性がある。さらに、AIに対する過剰投資懸念が払しょくされたわけでもない。これらのことは何かのきっかけで蒸し返される可能性が高い。

長期金利=2%という水準は30年ぶりの高さではあるが、3%のインフレ率と3〜4%の経済成長率を前提として考えると、2026年末頃には2.5〜3.0%くらいまで上昇する余地は十分ある。現状をよく考えてみよう。今は、名目経済成長率>名目金利となっており、幸運にも、税収が増加するため政府の債務負担が軽減する。現在のインフレの元凶は、コメ不足による米価高騰のように供給力不足である。積極財政政策により供給力を増強をして日本経済の潜在成長率を高めることが肝要だろう。ただ、経済政策の効果が出てくるには数年の時間がかかる。その間、財政政策が経済に刺激を与えると、ある程度インフレ率が高まるのは避けられない。そこを日銀が金融政策によりインフレ率を制御する必要がある。つまり、賢いポリシーミックスが求められる。足元のインフレ率は3.0%であるのに対して、政策金利は0ある程度、長期金利も2.0%に過ぎない。実質金利はマイナス圏に沈み込んんだままである。インフレ率と金利が釣り合っていない。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日は上向きの60日移動平均線に接するまで下げていたが、本日は反発した。それでも10日移動平均線も25日移動平均線も下向きに転じており、株価はその下に沈み込んでいる。

33業種中28業種が上げた。上昇率トップ5は、非鉄金属(1位)、建設(2位)、情報・通信(3位)、銀行(4位)、輸送用機器(5位)となった。
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日経平均は大幅安となったが、上昇銘柄数は下落銘柄数の2倍!

12月19日
昨日の米国株式相場は大幅下落した(DJIA -228.29 @47,885.97, NASDAQ -418.14 @22,693.32. S&P500 -78.83 @6,721.43)。ドル円為替レートは155円台後半の前日比円安ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かったが、日経平均は大幅下落した。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,051に対して、下落銘柄数は503となった。騰落レシオは108.49%。東証プライムの売買代金は5兆1092億円。

TOPIX -13 @3,357
日経平均 -511円 @49,002円

米国では、AI銘柄の中心銘柄の一つであるオラクルの資金調達懸念が高まり(ミシガン州で建設予定されているデータセンターについて、提携していた米投資会社ブルー・アウル・キャピタルが資金拠出を見送ると発表した)、大幅安(5.4%安)となった。これにより、データセンターなどAIインフラ投資の資金回収を巡る採算性が懸念された。その結果、AMD、ブロードコム、エヌビディア、アルファベットなどハイテク成長株の売りが強まった。主要3株価指数は揃って大きく下げた。

本日12月18日の東京市場では、米国株安の流れを受けて、アドバンテスト、東京エレクトロンなど半導体関連銘柄とソフトバンクグループ、ファナック、フジクラ、イビデンなど人工知能(AI)銘柄を中心に売られた。一時、下げ幅が800円を超えて、49,000円を割り込む場面もあった。日銀の金融政策決定会合の結果公表を明日に控えているため、ポジションを中立に戻すため、売り過ぎた銘柄を買い戻す動きもあった。上場2日目のSBI新生銀行は10.9%高で終えた。

日経平均の日足チャートを見ると、続落して始まったが、長い下ひげを引いたほぼ寄引同事線で終えた。昨日とほぼ同じローソク足であり、下値ではすぐに押し目買いが入り下げ幅を縮小させた。ただ、上向きの60日移動平均線にちょうど接するところまで下げて来たことに警戒する必要がある。日経平均は下げたが、上昇銘柄数は下落銘柄数の2倍なので、日本株相場全体が弱いわけではない。

33業種中19業種が上げた。上昇率トップ5は、パルプ・紙(1位)、水産・農林(2位)、空運(3位)、サービス(4位)、陸運(5位)となった。
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金利上昇は追い風のはずなのに、なぜ銀行株が売られたのか?

12月18日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -302.30, NASDAQ +54.05 @23,111.46, S&P500 -16.25 @6,800.26)。ドル円為替レートは155円台前半の前日比円安ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄方が多かった。東証プラムでは、上昇銘柄数が662に対して、下落銘柄数は882となった。騰落レシオは110.71%。東証プライムの売買代金は5兆853億円。

TOPIX -1 @3,369
日経平均 +129円 @49,512円

米国では、米11月雇用統計では非農業部門雇用者数(NFP)が市場予想を上回った(6.4万人増>予想5.0万人増)が、失業率は予想を上回って悪化した(今回4.6%>予想4.4%)。そのため景気敏感株は売られたが、米長期金利が下がった(米10年債利回り:4.145%<前日4.182%)ためハイテク株は買われた。

本日12月17日の東京市場では、前日に大きく下落した反動で買い戻しがやや優勢となった。ただ、米雇用統計は強弱入り混じり、明日には日銀の金融政策決定会合を控えているため、方向感が乏しい動きだった。

本日注目した動きは銀行株だった。本来は金利上昇(長期金利は本日1.980%まで上昇)で恩恵を受けるため追い風になるはずだが、三菱UFJやりそなホールディングスなど大手銀行の一角は売られた。さらに、しずおかフィナンシャルグループ、千葉銀行、楽天銀行など時価総額が大きい銀行株が売られて下げた。「金利ある世界」へ戻りつつあるので、短期的な凸凹は当然繰り返されるが、基調としては銀行株全般には追い風がこれから数年間は吹き続けるはずである。

時価総額が大きい銀行株が下げた理由を考察してみよう。本日、IPOでSBI新生銀行が上場し、公開価格を136円(9.37%)上回る1,586円で初値を付けた。その後、一時1680円まで上昇した。前場終了時点の時価総額は1兆4481億円となり、地銀大手のしずおかFGを上回った。その結果、銀行セクターの中ではトップ10となった。これだけの時価総額銘柄となると、国内機関投資家はそのポートフォリオにある程度の比率で入れないといけない。さらに、IPOで割り当てがなかった投資家は、上場後に流通市場から買う必要があるが、その原資はどのように調達するか。銀行というセクター全体の比率を大きく変動させることなく、SBI新生銀行株を買うために、同じ銀行セクターの時価総額が十分大きくて換金しやすい銀行株を一旦売って資金を作ったと考えるのは穿った見方だろうか。その傍証として、東京海上ホールディングス、第一生命、かんぽ生命など金利上昇で恩恵を受ける保険株は総じて、定石通り、上昇した。

原油価格(WTI)の下落が加速して来た。心理的節目となる1バレル=55ドルを下回り、2022年2月以来4年10か月ぶりの安値を付けた。2026年は供給過剰になるとの見通しがもともとあったところへ、ロシアとウクライナが和平交渉へ向かうとの期待が俄かに高まって来た。これが意味することは、もし和平交渉が合意されれば、ロシアに対する制裁が緩和・撤廃されるといこと。ということは、ロシア産原油が世界市場に戻ってくることを意味し、原油はさらにダブつき、原油価格は下がると予想できる。ただし、そう簡単に和平合意には至らないと見ている。高校で世界史を履修した人なら思い出すはずだが、現在のロシアの要求は、ヒトラーがチェコスロバキアのズデーデン地方の割譲を要求し、欧州各国は戦争を避けるために渋々それを認めた。しかし、それに味をしめたヒトラーは要求をさらにエスカレートさせて、遂には第2次世界大戦へと突き進んだ近世の歴史を彷彿とさせる。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とビスマルクは喝破した。現在の欧州の指導者たちは果たして、「愚者」だろうか、「賢者」だろうか。

日経平均の日足チャートを見ると、ザラバでは昨日の安値を更新して一旦下げたが、その後は切り返して長い下ひげを引いたほぼ寄引同事線となった。つまり、下値ではすかさず押し目買いが入り、下げ渋ったということである。

33業種中22業種が下げた。下落率トップ5は、水産・農林(1位)、石油・石炭(2位)、ゴム製品(3位)、陸運(4位)、パルプ・紙(5位)となった。
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日経平均は調整相場色が濃厚となってきた

12月17日
昨日の米国株式相場は小幅続落した(DJIA -41.49 @48,416.56, NASDAQ - 137.76 @23,057.41, S&P500 -10.90 @6,816.51)。ドル円為替レートは154円台後半の前日比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が216に対して、下落銘柄数は1,345となった。騰落レシオは111.33%。東証プライムの売買代金は5兆3138億円。

TOPIX -61 @3,371
日経平均 -785円 @49,383円

米国では、火曜日の11月雇用統計(注目項目は非農業部門雇用者数、失業率、平均賃金)や木曜日の11月消費者物価指数(CPI)などの重要経済指標の発表を目前に控え、様子見ムードが強まり、買いが引っ込んだ。経済指標が弱い結果となれば追加利下げ観測が強まり株価を支えるが、反対に強い結果となれば利下げ期待が後退して株価を押し下げる力となる。ブロードコムとオラクルは引き続き下落して株式相場センチメントを悪くした。また、ハイテク株売り・他銘柄買いが起こっているようである。

本日12月16日の東京市場では、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が3日続落して米国市場でのハイテク株売りの流れを受けて、東京エレクトロン、アドバンテスト、キオクシア、信越化学など半導体関連銘柄が目立って下げ、フジクラや古川電工などの電線銘柄も売られた。ソフトバンクグループ(SBG)も下げた。これらは人工知能(AI)関連銘柄で、このセクターは過剰投資が懸念されている。さらに、安川電機やファナックなどの機械株も売られた。これらはフィジカルAI関連銘柄。インドのノンバンク(シュリラム・ファイナンス)に出資する検討に入ったと報じられ、三菱UFJは寄り付き直後に上場来高値を更新したが、利益確定売りに押し戻された長陰線で終えた。

2025年度になってから米国金利が低下しているのに対して、円金利は上昇している。つまり、日米金利差が縮小しており、政策金利差(FFレートと無担保コール翌日物金利の差)は約2年半ぶりの小ささとなっている。しかし、日米金利差が縮小していても円高ドル安にほとんどなっていない。これはなぜだろうか。この謎を解く一つの説が経常収支からのアプローチである。2025年1~10月の日本の経常収支は27.6兆円の黒字となり、通年で見ても2024年(29.3兆円)に続き過去最大となる見通しである。その金額のうち約5兆円は日本に還流して円買い・ドル売りにつながっていると見られる。なぜ資金流入がこんなにも少ないのかというと、経常黒字の中の大きな項目である第1次所得収支は対外資産が稼ぎ出す配当や金利収入であり、そのほとんどが海外で再投資され、日本にはわずかしか還流しないからである。貿易収支だけを取り出すと、2024年まで4年連続で貿易赤字が続いており、2025年も10月までの累積で1.5兆円の赤字となっている。自動車などの輸出で稼ぐ外貨よりも原油輸入などの外貨の支払いの方が大きいためである。サービス収支の中のデジタル収支は10月まで5.6兆円の赤字だったが、インバウンド旅行者急増のお陰で、旅行収支は5.4兆円の黒字となったため、これがデジタル収支の赤字を相殺した。ただ、来年以上を推測すると、デジタル赤字が今後ますます増加することにより旅行黒字を上回ることになりそうだ。なぜなら、クラウドサービスや動画配信サービス生成AIなど多くのデジタルサービスは海外勢に日本は依存しているからである。

日経平均の日足チャートを見ると、大陰線で25日移動平均線を明確に下抜けた。11月4日の高値から数えて3点天井を形成し、且つ、やや下向きに転じた25日移動平均線を割り込んだ。4月7日を起点に引いた上昇トレンドラインも下抜けた。つまり、チャートだけで判断すると、当面の天井を打ち、調整相場に入っていると言える。

33業種中30業種が下げた。下落率トップ5は、非鉄金属(1位)、証券(2位)、鉱業(3位)、銀行(4位)、卸売り(5位)となった。
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日銀の追加利上げ決定を織り込みつつある

12月15日
先週金曜日の米国株式相場は反落した(DJIA -245.96 @48,458.05, NASDAQ -398.06 @23,195.17, S&P500 -73.59 @6,827.41)。ドル円為替レート154円台後半に入る前週末比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,218に対して、下落銘柄数は346となった。騰落レシオは123.48%。東証プライムの売買代金は5兆1128億円。

TOPIX +8 @3,432
日経平均 -668円 @50,168円

先週末の米国では、米連邦準備制度理事会(FRB)による政策金利の追加利下げを受けて景気敏感株やバリュー株が引き続き上昇したが、高値警戒感が強いAI関連銘柄が大幅安となった。ブロードコムは市場予想を超える2025年8月〜10月期決算発表を発表した。ただ、AI半導体の受注が増えている一方、売上高総利益率(粗利率)が悪化するとの業績見通し示したことでブロードコムは11.43%も急落した。オラクルは労働力と資材不足により、オープンAI向け一部データセンターの開発が当初の2027年から2028年にずれ込むとの報道を受けて、株価は4.4%安となった。これらの動きを嫌気してエヌビディア、AMD、マイクロンテクノロジーなどの銘柄が軒並み大幅安となった。主要3株価指数は揃って反落した。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は5%強下落した。

本日12月15日の東京市場では、米国市場でAI関連銘柄の半導体銘柄が売られた流れを受けて、アドバンテストやソフトバンクグループ(SBG)などの値がさ株が売られた。日銀が今朝、12月短観を発表した。企業の業況感を示す業況判断指数(DI)は大企業・製造業がプラス15(>前回9月調査14)となり、3四半期連続で改善して4年ぶりの高水準となった。これを受けて今週末の金融政策決定会合では、今回の日銀短観の結果が追加利上げを後押ししそうであるとマーケットは感じ取り、売り優勢になった。国内長期金利は強含みが続いており、理論株価は将来の成長性が高い(=予想PERが高い)銘柄ほど大きく下げるため半導体関連銘柄だけでなく電子部品銘柄も売られた。他方、自動車株が買われ、ディフェンシブ銘柄として医薬品も買われ、長期金利上昇によって収益が増加する銀行株も続伸した。さらに、本来は長期金利上昇で株価押し下げ力が増すはずの不動産の一角が買われた。今日は、株価指数構成銘柄のウェイトが値嵩株に偏っているため日経平均は大きく下げたが、日本株全体が弱いわけない。

今週は、米政府機関の一部閉鎖が1か月半も続いたため遅れていた11月米雇用統計と米消費者物価指数(CPI)の発表がある。先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)は無難に通過したが、これから発表される経済指標には注意が必要である。内容次第で来年度の利下げ見通しが大きく変わるかもしれないからである。

日経平均の日足チャートを見ると、ギャップダウンして始まりさらに下げて短陰線で終えた。ほぼ横向きの10日移動平均線の下に沈み込んだが、やや下向きに転じた25日移動平均線の上には辛うじて留まっている。もし、明日も下げると25日移動平均線を割り込むだけでなく、12月4日の長大陽線の下限を割り込みそうであり、チャートの形としては日経平均株価は下方向に振れやすくなる。

33業種中25業種が上げた。上昇率トップ5は、陸運(1位)、銀行(2位)、輸送用機器(3位)、サービス(4位)、小売り(5位)となった。
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FOMCは予想通り追加利下げで通過したが、材料出尽くし感も・・・

12月11日
昨日の米国株式相場は上昇した(DJIA +497.46 @47,057.75, NASDAQ +77.66 @23,654.16, S&P500 +46.17 @6,886.68)。ドル円為替レートは156円台前半の前日比円高ドル安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プラムでは、上昇銘柄数が207に対して、下落銘柄数は1,361となった。騰落レシオは114.53%。東証プライムの売買代金は5兆3942億円。

TOPIX -32 @3,357
日経平均 -454円 @50,149円

米国では、米連邦公開市場委員会(FOMC)で事前の市場予想通り、政策金利(=FF金利)が0.25%引き下げられ、これで政策金利は3.50〜3.75%となった。さらに、量的緩和(QE)とは異なるが、市場に必要な資金を供給するため、短期国債である米財務省証券(TB)の購入を開始する方針を示したことで短期金利が下げた。パウエル議長が会見で先行きの利下げの可能性を否定しなかったことも株式相場は好感した。米10年債利回りは前日の4.186%から4.154%へ低下した。主要3株価指数は揃って上昇した。

本日12月11日の東京市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)が予想通り追加利下げを決定したことで米国株高の流れを引き継いで買いが先行して始まった。しかし、その後は材料出尽くしとの見方から売り優勢となり反落し始めた。2025年9〜11月期の決算を発表した米オラクルが、売上高が市場予想に届かず、人工知能(AI)が過剰投資に陥っているとの懸念が再び高まった。時間外取引で10%超急落したため、オラクルと米国内でAI向けのデータセンターを構築する「スターゲート」計画で協力関係にあるソフトバンクグループも急落し、この1銘柄だけで日経平均を約280円押し下げた。ビットコインが下げたことも株式相場の重しとなった。日経平均の下げ幅は一時600円ほどになる場面があった。

次のマーケットの焦点は12月18日〜19日の日銀の金融政策決定会合である。米国では既に追加利下げが決まった。マーケットの予想通り、日銀が利上げをすれば、外為市場では円買いドル売りが活発となり円高ドル安方向にしばらく動くはずである。すると、ニトリや神戸物産などの銘柄に買いが集まると予想できる。反対に自動車など輸出関連銘柄は売り圧力が高まる。金利上昇が続けば銀行株がさらに上昇すると見る。

日経平均の日足チャートを見ると、高く始まって反落し長陰線で終え、10日移動平均線の下に再び沈み込んだ。12月4日の長大陽線の範囲内での動き、しかも、陽線が一度もない日が5営業日続いている。チャート左上にある11月4日の高値から数えて3番天井を形成しつつあるように見える。もし日銀が追加利上げを決定すれば、少なくとも短期的には株価全般は下げると見ている。

33業種中28業種が下げた。下落率トップ5は、情報・通信(1位)、非鉄金属(2位)、電気・ガス(3位)、機械(4位)、石油・石炭(5位)となった。
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米FOMCと日銀の金融政策決定会合を目前に控えて・・・

12月11日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -179.03 @47,560.29, NASDAQ +30.58 @23,576.49, S&P500 -6.00 @6,840.51)。ドル円為替レートは156円台後半の前日比円安ドル高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が992に対して、下落銘柄数は562となった。騰落レシオは117.10%。東証プライムの売買代金は5兆6697億円。

TOPIX +4 @3,389
日経平均 -52円 @50,603円

米国では、翌日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えて様子見ムードが強まった。0.25%の追加利下げはほぼ確実視されているが、パウエルFRB議長の記者会見で来年以降の利下げ見通しをどのように考えているかが注目される。

本日12月10日の東京市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて持ち高整理目的の売りが優勢となった。ただ、朝方は先物主導で上げ、日経平均の上げ幅は一時400円を超る場面があった。ソフトバンクグループ(SBG)や半導体関連銘柄の下げが目立ったが、円安ドル高進行を受けてトヨタ自動車、ホンダ、デンソー、ブリヂストンなど自動車関連銘柄が買われた。ただ、もはや円安だけでは自動車株の上昇は続かない。トランプ政権が課した15%の自動車関税の負の影響が大きく、円安メリットを超える減益要因となっているだけでなく、もし、マーケットの見立て通り日銀が利上げをしFRBが利下げをすれば円高ドル安基調へ反転しかねないからだ。その他、目立った銘柄ではオークマがある。三井住友信託銀行や三菱UFJ銀行などの取引銀行を含む11社に政策目的で保有して来たオークマ株を売らせる一方、潤沢な利益剰余金を取り崩して自社株買い(最大100億円)を実施すると9日に発表し、本日、株価は上昇した。

高市早苗政権の財政拡張政策を懸念した長期債売りが強くなり、長期金利は2%にもうすぐ届くほど上昇して来た。しかし、長期金利の上昇は財政政策だけが原因ではなく、日本の物価が徐々に上昇しており、インフレ経済へ転換しつつあることも原因の一つである。インフレが進むと恩恵を受ける業種の一つが不動産である。三井住友不動産や三菱地所の今後の動きをマークしておきたい。

米連邦公開市場委員会(FOMC)では追加利下げはほぼ確実視されているが、他にも注目すべきことがある。FRBのバランスシート政策である。FRBは2022年6月からバランスシート(B/S)を圧縮する量的引き締め(QT)を開始し、今月終了した。バランスシートを9兆ドルから6.5兆ドルへ縮小したが、その過程で市場に出回る担保となる国債の残高が減少したことにより、米国債を担保に資金を貸し借りする「レポ」金利が短期金融市場で上昇している。金融機関の資金調達に支障が出始めているため、複数の地区連銀メンバーからFRBのバランスシート再拡大の要請が出てきた。このような要請に反応して、FRBがバランスシートの再拡大を追加利下げと同時に発表するのではないかとの観測が高まっている。もし、それが現実となれば、少なくとも最初は株高で反応するはずである。

他方、トランプ政権の減税・歳出法(OBBB法)などの政策は景気を刺激するので株価を上昇させる圧力となるはずである。ただ、労働市場は徐々に軟化しているため、その分だけ消費活動に下方圧力が働く。今後、株価が引き続き上昇するにしても、今までのような力強い上昇基調ではなくなると見た方が良さそうである。来年11月の中間選挙が近づくにつれて、トランプ政権は市場を驚かせるような、なりふり構わない政策を打ち出してくると思われる。

日経平均の日足チャートを見ると、上下にひげを引いた短陰線で終えたが、この4営業日は12月4日の長大陽線の範囲内での小動きが続いている。米国の米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀の金融政策決定会合を控えているので動きにくいからだ。

33業種中22業種が上げた。上昇率トップ5は、証券(1位)、電気・ガス(2位)、ゴム製品(3位)、輸送用機器(4位)、石油・石炭(5位)となった。
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昨日の米国株式相場は小幅反落した(DJIA -215.67 @47,739.32, NASDAQ -32.22 @23,545.90, S&P500 -23.89 @6,846.51)。ドル円為替レートは156円台前半の前日比円高ドル安水準での動きとなった。本日の日本株全般は下げる銘柄の方が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が567に対して、下落銘柄数は971となった。騰落レシオは115.33%。東証プライムの売買代金は4兆8953億円。 TOPIX +1 @3,385 日経平均 +73円 @50,655円 米国では、今週水曜日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果(0.25%の追加利下げがほぼ確実視されている)が発表されるのを控えて様子見ムードが支配的だった。そこへ米10年債利回りが4.139%から4.170%へ上昇した。結果公表後のパウエルFRB議長の記者会見は、来年の利下げには消極的・タカ派的に転じると見られている。主要3株価指数は小幅反落した。 本日12月9日の東京市場では、米国株式市場で半導体関連銘柄が買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が1.1%上昇した流れを受けて、東京エレクトロンやディスコなど半導体関連銘柄が上げた。トランプ米大統領がエヌビディアのAI半導体「H200」の対中輸出を許可すると表明したことで、関連重要の追い風が吹くとの見立てによる。人工知能(AI)がロボットや機械を自律的に制御する「フィジカルAI」関連銘柄としてファナック、安川電機、川崎重工なども買われた。 長期金利が節目の2.0%に急接近してきたため、理論株価の下落及び景気下押し効果などが懸念される中、金利上昇で明らかにコスト増が予想される三菱地所や三井不動産など不動産銘柄が売られた。日銀の利上げの可能性が高まっているが、欧州中央銀行(ECB)も利上げに転じそうである。米国では今回12月、追加利下げがほぼ確実とみられるが、来年以降は今までのようには行かない。ということは今年のようば利下げを期待した株価上昇は難しくなると見ておくべきだろう。 12月18〜19日の日銀の金融政策決定会合で、今年2回目となる0.25%の利上げ(政策金利:無担保コール翌日物金利の誘導目標を引き上げる)が強くマーケットで意識されている。もし実施されると、2025年の年間利上げ幅は合計0.5%となり、35年ぶりの大きさとなる。これまで約30年にわたり金利の上限となって来た「0.5%の壁」が突破され、0.75%となるからだ。これは1998年に施行された現行の日銀法では前例がない「歴史的」な記録となる。日本もやっと異常な「金利のない世界」から正常な「金利のある世界」へ戻りそうである。このように考えると、銀行の収益はますます改善するので銀行株は上げ下げを繰り返しながらも上昇基調を描くだろう。ただし、インフレ率を考慮した「実質金利」はいまだにマイナス圏に沈み込んだままであり、これが大きな原因で円売りドル買い(=円安ドル高)基調がなかなか反転しない。 日経平均の日足チャートを見ると、この3日はほぼ同じ形の罫線、長い下ひげを引いた短陰線・ほぼ寄引同事線が続き株価は横ばいとなっている。大きな株価材料待ちの状態である。 33業種中19業種が下げた。下落率トップ5は、その他製品(1位)、不動産(2位)、パルプ・紙(3位)、水産(4位)、鉄鋼(5位)となった。

12月10日
昨日の米国株式相場は小幅反落した(DJIA -215.67 @47,739.32, NASDAQ -32.22 @23,545.90, S&P500 -23.89 @6,846.51)。ドル円為替レートは156円台前半の前日比円高ドル安水準での動きとなった。本日の日本株全般は下げる銘柄の方が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が567に対して、下落銘柄数は971となった。騰落レシオは115.33%。東証プライムの売買代金は4兆8953億円。

TOPIX +1 @3,385
日経平均 +73円 @50,655円

米国では、今週水曜日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果(0.25%の追加利下げがほぼ確実視されている)が発表されるのを控えて様子見ムードが支配的だった。そこへ米10年債利回りが4.139%から4.170%へ上昇した。結果公表後のパウエルFRB議長の記者会見は、来年の利下げには消極的・タカ派的に転じると見られている。主要3株価指数は小幅反落した。

本日12月9日の東京市場では、米国株式市場で半導体関連銘柄が買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が1.1%上昇した流れを受けて、東京エレクトロンやディスコなど半導体関連銘柄が上げた。トランプ米大統領がエヌビディアのAI半導体「H200」の対中輸出を許可すると表明したことで、関連重要の追い風が吹くとの見立てによる。人工知能(AI)がロボットや機械を自律的に制御する「フィジカルAI」関連銘柄としてファナック、安川電機、川崎重工なども買われた。

長期金利が節目の2.0%に急接近してきたため、理論株価の下落及び景気下押し効果などが懸念される中、金利上昇で明らかにコスト増が予想される三菱地所や三井不動産など不動産銘柄が売られた。日銀の利上げの可能性が高まっているが、欧州中央銀行(ECB)も利上げに転じそうである。米国では今回12月、追加利下げがほぼ確実とみられるが、来年以降は今までのようには行かない。ということは今年のようば利下げを期待した株価上昇は難しくなると見ておくべきだろう。

12月18〜19日の日銀の金融政策決定会合で、今年2回目となる0.25%の利上げ(政策金利:無担保コール翌日物金利の誘導目標を引き上げる)が強くマーケットで意識されている。もし実施されると、2025年の年間利上げ幅は合計0.5%となり、35年ぶりの大きさとなる。これまで約30年にわたり金利の上限となって来た「0.5%の壁」が突破され、0.75%となるからだ。これは1998年に施行された現行の日銀法では前例がない「歴史的」な記録となる。日本もやっと異常な「金利のない世界」から正常な「金利のある世界」へ戻りそうである。このように考えると、銀行の収益はますます改善するので銀行株は上げ下げを繰り返しながらも上昇基調を描くだろう。ただし、インフレ率を考慮した「実質金利」はいまだにマイナス圏に沈み込んだままであり、これが大きな原因で円売りドル買い(=円安ドル高)基調がなかなか反転しない。

日経平均の日足チャートを見ると、この3日はほぼ同じ形の罫線、長い下ひげを引いた短陰線・ほぼ寄引同事線が続き株価は横ばいとなっている。大きな株価材料待ちの状態である。

33業種中19業種が下げた。下落率トップ5は、その他製品(1位)、不動産(2位)、パルプ・紙(3位)、水産(4位)、鉄鋼(5位)となった。
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銀行株は利食い売りに押される

12月08日
先週金曜日の米国株式相場は小幅上昇した(DJIA +104.05 @47,954.99, NASDAQ +72.99 @23,578.13, S&P500 13.28 @6,870.40)。ドル円為替レートは155円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,267に対して、下落銘柄数は283となった。騰落レシオは120.16%。東証プライムの売買代金は5兆191億円。

TOPIX +22 @3,384
日経平均 +90円 @50,582円

米国では、9月個人消費支出(PCE)価格指数がやや鈍化したことで、さらに労働市場での減速も2026年度も続くと見られており、マーケットが期待している追加利下げを妨げないとの見方から、株式の買い安心感につながった。ただ、これまで上昇し続けて来ただけに高値警戒感は強く、大幅上昇とはならなかった。来週のFOMCでは追加利下げがほぼ確実視されているが、その後の追加利下げに関してはかなり慎重なスタンスとなりそうである。これまで追加利下げ期待を背景に株高が続いて来たが、その先の追加利下げ期待が小さくなると株価の上昇に急ブレーキがかかる可能性が高い。

本日12月8日の東京市場では、米国株高の流れを受けて、内需株を中心に幅広い銘柄が買われた。日経平均の上げ幅は一時200円を超えた。ただし、米国とは逆に日銀の追加利上げ観測が高まりつつあり、さらに長期金利も上昇しているため、株価全般には下押し圧力がかかる。出遅れを意識して、不動産、建設、陸運、倉庫などの内需関連銘柄の一角が買われたが、三井住友FGや三菱UUFJなどの銀行株は利食い売りが優勢となった。

日中関係の緊迫化を受けて、売り上げの2割超が中国である資生堂や、売り上げの2割弱が中国であるサンリオが過去1か月の間に目立って下げている。また、インバウンド銘柄である高島屋や三越伊勢丹ホールディングスなど百貨店株も下げている。

本日の日経平均の日足チャートを見ると、長い下ひげを引いた短陰線で終え、やや下向きに転じた25日移動平均線の上に位置している。短期レンジ相場に移行しそうな気配である。

33業種中27業種が上げた。上昇率トップ5は、非鉄金属(1位)、不動産(2位)、建設(3位)、卸売り(4位)、倉庫・運輸(5位)となった。
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日銀の利上げ観測が高まり、銀行株が買われた

12月05日
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -31.96 @47,859.94, NASDAQ +51.04 @23,505.14, S&P500 +7.40 @6,857.12)。ドル円為替レートは155円台前半での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が312に対して、下落銘柄数は1,245となった。騰落レシオは 118.37%。東証プライムの売買代金は5兆4041億円。

TOPIX -36 @3,363
日経平均 -537円 @50,492円

米国では、新規失業保険申請件数が予想よりも強い結果(19.1万件<予想22.0万件、前週発表分21.8万)件となった。これを受けて10年債利回りは前日の4.058%から4.102%へ上昇したが、来週の米連邦公開市場委員会FOMCでの利下げ見通しは維持された。その結果、米国株式相場は高安まちまちとなった。

本日12月5日の東京市場では、2日続伸、特に昨日の長大陽線での急上昇を受けて、本日はその反動で利食い売りが優勢となった。主力株を中心に幅広い銘柄で利益確定目的の売りが優勢となった。日経平均の下げ幅は一時800円を超えた。日銀の12月金融政策決定会合で利上げが実施される(政策金利・無担保コール翌日物金利の誘導目標を現在の0.5%から0.75%へ引き上げる)との観測が高まり、三菱UFJや三井住友FGなど銀行株が買われた。また、長期金利の指標である新発10年債利回りは本日12月5日、1.950%まで上昇した。この水準は2007年7月以来、約18年5か月ぶりの高水準である。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日の長大陽線に十字線が続く「はらみ寄せ線」となった。もし、翌日、この線の下に沈み込むとさらに下に行きそうであるという罫線の形である。

33業種中29業種が下げた。下落率トップ5は、ゴム製品(2位)、証券(3位)、輸送用機器(4位)、陸運(5位)となった。
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米追加利下げの可能性が一段と強まったので・・・

12月05日
昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +408.44 @47,820.90, NASDAQ +40.42 @23,454.09, S&P500 +20.35 @6,849.72)。ドル円為替レートは155円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,273に対して、下落銘柄数は286となった。騰落レシオは116.77%。東証プライムの売買代金は5兆7616億円。

TOPIX +64 @3,398
日経平均 +1,164円 @51,028円

米国では、11月ADP民間部門雇用者数が増加すると予想されていたのに、逆に減少した(3.2万人減<予想1.0万人増)。つまり、労働市場が悪化した。これを受けて来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げが決まるとの観測が一段と強まった。他方、11月ISM非製造業PMIは52.6(>予想52.1、前月分52.4)とやや強かった。つまり、経済統計は強弱まちまちとなったが、利下げ期待の方が勝り、主要3株価指数は続伸した。

本日12月4日の東京市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)が来週にも追加利下げに踏み切って米景気を支えるとの期待が高まり、ファナックや安川電機などロボット関連銘柄(AIがロボットや機械を制御するフィジカルAI関連銘柄)を中心に幅広い銘柄が買われた。

ただ、日銀が追加利上げする可能性が高まっているため、何かのきっかけで円高ドル安に振れやすいことに注意しておくべきだろう。4日の債券市場では、日銀の利上げ期待を背景に長期金利が18年ぶりに1.935%まで上げた。その結果、利ザヤ拡大が期待される銀行株は買われた。通常は長期金利が上昇すると景気が悪くなるとの連想から株は売られて下げるが、高い支持率(11月末で75%)に裏付けられた高市早苗政権に対するマーケットの期待が高く、今までのところ、財政拡大政策を警戒した金利上昇による景気押し下げ効果を完全に打ち消している。さらに、11月中旬までに発表した東証プライム上場の3月期決算企業の25年4〜9月期純利益は前年比7%増(>事前予想5%減)で最高益となった。コスト増を価格転嫁することに成功した。

日経平均の日足チャートを見ると、長大陽線で一気に25日移動平均線の上に再浮上した。これで10日移動平均線が上向き、且つ、株価は25日移動平均線の上に来た。もし、10日移動平均線が25日移動平均線の上にくれば、株価サイクル��(着実な上昇局面)に戻れるが、さて、どう動くか。

33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、卸売り(1位)、情報・通信(2位)、証券(3位)、輸送用機器(4位)、機械(5位)となった。
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日経平均は反発したが、下落銘柄数>上昇銘柄数

12月03日
昨日の米国株式相場は上昇した(DJIA +185.13 @47,474.46, NASDAQ +137.75 @23,413.67, S&P500 +16.74 @6,829.37)。ドル円為替レートは155円台半ばでの動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が432に対して、下落銘柄数は1,120となった。騰落レシオは103.20%。東証プライムの売買代金は5兆4222億円。

TOPIX -7 @3,334
日経平均 +561円 @49,865円

米国では、0.25%の追加利下げがほぼ確実視される中、急落していたビットコインが約7%反発し、さらに年末の株高アナマリーも意識されて主要3株価指数は上昇した。

本日12月3日の東京市場では、追加利下げ観測を背景とした米国株高の流れを受けて、ソフトバンクグループ、アドバンテスト、東京エレクトロンなどの人工知能(AI)・半導体関連銘柄が目立って上昇した。直近で買われてきた小売りや銀行は利食い売りが優勢となり株価は反落した。日経平均は上昇したが、下げた銘柄数の方が上げた銘柄数よりも遥かに多いことに注意。

長期金利が上昇すると2つの経路で株価に押し下げ圧力が発生する。まず第一に、資本コスト(WACC)が上昇することで将来生み出すと期待されるキャッシュフローの現在価値(成長株は足元よりも遠い未来になるほど予想キャッシュフローが大きくなる)、つまり、理論株価がより大きく下がる。第二に、経済全体の資金調達コストを高めるので資金需要を低下させることにより経済に下押し圧力がかかり、この下押し圧力は成長株ほど強くなる、それが巡り巡ってハイテク製品の売り上げと利益を減少させる。

日銀は実質金利(名目金利から物価上昇率を引いた差)の低さ(現在マイナス圏にある)を強調して利上げのタイミングを虎視眈々と狙っているようだ。具体的には、実質金利は政策金利・無担保コール翌日物金利(現在0.5%)から生鮮食料品を除いたCPIの前年比を引いて求める。つまり、0.477%(無担保コール翌日物の10月平均)から3%(10月生鮮食料品を除いたCPIの対前年比伸び率)はマイナス2.5%となり、これが今のインフレ率を考慮後の実質金利である。つまり、金利水準としては全く高くはなく、むしろ未だにマイナス圏に沈み込んだままであるほど低いと言いたいのである。つまり、日銀は利上げするのが合理的であるとのメッセージをマーケットに送っている。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日の陰線に対して本日は上ひげを引いた短陽線で終えた。横向きの25日移動平均線の下に沈み込んだまま、且つ、ほぼ横向きの10日移動平均線の上にあり、2つの移動平均線にサンドイッチのように挟まれている。

33業種中23業種が下げた。下落率トップ5は、銀行(1位)、小売り(2位)、電気・ガス(3位)、陸運(4位)、その他製品(5位)となった。
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株式相場のテーマは「生成AI」から「フィジカルAI」に移行し始めたか?

12月03日
昨日の米国株式相場は反落した(DJIA -427.09 @47,289.33, NASDAQ -89.76 @23,275.92, S&P500 -36.46 @6,812.63)。ドル円為替レートは155円台後半での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が471に対して、下落銘柄数は1,080となった。騰落レシオは113.97%。東証プライムの売買代金は5兆2278億円。

TOPIX +3 @3,341
日経平均 ±0円 @49,303円

米国では、11月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は48.2(<予想48.8)と悪化した。また、日本の長期金利上昇の影響を受けて米長期金利も上昇したことで、株価は反落した。ビットコインが下げ、追加利下げを期待した足元での大幅上昇を背景に利益確定目的の売りや持ち高調整の売りが優勢となった。

本日12月2日の東京市場では、ファーストリテイリング(前日に大幅安)とファナック(米半導体大手エヌビディアとの協業を発表した)が上昇して、この2銘柄だけで日経平均を約130円押し上げた。「生成AIラリー」が終焉に向かっている一方、「フィジカルAI」が動き出したようである。工場向けロボにAIを搭載し、ロボが人間の言葉を理解しながら作業できるようにする。今までは文章や画像を生成するLLM(大規模言語モデル)が大きなテーマとなって株式相場をけん引して来た。今、ロボを操る「フィジカルAI」に潮目が少し変わって来たかもしれない。安川電機やハーモニック・ドライブ・システムなど工場を自動化するFA関連銘柄も上昇した。

日銀が12月金融政策決定会合で利上げに踏み切るとの観測を基に、金利上昇で収益が向上する銀行株(三井住友FG、三菱UFJ、しずおかFGなど一部地銀)も昨日に引き続き上げた。さらに、第一生命HDも金利上昇の恩恵を受けるので上げた。他方、金利上昇で利益が圧迫される電力、不動産、建設は売り優勢となった。また、世界的に金利上昇が起きそうな気配の中、信用倍率が5か月ぶりの高水準となったソフトバンクグループ(SBG)は売り圧力が増し、約5%下落した。

高市早苗政権の掲げる財政出動政策を警戒して入札前には新発10年物国債の利回りは1.880%まで利回りが上昇していたのに、新発10年物国債の入札結果が予想以上に良く、今年最高水準で入札を終え(高い値段で落札された)、利回りは低下した。変動金利と固定金利を交換する翌日物金利スワップ(OIS)市場で、2年先スタートの1年物の先々金利(フォーワード・レート)は足元で1.3%程度である。2年先スタートの1年物の先々金利(フォーワード・レート)は現在マーケットが予測している政策金利の最終到達点(ターミナル・レート)を示していると解釈される。日銀のターミナル・レートを1.0〜1.5%と見る市場参加者が多いが、1.3%という水準はまさにこのレンジの範囲内であるため、適切な利回り(=適切な価格)と判断されたのだろう。

日経平均の日足チャートを見ると、小幅高で始まったがその後は売りに押し戻されて短陰線で終えた。今日のところ、戻ろうとする大きな力は感じられない。

33業種中16業種が上げた。上昇率トップ5は、銀行(1位)、非鉄金属(2位)、その他金融(3位)、精密機器(4位)、ゴム製品(5位)となった。
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日銀の利上げ観測が強まり株価全般は下げたが、銀行株は逆行高

12月01日
先週末の米国株式相場は、感謝祭の休日明けのため午後1時までの半日取引だったが、主要3株価指数は5日続伸した(DJIA +289.30 @47,716.42, NASDAQ -151.00 @23,365.69, S&P500 +36.48 @6,809.49)。ドル円為替レートは155円台後半の前日比円高ドル安の動きとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が299に対して、下落銘柄数は1,268となった。騰落レシオは116.37%。東証プライムの売買代金は5兆3835億円。

TOPIX -40 @3,338
日経平均 -951円 @49,303円

先週末の米国では、先週金曜日にはウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が年内利下げの可能性を示唆し、さらには、利下げに前向きなハセット米国家経済会議(NEC)委員長が次期FRB議長人事の最有力候補と報じられた。このようなことを背景にした追加利下げと年末ラリーを期待して上昇して、主要3株価指数は5日続伸した。

本日12月1日の東京市場では、利益確定目的の売りが増えてきた中、日銀の植田和夫総裁の記者会見での「利下げの時期については適切に判断したい」という発言をきっかけに次回12月の金融政策決定会合での利上げ観測が高まった。その結果、短期的な過熱が警戒されていたアドバンテスト、ファーストリテイリング、フジクラなどの値がさ主力銘柄を中心に売り優勢が明確となり日経平均の下げ幅は一時1,000円を超えた。マーケットは利上げがほぼ確実と感じ取り、金利上昇で一般的に収益が悪くなるビジネスモデルである三井不動産などの不動産は売られた一方、金利により一般的に収益が上がるビジネスモデルである三菱UFJなどの銀行は上げた。

日銀の植田和夫総裁の発言により12月金融政策決定会合(12月18〜19日)で追加利上げがあるとの観測が一段と強まった。植田総裁は米関税の悪影響が比較的軽微であることや、利上げが必ずしも国内景気に悪影響を及ぼすわけではないとの考えも示した。反対に、米国では12月9〜10日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では追加利下げ観測が強くなっている。当然、日米金利差の縮小から円買いドル売りが増加して円相場は円高ドル安が進行した。さらに、国内債券市場では長期金利が上昇した。新発10年物国債の利回りは1.875%(前週末比0.07%上昇)まで上昇した。これにより2008年6月に付けたリーマンショック前の節目である1.895%が目前に迫って来た。

日経平均の日足チャートを見ると、11月27日に25日移動平均線(上値抵抗線)に接するまで戻して以来3日連続でその上値抵抗線を明確に上抜けすることはできず、本日、明確に下方向へはじき返され、再び下向きの10日移動平均線の下へ沈み込んだ。これで近日中に25日移動平均線の上に再浮上するのは難しくなった。

33業種中、銀行、石油・石炭を除く31業種が下げた。下落率トップ5は、電気・ガス(1位)、鉱業(2位)、不動産(3位)、非鉄金属(4位)、電気機器(5位)となった。
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