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「ラリー・コナーズ氏(「コナーズの短期売買入門」「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」)の経営する、TradingMarkets.comでテクニカル・アナリストを務め、現在証券会社に勤務。訳書に、「スイングトレード入門 短期トレードを成功に導く最高のテクニック」(パンローリング)、そして電子書籍「トレード成功のヒント - 米国株式市場の習性と特徴」(パンローリング)がある。」
株式市場は退屈な動きでしたが、金曜のマーケットで派手な動きを見せたのは原油です。 WTI原油(10月限)は6.60%の大幅上昇となり、とうとう原油のベアマーケットが終わった、という声が聞こえてきます。原油のETFの日足チャートを見てみましょう。 1と2で分かるように、木曜、金曜連続の目立つ長い陽線です。陽線に伴った出来高も通常量を大きく上回っています(3)。3本の移動平均線(20日、50日、200日)は全て下向きですから、短期、中期、長期トレンドの下げ基調に変化はありません。ここで思い出すのは、この言葉です。 しゃがんでいる強い株を買え、無理して背伸びしている弱い株を空売れ。 言い換えると、「一時的に下げているアップトレンドの株を買え、一時的に上昇しているダウントレンドの株を空売れ」、となります。原油のETFの場合は、「一時的に上昇しているダウントレンドの株を空売れ」があてはまります。 話を出来高に戻します。昨日、今日と出来高が目立って増えているので、「これは単なる空売りの買い戻しではない。多くの新規買いが参入している」、という意見があります。しかし、ジョーンズ・トレーディング社のデイブ・ラッツ氏は、こう述べています。 この二日間で展開された原油急騰の原因は一つしかない。空売りの急ピッチな買い戻しだ。6月の中頃からヘッジファンドは空売りを積極的に増やし、原油量に換算すると、6000万バレル未満だった空売り量は史上最高の1億6000万バレルに達していた。 史上最大の空売り残ということですから、この二日間の大幅上昇は空売りの買い戻しが主要因、と解釈して構わないと思われます。ということで、ラリーに一段落つき、失速の兆しが見え始めたところで再空売りとなるわけですが、一先ず注目したいのは3つのレジスタンスです。 Aは既に崩れた以前のサポートラインです。そして、その直ぐ上には38.2%の値戻しレベル(5月の高値から今月の安値で測定)が走っています(B、赤い点線)。更に、下降する50日移動平均線(C)も急速にローソク足に迫っています。正に、トリプル・レジスタンスが控えている訳ですから、これら3つを簡単に越えるのは難しいと思われます。言い換えると、16ドル付近が壁になりそうです。(今日の終値は14ドル88セント) (参照した記事: Oil!)
・ ダグラス・カス氏(ファンド・マネージャー)のツイート: ブリッジウォーターのレイ・ダリオ氏は、「FOMCの次の動きは金利引き上げではなく量的緩和だ」、と言う。(ブリッジウォーターは、1600億ドルの資金を運用する世界最大級のヘッジファンド) ・ ダウ平均は先週1000ポイントを超える下げ、そして昨日は約1100ポイントに及ぶ下げで寄り付いた。この大幅下落は中国が原因だ、と多くの人たちが言うが、ここで思い出してほしいことは米国の上昇相場を作り上げたのは連銀であり、この相場を生かし続けることができるのも連銀だ。 何度も言ってきたことだが、度重なる刺激策で、ひ弱な回復をした米国経済は金利引き上げに耐えることができない、ということを承知しているのは連銀自身だ。しかし、人々の米国経済に対する信頼感を高めるために、連銀は米国経済は金利引き上げに耐えることができる、と言い続けている。ウォール街も連銀の茶番劇に参加し、アナリストたちは米国経済は着実に回復しており、金利を引き上げて金利を正常化することが正解だ、という意見を述べている。 問題は、ウォール街が言うような経済回復は米国にはまだ訪れていない。さらに、金利を早く引き上げろと要求していたマーケット関係者たちは、ここにきてパニックしてしまった。なぜなら、金利引き上げは、弱さが既に見え始めた経済環境の中で行われることになるからだ。 質問はこれだ。あとどれくらい株式市場が下げたら連銀は金利引き上げを中止して、マーケットの救済に乗り出してくるだろうか?連銀以外に、急落する米国株式市場を救えるものは存在しない。 -- ピーター・シフ(ユーロ・パシフィック・キャピタル) ・ 株式市場の急落で、金利引き上げの時期は遅れそうだ、と見方を変えるアナリストが出始めているが、JPモルガンのジェームズ・グラスマン氏は、9月金利引き上げという見方を変えていない。「金利引き上げは株式市場に大きな悪影響となる、と言う人たちがいるが、私はそう思わない。それどころか事実は反対だ。この荒れるマーケット状況で金利を引き上げることで、イエレン議長の米国経済に対する強い信頼感を証明することができる。」 -- (マーケットウォッチ) ・ 減速が顕著になった中国経済、先行きが心配な米国企業利益、下げが止まらない商品価格、と株式市場の急落原因は一つだけではない。マーケットの大幅下落が語っていることは、株式市場は中央銀行に完全に頼り切っているだけでなく、経済回復も低金利政策に頼り切っているということだ。-- (The Fiscal Times) ・ 米国株式市場の調整は、たったの三日間で終わることはありえない。 -- ジェフリー・ガンドラック(ダブルライン・キャピタル)
・ 先週の株式市場の大幅下落は、マーケット関係者だけでなく、普段は株に興味が無い人たちの間でも話題になった。アナリスト、投資家、トレーダーたちに共通している疑問はこれだ: 下げは終わったのだろうか?それとも、本格的な下げはこれから始まるのだろうか? -- ジェフ・ミラー(Dash of Insight) ・ ブルマーケットは終わったのだろうか?私には、この質問に簡単に答えることはできない。米国株式市場は、もう長いこと10%の調整が無かったから、先週の大幅下落は来るべきものがやっと訪れたという感じだ。米国の経済データは強いものと弱いものが混在している。しかし今のところ、景気後退が差し迫っている、という兆しは見えない。一つ確実に言えることは、持ち株の損切り設定を再確認すること。そして、もっと悪いデータが発表されるまで、マーケットを好意的に判断することだ。-- バリー・リットホルツ(Ritholtz Wealth Management) ・ 世界の株式市場は大幅下落となった。今、私たちがするべきでない5項目を挙げよう。①必要以上にニュースを追わないこと。頻繁にニュースを聞いていたら、マーケットの動きが実際より大きく見えてしまう。②パニックしないこと。③状況を軽く考えすぎないこと。もし更なる大きな下げが来ると仮定した場合、あなたには、それに対する備えがあるだろうか?④「調整」という言葉には、はっきりした定義が無いことを覚えておくこと。一般的に、10%の下げが「調整」と呼ばれている。しかし5%、15%の下げにも「調整」という言葉が使われている。10%の下げに大きな意味は無い。重要なのは、これからのマーケットの見通しだ。⑤あなたも含めて、専門家たちにも、マーケットの予想を正確にすることはできない、ということを頭の中に入れておくこと。-- ジェーソン・ズワイグ(The Wall Street Journal) ・ ジェフリー・サウト氏(レイモンド・ジェームズ)は、こう語っている。「正直言って、これほど大きな恐怖感を見るのは、2009年の春以来(金融危機後、マーケットが底打ちとなった年)初めてだ。ここから更なる大きな下落は無いと思う。先週起きたことは、強気投資家たちの降伏による持ち株の投げであり、これから底の形成が始まることだろう。」 -- (マーケットウォッチ) ・ 誰もが、9月の金利引き上げは、ほぼ確実に行われると思っていた。しかし、この数日間で様子はすっかり変わってしまった。先ず水曜、注目のFOMC議事録が公表されたが、9月の利上げが確実であることを確認できる言葉は入っていなかった。そして、二日間にわたる米国株式市場の下落は、2011年9月以来最大の下げ幅だ。木曜、米国株式市場は6か月ぶりの安値に転落し、翌日の金曜、ダウ平均は500ポイントを超える下げとなり、ダウは最近の高値から10%の調整となった。ED&F Man Capitalのトム・ディ・ガロマ氏は、こう述べている。「中国と米国の株式市場の厳しい下げは状況を大きく変化させ、9月に金利が引き上げられない可能性が高くなった。存在しないインフレ、それにアジア経済の減速を考えれば、9月の利上げは間違っている。」 -- (ビジネス・インサイダー) ・ 現在のマーケットには3つの大きな心配事がある。①中国経済は、政府が言う以上に悪化している。②本当に実施されるかが全く分からない9月の金利引き上げ。③6年ぶりの安値に転落した原油が与える経済への影響(原油安を作った不安な世界経済)。-- (CNNマネー)
トレード歴20年のベテラン、アダム・グライムズ氏に、こんな質問が読者から寄せられています。 寝る前にチャートを見ることを勧めておられますが、そうすることで何か良い結果が得られるのですか? 就寝前にチャートを見ると、私の場合ですが、寝付きが悪くなるので、寝る直前はコンピューターやスマートフォンをなるべく見ないようにしています。正確に言うと、チャートの次はゲーム、そして動画というパターンになるので、寝る時間は1時を過ぎてしまいます。 本題に戻ります。グライムズ氏の回答です。 何かを習得する場合、私たちは毎日数時間、たとえば2時間を学習時間に割り当てます。しかし、それは最善な方法ではありません。なぜなら、私たちは割り当てた全ての時間にわたって集中力を持続することはできません。そして、映画や読書からの例で分かるように、私たちは物語の最初と最後の部分を特によく憶えているものです。集中力が無くなったら勉強は中止して休憩する。ですから、短時間の集中学習と休憩を繰り返すことが効果的です。 では、なぜ寝る前にチャートを見るのでしょうか?もっと広く言えば、なぜ就寝前に学習する必要があるのでしょうか?これは私個人的なことですが、寝る前に勉強すると、私はそのことを夢に見るのです。たとえば音楽なら、起きているときには不可能なことを夢の中で感じ取ることができ、学習効果がいっそう上がるのです。うまく説明することはできませんが、私の場合は、夢で見ないようなら、まだ学習が足りないという証明になります。 人生の多くの時間は睡眠に費やされますから、これを学習に役立てよう、というのが私の考え方です。株チャート、音楽、外国語、なんでも構いませんから寝る10分前に勉強してください。そして眠りにつくのです。とにかくやってみてください。何かが起きる筈です。 皆さんも似た話を聞いたことがあると思います。数学の問題の解き方が分からず、そのことを考えながら眠りについたら、夢の中で問題を解くことができたという話を聞いたことがあります。私自身も、かなり昔の話ですが、就職の面接試験のことを気にしながら眠りについたら、面接試験の夢を見ました。驚いたことに、翌日の面接で質問されたことは夢の中で質問された事と全く同じでした。 グライムズ氏の意見に賛成です。寝る前の10分間を学習にあてることは、とても有意義であると思います。夢で解決を得ることができなくても、朝起きたら良い考えが突然浮かぶ、といったことも起きますから、就寝前の10分間を有効に使いたいと思います。 (参照した記事:Reader question: you can do it in your sleep?)
サザビーズという世界最古の国際競売会社があります。 サザビーズ: 1744年3月11日、サミュエル・ベイカーがジョン・スタンリー卿の図書館に所蔵されていた「数百の価値ある」本を売却する際、イギリスの首都ロンドンに設立された。当時の貴族は知的好奇心と虚栄心を満たすために、彼らにとって『価値が有る書籍』をどんなに高価でも入手しようとしていた。 1983年に、アメリカの富豪A・アルフレッド・トーブマン(A. Alfred Taubman)によって買収され、1998年に公開会社となった。またサザビーズは、世界における卓越した美術品競売会社の地位をめぐって、クリスティーズ社との間に熾烈な競争関係を築いている。インターネット上でオークションを開催した世界初の美術品オークションハウスでもある。(ウィキペディアから) サザビーズで競売されるのは高価なものばかりなので、ほとんどの人たちには用のない会社なのですが、先ず、サザビーズの週足チャートを見てください。 金曜の終値は37ドル84セントです。チャートパターンや値動き、トレンドなどは全く気にしないでください。次に、このツイートを見てください。 ツイートしたのはNickさん(floatingpath)ですが、「サザビーズの株価はマーケットのバブルで最高値に達する傾向がある」、というものです。たとえば、Aは日本株バブル、Bは米ハイテク株バブル、そしてCは米住宅市場バブルです。 見てのとおり、NickさんはA、B、Cのサザビーズの高値を結ぶ線を引いて延長させています。現在の株価は、まだこの線に達していません。Nickさんの論法で行くと、現時点ではバブルは存在しません。バブル警報が出るためには、サザビーズの株価が上昇する線に接触する必要があり、株価が約75ドルになると線に接触となります。 上記したように、金曜の終値は37ドル84セントですから、上昇する線に触れるためには株価が2倍になる必要があります。ということで、バブルの心配は、もうしばらくする必要はなさそうです(笑、笑、w)。 (参照した記事: サザビーズ This chart will tell you when the next stock market bubble is about to burst Nickさんのツイート)
ジェラルド・ローブ(1899-1974):E.F.ハットンの共同設立者の一人。大投機家として知られただけでなく、株を買ったまま長期保有する投資方法の危険性を早くから説いていたことで有名。 1,相場を作り上げている要素で、もっとも重要なのは大衆心理だ。 2、株式市場で利益を上げるためには、あなたは大衆より先に動く必要がある。もし大衆と同行動するなら、マーケットは大衆が思っている方向にもうしばらく動く、という確信があるときだけに出動するべきだ。 3、資金を守るためには適切な損切りを身に付けること。 4、相場で利益を上げるために必要なのは、良い銘柄選びと良いタイミングでの売買だけではない。どうやったら成功できるのか、どうしたら失敗を最小に食い止めることがきるのか、といった成功と失敗の概念を把握していることが重要だ。 5、マーケット全体が動く前に重要なシグナルが現れる。たとえば、ほぼ9割の確率で、マーケットを先導してきた銘柄がダウ平均などのマーケット指数より先に高値を記録する。 6、「一枚の絵は千の言葉に勝る」、という諺がある。これを相場にあてはめて言い換えると、こうなる。「儲けは長い説明や言い訳に勝る。」 値動きとトレンドが最高の指標だ。 7、利益は私たちが望んだから、必要だから得られたのではない。利益を得るためには、利益の機会をつかむ必要がある。 8、株投資で勝つためには、何もしないで次の機会を辛抱強く待つことが大切だ。 9、インフレ、デフレといったことは株価に影響するが、心理的要素の大切さを忘れてはいけない。この株は上がると思う、この株は下がると思う、という投資家たちの思いが株価を動かし、一定方向に動いている株の勢いは、私たちが思っている以上に長続きする。 10、「投資している」、と言う人は一定の利益を得ようと努力するが、結果的にはマイナスになっていることが多い。冒すリスクを低くおさえている投機家の方が成功する確率は高いようだ。 11、マーケットの動きにには重要なニュース、そして大して重要でないニュースが織り込まれている。マーケットの動き、値動きを観察することで、ある程度正確な予測をすることができる。 12、ブルマーケットにはアナリストは必要無い。ベアマーケットではアナリストの話は聞きたくない。 (参照した記事:Lists of Market Wisdom)
月曜の取引を20分ほど残し、ツイッター株は約9%の大幅上昇です。ツイッターのCEOに暫定的に就任となったジャック・ドーシー氏が、ツイッター株を31627株買ったというニュースが報道され、寄付きから買い人気となっています。 上が米証券取引委員会に提出された書類です。四角で囲いましたが、取引があったのは8月7日(金)、買った株数は31627、そして購入価格は一株あたり平均$27.6669ですから計87万5000ドル(約1億円)ほどの取引になります。 さっそく非難の声が出ています。 史上最低のレベルで取引されているツイッター株をここで買うことで、株主たちを元気付けよう、という目標は達成されたようだ。持ち株の売却ニュースより購入の方が良いニュースであることは確かだが、買った株数は少なすぎる。ドーシー氏がビリオネアであることを考えれば、もっと大量な株数を買うことができた筈だ。ドーシー氏が買った株数は31627株だが、去年の11月以来、氏は49ドルから39ドルの間でツイッター株を37万9000株以上も売却している。 -- マイルズ・アドランド(ビジネス・インサイダー) 注目は、ツイッター株の日足チャートに形成された今日のローソク足です。 力強い陽線が形成されていますが、これは米国トレーダーたちが「ブリッシュ・キッカー」と読んでいる極めて強気なパターンです。 チャートを見比べると分かりますが、ツイッターに出現したのは、正に教科書と同様な強気キッカー・パターンです。更に、キッカー・パターンはトレーダーの間で最も人気のあるパターンの一つであり、INVESTOPEDIAはこう説明しています。 キッカーは最も信頼度が高いリバーサル・パターンの一つであり、企業に大きなファンダメンタル的変化が起きた時に現れるパターンだ。 約1億円の買いが大きなファンダメンタル的変化とは思いませんが、チャートパターンはダウントレンドが終わった可能性があることを示しています。 (参照した記事:Twitter rebounds after Jack Dorsey buys shares Jack Dorsey bought a paltry 31,627 shares of Twitter — and the market loves it Kicker Pattern)
個人投資家たちのセンチメント 今週の結果(AAII発表): 強気: 24.3% (先週 21.1% 過去28年間の平均値 39.0%) 中立: 44.0% (先週 38.2% 過去28年間の平均値 31.0%) 弱気: 31.7% (先週 40.7% 過去28年間の平均値 30.0%) 強気センチメント(6ヶ月後の米国株式市場は高くなっていると思う)について: 先週の7週間ぶりの低数値から回復した。しかし、これで歴史的平均値である39.0%を22週連続で下回った。(史上最高は1993年に記録された29週連続。) 中立センチメント(6ヶ月後のマーケットは現在とほぼ同じレベルだと思う)について: 歴史的平均値31.0%を上回るのは、これで31週連続だ。(最高記録は32週連続) 弱気センチメント(6ヶ月後のマーケットは安くなっていると思う)について: 先週のマーケット上昇を反映して弱気センチメントは下がった。しかし、数値は歴史的平均である30.0%より高く、このようなことが起きるのはこれで2週連続、そして最近9週間では5度目だ。 AAIIによると、現在のように極端に低い強気センチメントと極端に高い中立センチメントが共存する場合、S&P500指数は平均以上の伸びとなる傾向があります。 低い強気センチメントから分かるように、個人投資家たちは、現在のマーケットに警戒心を抱いています。いったい何を心配しているのでしょうか? * 大きな下げ、調整がありそうな気がする。 * 米国経済の成長速度に強さが無い。 * 人々の給料、時給が中々上がらない。 * 株は割高だ。 * ドル高が企業利益に悪影響となっている。 * 高値を更新する銘柄数が減っている。(ごく限られた銘柄が現在のマーケットを支えている。) 個人投資家だけなく、投資マネージャーたちも消極的になっています。 オレンジ色の線はS&P500指数です。青い線は、投資マネージャーたちが資金の何パーセントを株に割りあてているかが示されています(8週平均)。下降する線で分かるように、マネージャーたちは株に割りあてる資金を減らし、現在のレベルは2014年10月以来最低のレベルです。 (参照した記事:AAII Sentiment Survey: Neutral Sentiment Rebounds As Pessimism Drops デトリック氏のツイート)
アップル株は最近記録された高値から15%の下げとなり、これは2013年1月以来最大の下げ幅だ。今日の下げだけでアップルの時価総額は270億ドル減り、これはツイッターの時価総額にほぼ匹敵する。(ゼロヘッジ) さてそのツイッターですが惨憺たる状態です。 * 昨日の取り引きで、ツイッターは史上最安値を記録した。今朝はやや反発しているが株価は30ドル未満(29ドル38セント)、時価総額は約200億ドルだ。一部のアナリストは、更に100億ドルほど時価総額を失う必要があると述べているが、買収ターゲットとして現在のツイッターの株価は魅力的なレベルだ。(ビジネス・インサイダー) * もしツイッターが30ドルを割るようなら、ツイッター買収を考えている企業は上空で旋回を始めることだろう。2014年の5月、ツイッターは30ドルを瞬時割ったことがあるが、30ドル未満で取り引きを終えたことは一度もない。 グーグル、アップル、マイクロソフト、あるいはフェイスブックがツイッターを買収するのではと憶測されているが、株価がここまで下がってもツイッター株は決して割安ではない。現在のツイッターのプライスセールス・レシオ(株価が一株あたりに換算した売上の何倍になっているかを示す)は12.8倍、グーグルは6.2倍、アマゾンは2.6倍だ。言い換えると、ツイッターはまだ割高であり、あるヘッジファンド・マネージャーは買収が実現するためには、ツイッター株は24ドルまで下げる必要がある、と語っている。(ビジネス・インサイダー) 最近の報道を聞いていて言えることは、ツイッターの経営陣には会社を再建する力は無く、ツイッターが再起するには買収されるしかないという意見が圧倒的に多いことです。 更に今日、「ツイッター株は24ドルまで下げる必要がある」、という具体的な数字が報道されてしまいましたから、個人投資家たちはその付近まで株価が下げることを待つことでしょう。 とにかく投資家たちはツイッターにウンザリ、完全に疲れてしまいました。これが慰めになるかどうかは分かりませんが、ツイッター株と金を比較したこんなツイートがあります。 もしあなたが、ツイッターが新規株式公開した時の公募価格(26ドル)で買うことができたとすると、現時点であなたには12%の利益がある。しかし同期間、金は18%の下落だ。 (参照した記事:Twitter's stock has lost more than half its value since early 2014 Wall Street is waiting for Twitter's stock to hit the level where it becomes a takeover target Charlie Bilello氏のツイート)
「現時点で原油関連の株を買うことは資金の無駄使いである」、という記事が今朝のマーケット・ウォッチに載っていました。理由は6つあります。①米国は大量な原油を生産している。②世界は原油で溢れている。③制裁措置の軽減で、イランからの原油が出回り始める。④原油の需要は減っている。⑤強いドルは原油価格に悪影響となる。⑥巨大石油会社の株は低迷している。 そもそも、肝心な原油価格が下げ止まらないことには、投資家たちは石油会社の株を買う気にはならないことでしょう。 上は、原油価格の週足チャートです。現在の価格は48ドル59セント、3月の安値(44ドル2セント)に迫っています。原油は供給過剰、需要減退という状況ですから、多くのマーケット関係者は3月の安値割れを予想しています。たとえば今朝ですが、CNBCとのインタビューで、ジョン・キルダフ氏(Again Capital)はこう語っています。 クリスマス頃には、原油は30ドル台で取り引きされていることだろう。 本当に30ドル台まで下げるかどうかは分かりませんが、下げ止まりのヒントを得るために、このチャートを利用することができます。 上は、finviz( http://finviz.com/futures_charts.ashx?t=CL&p=w1)に掲載されている原油の週足チャートです。1の赤い線は大口投機家の売買状況、2の緑の線はスマートマネー(賢い金)と呼ばれている当業者の売買状況が示されています。(青は小口投機家) 線がゼロより上なら、買いポジションが売りポジションを上回っています。現に、大口投機家(1)がその状態です。しかし、スマートマネーの当業者はゼロより下ですから、売りポジションが買いを上回っている状態です。 注目は、左側の円で囲った部分です。大口投機家と当業者が接触しています。この接触したあたりで原油価格は下げ止まり、その後は上昇相場となっています。 現在の様子を見てください。当業者と大口投機家は大きく離れた状態です。言い換えると、大口投機家はまだ強気であり、買いの姿勢を崩していません。原油が底打ちとなるためには大口投機家が降参し、赤い線が大きく下降してゼロに接近、またはゼロを割る必要があります。 当業者は、以前ほど大きな売りポジションを持っていませんが、相変わらずゼロを大きく下回った状態です。言い換えると、当業者たちは、原油はまだ底を打ったと思っていません。原油が底打ちとなるためには、当業者の売りポジションが減り、緑の線が上昇してゼロに接触、またはゼロを上回る必要があります。ということで、当業者と大口投機家が接触するのを待ちたいと思います。 (参照した記事:Oil to hit low $30s by the end of 2015: Kilduff Buying oil stocks at these prices is just spilling money)
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