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鎌田傳


「ラリー・コナーズ氏(「コナーズの短期売買入門」「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」)の経営する、TradingMarkets.comでテクニカル・アナリストを務め、現在証券会社に勤務。訳書に、「スイングトレード入門 短期トレードを成功に導く最高のテクニック」(パンローリング)、そして電子書籍「トレード成功のヒント - 米国株式市場の習性と特徴」(パンローリング)がある。」

鎌田傳の「South Bayトレーダー」 日記

あるアドバイザーのツイート: 上昇した日に空売っていないと、下げている日に空売りの成功を喜ぶことができない

09月29日
あと1時間ほどで月曜のマーケットが終了となります。S&P500指数は寄付きから一方的な下落となり、下が、その様子を示す5分足チャートです。



日足はこんな様子です。



長い陰線が形成され、8月末の安値(赤い線)が迫っています。下はキース・マカルー氏(ヘッジアイ)のツイートです。



上昇した日に空売っていないと、下げている日に空売りの成功を喜ぶことができない。

多くのトレーダーが、マカルー氏の考え方に同感することと思いますが、氏の言葉をこう言い換えることができます。

ダウントレンドにある株が買われ過ぎになったら空売りだ。

それでは、もう一度S&P500指数の日足チャートを見てみましょう。



矢印の方向で分かるように、50日移動平均線は下向き、S&P500指数はダウントレンドです。このダウントレンドにあるS&P500指数が買われ過ぎとなったのは円内、ストキャスティクスが80を超えた部分です。80を突破した時点で空売りの準備をし、実際の売りはストキャスティクスがデッドクロスした時点で行う、または80を下回った時点で行うなどがあります。



ストキャスティクスが80を割った時点(1)で空売った場合は、9月18日(2)が空売り出動です。この日の終値は1958でしたから、現時点では約3.6%の利益があります。今日の大きな下げを見て空売った人は完全に間違っている訳ではありませんが、3で分かるようにストキャスティクスは20以下ですから、ここでの空売りはマーケットが売られ過ぎの状態で行うことになります。更に、サポートになりそうな8月の安値(4)が迫っていますから、今日空売った人は、そろそろ買い戻す準備をする必要もあります。

もう一度、マカルー氏のツイートを見てみましょう。

上昇した日に空売っていないと、下げている日に空売りの成功を喜ぶことができない。

要するに、よく聞くこの言葉と同意味です。「雪を見てからセーターを買いに行くのは遅すぎる。」

(情報源: マカルー氏のツイート)
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なかなか増えない強気な投資家たち

09月26日
AAIIから発表された今週の結果です。

質問: 6か月後の米国株式市場は上がっていると思いますか(強気)、下がっていると思いますか(弱気)、それとも現在とほぼ同じレベルでしょうか(中立)?

回答:

強気: 32.1%(先週は33.2%)

中立: 39.2%(先週は37.6%)

弱気: 28.7%(先週は29.1%)




特に今回はFOMC後の意見調査だったので、AAIIは会員たちに、金利を据え置いたFOMCの決定をどう思うかを尋ねています。

・ 連銀は金利を引き上げるべきだった。もちろん、金利引き上げは、もうずっと前にされているべきだった。

・ 完全に間違った決定だ。金利は引き上げられるのが当然だ。

・ 連銀の判断は正しい。海外情勢、特に中国経済を考えれば、ここで金利を引きあげることはできない。

・ 連銀は、自ら選択肢を減らして金利を据え置いてしまった。

・ 連銀は間違っている。ゼロ金利を継続することは、貯蓄者たちを無視し続けていることと同じだ。


金利を据え置いた連銀の決定に賛成は26%、連銀の決定に反対、金利は引き上げられるべきだったという回答は46%でした。

今回の個人投資家たちのセンチメント調査結果について、AAIIのチャールズ・ロットブラット氏は、こう述べています。

個人投資家たちは、なかなか強気になれない。3月の中頃から、強気意見は全体の三分の一、またはそれ以下という状態が続いている。強気になれない理由として、株は割高である、米国の経済成長に力強さが無い、あっと驚くような素晴らしい企業利益が少ない、などが挙げられている。

8月末にマーケットの急落がありましたが、ロットブラット氏によると、株に対する割高感は、完全に消え去らない状態です。注目は、来月の第2週目から始まる7-9月期の決算発表です。最新の企業利益、それに来年度の見通しなどを聞くことができますから、マーケットの雰囲気、方向性を大きく変える可能性があります。



AAIIの投資センチメント調査:

紫: 強気、 青: 中立、 オレンジ: 弱気

(参照した記事:AAII Sentiment Survey: Optimism Ties A Record Streak)
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トレードで自信を失った時に考えたいこと

09月23日
絶対に成功してやるという強い意志があっても、負けが続くと、自分のトレーダーとしての腕を疑ってしまうものです。もちろん、運動をしたり、テレビを見ることなどで気分を転換することができますが、重症になると、自信をなかなか取り戻すことができません。

もうダメだ、といった絶望感を味わうのは苦しいことですが、私たちには苦しみから立ち上がる力も備えられています。トレーダー・コーチとして有名なブレット・スティーンバーガー氏は、こんなことを語っています。



悩んでいるトレーダーには、先ず、この質問をすることにしている。「失敗したのは、あなたの考え方が間違っていたためだろうか、それともトレード技術の問題だろうか?」

考え方が間違っているというのは、あなたのマーケット分析が間違っていたという意味だ。言い換えると、マーケットはあなたが思っているより強かった、または思っていたより弱かったということなのだから、そのことに気が付いた時点で、あなたは自分の姿勢を正しい方向に変えることができる。

マーケット分析が正しくても、トレード技術がまずいために損を出してしまうことがある。こんなとき役にたつのがトレード日誌だ。買値、売値、株数、損益などの記録だけでなく、どんなトレード方法を使ったかも記録してほしい。移動平均線はどんな様子だったのか、オシレーターはどんな状態だったのか、といったことも書き入れて、なぜ買ったのか、売ったのかという理由も書き込んでほしい。このような日誌をつけることで、自分はどんなパターンを得意としているかが明確になる。自分の得意なパターンが分かれば、それに更に磨きをかけることが可能になり、それが結果的に自信を持ったトレードに結び付く。


多くの場合、連敗が自信喪失の原因となりますが、負けには2種類あることも頭に入れておくことが大切です。ガティス・ローズ氏(StockCharts.com)は、こう述べています。

先ず、損が出るのは単なる確率の問題だ。100戦100勝はありえない。10回トレードすれば4回は損をするのが当たり前だから、間違った場合は速やかに損切ること。どんなに優れたトレード方法でも損を出すことがある、という事実を正しく理解して、非現実的な勝率を目標にして自信を失うようなことがあってはいけない。

問題は、自分のルールに従わないで損を出している場合だ。もし自分のトレード方法に従わないで連敗、そして自信を失う結果となっているのら直ぐにトレードをやめてペーパー・トレードに戻ってほしい。悪い癖を身につけてしまったのだから、自分のやり方を再確立してほしい。


更にローズ氏は、いくら勝った、いくら負けたという数字ばかりを気にすることも自信喪失につながる、と述べています。

重要なことは、トレード・プロセスに注意を払うことだ。ゲーム・プランに従ったトレードを続けることが、最終的に好結果という形で現れる。

もう一つ指摘したいのは、トレード方法と自分の性格が合っているかを考えてみる必要があります。どんなに素晴らしい方法でも、自分の性格に合っていないと勝つのが難しくなります。あなたは、勢いのある株に抵抗無く飛び乗ることができるでしょうか?それとも、強い株が一時的に下げている時の方が買いやすいでしょうか?得意なトレード・パターンというのは、ほとんどの場合、自分の性格に一致しています。

野球のようなチームスポーツなら、スランプに陥った場合、コーチに相談することができます。しかしトレードは一人でするものですから、スランプに陥った場合は一人で悩み続けることになります。あなたには、トレードの話を聞いてくれる人がいるでしょうか?単に話すだけでも心は軽くなりますから、話し相手がいる人はラッキーです。

(参照した記事:How I Deal With Trading Losses

When Traders Lose Confidence - Part One: Gaining Perspective

3 Steps to Regain Confidence During a Forex Trading Slump)
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なぜ金利を引き上げなかったのだ!? 高まる連銀への不満

09月20日
昨日のFOMCで金利が引き上げられなかったことに失望したように、金曜の米国株式市場はダウ、S&P500、そしてナスダックの3主要指数が揃って大きく下げました。



「米国経済だけを考慮していたのであれば、イエレン議長は金利を間違いなく引き上げていた」、という意見が圧倒的に多い今日ですが、金利を引き上げなかった連銀に対して、このような非難の声が上がっています。


1、金利引き上げを見送ったことで、連銀は人々に米国経済に対する不安感を植え込んでしまった。たった25ベーシスポイント(0.25ポイント)引き上げていれば、連銀の米国経済に対する信頼感を人々に示すことができた。

2、連銀は金融市場、特に株式市場の動きを気にしすぎる。尻尾を振るのは犬であり、尻尾が犬を振ることはない。今回も2013年の「テーパーかんしゃく」の時と同じだ。(テーパーかんしゃく: 2013年5月にFRBによる量的緩和縮小が示唆され、国債市場が大荒れとなった。)

3、金利を引き上げなかった理由の一つとして弱い海外の経済、特に中国の経済減速が指摘されているが、海外経済の低迷は昨日今日に始まったことではない。今になって、連銀は中国の下向きになった経済に、やっと気が付いたのだろうか?もしそうなら、これは重大な問題だ。

4、金利を引き上げる条件の一つとして、連銀は2%のインフレ目標達成をあげているが、この2%という数字は、米国消費者には何の意味もない。実際にスーパーマーケットへ行ったら分かることだが、ほとんどのものが値上がりしている。しかし、連銀のインフレ率には、それらが正確に表れることはない。時計が壊れたら修理するのが当たり前だが、連銀の場合は違う。

5、米国の失業率は順調に下がり、最近発表された数字は5.1%であり、これは強い労働市場を示している。もしそうなら、なぜ連銀は金利を引き上げなかったのだろうか?これが意味することは、正式に発表されている失業率は、労働市場の状況を正確に示すものでないことを連銀は認めたのだ。

6、連銀は、金利引き上げの機会を既に逃している。米国経済周期分析の専門家であるアチュサン氏の話によると、米国経済の成長率低下がここ1年間顕著になっている。とうぜん疑問になるのはこれだ。経済の衰えが見え始めている今日、ここで金利を引き上げることは正解だろうか?

7、超低金利を実施することで、人々は積極的に投資し、個人消費が大きく伸びることを連銀は期待したが、そんなことは起きていない。金利を引き上げれば預金の利子が増えるから、その方が消費者のためになる。

8、低金利で特に恩恵を受けたのは金融機関だ。銀行は大量な現金を手に入れたが、消費者へ積極的に貸そうとはしない。

(参照した記事: Market fear rises after Fed non-move

How The Fed Lost Its Cred)



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フェイスブックのCEOから14歳の少年へのメッセージ

09月17日
明日にFOMC政策金利発表を控え、はたして本当に予想されている金利引き上げが実施されるだろうかと議論が盛んですが、今日一番の話題はこれです。



手錠がかけられていますが、こうなってしまった理由は、少年が学校へ持ち込んだ手作りの時計です。

アハメド・モハメド君(14歳)は、鉛筆を入れるケースを使ってデジタル時計を作り、先生に見てもらおうと思って学校へ持っていきました。しかし、先生は時計を爆弾と間違え警察へ通報し、上の写真のような状態になってしまいました。

少年は釈放されましたが、#IStandWithAhmed(アハメド君を支持する)というハッシュタグが早速登場し、ツイッターはとにかくこの事件のツイートで溢れています。

目につくのは、人種差別だ、というツイートです。



白人の生徒が核融合炉を作ることは素晴らしいスゴイことだけど、ムスリムの生徒が時計を作ることは素晴らしいスゴイことではない。

何か事件があると、アメリカ人は人種差別だと直ぐに騒ぎますが、こんな中で光るのはフェイスブックのCEOザッカーバーグ氏の言葉です。

ものを作る技術、そして何か素晴らしいものを作ってやろうという情熱は称賛されるべきものだ。逮捕などに結び付くものではない。米国の将来に必要なのはアハメド君のような人材だ。アハメド君、もしこちらの方へ来る機会があったら、ぜひ立ち寄ってほしい。一緒に話をしよう。これからも、ものをどんどん作り続けてほしい。

(参照した記事:Muslim teen Ahmed Mohamed creates clock, shows teachers, gets arrested

Mark Zuckerberg invites teenage clock maker to Facebook)
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週末の話題: アリババの株価は半減する!?

09月14日
このニュースが報道されたのは2014年、9月19日でした。

アリババ株、初値は92.70ドル 時価総額25兆円

中国の電子商取引最大手のアリババ集団は19日、米ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場した。上場後の初値は92ドル70セントとなり、公募・売り出し価格の68ドルより3割超高い水準。時価総額は2300億ドル(約25兆円)規模に達し、トヨタ自動車(約22兆円)を超えた。(日本経済新聞)




そして今週末、経済誌バロンズに現れたのはこんなヘッドラインです。

Alibaba: Why It Could Fall 50% Further(アリババ: なぜ株価は更に50%下落する可能性があるのか)

下が、アリババの日足チャートです。



金曜の終値は64ドル63セント、公募・売り出し価格の68ドルを割っています。もしバロンズ誌の見方が正しいなら、株価は30ドル台に転落するまで下げ止まることはありません。

極めて大雑把に言うと、バロンズが問題を感じているのはアリババ株のバリュエーションと、決算で発表された数字の信憑性です。

・ 52社のアナリストがアリババ株を追っているが、45社が買いを推奨している。目標株価の平均は95ドル50セントだから、現在の位置から、ほぼ50%も上だ。現実を直視すれば、アリババの50%上昇は無理であり、それどころか、ここから50%の下落となる可能性がある。向こう1年間で予想される一株利益を使って計算した場合、アリババの株価収益率は25倍だ。しかし、この数値はイーベイ株の15倍と同程度であるべきだ。

・ アリババから発表される数字は現実離れしている。たとえば、アリババには3億6700万人のユーザーが存在すると公表されているが、この数値は中国政府から発表された、中国に存在する全オンライン・ショッパー数と同じだ。更にアリババによれば、アリババでショッピングする人たちが年間で使う金額は、米国の全てのオンラインで使われる金額を26%上回るという。そんな事があり得るだろうか?平均的な米国と中国のオンライン・ショッパーを比較すると、米国消費者の方が経済的に明らかに豊であり、米国のeコマースの方がもっと発達している。

・ 一般的な中国人が、年間でオンラインで使う金額、そして実際に店に行って買い物する金額の合計はドルに換算すると2260ドルだ。しかしアリババによると、平均的な中国人は、アリババで年間で1215ドルの買い物をするという。この数字は高すぎる。アリババには食品、飲料、ヘルスケア関連などの生活必需品が、ほとんど扱われていない。そんな状況にもかかわらず、どうして普通の中国人が、年間で買い物で使う金額の半分をアリババに割り当てることができるのだろうか?


バロンズの記者は、こう結論しています。

粉飾決算が明白になるのは時間の問題だ。

(参照した記事: アリババ株、初値は92.70ドル 時価総額25兆円

Alibaba: Why It Could Fall 50% Further

Barron's devastating cover story on Alibaba predicts the stock will tank 50%, and that's not even the worst of it)
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投資家たちの心理状態: 強気、弱気、中立はほぼ同数

09月12日
AAIIから昨日発表された、個人投資家たちのセンチメント週刊調査結果です。

・ 強気 34.6% (前回 32.3%)

・ 中立 30.3% (前回 35.9%)

・ 弱気 35.0% (前回 31.7%)


下が、ここ1年間の推移です。



興味深いことが一つあります。一番右側、現在の様子を見てください(A)。強気、弱気、中立の三つのセンチメントが、ほぼ重なりあった状態です。過去2回の例(B、C)から分かることは、三つのセンチメントが接近した後は必ずまた離れます。とうぜん疑問になることは、どのように離れるでしょうか?強気センチメントが跳ね上がり、弱気センチメントが減るでしょうか?それとも、その反対でしょうか?一つヒントになる統計があります。

ライアン・デトリック氏(テクニカル・アナリスト)の二日前のツイートです。



来週は第37週目ですが、過去10年間を振り返った場合、S&P500指数(大型株指数)は年間で第37週目が最も好調です。第37週目が高かった割合は90%、そして平均の上昇率は1.74%です。

問題は、そのあとにやって来る38、39、40週目です。デトリック氏によると、この3週間は年間を通して最悪な3週間です。

・ 第38週目: 平均上昇率はマイナス1.23% (この週が高く終わった割合は20%)

・ 第39週目: 平均上昇率はマイナス1.13% (この週が高く終わった割合は30%)

・ 第40週目: 平均上昇率はマイナス1.05% (この週が高く終わった割合は70%)


ということで、投資センチメントは一時好転しますが、3週間連続の下げマーケットで大きく冷え込む可能性があります。

(参照した記事:AAII Sentiment Survey: Optimism Rises To Highest Level Since June

デトリック氏のツイート)
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投資心理をこれ以上悪化させないために、米国は今月のFOMCで金利引き上げを決定するべきだ!?

09月09日
連休明けの火曜、CNNマネーには、こんな絵が掲載されています。



ブルマーケットは健在だ、と主張しているような画像ですが、背景は白黒、楽しんでいるのはブル一頭だけです。マーケット終了まで2時間を残し、ダウ平均は2%の大幅上昇ですが、パーティーにはもう一つ活気がありません。

投資のプロたちは、悪夢のような下げとなった8月24日の安値が底になった、という見方に傾き始めている。主要株式指数は、最近の高値から少なくとも10%の下落となり、一般的に言われている調整という現象が起きた訳だから、マーケットはこのへんで安定を取り戻す可能性がある。(CNNマネー)

もちろん、投資家たちの関心は16-17日に控えたFOMCです。はたして、金利引き上げは決定されるでしょうか?「米国の経済は明らかに成長している。特に失業率は、ほぼ完全雇用を示しているから、今月の会議で利上げを決定するのは当然である」、という意見が多いですが、「投資心理を悪化させないためにも金利引き上げを実施するべきである」、という意見も増えています。

・ 金利引き上げが実施されるまで、投資家たちのイライラ状態が続き、その結果として不安定なマーケットも続く。連銀は、投資家たちに明確な方向を示すことが大切だ。 -- ボー・クリステンセン(ダンスケ・キャピタル)

・ 連銀は、やっと利上げに踏み切る準備ができたようだ。もちろん、金利引き上げは数か月前に既に実施されるべきだった。 -- ルー・ピアンテドシ(イートン・バンス)


「やるならサッサとやれ。いつまでグズグズしているのだ」、といった状況ですから、たとえ17日に利上げが発表されたとしても驚く人はいないでしょう。更に、「連銀が米国経済成長を信用しているなら利上げに踏み切る筈だ。その反対に、金利を引き上げないということは連銀は米国経済は弱いと認めていることになるから、株の売り材料になるだろう」、という見方も出ています。

ドイツ銀行のビアンコ氏も、連銀は17日の会議で利上げを決定するべきだ、と述べています。

米国労働市場からは、明確な利上げシグナルが出ている。2016年まで利上げを遅らせても、それは投資家や海外の中央銀行を迷わせるだけだ。もちろん、海外経済が弱い状況での利上げは更なるドル高を生むことになり、米国企業の利益には悪影響となるから妥協案が必要だ。連銀へのアドバイスはこれだ: 先ず、17日の会議で50ベーシスポイント(0.5ポイント)の金利引き上げを決定すること。そして、追加利上げは2016年の中頃まで無い、という一文を声明に加えることだ。

ライアン・デトリック氏(テクニカル・アナリスト)は、9月のマーケットについて、こんなことを語っています。



今月の初日がそうであったように、9月の初日が2%を超える下げとなった場合は、S&P500指数は平均で更に5.33%下げて9月を終了する。

ということで、統計的には今月のマーケットは下げ方向です。はたして、金利引き上げを発表することで投資心理が一変し、積極的な買い手がマーケットに戻って来るのでしょうか?IMFのラガルド氏が先週述べたように、金利を引き上げたが直ぐに金利引き下げに逆戻り、といった失態を演じることがないことを望みます。

(情報源:Bulls on parade: Stocks bounce back ... for good?

DEUTSCHE BANK: Here's our advice to the Fed

What Does It Mean If The Fed Hikes... And If It Doesn't

デトリック氏のツイート)
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株式市場にインタビュー

09月06日
・ あなたが交通事故で死ぬ確率は1.3%だが、それがニュースのヘッドラインになることはない。投資家が生きている間に暴落を経験する確率は、ほぼ100%だ。しかしマスコミは、暴落は極めて稀な危険な出来事であるかのように報道している。-- モーガン・ハウセル(金融コラムニスト)



・ マーケットが大幅下落したのは中国の責任だ、と言う人が多いが、買い手が積極的になれない大きな理由が他に二つある。(胴颪両緇坐蠑譴始まって以来すでに6年が経過し、売り手には全く出番がなかった。しかしここに来て中国市場が崩れ始め、売り手たちの活躍が始まった。9月に金利引き上げが本当に実施されるかが分からない。このような不安な状態では買い手が動けないから、連銀は9月にさっさと利上げをすることで、買い手たちは割り切って買い出動することが可能になる、という声が聞かれる。-- ボブ・ピサニ(CNBC)


・ ミスター株式市場にインタビュー

聞き手: 株式市場さん、お忙しいところ時間をさいていただき有難うございます。

株式市場: うん、さっそく最初の質問から始めてくれないかな。仕事があるんだ。

聞き手: 株式市場さんの仕事というのは何ですか。

株式市場: できるだけ多くの投資家やトレーダーたちに痛みを与えることだ。

聞き手: そんなことをして楽しいのですか。

株式市場: 私の仕事に感情が入ることはない。だから嬉しくもない、悲しくもない、後悔もしない。それが私だ。

聞き手: でも友達はいるのでしょう。

株式市場: 多くの人たちが私を愛し尊敬し、私の一つ一つの動きを監視し研究している。もちろん私を忌み嫌い、私のことを精神病だと決め付ける人たちもいる。言うまでもないが、人が私のことをどう思っているかなどということに、私は全く興味はない。

聞き手: 株式市場さんは精神病なのですか。

株式市場: 私は精神病ではない。とうぜん医者も要らない。私には自分のことがよく分かっているから、好きなことをやりたい時にやっている。私は株式市場だ。私は自分のすることに疑問を感じることなどない。私がいなくなって困るのは、株のトレード方法を教えている人たち、株で悩んでいる人たちを相手に相談している専門家たちだ。

聞き手:ということは、株式市場さんを好きだと言う人たちは、株トレードを教えている人たちやアドバイザーだけですか。

株式市場: それは正しい見方だと思うが、私を好きな人は他にもいる。例をあげよう。私のことを好きな人たちは、「今日で10連勝だ」などという自慢をすることはない。それに、次の私の動きの予想に必死になることもない。だから、チャットルームや様々なサイトに行って情報集めに忙しい、などということもない。私のことを好きな人は、私が「傲慢、欲、恐怖、怠惰」などを嫌うことを承知している。言い換えれば、私のことを好きな人は、「自分は自分、株式市場は株式市場」、というように現実を把握することができる。

聞き手: 株式市場さんの仕事は「できるだけ多くの投資家やトレーダーたちに痛みを与えることだ」、と言われましたが、これは株式市場さんを尊敬しない人たちに痛みを与える、という意味だったのですね。

株式市場: そのとおりだ。

聞き手: ここまでを振り返って、ご自分の仕事ぶりを、どのように評価されますか。

株式市場: テレビを見てほしい。毎日必ず私のことが報道されている。特にCNBCなどは、私のことを四六時中報道している。専門家、知識人、一般個人投資家、と様々な人々が私のことを語り研究し、次の私の動きを予想している。それに、私に関するブログも沢山あり、休みの筈の週末も私のことが語られている。繰り返すが、他人が私をどう見ているか、などということに私は全く興味がない。ウォーレン・バフェット氏がこれを買った。政府がこんな法案を用意している。そんなことに私は耳を傾けない。

聞き手: どんな方法で株式市場さんを尊敬しない人たちに痛みを与えるのですか。

株式市場: 人間性を利用するだけだ。こういう相場の諺がある。「明らかなことは滅多に起きない。予期せぬことが頻繁に起きる。」

聞き手: もっと具体的に説明していただけませんか。

株式市場: それはできない。秘密だ。私のやり方が分かっていないということは、あなたは私の次の犠牲者だ。時間がない。悪いが、このへんで失礼するよ。

聞き手: 今日はどうも有難うございました。

(AN INTERVIEW WITH MR STOCK MARKET)

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8月の米雇用統計を金曜に控えて: 歴史的に見た場合、8月は予想以下になる傾向がある

09月04日
8月の雇用統計が、いよいよ金曜に迫りました。もし良い内容なら、9月17日のFOMCで金利引き上げが決定されると言われているだけに、正に注目の雇用統計です。下が予想されている数値です。



・ 非農業部門雇用者数: +21万8000人

・ 失業率: 5.2%

・ 時給: +0.2%(前月比)

・ 平均労働時間(週): 34.6時間

歴史的に見た場合ですが、8月の雇用統計について、ドイツ銀行のジョセフ・ラボーグナ氏はこう語っています。

過去27年間を振り返ってみると、8月の雇用統計は27回中の21回が予想以下だった。言い換えると、78%が予想を下回った。予想の平均ミスは6万1000人、そして予想ミスの中間値は4万2000人だ。予想されている非農業部門雇用者数は21万8000人増だから、予想ミスの中間値を使って計算すると17万6000人増という非農業部門雇用者数を得ることができる。17万増は悪い数字ではないから、この数字なら9月17日のFOMCで金利引き上げが決定されることだろう。

元FRB副議長が所属するポトマック・リサーチのアナリストも、ラボーグナ氏と、ほぼ同様な見方をしています。

8月はヘンな月だ。数人の経済学者が今週指摘していたが、過去4回の8月の非農業部門雇用者数は平均で約10万人増だ。このことを考えれば、今回予想されている約22万人増に達することは、おそらく無理だと思われる。もし18万人以上なら、連銀は9月の会議で金利引き上げに踏み切るだろう。

8月上旬、バンクレート社が65人の経済学者の意見調査をしたところ、9月に金利引き上げが実施されるだろうという回答は67%でした。しかし、波乱な株式市場が一因となって、今週その数値は40%に下がっています。ティム・ムラニー氏(The Street)は、こう述べています。

極端に良い雇用統計が発表されないかぎり、連銀は9月に金利引き上げを実行することはないだろう。現在の米国にはインフレは存在しない。エネルギーと食品を除いたインフレ率はたったの1.2%であり、連銀が目標にしている2%には、まだ遠いレベルだ。現に7月、連銀関係者から漏れたデータによれば、2%のインフレ目標を達成できるのは2020年またはそれ以降になる、と連銀は見ている。こんな状況では、金利を正常化しようという理由だけで金利を引き上げることはできない。

(参照した記事:If history is any indication, Friday's jobs report could seriously stink

Why The Fed Will Wait on Rates--Unless the Jobs Number Is Huge)
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カブスのピッチャーがノーヒット・ノーラン、米国株式市場がいよいよ危ない!?

09月01日
5連敗の後5連勝、しかしドジャースは昨日、カブスに2対0で敗戦となりました。単なるシャットアウト負けではなくヒット数はゼロ、要するに相手投手はノーヒット・ノーラン(無安打無得点)の快投です。

カブス・アリエッタが無安打無得点 ドジャース今季2度目の屈辱

カブスのジェーク・アリエッタ投手(29)が30日(日本時間31日)、敵地ロサンゼルスで行われたドジャース戦で自身初の無安打無得点試合を達成した。(略)ドジャースは、今月21日にはアストロズのファイアーズにも無安打無得点試合達成を許している。 (スポニチ)




さて、ここで問題なのは、昨日ノーヒット・ノーランを達成したのはカブスのピッチャーだったということです。言い換えると、カブスの投手が無安打無得点を記録すると、米国株式市場にはろくな事が起きません。下はゼロヘッジからです。



1972年9月、ミルト・パパス投手がノーヒット・ノーランを成し遂げた。その後、ダウ工業株30種平均は40%の下落となった。



ザンブラノ投手がノーヒット・ノーランを達成したのは2008年、リーマンが破綻した週末だった。ノーヒット・ノーラン後ダウ平均は6000ポイントの下落、そしてS&P500指数は30%の暴落となった。

二度あることは三度ある、という言葉がありますから、9月10月は惨澹たる相場展開になるかもしれません(笑)。

(参照した記事:カブス・アリエッタが無安打無得点 ドジャース今季2度目の屈辱

The "Chicago Cubs No Hitter" Indicator Spells Doom For The Market)
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鎌田傳氏の訳書

トレード成功のヒント - 米国株式市場の習性と特徴

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